【BiSH】Episode73 リンリン「人を圧倒させるくらい中身がある人になったらいい」

全国19箇所23公演に及ぶグループ史上最長最大規模のホール・ツアー”NEW HATEFUL KiND TOUR”を完走し、そのツアー・ファイナル公演となったNHKホールで圧倒的なライヴを行った"楽器を持たないパンクバンド”BiSH。今年は紅白出場を目指す事をはっきりと宣言し、ますます勢いが止まらないBiSHに、11周目となるメンバー個別インタヴューを敢行。第4回は、リンリンの声をお届けする。
BiSH、6作目のシングルをハイレゾ配信
INTERVIEW : リンリン

こんな状況下だけども、リンリンが楽しそうでよかった。そのことだけで、少し前向きになれた。彼女のソロ・アルバムが聴けることを心待ちにしている。そして近いうちに、またあの最高のBiSHのライヴが生で観れることを願っている!!!
インタヴュー : 飯田仁一郎
文 : 井上沙織
写真 : 大橋祐希
いつも自分でコールを言っていたんだなって気づいた
──現在ライヴができない状況が続いていますね。
リンリン : 悲しいです。みんな何か月も前から予定を立てて休みを取ったりしてくれていたと思うので、そういう人たちの気持ちを考えると中止になって申し訳ない気持ちです。
──無観客ライヴはどうでしたか。
リンリン : テレビ収録でもお客さんがいるライヴでもない、その中間の変な緊張感を感じました。「おーおーおー」とか「はい」とか自然に口ずさんでいて、いつも自分でコールを言っていたんだなって気づいたり。

──ライヴができない間、どう過ごしていますか。
リンリン : ライヴがなくても楽しんでもらえるように配信アプリの「SUGAR」をやってみたり、SNSを更新したりしてます。
──リンリンはInstagramも面白いですよね。
リンリン : 写真はみんなが協力してくれてます。
──SNSを2つやってみて違いはありますか?
リンリン : Instagramはただ格好つけているのとかじゃなく、文章でふざけられるような写真を撮ったりしてます。本当はふざけた文章じゃなくてファッション系のブランド名とか入れたほうがいいと思うんですけど、面白いと思って見てくれていると信じてやりたいように書いてます。Twitterはもっとどんな写真でも気軽に載せられますね。

──今日の服装もそうですけど、リンリンは好きなものがどんどん確立していっている気がしますね。
リンリン : 私、TOGAがずっと好きで、西澤(裕郎 / StoryWriter)さんが出しているZINEでTOGAの服を着させてもらったんですよ。服部昌孝さんのスタイリングで、水谷太郎さんが撮ってくださって。その写真をインスタに載せたらTOGAのアカウントがリツイートしてくれて。初めて公式のブランドにリツイートされて嬉しかったです。
自分の人間的な面を好きになってもらえるように変わりたい
──前回の取材から5ヶ月ぐらい経ってますけど、自身の曲作りはどうですか。
リンリン : あれから頑張って、もう少しで10曲完成します。1回曲としてちゃんと作ってみようと思って、歌を入れて自分でエフェクトとかかけて、加工までやるっていうのをしてみようと。
──歌はこれから入れるんですか?
リンリン : 歌詞を付けていないのも何曲かあって。歌を入れてみたらここを変えたほうがいいかなとか、この間がどうかなとか出てきそうな気もするので、ここからもう少し時間がかかりそうですね。

──前の取材では人に聴かせられるようなものではないと言っていましたけど、いまはどうですか?
リンリン : 聴かせてもいいかなって思ってます。それぞれ趣味があるし、BiSHのファンにはウケないかもしれないけど、自分の人間的な面を好きになってもらえるように変わりたいなって想いもあって。実際に友達に聴いてもらったりしていて、いいねって言ってくれたり、具体的にアドバイスしてくれる人もいます。
──曲作りをしてみて難しかったことはありますか。
リンリン : ピアノをやっていたんですけど、絶対音感がないので音階が分からないんですよ。弾きたいメロディがあってもすぐに弾けなくて。適当に弾いていいところを切り取って、それからちょっとずつ音程を直していく方法でやってます。コードも知らないので、曲を再生したらその曲のコードが出てくるアプリを教えてもらったんですけど、ひとまずセオリーどおりじゃなく好きなようにやってみようと思って、いまは分からない状態で曲作りを楽しんでます。自分を信じてどこまでできるのかなって。
──それですでに10曲も作れているのはすごいですね。
リンリン : 最近は曲作りに専念していて、休みの日も家から出てないです。
──リリース予定はあるんですか?
リンリン : ないです。頑張って作って、そのうち渡辺さんに持っていってみようかなと思ってます。たぶんリリースしてもらえないですけど。勝手にリリースしたら怒られますかね(笑)? ちゃんとできるようになったらインスタにも上げられたらいいなって思ってます。
──ぜひ発表してほしいです。
リンリン : できるように頑張ります。

