研ぎ澄まされた音を出すためには沈黙が必要なんですよーー感覚を研ぎすませ、ヒカシューが完成させた最新作に宿った文化的意義とは?
ヒカシューが今年4月にリリースした通算22作目となるオリジナル・アルバム『生きてこい沈黙』は、現在進行形でバンドが新陳代謝を繰り返していることを雄弁に物語った作品である。2014年10月末〜11月頭のニューヨーク・theStoneでのレジデンシー公演にあわせてメンバー全員でニューヨークを訪れ、共同生活をしながら呼吸をあわせて本作のレコーディングは行なわれた。この作品からは、そうした人と人との関係性のなかで産まれる空気感が確かに感じられる。また、本作にはロシア・アルタイ・ツアーの影響も色濃く反映されている。神秘主義やアミニズムといった超人間的な雰囲気が音楽から浮かび上がってくる。「文化のあるところには平和がある」。そんな言葉がインタヴュー内で登場するように、本作は芸術が持ちうる気づきや感覚を肌感覚で聴き手に伝えてくれる。リリースから半年たつが、音楽のあり方がより問われているいま、ヒカシューの音楽から感じ取るべきことは多い。空気感まで収録したDSDで、またハイレゾでその作品に触れてみてほしい。そのガイドラインとして、巻上公一へのインタヴューを掲載する。
ヒカシューの最新作をDSD、ハイレゾ4形態で配信中
ヒカシュー / 生きてこい沈黙
【配信形態 / 価格】
(左)DSD 5.6MHz+mp3 まとめ購入のみ 4,500円
(右)DSD 2.8MHz+mp3 まとめ購入のみ 3,500円
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【Track List】
1. 生きてこい沈黙 / 2. ナルホド / 3. 自由でいいんだよ / 4. イロハ模様 / 5. マグマの隣 / 6. メロンを鳴らせ! ベルーガ / 7. デングリ返る / 8. はてしない憶測 / 9. こんな人 / >静かなシャボテン / 10. アルタイ瞑想 / 11. 起きてこい伝説
【配信形態 / 価格】
(左)HQD(24bit/192kHzのwav) まとめ購入のみ 3,200円
(右)HQD(24bit/96kHzのwav) まとめ購入のみ 3,000円
※ファイル形式について
※ハイレゾとは?
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INTERVIEW : 巻上公一
メンバーと同じ部屋に住んで、1週間丸ごと使って会話をして練っていきました
ーー巻上さんに久しぶりにお会いして、すごく若々しくなられた印象を受けたんですけど、何か変わったことがあったんですか?
巻上公一(以下、巻上) : ホントに(笑)? アルタイ(ロシアのアルタイ地方)の秘薬のせいですかね(笑)?
ーーあはははは。今作は「これぞヒカシュー」っていうか、すごく右脳なエネルギーに溢れたアルバムだと思ったんですけど、そういう影響もあるんですかね。
巻上 : そういう意味では、作品はちょっと変わったかもね。『生きてこい沈黙』というタイトルは、『万感』を出したときにはできていて、全体の構成や詞もほとんど完成していたんですよ。1作作ると、はみ出すものがいっぱいあって、すべてを収納できないというか、今もはみ出しているのまだいっぱいあるんだけど(笑)。
レーベル makigami records 発売日 2013/12/25
01. 02. 03. 04. 05. 06. 07. 08. 09. 10. 11.
※ 曲番をクリックすると試聴できます。
ーー本作はいつぐらいにレコーディングされたんですか?
