音と絵 presents「FITTING ROOM VOL.1」開催決定
最近、なんだか同じようなイベントばかりだなあ…。そんな倦怠感をお持ちの方がいたら、とにかくこのイベントに遊びにいってもらいたい。その名も「FITTING ROOM VOL.1」。なんと、Tシャツが入場PASSになるという。それは大きなオススメ・ポイントの一つだけど、以下の集合写真を見てほしい。東京に暮らす青年たちが、何かおもしろいことやっちゃおうぜと意気込んでいる感じが、ちょうどいい具合に力が抜けて伝わってくる。
このイベントの主催は、音楽を中心にTシャツ作りなどのクリエイティブを展開している企業「音と絵」の3人。音楽以外の部分を含め、カルチャーとしてアーティストを世の中に出していくことを仕事にしている会社の設立者たちだ。そうした根幹があるからこそ、自由な発想でおもしろいと思えることにチャレンジできるのだろう。今回のイベント開催を記念して、「音と絵」のルーツとなったという笹口騒音ハーモニカを迎え、対談を行った。音楽好きなら見たことがあるであろう“FADE Tシャツ”。実は、これを手掛けているのは、「音と絵」なのである。そのルーツから、「FITTING ROOM VOL.1」についてまで、じっくり話を伺った。
インタビュー&文 : 西澤裕郎
入場PASSがTシャツ?! 音と絵が主催するTシャツ&音楽イベント!!
音と絵 presents「FITTING ROOM VOL.1」2013年2月22日(金)@新宿JAM
料金 : 前売 2,500円 / 当日 3,000円
OPEN / START : 18:00 / 19:00 CLOSE : 29:00
【LIVE】
日の毬 / Emerald / thatta / 倉内太 / TACOBONDS / 僕のレテパシーズ / H MOUNTAINS / fula / henrytennis / MUSQIS SEXTET / THE ピンクトカレフ / 笹口騒音ハーモニカ
【転換ACT】
DJ 兄弟仁義 / DJ wonder_wonder(FunLandRyCreation) / DJ 332542(FIRE JAM / らしょうもん) / DJ 阿部広太(FIRE JAM / SUNN) / DJ 高木敬介(FIRE JAM / SUNN)/ DJ 社長(radio DTM)/ YDO(みんなの戦艦 / ベルノバジャムズ / わっしょいキヨシ / ちくわテイスティング協会)
FOOD有り
入場PASS : OTOE BrandTシャツ! (※サイズ先着順)
http://www.fittingroom.info/
http://www.otoebrand.info/
予約・問い合わせ
contact@fittingroom.info
世界に10個しかないOTOEのマグカップを5名様にプレゼント!
【応募方法】
※本記事をリツイートした上で、「OTOTOYを見ました!」とイベント当日、音と絵のSTAFFに言ってください。
※先着5名様へお渡し完了の時点で終了となります。
笹口騒音ハーモニカ8thアルバムの配信も同時スタート
笹口騒音ハーモニカ / SASAGUCHI FOR PEACE
<収録曲>
1. 1、プロポーズ / 2、旅人のすすめ / 3、超能力 / 4、ATOMS FOR PEACE(デモ) / 5、下から見上げる花火、上から見下ろす火花 / 6、ビデオテープ / 7、TALKING BABY BLUES / 8、TALKING BABY BLUES (reprise) / 9、F@CK&SH#T SONG (as we know it) / 10、若きディランのように / 11、NOrmal SONG (for you) / 12、SASAGUCHI LAST SONG / 13、プール(summerend)
【配信価格】
wav / mp3 : 単曲 100円 / アルバム 1,500円
INTERVIEW : OTOE(平田崇人、北岡直哉、安堂匡人)×笹口騒音
——なんでも、音と絵(以下、OTOE)のルーツは笹口さんとの制作だったそうですね。
笹口騒音(以下、笹口) : OTOEが出来る前から、平田君に(Tシャツの制作を)頼んでいたんですよ。“Fade Tシャツ”は、僕がよく着ていたTシャツを勝手にコピーしたものなんですけど(笑)、字の所を少しいじって作ってくれないかと頼んだんです。
平田崇人(以下、平田) : 元々、僕はアーティスト・グッズなどを作る会社にいたんです。バンドをやっていた繋がりで笹口くんと付き合いが10年くらいあったので、久々に会ったときに、Tシャツ作ろうよって話をして。
——まさにそれがFade Tシャツなんですね。
北岡直哉(以下、北岡) : もともとは古着屋で売ってたやつなんだっけ?
