まずは黙ってこれを聴け!! GLEAM GARDEN「This」PV & フリーダウンロード
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熊谷を拠点に活動する3ピース・バンド、14年目の1stフル・アルバムを先行販売
埼玉・熊谷を拠点に活動する3ピース・バンドGLEAM GARDENの1stフル・アルバムが完成! これまでにHi-STANDARD、HUSKING BEEなどを輩出した名門パンク・レーベルSnuffy Smilesや、ニューヨークのレーベルDead Broke Rekerdsなどから7インチをリリースしてきた彼ら。初のフル・アルバムとなる本作では、熱情と哀愁が入り混じる「SAD PUNK」を繰り広げています。OTOTOYでは1週間先行で販売、さらに1曲フリー・ダウンロードでお届けします!
GLEAM GARDEN / Brilliant Nightmare
1. The Wreck Of A Dreamer / 2. Digging / 3. This / 4. Everyone Goes Back / 5. Internet Addiction Disorder / 6. Summer Time / 7. Dazed By Wine / 8. Twilight Strange Vehicle / 9. Digging II / 10. Under Cover Of Nightmare / 11. Diamond Sparkler
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【値段】
5/30~8/31までの間、アルバム価格 : 1200円
9/1〜アルバム価格 : 2200円
GLEAM GARDEN INTERVIEW
とにかくエモーショナルだ。そして、このエモさはGLEAM GARDENにしか鳴らせないものである。彼らは、2004年に1stミニアルバム『Future Generations』をリリースし、Hi-STANDARD、HUSKING BEEなどを輩出したパンク・レーベルSnuffy Smilesや、アメリカのレーベルDead Broke Rekerdsなどから作品を発表している。それにもかかわらず、今作は初となるフル・アルバムとなる。結成14年という時間の重みと想いが、このアルバムにはしっかりと刻み込まれている。それに加えて、埼玉県熊谷市を拠点に活動しているということも、エモーショナルさを強固にしている要因であろう。モルタルレコードの山崎やすひろや、s-explodeなど、地元を盛り上げるために精力的に動いている人間が熊谷には数多くいる。そんな熊谷の音楽を2000年代前半から牽引してきた彼らが、2012年に完成させた本作について、ヴォーカル/ギターのmizukiとベースのmizuhoにじっくり話を訊いた。
インタビュー&文 : 西澤裕郎
音楽業界も学校とか会社と同じじゃんって思ってしまった
――まず始めに、GLEAM GARDENがどのように結成されたのか教えてください。
mizuki : そっからきましたか(笑)。結成は1998年の3月だから、もう14年前かな。当時は高校2年くらいだったので、大した理由もないですね。
mizuho : 単に友達だったんだよね。
mizuki : そうそう。それまで仲間内でやっていたバンドが自然消滅して、残ったメンバーでやろうかって感じで始まりました。
――2人とも出身は埼玉・熊谷ですか?
mizuki : 熊谷というか、ときがわですね。村です。
mizuho : 数年前に合併して町になりましたけど(笑)。
――僕も長野の田舎育ちなんですけど、中学くらいでバンドをやる人って不良の人ってイメージがあるんですね。2人はどんな学生だったんでしょう?
mizuki : 不良じゃないけど、ちょっと道をはずれているというか、どこにも属せない学生でした。
――じゃあ、mizukiさんが音楽をやろうと思ったきっかけは何だったんですか。
mizuki : もともと小学校の頃は、音楽の授業が好きじゃなかったんですよ。初めてバンドを良い思ったのは中学の頃、英語の授業で出てきたビートルズで、格好良く見えたんですよね。でも、なんで音楽にはまちゃったんだろう…。はじめはスピッツみたいになりたかったんですよ(笑)。
――ええー(笑)。
mizuho : スピッツ良く聴いたよね。
mizuki : さんざん聴いて、高校受験の面接で「尊敬する人は草野マサムネです」って答えたくらいですから(笑)。歴史上の人物ぽい名前だから、先生も知らなきゃまずいっていう雰囲気で、何もつっこんでこなかったです。
mizuho : 「ああ、あのマサムネね」みたいな感じで(笑)。
――あはははは。僕の地元でバンドをやっていた人は、メタリカとかエアロスミスみたいな分かり易いバンドを聴いていましたよ。
mizuho : あぁ。でも、そのへんは通らなかったね。
mizuki : 通らなかった。GLEAM GARDENのメロディアスな部分、ポップな部分はスピッツの影響もないとは言えないと思う。ミスチルとかも聴いてたし(笑)。
――じゃあ最初はスピッツみたいな音楽をやろうとしてたんですか?
