【ExWHYZ】Episode19 mikina「みんなが幸せで一緒にいよう。そう思えるような〈HOPE〉があればいいな」
激動の2024年を経て、4人体制で歩み続けるExWHYZ。その個別インタヴュー・シリーズ第2弾は、今年7月にファースト・ソロ写真集『life』をリリースしたmikinaが登場。3人体制でのパフォーマンスやロンドン公演、20箇所を回る大規模ツアーなど、ExWHYZにとって2024年は、息をつく間もないほど忙しない年となった。その一年を振り返りながら、現在開催中の〈ExWHYZ TOUR 2024 'HOPE'〉への意気込みを訊きました。
前回のmayuのインタヴュー記事
<多幸感>を独自の"POP"で解釈した2nd EP
INTERVIEW : mikina(ExWHYZ)
2024年は、ファーストソロ写真集『life』の出版も行ったmikina。いい具合に力が抜けているように見えつつも、他のメンバーのことについてもよく考え、やさしく寄り添うようなところも魅力的なメンバーだ。メンバーの休止や脱退が相次ぐ中でも、6人のバランスを考え、自分がその役割を担おうとした。それを通してmikinaが見出したものは、この先、大きな意味を持つことだろう。〈WACK in the UK vol.4〉でロンドンから帰ってきた翌週、mikinaにインタビューを行った。
取材&文 : 西澤裕郎
写真 : 大橋祐希
やっぱり他人にはなれないなって
──イギリスから帰ってきてから、時差ボケはないですか?
mikina:時差ボケはないですね。帰国した日に、明太子と野菜が食べたくて、ボロボロでスーパーに行って買ったはいいものの、そのまま寝てしまって。でも、その日6時間くらい寝たら治りました(笑)。
──ExWHYZ にとっては2回目のロンドン公演でしたけど、手応えはどうでしたか?
mikina:今回、初めて現地のファンの人と話す機会があって。距離も近づいたというか、よく知れたんですよね。北アイルランドから見に来てくれていたり、4、5年前ぐらいのEMPiREのライブ以来に会えたとか、そういう話を聞いた上でのライブで。いっぱい楽しみにしてきたからってことも英語で聞いていたので、すごい気合が入っていて。より一層頑張れたし、距離も近く感じながらできました。あと、この日は3人のフォーメーションだったので、ちょっと緊張もしていて。思いきりやればいいかと思っていたので大丈夫だったんですけど、最近はイレギュラーな体制が多かったんです。
──3人でのフォーメーションのライブは、合計何回ぐらいやったんですか?
mikina:サンリオのオールナイト(※10月26日、サンリオオールナイトハロウィンフェス「SPOOKY PUMPKIN 2024」)で急遽3人になって、そこで初めてやって。
──ロンドンが2回目?
mikina:2回目にして、最後ですね(笑)。
──6月のmayuさんの活動休止にはじまり、8月のmidorikoさん脱退、10月のnowさんの脱退、そして11月にmayuさんが復帰という形で、約半年間で様々なことがあったわけですけど、振り返ってみてどんな期間でしたか。
mikina:削られていく気持ちと、皮肉なことに、何かが欠けると自分がその分頑張ろうとする気持ちが生まれるじゃないですか? 新しく見えたがんばりたいことが同じぐらいあったんですよね。だから、不思議と気持ちは落ちすぎはしませんでした。ただ、落ちすぎはしていないとは思ったけど、最近mayuちゃんが帰ってきて、1個土台が安定したときに、すごく安心したんですよ。だから、気張っていたんだなとは思いましたね。ただ、自分が失うものばかりじゃなくて、全部今に作用しているというか。それは、いいことだなと思います。
──ExWHYZとして始動してから、メンバーの変動はほとんどなかったですもんね。
mikina:なかったんですよ。ここ最近が、怒涛な展開だっただけで。
──さきほどお話しに出た、新しく頑張ろうと思ったことはどういうことだったんでしょう?
mikina:3人体制になったとき、シンプルに歌割りが増えたんです。mayuちゃんと私の歌声のいいところって、多分両極端にあって。メリハリのあるハキハキした太い声だったり力強さがmayuちゃんの格好いいところで、それを自分の形にすることはやったことがなかったんですよ。自分は自分だけのスタイルで行くみたいな感じでやってきたけど、急に求められる範囲が広がった。だから、純粋にスキルの部分で頑張らなきゃいけない枠が広がって、今までの想像だけじゃ、スピードを上げられていなかったんだなと思いましたね。十分急いで走っているつもりだったけど、全然まだまだやることがいっぱいあったんだなと思って。
──自分のやるべきことのスピード感をより上げていったと。
mikina:あとは、doriが1回抜けて戻ってきたときに気づいたんですけど、6人の人柄のバランスがすごく良かったんですよ。だから、1人欠けると違和感があって。お互い、こういういいところ同士が作用し合ってスムーズにいっていたんだなみたいなのがわかった。mayuちゃんがお休みになって、doriも抜けちゃって、nowはまだいて、4人になったときに、自分が誰かがやってきた分までやって円滑にグループを進めないとと思って。ライブでも頑張ってみたんですけど、やっぱり他人にはなれないなって身をもって経験しました。この期間は、それが大きかったです。本当に誰にもなれないんだなと思った。全然うまくいかなかったから、おとなしく自分のこと頑張ろうって思えた。難しかったですね、人になるのは。