【行かなきゃ ASP Episode25】「自分の心で感じたものを伝えたい」──チッチチチーチーチーが感じた、ならず者との絆
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昨年2023年は〈WACK in the UK〉、〈Actually FREE but You must come YAON Tour〉を経験し、大きく成長したASP。そして遂に武道館公演が決定した彼女たちは、2024年さらなる飛躍を果たすに違いない。OTOTOYでは、メンバー全員に個別でインタヴューを実施。第2弾は、チッチチチーチーチーが登場。あらゆるライヴから学んだことを咀嚼して、素直に話してくれた彼女。新シングル「Heaven’s Seven」や今年の抱負についても訊きました!
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INTERVIEW : チッチチチーチーチー(ASP)
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野音ソールド、武道館決定と爆走し始めたASPにおいて、基礎の実力が高いチッチチチーチーチーの存在は大きい。小さな体で、常に大きく伝えようとするその様には、いつも感激してしまう。それでもまだまだ足りない、もっと追求したいという発言を聞くと、彼女は生粋の表現者なんだと思う。
インタヴュー : 飯田仁一郎
文 : 西田健
写真 : 大橋祐希
魅せ方としての「ASPらしさ」を
——ASPはWACKの初海外ライブ〈WACK in the UK〉への参加、そして野音に向けて急遽開催された〈Actually FREE but You must come YAON Tour〉を経験し、ASPは見違えるように成長したように思います。チーチーさんはグループの成長について、どのように感じていますか?
チッチチチーチーチー(以下、チーチー):シンプルにかっこいい曲をたくさんいただいて、その曲に向き合った期間が自分たちを強くしてくれたのかなと思います。いままではどうしても一辺倒というか、ロックな強い曲調でしか届けられないことが多かったんです。だから“Hyper Cracker”とか、“I won't let you go”みたいな曲はどうしても浮いちゃう気がしていたんです。でも歌い方や魅せ方を勉強することで、ライヴ自体が楽しくなってきました。強さを打ち出すだけではない表現方法も知って、力もついてきたのかなと思います。
——ロックやパンクじゃないASPの曲も、ライヴではかなり馴染んできましたね。
チーチー:新しい曲をいただくたびに、いろんな人の動画を見て、「ASPはどれになれるんだろう」と研究したんですけど、結局どこにも正解はなかったんです。海外公演に行く前は、新しい学校のリーダーズさんの動画をよく見ていたんです。でも彼女たちにはなれないし、ダンスをメインにやっている方にもなれない。かといってBiSHさんにもなれないなと思いました。でも逆に表現方法ってたくさんあるんだなと感じて、そこにおもしろさを感じられるようになりました。
——ジャンルの枠組みに縛られないようになったんですね。
チーチー:そうですね。魅せ方としての「ASPらしさ」をもっと追求していかないといけないなと思います。
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——2023年11月16日にイギリス・ロンドンで開催された〈WACK in the UK〉はどうでしたか?
チーチー:お客さんは8割方現地の方でした。海外では反応がはっきり分かれると聞いていたんですが、ASPの曲を知らなくても盛り上がってくださいました。すごく楽しかったというのがいちばんの印象ですし、共演させていただいた、AiNATOAOIさん、ExWHYZさんにもすごく刺激を受けました。
——海外公演を経て、チーチーさんのなかで成長した部分はありますか?
チーチー:実はこれまで、いまの状況に満足している自分がいて、これからどうしていきたいかあまり考えていなかったんです。でも海外公演が決まったら、いろいろな勉強をするようになって、「ASPとして勝負するならこれじゃダメだな」と気付かされました。ゆっくり歩いていただけだったことを思い知りましたね。もっとできることはあったなと反省しました。
——そして帰国後11月20日からは、日比谷公園大音楽堂でのライヴに向けた実質フリーライブツアー〈Actually FREE but You must come YAON Tour〉が開催されました。このツアーでは、メンバーによるチケット手売り販売も行われましたが、やってみてどうでしたか?
チーチー:自分のなかでかなり刺激になりました。チケットの手売りは、お客さんにお金を払ってもらって、野音にくることを約束してもらうことだと思うんです。だからこそ、弱音を吐いていられないなと思いました。みんなそれぞれ日常があって、生活の中で野音の予定を約束してくれることが、どれだけすごいことなのか気付きましたね。人の温かさに直接触れられましたし、この人たちが来てくれるから、もっと頑張ろうという気持ちになりました。
——ツアー自体の感触はいかがでしたか?
チーチー:ツアー中に声が出なくなっちゃったんです。ラストの3日間は正直、ライヴ中も上手く声がでなかったですね。でもメンバーがサポートしてくれたことで、信頼度が上がりましたし、互いにコミュニケーションをとるようになりましたね。すごくありがたい期間だったなと思いました。
——声が出なくなったのは辛かったですね。
チーチー:体調管理はうまくできている方だと思っていたんです。でも例えばミュージカル俳優の方は毎日公演して、毎日喉を労らないといけないわけじゃないですか。私は2時間歌って夜はしっかり寝ているのに、声が出なくなるのは体調管理が足りていないなと思いました。
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