mizuki : そう思ってたんですけど、高校に入学して友達とバンドを組んでやったのはTHE BLUE HEARTSのコピーでしたね。今のバンドをやり始めたときは、Hi-STANDARDのコピーをしていました。
――その当時流行っていた、AIR JAM世代のバンド、例えばBRAHMANとかHUSKING BEEとかを聴いていたと。
mizuki : そうですね。聴きました、聴きました。
――そこから自分たちの方向性を打ち出していったきっかけは何だったんでしょう。
mizuki : 当時、バンドがとんとん拍子に上手くいっていたんですけど、結局音楽業界も学校とか会社と同じじゃんって思ってしまったんです。それがスゴく嫌で、そこから抜けることにしたんです。ただ音楽をやりたいんだって気持ちがすごく強かった。
――それはGLEAM GARDENの音楽にも活きていると思いますか。
mizuki : 違いを見せるじゃないけど、そういう気持ちは強くなったかな。同じことをやっていても仕方ないってのがあったから。
たぶん説明できないから音楽で表現してるんじゃないかな
――それまで属していたシーンから抜けて、自分たちの音楽を突き詰めていった結果、それまでとは違う所に行けた実感はありましたか。
mizuki : ありましたね。Snuffy Smilesからのリリースが決まった時はうれしかったですね。初めて認められたというか。
――自分たちの目指す方向に舵を切り始めて、結果もついてきたわけですよね。その頃は特に音楽一本でやっていこうという想いもあったんじゃないですか。
mizuki : 「音楽で食っていこう」ってことですか?最初は「絶対食っていこう」と思ってましたね。要は何も考えてなかっただけですけど(笑)。今でも音楽を一番に考えてるけど、最近はそこまで強く思ってない気がしますね。
――そうはいっても、今まで音楽を中心に生活してきたわけですよね。不思議なのは、コンピやEPなどもリリースしているのに、フル・アルバムを出さなかったということで、その理由はどういうところにあるのでしょう。
mizuki : 初めは単に自信がなかったんですよ。前のCDを出した時も、色々な所が誘ってくれてて全部断ってたんですけど、最終的に地元のライヴ・ハウスの社長に熱烈にオファーされたので出す事にしたんです。
――なんでそんなにCDを出すのが嫌だったんですか?
mizuki : 自分たちの音楽が固まってないからですね。
mizuho : あのCDはおもいっきり過渡期な感じするよね。
――自分たちの理想とする音楽があってそこにまだ辿り着いてないと。
mizuki : そうですね。到達した感じは全然ないです。ただ、ここ何年か7インチを立て続けにリリースして、やっとアルバムを作りたいと思うようになったんです。3年くらい前に今回の話をもらって、だんだん作品に向かっていったというか。
――声がかかってから3年かかっているんですね。
mizuki : 制作を始めたのが3年前ってわけではないんですよ。その間に、ドラムが抜けてしまったんですね。いつの頃からか、僕たち2人と熱量の差が出てきているのはわかっていたんですけど、結局抜けることになってしまって。
mizuho : ちょうどアルバムを出そうとしていた時期だったから、僕たちの熱量についていけないかなってのがあったんじゃないかなと。
――逆に言うと、どうしてお二人は熱量を保っていられたのでしょう。
mizuki : たぶん、他にできることがないからかな(笑)。それにつきると思うんですよね。その後、s-explodeのドラムのtetsuしかいないなと思っていてすぐ頼んだんです。前々から目をつけていたので。
――新しい3人になって演奏してみて感触はどうでしたか。
mizuki : よくなりましたね。逆にこっちが煽られるんですよ。それで、さらにやる気が出る。testuなりのドラムに対する考えもしっかり持っているので、一緒に考えられるのがすごく嬉しい。
――先ほど、音楽を突き詰めるためにシーンを抜けたといっていましたけど、一番の芯にあるのは熱い気持ちとか感情の部分なんですね。
mizuki : そこは強くなっていったかもしれないですね。始めのころはもっと漠然としていたのが、もっと具体的になったのかな。一番初めは大人になりたくなかったというか、バンドをやって仲間といればずっと子供でいられると思ってた。でも、今は「音楽を作りたい、表現したい」という気持ちが強くなりました。
――「表現したい」という想いの根本にあるのは、乱暴に言ってしまえば怒りだったり不満のようなものですか。
mizuki : これがねえ、なんとも説明できないんですよね。頭の中にある情景、「あの思い出のあの感じ」とか。過去限定ってわけでもないですけど。それは昔から変わらずにずっとあって、たぶん説明できないから音楽で表現してるんじゃないかな。
嘘のない音楽をやることが一番