巻上 : レコーディングは、ハロウィーンの頃だから、11月頭ですね。ニューヨークのザ・ストーンというところで僕が1週間レジデンシーをやることになって、ヒカシューのメンバーで行くことにしたんです。マーク・リボー(gt、作曲家)に加わってもらったり、いろいろなアーティストとの交流をメンバーにしてもらって、その成果を基にスタジオに入ったんです。
ーーここ数年のヒカシューのリリースは、ニューヨーク行きと連動していますね(笑)。
巻上 : そうそう(笑)。早い段階からスタジオを取って、レジデンシーに合わせて、メンバーも作曲したり僕は詞を整えたりとかしていますね。
ーーニューヨークでは、どういう生活スタイルをしていたんですか。
巻上 : メンバーと同じ部屋に住んで共同生活みたいになるので、1週間丸ごと使って会話をして練っていきました。東京にいるときはたまにしか会わないので、状況的にも集中力を高めることができることもあって、今のところニューヨークでやっているんですよね。
ーーバンドで共同生活って、今の時代なかなか聞かないですもんね。
巻上 : ないでしょ? バンドは一緒にいることがやっぱ大事なんですよ。あと、ニューヨークで活躍しているミュージシャンとの出会いによって刺激されたりすることもあるし、いいんですよね。
ーー今回、初めて会って刺激を受けた人は誰かいましたか?
巻上 : んー、初めて会った人は何人かいるけど、名前をあんまり覚えていないんだよね(笑)。ネルス・クライン(Gt)は初めて一緒にやったかも。彼はウィルコのメンバーで、奥さんがチボ・マットの人なので元々仲が良くて。あとはピーター・エヴァンス(Tp)とデュオをしたりしたね。こんなトランペッターいたんだみたいな強力な人で。
ーー巻上さん自身はレジデンシーで、どういう方々と演奏をされたんですか。
巻上 : エヴァン・パーカー(Sax)なんかとはよく一緒にやっているんですけど、あとはエリック・フリードランダー(Vc)っていうチェロ奏者とかネッド・ロゼンバーグ(Sax,Cl)、他にはジョン・ゾーン(Sax)ともやったり、ランディー・ピーターソン(Dr)、シャニア・エズラ・ブルーメンクランツ(Cb)やケヴィン・ノートン(Vib)っていうヴィブラフォンの人ともやりました。あと、ランディー・ピーターソンとか。ランディーさんはコペンハーゲンで一緒だったんで組んでみたんです。
ーーそういう共演は、即興的な演奏で進めていくんですか。
巻上 : そうです、全部即興です。ニューヨークの人たちが持っている即興の感覚は、日本人と感覚と全然違うので、メンバーにも味わってもらうのがいいだろうなっていうのもあって、一緒に行った部分もあるんですよね。自分を含めて常にメンバーを高めないといけないと思っていて、モチベーションをどう上げるか。これはプロデュースの仕事だと僕は思っています。
ーーニューヨークに行ってセッションすることが、ヒカシューのモチベーションをあげることに繋がったと。
巻上 : そうですね。というのは、別の感覚を身につけることができるんですよ。共演することによって、他の人が持っている感覚をもらえる。実際、毎日毎日いろんな違う刺激もらって、だんだん研ぎ澄まされていきましたよね。それは、このレコーディングの成果にも出ていると思うんだけど(笑)。楽器の鳴りも全然違う。
研ぎ澄まされた音を出そうと思ったときには、沈黙が必要なんですよ
ーーここ最近は、エンジニアにマーク・ウルゼリさんを迎えていますが、今回もミックス / マスタリングは彼が行なっているんでしょうか。
巻上 : ここ最近の2作品はミックスまでやってもらったんだけど、今回は坂出雅海(Ba)さんと僕がミックスしてますね。マークさんはミックスとかもやっぱ上手いんですけど、何か違うものを導入したかったのと、マンネリに陥らないように気を付けて(笑)。
ーー(笑)。レコーディング・スタジオは前回、前々回と同じ場所ですか。
