昨年7月のオリジナル・アルバム『サハリン・ロック』に続いて、今年4月にはその『サハリン・ロック』をダブ・アルバム化した『Himalayan Dub~Mixed by OKI vs 内田直之~』をリリースしたOKI DUB AINU BAND。このリリースを記念して行われた全国ツアーのファイナル公演となった渋谷Club Quattroでのステージを、DSDで録音&音源化。会場中に響き渡るOKIのトンコリ。沼澤尚、中條卓の鉄壁のリズム隊が生み出す重心の低いグルーヴ。そして、内田直之のDUB MIXにより幾重にも反復していく様子をじっくりとお聴き下さい。
OKI DUB AINU BAND / Himalayan Dub Release Tour in Tokyo 2011.04.15
【販売形式】
DSD+MP3(3.34GB)
HQD(24bit/48kHZ)(1.29GB)
>>DSDの聴き方はこちら
【価格】
DSD+MP3 : 1500円(まとめ購入のみ)
HQD : 1500円(まとめ購入のみ)
OKI - tonkori、vocals & guitar
居壁太 - vocals & tonkori
中條卓 - bass
沼澤尚 - drums
エマーソン北村 - keyboards
内田直之 - engineer
Recorded & Mixed & Masterd by 葛西敏彦
Recorded at 渋谷 Club Quattro 2011.04.15
Recorded & Mastering by KORG MR-2000S DSD recorder
All Photos by ハタエアヤミ
OKIも参加しているマレウレウのライヴ録音音源もチェック
MAREWREW / マレウレウ祭り〜めざせ100万人のウポポ大合唱! vol.2〜 (DSD+mp3 Ver.)
アイヌの伝統歌“ウポポ”の再生と伝承をテーマに活動する、女子4人組マレウレウがスタートさせたウポポの祭典「マレウレウ祭り」。記念すべき東京版・第1回目となった『マレウレウ祭り~めざせ100万人のウポポ大合唱! vol.2~』を、OTOTOYが収録、配信!
【ダウンロードに関して】
windowsをご利用のお客さまは、標準の解凍設定、もしくは解凍ソフトによっては正常にファイルを解凍できない可能性がございます。その場合、お手数ですが別の解凍ツールを使用し、再度解凍をお試しくださるようお願い致します。7-Zip(フリー・ソフト)での解凍を推奨しています。
※7-zip http://sevenzip.sourceforge.jp/
また、ファイル名が長く操作出来ない場合や、ダウンロードしたファイルに不備や不明点がありましたら、info(at)ototoy.jpまでお問い合わせください。
レベル・リズム・ミュージック!!!
2011年4月15日、OKI DUB AINU BANDの『Himalayan Dub 〜Mixed by OKI vs 内田直之〜』発売記念ツアーが行われた。メンバーは、トンコリ(アイヌに伝わる伝統的な弦楽器でカラフトアイヌが用いていた五弦琴)とボーカル&ギターのOKI、トンコリとボーカルの居壁太。更には、ベース中條卓、ドラム沼澤尚、キーボードにエマーソン北村、そしてダブ・エンジニアに内田直之という、シアターブルックでも共にする最強メンバーが周りを囲む。本作『Himalayan Dub Release Tour in Tokyo 2011.04.15』は、KORGのMR-2000を2台並べ、マイクを2本立て卓からは2chを引っ張り、最高音質のDSDでこの日の演奏を生々しく記録したものだ。DSDのミックス・エンジニアは、葛西敏彦が努めた。
