【行かなきゃ ASP Episode8】「自分にしか出せないものを出していきたい」──進歩し続ける、ナアユの心情
今月、新シングル「the MAN CALLiNG」のリリース、そして来月には秋の全国ツアー〈MARCH of ROGUES〉を控えているASP。2周目となる個別インタヴュー企画の第4回は、 WAggからASPに昇格し、約5カ月の間で新たな表情が次々と目に飛び込むようになった、ナアユが登場! ASPとして初ライヴを行った〈中野Heavy Sick Zero〉や、初ツアーを回った東名阪ツアー〈ASP’s on FiRE TOUR〉で見た景色など、彼女の視点で語っていただきました。また、進歩し続ける個人的な目標にも注目です!
デビュー・アルバム『ANAL SEX PENiS』ロスレス配信中!
INTERVIEW : ナアユ
ASPナアユが濃厚接触者で自宅待機になってしまったことは、走り続けるASPにとってかなり心配な出来事だった。それでも彼女たちは活動を止めることはなかったし、何より渋谷WWWの復帰後のナアユが見違えるように良くなっていたのは衝撃だった。止まらずに動く。止まっても足掻く! そんな活動が、今コロナ禍でとても大切なんだとASPが証明してくれてる!
〈TOUR STARFUCKERS〉@渋谷WWWのライヴレポート
インタヴュー : 飯田仁一郎
文 : 東原春菜
写真 : 大橋祐希
100点のライヴしかしたくないから、100点です
──WAggでの活動休止後、ASPになって〈中野Heavy Sick Zero〉で初ライヴをやりましたが、そのときの事はどれくらい覚えていますか?
ナアユ : 初ライヴの前日に福引会があって、そこですごく久しぶりにお客さんに会って「おかえり」って言ってくれる人がいて、すごく嬉しかったんです。福引会というものがはじめての試みで、目の前でライヴを観られる人と観られない人が分かれて、喜んでくれていたり、すごく悲しんでいる人もいたり、本当に頑張ろうと思いました。あと、〈中野Heavy Sick Zero〉のキャパがコロナの感染対策で15人に限られていて、普段よりすごく少ないから当たらない人の方が多いけど、CDを何枚も買ってくれる人がたくさんいて、それだけ初ライヴを楽しみにしてくれているんだっていうのを実感しましたね。
──そのなかでやった、ASPとしての初ライヴは、どうでしたか?
ナアユ : ライヴまでは不安があって緊張していたんですけど、いま思ったら楽しみの方が大きかったですね。お客さんが15人で、ひとりひとりの顔が見えたから熱量のあるライヴができたのかなって思いました。
──映画館でのライヴ・ヴューイングも行われましたが、映画館にいる300人ぐらいのお客さんよりも、まずは15人を楽しませようと思ってやったの?
ナアユ : 映画館で観ている人も、〈中野Heavy Sick Zero〉にいると思ってライヴをやっていました。
──なるほど。出来はどうでしたか?
ナアユ : 死ぬ気でやったんですけど死んでなくて、まだ出せる力があるんだと分かって、もっと頑張ろうって思いました。
──ステージから見た景色は覚えているの?
ナアユ : 覚えています。『ANAL SEX PENiS』の13曲を2周やったんですけど、2周目でお客さんが振り付けを覚えてくれて真似してくれました。そのとき会場全体がまとまっていて、一緒にライヴができたなと思いました。
──2周目の13曲かっこよかったですよ。点数を付けるとしたら何点ですか?
ナアユ : そのときは、死のうと思ってやり切ったので、100点だったんですけど、あとからいただいた映像を客観的に見たとき反省点がたくさん出てきました。でも、100点のライヴしかしたくないから、100点です。
──すばらしい。そういう気持ちを込めてユメカさん(ユメカ・ナウカナ?)はテンションが上がって、1億点分の500点って言っていましたよ(笑)。
ナアユ : それはなんだか、よく分からないですね(笑)。
──ユメカさんは ASPの元気印だよね! ユメカさんが、ひとりでバーッと喋ることに関しては大丈夫(笑)?
ナアユ : それはもちろん大丈夫です。ユメカちゃんいないと喋られる人いなくなっちゃう……。うるさいとか言われていますけど、私は何も思わないです。ユメカちゃんはお姉ちゃんみたいな存在で、たまにお母さんみたいな部分が垣間見えるんです。私ができないことをたくさん持っているから頼ってしまうんですけど、頼りすぎるのはよくないなと思っています。