巻上 : まったく同じ場所です。ただ、卓が変わったかな。僕のヴォーカルに関してはJZ MICROPHONESっていうラトビアのメーカーのマイクで録っていて。コルネットを録るときはRCAのリボン・マイクとか、だいたい決まってきてますね。
ーーレコーディングはライヴと違って録り直すことができるっていうのが強みでもあると思うんですけど、ヒカシューは、あえて録り直さないというこだわりがありますよね。
巻上 : やっぱり、余計なモノを残すというか、余計な音が鳴っているっていうのはすごく大事な要素だと思っていて。もちろん多少は整理していますけど、あんまり綺麗にし過ぎると、そこにあったものがなくなる気がするんですよね。1つの空気的なことなんですけど、全く関係ない音が実は存在している。僕らはそういうやり方で、即興的なものを聴こえるようにってことは大事にしているところですね。
ーー「生きてこい沈黙」って、とても哲学的な言葉ですけど、巻上さんの哲学や世間に対しての意思みたいなものが込められているんでしょうか。
巻上 : 社会的な意味を捉えることもできると思うんですけど、音にとって沈黙が重要であるっていうのはいろんな人が言っているっていうか、名言があまりにもあり過ぎると思うんですよ。特に即興演奏において、沈黙はすごく重要なテーマなんですよね。
ーーどういうことが、もう少し詳しく教えていただけますか。
巻上 : 研ぎ澄まされた音を出そうと思ったときには、沈黙が必要なんですよ。共通の演奏をしようぜっていうときに、最初に沈黙がないと始まらない。最初に誰かが音出していると、その人のモノになっちゃうので、みんなで一緒につくり上げるときは、まずみんなで沈黙するっていうのが一番良いスタイルなんですね。
ーーそれを今回はテーマにしたと。
巻上 : まあ、簡単にいうと、浮かんじゃったんです。その言葉がどこからか歩いてきたんで、それはもう絶対使うってことではじめたというか。
文化があるところには平和がある
ーージャケットも含めて、本作には神秘的な雰囲気が漂っているんですけど、それも意図的なことなんですか?
巻上 : それはありますね。アルバム全体のイメージとして、ヒカシューがロシア・アルタイ・ツアーに行ったっていうのが重要な要素なんです。アルタイっていうのは、すごく神秘的なところなんですよ。シベリアのバルナウルってところでツアーをやって、次の日にゴルノ=アルタイスクっていうアルタイ共和国の首都に行く予定だったんですけど、街の半分が洪水で床上浸水や川が氾濫して、街の大半が被害を受けてしまって。我々は標高2500メートルくらいのところまで行ったんですけど、6月なのに雪が降ってきて大雪になっちゃって。さらに、途中で精霊が宿るみたいな場所で車が故障しちゃったので、そこに泊まってみんなで歌を歌ったりしながら過ごしたんです。町に行く川が氾濫して、橋が流されて行けなかった日もあって(笑)。で、いろいろあって、あとシャーマンにかかったり。
ーーシャーマンに?!
巻上 : シャーマンに身体や運命を診てもらったりとかしたんです。そういうツアーだったので、アルタイの風景と共に不思議な感覚が宿ったのかもしれない。アルタイっていうのはすごい神秘的なところで、神秘主義者たちが目指したところなんですね。特に有名なのが、ニコライ・レーリッヒっていう人で、19世紀の終わりくらいから20世紀の初頭にかけて世界遺産の考え方を初めて創った人なんです。シャンバラって言われている桃源郷がアルタイにあるって彼が言ったことで信奉する人たちがアルタイを目指して来て今も住んでいるんですよ。絵の中に描かれている青い色が有名で、テングリって言うんですけど、アニミズム的な独特の青い色なんですよ。宇宙飛行士のガガーリンが「地球は青かった」っていうセリフを言ったんですけど、実はその後にセリフがあって、「地球は青かった。ニコライ・レーリッヒの青のように」って言ってるんですよね。ロシア人ならみんな知っているレーリッヒ・ブルーっていうのがあって。まあ、そういった要素が含まれてるのかも。そういう興味というか、聴いた人たちがそこから知的な興味を浮かばせていただければと思いますけど。