──BiSHは曲を作るメンバーが多いですよね。チッチもアユニもアイナも曲を作っていて、モモコは歌詞を書いて。ハシヤスメは何してるんだろう?
リンリン : 最近料理を始めたらしいですよ。
──料理! それはまた独自路線を行きますね(笑)。BiSH以外でリンリンの夢ってありますか?
リンリン : 夢はでっかくですか?
──でっかい夢があるなら教えてください。
リンリン : 日本のビョークになりたいです。
──へえ! 作っている曲もそういう感じなんですか?
リンリン : そうですね。あの曲に対してあの歌のメロディを考えられる感覚がすごいと思っていて、自分もビョークみたいに作ってみたいと思って聴いています。
人間力を伸ばしていきたい

──〈NEW HATEFUL KiND TOUR〉はどうでしたか。
リンリン : 前のZeppツアーの1曲目が「Am I FRENZY??」で、今回も「Am I FRENZY??」から始めていたんですけど、前回と比べて今回は大人になった「Am I FRENZY??」だった気がします。
──それはいい意味で?
リンリン : いい意味です。和の感じの曲と振りなので妖艶な人になりきって。
──あの曲のリンリン、めちゃくちゃかっこいいですよね。
リンリン : 「FREEZE DRY THE PASTS」を前のツアーでやって、凶悪とかそういうテーマで憑りつかれたようにやっていたので、「FREEZE DRY THE PASTS」で得た表現の感覚を活かせた気がします。
──リンリンはパフォーマンス面でもどんどん存在感が増しているように感じますが、いま楽しいんじゃないですか?
リンリン : 楽しいです。
──もちろんずっと楽しかったとは思いますけど、いまが楽しい一番の理由って何だと思いますか?
リンリン : 人生を良くしようと思って自分の時間を有効に使うようになったことですね。 メンバーともいままで以上に喋るようになったし。

──ツアーファイナルではチッチが「紅白に出ます!」と宣言しました。リンリンは紅白についてどう思っていますか?
リンリン : 出たいです。「紅白に出たよ」って言える人ってすごいですよね。
──去年出られなかったのは悔しかった?
リンリン : 悔しかったです。雑誌の予想にBiSHが入っているのを見て、ギリギリまで隠れて期待していたんですけどダメでした。
──今年はぜひ出てほしいです。今後BiSHが更なる飛躍を目指すにはどういうところを伸ばしていけばいいと思いますか?
リンリン : 人間力を伸ばしていきたいですね。人としてちゃんと見られたい。メンバーそれぞれが自分自身の尊敬できる部分を持って、人を圧倒させるくらい中身がある人になったらいいと思います。あと個人的には歌とダンスも頑張りたくて。ダンスはやっていて楽しいんですけど、歌はまだ苦手なので頑張ります。

LIVE SCHEDULE
ワンマンツアー〈BiSH'S GASP!!GOLD!!GHOST!!GALAXY!!GARBAGE!! TOUR〉
2020年5月21日(木)@神奈川 KT Zepp Yokohama
2020年5月30日(土)@宮城 仙台GIGS
2020年6月4日(木)@東京 Zepp Tokyo
2020年6月12日(金)@福岡 Zepp Fukuoka
2020年6月20日(土)@大阪 Zepp Osaka Bayside
2020年6月28日(日)@北海道 Zepp Sapporo
2020年7月3日(金)@愛知 Zepp Nagoya
対バンツアー〈BiSH’S 5G are MAKiNG LOVE TOUR〉
2020年5月31日(日)@宮城 仙台GIGS - BiSH and ???
2020年6月5日(金)@東京 Zepp Tokyo - BiSH and ???
2020年6月13日(土)@福岡 Zepp Fukuoka - BiSH and ???
2020年6月19日(金)@大阪 Zepp Osaka Bayside - BiSH and ???
2020年7月4日(金)@愛知 Zepp Nagoya - BiSH and ???
※???は、後日発表。
チケット料金情報 :
■通常チケット
1Fスタンディング 5,000円(税込・ドリンク別)
2Fスタンディング 5,000円(税込・ドリンク別)
2F指定席 6,000円(税込・ドリンク別)
年齢制限/ 未就学児童入場不可
前回の記事はこちら
RELEASE INFORMATION
Live Blu-ray / DVD「And yet BiSH moves.」
2020.01.15 OUT!!
[初回生産限定盤]
Blu-ray+Live CD2枚組+PHOTOBOOK(100P)
それでもBiSHは開けているBOX仕様
¥10,000 (tax out) AVXD-92887/B~C
[DVD盤]
DVD
¥4,500 (tax out) AVBD-92888
PROFILE
アイナ・ジ・エンド、モモコグミカンパニー、セントチヒロ・チッチ、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・Dの6人からなる楽器を持たないパンク・バンド。BiSを作り上げた渡辺淳之介と松隈ケンタが再びタッグを組み、彼女たちのプロデュースを担当する。ツアーは全公演即日完売。1stシングルはオリコン・ウィークリーチャートで10位を獲得するなど異例の快進撃を続けている。