【PIGGS、とらえる vol.45】プロデューサー陣が目指す、笑って泣けるPIGGSの理想像──『SUPERBAD』に込めたメッセージを語る!
現在、対バンツアー〈BOO BOO ZOO TOUR 2024〉で全国各地を沸かせている、PIGGS。前回のメンバー全員インタヴューに続いて、今回はメンバー兼社長のプー・ルイ、サウンド・プロデューサーのRyan.B、そしてデザイン面を含めPIGGSのあらゆるプロデュースを行うMETTYの3人に取材を実施。PIGGSの現在のライヴパフォーマンスのことや、初期BiSの一夜限りの復活ライヴのこと、『SUPERBAD』という作品の楽曲やジャケットに込めた想いなど、ここでしか語られていない貴重な話をたっぷり訊きました!
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INTERVIEW : プー・ルイ、Ryan.B、METTY
インタヴュー : 飯田仁一郎
撮影: 大橋祐希
文 : 西田健
勝ち負けじゃないけどやっぱり「負けたくない」
──2024年10月20日に東京キネマ倶楽部にて、〈LET'S GO BOO BOO ZOO TOUR 2024〉が開催されました。今回のライヴの仕上がりはどうでしたか?
プー・ルイ : これまでも〈BOO BOO ZOO〉という企画はやってきたんですけど、今回は準備期間も長く取れたのでシャッフルユニットだったり久しぶりの曲をやったり、キネマ倶楽部という会場の作りや雰囲気を意識したライブにしたかったんです。例えば「“リバーサイドモーテル”の最初のイントロってショーっぽいから合いそうだな」とか、そういうことを意識してセトリを組んでいきました。
Ryan.B : 会場の雰囲気に合った楽曲でセトリは選ばれたということだったので、“フューチャー・スターダスト"とか"フォーエバー・ヤング"みたいなエモーショナルさで空気を変える曲は少なかったんですよね。でもそうではないタイプの曲でも、感情や熱さを伝えられて同じパワーを放っていて。エンタメな楽しい曲でもパーソナルな情熱を伝えるのは本当に難しく、一流のグループがやることなので、メンバーが成長している証だと思いました。素晴らしいですね。
METTY : 最近のライヴとは雰囲気が異なるチャレンジングな部分もあったので、色々な意見があるかもですが、良いライブだったと思ってます。
──お客さんの反応はどうでしたか。
プー・ルイ : チケットもありがたいことにソールド・アウトでした。素直に嬉しかったのですが、私たちは過去の失敗もあるので、手放しに喜ぶというよりかは、ここで油断せず気を引き締めていこうという話をMETTYとしました。
METTY : 僕は終演後に物販卓にいることが多いのですが、新しいぶーちゃんズが増えていることを感じます。「最高でした!」と声をかけてくれる方もいれば、煮え切らない表情の方もいて……。「全員で楽しむには」についてプー・ルイとも話して最近はずっと考えていますね。
──10月30日には、シングル『SUPERBAD』がリリースされます。表題曲は、「実はかなり初期から原型があった」とのことですが(前回のインタビューより)、なぜ今回その曲を作り直したんでしょう?
METTY : 初期BiSが一夜限りの復活ライヴ(7月8日に東京・歌舞伎町シネシティ広場で開催されたフリーライヴ〈You’ve been cheated〉)をやったこともあって、WACKのファンや昔のプー・ルイを知る人たちが、あの日をきっかけにPIGGSにも興味を持ってくれるチャンスがあると感じたので、そういう人たちにも届くと良いなというのは考えて作りました。
Ryan.B : PIGGSという名前になるまえは、グループのコンセプトに「中国を目指す」があると聞いたので、松隈(ケンタ)サウンドにオリエンタルな要素を入れた楽曲を作るという提案を受け、デモを作っていました。でも音楽の手法で言うと、BiSやBiSHの曲をつくってきた松隈さんの音楽やルーツの部分を僕は全然通ってないんですよ。だから真似事をやっても到底うまくいかなくて、その路線はなるべく少なくしていました。けど、PIGGSがインディーズに戻ってから──特にEP『1ミリでも』でこれがPIGGSだという軸が初めて霧が晴れたように明確に見えて、それを表現できるだけのスキルのメンバーの成長もあるし、今なら軸をぶらさずにもその要素を遊びとして入れられるのではと思えてきたんです。グラムロックをはじめ色々なロックのオマージュを僕は多用しますが、それらと同じようにやったら面白そうだなと。そうしたら広がりも出る。だからあえて、今回はそこに挑戦しました。でもこれが最後ですね。
PIGGS結成前に行ったプー・ルイのインタヴュー
──みなさんは、初期BiSの再結成ライヴをどういう気持ちで、見ていたんですか?
METTY : 僕はやっぱり今こうしてプー・ルイとPIGGSというグループをやってる以上、初期BiSというグループに対して敵対心というか、超えなきゃいけない存在だと思っていて、睨むように見てしまいます(笑)。でもお世辞抜きで感動したし、あの日を経て僕も改めて気合が入りました。
Ryan.B : 見ていて、良いライヴだなと思っていました。もちろん曲も良いし、年数が経ったからこその熱狂もあった。新しい衣装も昔のBiSのテイストは残した上で、アップデートされていて。単純にコンテンツを真似することではなく、楽曲・衣装・振付・メンバーの個性などブランディングのバランス感、その方程式のハマり方にグッときました。上辺を真似するんじゃなくて、PIGGSなりのその方程式をしっかりするぞ、という良い影響を受けましたね。
プー・ルイ : 久しぶりに外林(健太)さんの衣装を着たり、松隈さんの作った曲を歌ってみて、PIGGSのクリエイティブに関して「まだやれることがあるな、もっとよくしていけるな」ってポジティブに思いました。これまで私はRyan.BやMETTYが作ってきたものに対して、「私は作ってないからあんまり偉そうなこと言えない」と思って注文してこなかったんです。でも今回のBiSの再結成を通して、なにか動かないといけないって思ったんですよ。デザインや音楽自体になにか口を出すと言うというよりかはMETTYとRyan.Bの産み出してくれたものクオリティを上げていけるようにしていきたいって思いました。そういう意味でこれからは、いろいろな部分で話しあって良くしていきたいって気持ちが増えましたね。
METTY : BiSというグループは、そこにしかハマらないピースの集まりだったと思うんですよ。あのメンバーじゃなきゃダメ、渡辺さんがいなくてもダメ、松隈さんがいなくても、外林さんじゃなくてもダメだった。僕の知らない色んな部分がきっとそうだったと思うんです。勝ち負けじゃないけどやっぱり「負けたくない」という気持ちが大きいです。