ーーロシアならではの広大な土地と自然から、そうしたアニミズムみたいなものが生まれるんでしょうね。
巻上 : そうですね。あと、文化があるところには平和があるってことを言っていて、すごくいいでしょう? 文化を発達させることが世界平和につながる。僕もそう思います。ここのところよくないのは、やっぱりバカでいいんだっていう反知性主義的なもの。「俺、それ知らない」とか、ああいう態度が物事を単純化し過ぎて、攻撃的になったり見下したり、そういうことが起こるので、やっぱり文化を熟成させることはすごく大事だと思うんですよ。
ーーたしかに、スマホ・ゲームだったりとか、動物的な反射神経でやるものが蔓延しているというか。自分にしても、生活に目が行きすぎているなと気付かされた作品でした。
巻上 : 中沢新一さんがすごい人気があった時とかは、神秘主義への興味がすごく高まっていたんですけど、やはり、オウム真理教の事件があったときくらいから封鎖されたんですよ。そこが、もったいなかったなとは思いますね。出版界もすごい賑わったと思うんだけど、あそこですこし止まっちゃった。それ以降が、この20年間っていうかね。
ーー知的な人たちがオウムに理想を求めて信仰していった結果、地下鉄サリン事件につながったという経緯がありましたからね。そういう結果部分に注目が集まり、思想自体が危険視されていったわけですよね。
巻上 : そういうもんじゃないからね。もっともっと深くて、平和と繋がるものだっていうものでもあるから。あれは特別な事件だったんで。とはいえ、それを利用されることもあるっていう怖さですよね。
ーーあの年に阪神・淡路大震災もありましたからね。
巻上 : あのときに何かが止まったんだね、あそこで。
ーーそう考えると、そこから動き出していないという感じもしますもんね。
巻上 : そういったものを揺さぶりたいですよね。もっともっとね。感覚を。
転げ落ちて亡くなっても、本望! と思ってやっていました
ーー僕が1番最初に巻上さんに取材させていただいたときも「感覚は常に磨研ぎ澄ませておかないと」っておっしゃっていましたが、巻上さんはどうやって保っているんですか?
巻上 : まあ、いっぱい本を読んで、いっぱい人に会って、いろんなところに行くってのがいいんじゃないですか。やっぱ常に出会いが大事ですよね。あとは常に興味を持つこと。
ーーそうしたなかで感じ取ったものが作品にも現れてる、と。
巻上 : ただ、それは自分でも気づかない内に変わっていくので、作品を作ったときに、自分で知るっていう感じですね。全部がわかっていて作っている訳じゃなくて、そういう部分が作品をつくる面白さだと思うんです。何かぼやっとしているんですけど、それを捕まえるのが楽しい。だから、わかったことを言うのが一番最低だと思う(笑)。
ーー自分でもわかんないようなことを作品に落とし込んでいると。
巻上 : 人の詞を読んでいて、わかりきったこと書くなよみたいなのがよくありますけど、わかんないことを頑張って捉えようとしないと、それは詞じゃないだろうって思うんですよ。
ーーとはいえ、分かりやすいものじゃないと、理解できないから興味も持てないというのも強いと思います。
巻上 : うん、商業的な要請があるのはわかるよ。それはバンドや作曲家にもあるので。ただ、僕らはそこと戦わなくていいんで。自分でやってるだけだから(笑)。
ーーいまって、芸術がすごく遠くに行っちゃってる感じがするんですよね。それを考えると、巻上さんがおっしゃっていた「文化があるところに平和がある」っていうところから遠ざかってるんじゃないかって怖くなる時もあるんです。そうしたことを感じながら、ヒカシューをずっと続けてらっしゃるっていうのは、すごいことだなと思って。正直、続かなくなりそうだなってなったことなんかもありましたか?