トンコリは樺太アイヌに親しまれていた5弦琴。つまり五つの音階しかないという意味においては、ピアノやギターよりもリズム楽器の特製が強く、トンコリ、ベース、ドラムと、なんと4人ものリズム隊が存在することになる。さらには、エマーソン北村のプレイもバッキングに徹しており、ほぼ5人のミュージシャンがステージ上にてリズムで会話する。それを内田直之がダブ・ミックスして聞かせるのだから、会場の腰の揺れは半端ではなかった。オーディエンスも手を叩き会場にいる全員がリズムを奏で、その上にOKIのメッセージ性の強い唄が乗る「KONKON(台湾の言葉で空っぽの頭らしい)」は、まさにレベル・リズム・ミュージックだ。
後半戦、レゲエのビートが鳴り響き、OKIの「どんな危険な山道もガソリン満タンのこのタクシーが行く!」のかけ声で、2011年4月10日の高円寺『反原発デモ』でも活躍したRANKIN TAXIが登場して、会場は完全に沸点に達する。
RANKIN TAXIの第一声は、「元気なやつから声出せよ。やっぱり原発駄目絶対!」
そして
「生まれてくる子供に恨まれるなんていやいやよ〜」
「豊かで不健康な生活なんていやいやよ〜」
と原発反対メッセージのオン・パレード。
「やっぱり原発駄目絶対!」
「やっぱり原発駄目絶対!」
「やっぱり原発駄目絶対!」
東京渋谷のクラブ・クアトロは、「原発反対」デモに変わった。
実は、筆者はこのクアトロでのライヴ・デモを不快に感じていた。「原発反対」という言葉は、物心ついた頃からずっと聞いてきた。RANKIN TAXIが登場した頃や両親の世代から何も変わっていないし、知りたいのは「原発反対、ではどうすればいい?」という次の指針。本ステージを見ながら、その指針をほぼ誰も示さないことに疑問を感じていた。その時にRANKIN TAXIは、「メディアに騙されてきた!」という痛烈な批判の言葉を発した。「原発反対、ではどうすればいい?」は、メディア、つまりOTOTOYが伝えるべきだということを明確にステージ上から示したのだ。
2011年5月末日、福島原発の状況は少しずつ公開され、あまりにも震災直後とは違う報道に困惑する。何が正しくて、何が誤っているかは個人の判断に委ねられている。そんな時に、形振り構わず「やっぱり原発駄目絶対!」と大きな声で連呼するOKIとRANKIN TAXIの勇気ある行動は、ミュージシャンとしての最高のパフォーマンスである。では、OTOTOYも最高のパフォーマンスで応えなくちゃいけない。メディアとしての次の動きに気づかせてくれた本ライヴに敬意を表する。震災後、とても大事な作品が今リリースされる。(text by飯田仁一郎(Limited Express (has gone?) / OTOTOY))
過去作も配信中!
OKI DUB AINU BAND / Himalayan Dub -Mixed by OKI vs 内田直之-
本作は2010年7月にリリースされた『サハリン・ロック』のダブ・アルバム。しかも本作はバンドの首謀OKIと、エンジニアの内田直之の両氏による「ダブ・ミックスで白黒つける」DUB対決アルバム。
前作から4年。世界のフェスを渡り歩き、遂に到達した人類史上初の"AINU BEAT"!! パンデイロの魔術師マルコス・スザーノとのブラジル録音、トンコリの故郷・サハリンの地でのフィールド録音を含む前例なき12曲を収録!!
INFORMATION
WINDBLOW 2011
2011/08/27~28@静岡 相良シーサイドパーク
Spinna B-ILL、東田トモヒロ、BAN BAN BAZAR、鎮座DOPENESS & DOPING BAND、KINGDOM☆AFROCKS、OKI DUB AINU BAND...
PROFILE
OKI DUB AINU BAND
OKI - トンコリ、歌
居壁太 - トンコリ、歌
沼澤尚 -ドラムス
内田直之 - ダブ・ミックス
1993年、カラフトアイヌの弦楽器トンコリに出会ったオキは強烈にこの楽器に惹かれ、自らのアンダーグラウンド・アイヌルーツを確認するために、当時消滅寸前だったトンコリの製作から演奏方法を再構築、さらに楽器のオール電化を進めながら結成したのがダブアイヌバンド。アイヌの歌を引っ提げて国内、ヨーロッパ、アメリカ、アジア各地のフェスティバルに出演、09年夏はFestival Perc Pan(ブラジル)に出演が決定している。