【ExWHYZ】Episode25 maho「今しかできない4人の時間を作れたらいい」

2025年8月2日にLINE CUBE SHIBUYAにて、3周年記念公演を開催するExWHYZ。その個別インタヴュー・シリーズの第4弾は、maho。ファーストシングル「iD」の制作秘話や、これからのツアーについて赤裸々に語ってもらいました。
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INTERVIEW : maho(ExWHYZ)

ひとつひとつの質問に対し、じっくりと考え、ゆっくりと言葉にしていくmaho。今回の取材の中で、自身が作詞した歌詞についての考え方を語ってくれているが、自分の気持ちに関しても丁寧に紡いでいく姿が印象的だった。そんなmahoに、LINE CUBE SHIBUYAワンマン目前の心境、作詞曲「goodbye」、ツアーのことまで、じっくりと語ってもらった。
取材&文 : 西澤裕郎
写真 : 大橋祐希
ExWHYZが始まったときって、まだ声出しとかできなかったんですよね
──8月2日に開催されるLINE CUBE SHIBUYAでのワンマンチケットが、一般発売日前に完売しました。mahoさんは、どんな気持ちで受け止めましたか?
maho:私たちの3周年ライブに、会場いっぱいにマスター(※ExWHYZファンの総称)たちが来てくれるということが、ただただ嬉しかったです。ガラクタツアー(<ExWHYZ TOUR 2025 '(unfinished) odds and ends'>)をいい空気で進められていて、その先にあるLINE CUBE公演だからこそ、絶対に来てほしい!って気持ちがメンバーみんなにあって。それが伝わっていたのかなと思うと、すごく嬉しいです。
──ガラクタツアーは、7月19日(土)の新潟・NEXSにてファイナルを迎えましたが、振り返ってみてどんなツアーになりましたか?
maho:終わってみてすごく思ったのは、私たちが「楽しい場所を作ろう」とか、「こういう場所でありたい」と思い続けることって、すごく大事なんだなってことで。来てくれる人たちは、その瞬間を楽しみたいと思って、大事な時間を使って、労力をかけて、足を運んでくれている。だからこそ、お互いの気持ちが合えば、自然といい場所ができるんだなと改めて感じたツアーでした。もちろん「楽しい場所」っていう概念は、どんどん変わっていくべきだと思うし、どうしたらもっと楽しくなるんだろう、って前向きに考えられるようになりました。それ自体、本来すごくワクワクすることだし、実際に今回そのワクワクを感じられたことが、このツアーの中で一番ありがたかったことだなって思います。
──ExWHYZにとって「楽しい場所」を実感するツアーになったんですね。
maho:マスターたちは、私たちと何かしら共通点というか、噛み合う部分があって集まってくれていて、私たちの音楽だったりパフォーマンスだったりを通じて、その空間をみんなで分け合っている。そのこと自体が、すごく特別だなと思うんです。そもそも、その日、1つの場所に、住んでいる場所も、普段やっていることも違う人たちが集まること自体、すごいことだなと、いつも思っていて。そういう機会や場所を作るのは、私たちにしかできないことだし、それって当たり前にできることじゃないからこそ、私たちがそれをちゃんと続けていけるようにしたいなって強く思うツアーになりました。
──そうした「楽しい場所」が作れた理由として、メンバー間の考え方や向き合い方に、何か変化があったのでしょうか?
maho:シンプルにいいものにしたい、っていう気持ちだけで進められたからかなという気がします。なので、これがきっかけとか、あれが転機っていうのは特になくて。みんなのエネルギーがすごく良い方向に向いていたっていう感覚だった気がします。
──昨年まではメンバー編成も流動的な部分もあったので、今回はライブにぐっと集中できたというのも大きな要因だったのかなと思います。
maho:そうですね。ここにあるものがすべてだと思えたんですよね。今あるもので見せていく、広げていく、良くしていくって、まっすぐ言える状態だった。もし自信が持てないなら自信が持てるようにすればいいだけ、だって今ここにあるものが全てなんだから、と思えるようになった。自分の中で何か引っかかることが出てきても、「こうしたらいいかも」とか発想がスムーズにできて、楽しんで取り組めたのはすごく大きかったですね。

──LINE CUBE公演に向けては、まさに今、ブラッシュアップしている最中なんですか?
maho:ツアーが終わった次の日からLINE CUBEの練習を始めていて。今は完全にLINE CUBEモードですね。もちろん、ツアーが始まる前からLINE CUBEは決まっていたんですけど、「このツアーをいいものにしたい」とみんなが思っていたし、いい空気で進めたい想いがすごく強くて。結局、物事の結果って「自分がどう思うか」に尽きると思うんですよ。そう思って始めたツアーで、ちゃんといいツアーにできたし、LINE CUBEも3月くらいから「全部いい形でつなげていきたいね」って話していたので、当日も、ちゃんと自分たちの手でつかみ取れるようにしたいと思っています。
──LINE CUBEは、EMPiRE時代の最後に立った場所でもあります。LINE CUBEという会場に対して、何か思い入れのようなものはありますか?
maho:別に、当時のことを塗り替えたいとかはないんですよ。みんなで作った一日には変わりないから、そこは比べるものでもないと思っていて。ExWHYZとして3年というタイミングで立つことが決まって、今しかできない4人の時間を作れたらいいなって、ただそう思っています。
──話せる範囲で、どんなライブになりそうでしょう?
maho:3周年ということで、記念公演みたいな形で打ち出しているので、ExWHYZの歩みを感じられるようなライブにはなると思います。もちろん歴史を振り返るっていうのももちろん大事だと思うんですけど、ExWHYZになってから、ホールでの単独公演って一度もやったことがないんですよ。「NOT SORRY」とかもホールでやったことがないから、みんなの声を聞けるのもすごく楽しみで。いろんな方の力を借りて曲をリリースさせてもらって、そのときどきで来てくれた人たちとライブをして、だんだん声を出せるようになって、「ここ、歌うようになったんだ」って思ったり。そうやって3年間一緒に作ってきたものを、LINE CUBEの3周年公演で感じられるのが、すごく楽しみだなって思います。
──武道館公演とも、また全然違う感じになりそうですね。
maho:だいぶ違うと思います。ExWHYZが始まったときって、まだ声出しとかできなかったんですよね。ファーストアルバムの曲とかも、最初にやったときは、シーンとした中で、みんなの自然な空気を感じながらって記憶もあって。3年経って、「あの曲、ここ歌ってくれるようになったよね」とか、ツアーの中でもすごく感じられて。ライブをしながらLINE CUBEでの光景も考えたりする瞬間があったりして。それも含めて、すごく楽しみですね。
──確かにExWHYZが始まったときは、まだコロナ禍だったんですよね。
maho:そうなんです。あの緊張感は、ファーストツアーのときにしか味わえなかったものだったからこそ、今感じられる変化もすごく大きくて。全部本当にいい経験だったなって今は思っています。曲を通して自分たちの歴史とか、やってきたことを、マスターのおかげでちゃんと感じられている部分もあって。そういうのをしっかり噛みしめられるような公演になったらいいなって思っています。