巻上 : そうですね。それはありましたけど、ここのところ、そういうのはないんですよ。やっぱりみんなが元気でいてくれればいいなって。サックスの野本和浩(Sax)さんが亡くなったときに、どうしようと思いましたからね。そっから作り上げるのに10年以上かかっているから。やっぱり時間がかかりますよね。
ーー変な話、巻上さん自身、自分の死みたいなことを考えたりしますか。
巻上 : そうね…。やっぱり若いときとかは、いつ死んでもいいっていう激しさをもって活動してましたね。歌ったり演技したりして、転げ落ちて亡くなっても、本望! と思ってやっていました。
———それは変わりましたか?
巻上 : 今は長生きしようかなんて思っていますけど。ただ、今もやっぱりね、演奏しているとそういう気分になりますね。ワァ――と歌って倒れてもいいと思うときはありますよ。それは音楽の魔力がどっかにあるのかなと。
———僕は巻上さんと年に1回お会いできるかどうかくらいのスパンですけど、お会いしてお話を伺うと、励まされる感じがします。
巻上 : ああ、ホントに(笑)? 不思議なんだけど、陳腐で子供じみた内容の歌しか歌っていない人でも、ステージに出ると「みんなで何とか!」って言っちゃうんですよね。あれは不思議ですね(笑)。人が集まって何かやるってことのチカラがあるんですよね。本当はもっと歌を深めないといけないんだけど。僕らはもうちょっとマジック的なものが起きるのをワザとやるんだけど、それは戦略的にやっていて、あとはもうどうなっても平気なように構成してるんだよね。破壊的なものをやるときは、よりこう… 戦略的にやらないと難しいから。
———ただ破綻するだけのものになっちゃいますもんね。
巻上 : ただ破綻するだけだし、みんなが集まって危ないですから(笑)。そこは気をつけないといけないと思ってやっています。
インタヴュー&文 : 西澤裕郎
写真 : 池田まさあき
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束芋とのコラボ『うらごえ』から1年半。カナダ4都市の公演後、前作同様ニューヨークで録音されたヒカシューならではの度肝を抜く歌と超絶演奏の数々。そのゴージャスは屍を飛び越えるスキル。ナボコフの蝶が舞う部屋で、インデックスカードから生まれた激烈な音楽。ヒカシュー渾身の大傑作誕生。
2011年は、ニューヨークからモスクワ、そしてシベリア・ツアーを敢行し、驚愕のオベーションを受けての帰国。日本では世代を越えたリスペクトを受け、さらに進化した現ヒカシューの音楽は、強力この上ない。 今回は、束芋によるオリジナル・ドローイングとのコラボレーションがまた豪華。ヒカシューの歌と即興で美しく煮えたぎる超絶盤が完成した!! 全13曲 全ニューヨーク録音。
チャラン・ポ・ランタン / 貴方の国のメリーゴーランド(24bit/48kHz)
ヴォーカル“もも”とアコーディオン“小春”からなるヘンテコ姉妹ユニット、チャラン・ポ・ランタン。2015年初のシングルはSMA創立40周年自社制作映画『飛べないコトリとメリーゴーランド』主題歌ほか、またまたチャランポのたらふくシングル!
LIVE SCHEDULE
ヒカシューロシアヨーロッパツアー2015
2015年10月14日(水)〜10月28日(水)
ヒカシューの秋2015
2015年11月4日(水)吉祥寺STAR PINE'S CAFE
PROFILE
ヒカシュー
1978年に結成のノンジャンル音楽ユニット。リズムボックスとメロトロンを使ったバックグラウンドに、地下演劇的な内容と軽快で色彩感ある歌声を加味した音楽で、スタート。1979年にニューウェイブ・ロック、テクノポップ・バンドとして一般に認知されたが、その後、メンバーを変えながらも、 即興とソングが共存する方法論で、今なお、独自の活動を続けている。そのライヴは、陶酔と覚醒のアンビバレンツ。究極のノンジャンル。… そして、形而超学音楽のロック・バンドとして唯一無二。その即興性は魔法の領域にある。