これからの自分とか、みんなに寄り添ってくれるアルバムに
──アルバムを先に聞かせていただいたのですが、「解散前に、なんていいアルバムを作るんだ」という気持ちになりました。ある意味、終わりが見えたからこそできたアルバムなのかなという気もしますが、そのあたりはどう思いますか。
mayu:それはすごく思います。終わりが見えてるからテーマにも一貫性が出たと思うし、終わりが決まってから制作した新曲、「TONIGHT TONIGHT」以降は全部そうかなって。自分の今の心境も、ラストツアーが良かったなって思えたのも、終わりが決まってるから、っていう感じがします。
──作詞は今年4月くらいに行われたそうですが、mayuさんの状態としては、その時期は、まだ闇の中だった?
mayu:この9年、仕事を辞めたいと思ったことが1回もなかったんですよ。スケジュールが忙しいとか、肉体的にしんどい、みたいな時期は点々とあったけど、今年の4月、ラストツアーが始まるか始まらないかぐらいの時、初めて「お仕事を辞めたいな」と思って。復帰してから、どうにか続けられるように自分でも一生懸命模索したんですけど、なかなかうまくいかなくて。体の調子が悪かったりすると、八方塞がりになっちゃうんです。私は、気持ちが落ち込むというより、体の調子が悪くて、そこから気分が落ちてきちゃう。「自分ってやっぱりダメだな」「こんなにやってるのに、なんで体調悪くなっちゃうんだろう」「どうしたらよかったんだろう」って、どんどんわからなくなっちゃって。それでへこんで、「私がここにいても自分もずっと辛いし、周りにも迷惑をかけちゃう」って。かといって「じゃあ辞めます」って辞められないじゃないですか、この期に及んで。
──解散も決まっていた時期ですしね。
mayu:もちろん全然軽い気持ちで辞めたいと思ってたわけじゃないんです。マジでしんどくて、辛くて、やばいと思っていたけど、社会人としての責任感があるから辞められない。どうにか折り合いをつけてやらないとなと思ってた時期だったから、本当に「ただそこにいるだけ」みたいな感じだったかもなと思う。でも、「今の自分にできることは、ここにいることだけ」って思ってたから、とりあえずできることを一生懸命やってはいたっていう感じでした。
──その状態の中で絞り出した言葉が、アルバム収録の新曲の歌詞に入っている。よく掴み取れましたね。
mayu:もう、やばいと思って。ラストアルバムだから、自分もどうにか残したいっていう気持ちはもちろんあったんですけど、本当にその気力がなくて。何をどうしたらいいかが、すごくわからなくなっちゃったんですよね。だけど、その中で絞り出しました。

──以前も、苦しくて動けなかった時期があって、もっと悪い状態まで行ってしまったわけじゃないですか。その経験があったから、今回はなんとかできた部分もあるんでしょうか。
mayu:そうかもしれないですね。終わりが見えてるって理由ももちろんあると思うけど、前の経験もあって、「こういう状況になったら、自分は立ち止まらないといけない」とか、「こうなったら、今日はもう考えることをやめて寝よう」とか、そういう日々の積み重ねで、ちょっとずつ軌道修正できるようになった。周りの人の支えも大きかったと思います。最初の活休の時は、みんなもどうしたらいいかわからない状況だったと思うんです。私自身も自分のことがわからないから、周りはもっとわからないじゃないですか。だけど、この1年で、自分も自分のことがなんとなくわかってきて、スタッフさんもメンバーも「mayuちゃん、今は休ませよう」って、すごく気を遣ってくれて。そういう支えがあって、なんとかかんとかって感じでした。だから、「こんなに手を煩わせて、もうやだ」「ここにいない方がいい」って思ったこともあったけど、踏みとどまることができたんだと思います。
──今、当時の自分の残した歌詞をあらためて見て、どんなことを思いますか。
mayu:最近トークツアーも始まって、4人で過去のことをすごく振り返ったんですよ。EMPiRE時代も含めて、楽しかったことも、「あの時期、こんなことあったよね」とか。「あの時すごいしんどかったよね」「あの時こう思ってたんだけど」「やばかったよね」みたいなことも笑って言える。それは、時が経ったからで、言われた方も「ごめんごめん」みたいに言い合える。そうやって振り返ってみたら、一生懸命やって、積み重ねてきたことがたくさんあって、その先に、こうやってゲラゲラ笑えてる未来があったんだって。今の自分が、その「未来」の側に立っているわけで、そう考えると、これから先もきっとそうなっていくと思うし、そうなっていたい。自分の書いた歌詞は、たった2行だけど、今の自分の気持ちとも変わらないから、よかったって思います。
──8月8日には、代官山UNITでアルバムの試聴会<ExWHYZ Release Party 'zION' / mikina presents 'BUNMAWASHI NIGHT'>もあります。以前も『xYZ』でやっていますが、試聴会って、どんな雰囲気なんですか?
mayu:ただただ、暗闇でマスターが立っていてアルバムの曲を次々聞いていくっていう催しなんです(笑)。でも、私たちがアルバムの曲を披露もします。ライブもやります。だから今は、それに向けて振り入れをしたり、振り付けを作ったりっていう期間ではあります。
──ここからの新曲は、初披露してから、残り数回しかやれないわけですもんね。今まではライブの数を重ねる中で曲を育てていく感覚があったと思うのですが、やれる回数が決まっている中で新曲をやっていくのは、どんな気持ちなんでしょう。
mayu:盛り上がりとか、その曲をやることでみんなと私たちの間に生まれる「馴染んでる感」みたいなものは、もうそんなに気にしてないかもと思います。新曲をやると「どう育てていこう」ってすごく考えてたけど、本当に数回しかないし、マスターとたくさんライブをしてきて、そこへの信頼感がすごくあるから、各々が自分の楽しい感じで受け取ってくれたら、それでいいやって。ツアーを回っていると、各曲の解釈の仕方とか、その日その時に響く歌詞とか、味わい方が変わっていくのがすごく楽しかった。けど、ラストアルバムの曲たちは数回しかなくて、変化していく時間がないというのは、自分の中でちょっと寂しいというか、もったいないな、っていう感じはします。
──『zION』は、mayuさん的には、どんなアルバムになりそうですか。
mayu:終わりが見えてから作った曲たちがたくさん入ってるから、一貫性がすごくあって。その一貫性が、未来に光を見出してるような気がするんです。今までExWHYZがリリースしてきたものって、その時の自分たちのムードや方向が反映されているものが多かったけど、最後のリリースが、未来を見据えて、未来に光を見出した作品になった。それはすごくよかったなって思うし、自分自身も、この先もっと大人になって、たくさん聴き返すと思う。「明日からの自分」を支えてくれるような曲たちだなってすごく思うから、これからの自分とか、みんなに寄り添ってくれるアルバムになったんじゃないかなって思います。


















































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































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