――個人的に「パンクは若さで突っ走る!」なんて思い込みがあったんですけど、最近は周りの大人を観ていると「歳を重ねたパンク」は重みを増すんだなと思うことも多いんですね。今回のアルバムを聴かせてもらって、GLEAM GARDENもどっしりと構えているというか、年輪が太いという印象を受けました。
mizuki : そうなりたいですよね。でも、まだ突っ走っている気がします。もっとシンプルかつ、新鮮な曲が作りたいです。もう次の構想がばっちりあります。
――”SAD PUNK”というコピーがついていますけど、 GLEAM GARDENの音楽には哀愁がありますよね。それって、埼玉出身というのが大きいんじゃないかと思っていて。例えば海のない埼玉のパンクと、海がある神奈川のパンクは違って聴こえるんですよ。
mizuho : なるほど(笑)。それはあるかもしれない。
mizuki : 埼玉っぽさってあるしな。熊谷のバンドって、雰囲気があるんですよ、いまいち垢抜けないというか素朴というか(笑)。でもそこがちょっといい。
――今でも「熊谷を拠点にしているぜ!」という気持ちはありますか。
mizuki : やっぱりあります。「なんでそんなにこだわるんだ」と言われることもあるけど地元意識がありますね。まだ成し得てない、悔しいという気持ちがあるんだろうな。熊谷をうまく行くようにしたいという部分を諦められないでいますね。この執着心はなんなんだろう。わからないけどあるのは間違いないですね。
――14年という年月を経て辿り着いた1st アルバムのタイトルが、『Brilliant Nightmare』ということですが、ここにはどういう意味が込められているのでしょう。
mizuki : これは作る前から決めてあったんですけど、素晴らしすぎて悪夢、悪夢だけど素晴らしいみたいな。例えば、完全に片思いの時なんかに、好きな子を見ても「絶対に無理」なんてガックシくる感じ。あれ、説明だめだな、違うな(笑)。
一同 : (笑)。
mizuki : わかった。「ああ、今日すげー良い天気だな!まじ最高だな! でも仕事か…」みたいな(笑)。「別に天気が良くてもなんもねーし」というニュアンス。…全然違うな(笑)。
――つまり、純粋に一個の感情だけでなく、反対の感情も同居していて、ぐつぐつと煮込まれているみたいなイメージでしょうか? そうした感覚は音楽だけでなく、普段から持ち合わせているものですか。
mizuki : そうですね。このタイトルは自分らをすごいよく表している気がする。
――mizuhoさんは中学の頃から一緒に過ごしてきているんですよね。それだけ付き合いが長いと、mizukiさんのそうした感情もすんなり分かるんじゃないですか。
mizuho : 分かりますね。今回のアルバムの歌詞でも、それぞれの状況を俺は分かるんですよ。やっぱりそう思ってたんだなって思ったり。
――そういう共有が出来ているのは、うらやましいなと思うし、だからこそ GLEAM GARDENの哀愁というのが音楽に反映されているんじゃないかと思います。30代になると仕事が忙しくなってきて、そこでの経験が音楽にも活きてくるバンドも多いと思うのですが、GLEAM GARDENの音楽も変わってきたと思いますか。
mizuki : 自分らは変わらないですね。やっぱり音楽が先です。多少は仕事してる事(安定した生活、将来性のある生活)に憧れるけど、結局は憧れで終わる。やっぱり他の事ができないので、嘘のない音楽をやることが一番だと思っています。
――では最後に、音楽を突き詰めて行った先に目指す場所を教えて下さい。
mizuki : 常に音楽の先を探し続けたいですね。何かを見つけてはまた次の何か見つけて行きたい。
――ゴールがあってそこに到達したら終わりじゃなくて、常に新しいものを追い続けていきたいということですか。
mizuki : そうです、そうです。反面、ゴール出来るものならしたいって気持ちもあるけど(笑)。音楽的に満足してみたいですね。
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PROFILE
1998年、mizuki、mizuhoを中心に結成。埼玉県熊谷を拠点に活動。いくつかのコンピ参加を経て注目を浴び、2004年に1stミニ・アルバム『Future Generations』をリリース。その後、Snuffy Smilesから海外バンドとのスプリットを含む5枚の7インチ、アメリカNYのDead Broke Rekerdsからスプリット7インチをリリースし、Step Up Recordsのコンピにも参加。Leatherface(英)、The Tim Version(米)をはじめとする10組以上の海外バンドとの対バンやツアー・サポートも経験し、Maximum RocknrollやPunknews.orgなど海外メディアでも取り上げられる。2010年より、ドラムにtetsu(s-explode、ex.SWEEF)が加入し現体制に。2012年6月6日、結成以来初となるフル・アルバム『Brilliant Nightmare』をリリース。ちなみにメンバーはルアーを自作するほどの釣り好き。