笹口 : 地元の古着屋で200円で買ったやつです(笑)。ニール・ヤングが着ていたものに、すごく似てたんですよ。そっちはTideって書いてあるんですけど。ライヴの時にユニフォームみたいな感じで着ていたらボロボロになってきて。Tシャツを作ったことがなかったので、自分も作ってみたいなと思って、相談したんです。
——インパクトがあるTシャツだと思っていたんですけど、原型があったんですね!? そもそも、OTOEの3人はどういうきっかけで一緒に組もうと思ったんですか?
平田 : 元々バンドをやってたんですよ。そしたら(北岡が)Tシャツ屋をやりたいって言い出して。当時はプー太郎だったんですけど(笑)。
北岡 : その時丁度、プロ・ドラマーになりたいって言って仕事を辞めたんです(笑)。
平田 : そのあと「肘が思わしくないからTシャツ屋やろうかな」みたいな感じでね(笑)。
北岡 : 野球肘だったんですよ。
——(笑)。そこから本当にTシャツを作ることになったわけですね。
平田 : 北岡がTシャツ屋をやりたくて、僕がそのノウハウを知っていて、安堂はデザイナーをやっていたので、役割が補えるなと思って。
北岡 : 安堂は、メインがウェブ・デザイナーで。
安堂匡人(以下、安堂) : 丁度会社を辞めて自分でサービスを起こそうと思っていたんです。たまたまそういう話を聞いてたので、方向性が一緒かなと。
——丁度みなさんタイミング的に合致したんですね。最初から、ちゃんとしたブランドというか、会社としてやっていこうという気持ちが強かったんですか。
安堂 : アーティストに対する総合プロデュースというか、そういう部分が最初の目標としてあったんです。ただ一気には出来ないので、最初はTシャツの部分で頑張ってみようと。
——じゃあ、あくまで軸にあるのは音楽なんですね。
平田・安堂・北岡 : そうですね。
安堂 : 名刺の裏にも描いてあるんですけど、OTOEのロゴは、レコードをインクが包んでいるようなデザインなんです。それがコンセプトなので、それを今後もやり続けて行きたいなと思っています。
——OTOEという名前はどういうところから来ているんでしょう。
平田 : 僕が女の子の名前みたいなのがよくて。クロエとか、AJICOとか、造語で日本語で女の子の名前みたいなものがよかったので、”音”と”絵”の仕事だからOTOEにしましょうって。
——なるほど。HPやロゴを拝見して、かなりイメージやブランドという点を意識されているのではないかなと思ったのですが。
平田 : ブランディングは大事にしようと思っていますね。洋楽だと「あのバンドだったら、こう」みたいなイメージがあるじゃないですか。でも日本って、アーティストに対して商品チックなイメージがあって。それが嫌で、OTOEっていうブランドで、意識を上に一気に持ち上げたいんですよね。アーティストの持つブランディングの大切さをみんなが知って、カルチャーとして、かっこいいアーティストを世の中に出せたらいいなと思います。
笹口 : 確かに、アート・ワークとかまでが全部かっこいいバンドって、日本にはあまりいないですよね。
北岡 : かっこよくなくても、色が出ればいいと思うんだけどね。
平田 : だから、Fadeを着続けるっていうのはすごくいいことだと思う。
笹口 : 僕は結構オリジナリティというか、自分的なものを出したいんですけど、CDのジャケットを見ても分かる通り、よく分かんないですね(笑)。
——でもこれはこれで笹口さんの色ですよね。
笹口 : そうですかね。色、出てるかな(笑)。色出したいですね。
——アーティストのイメージを形にしていく作業は、具体的にどういうところから始めていくんですか?
平田 : やっぱりライヴは見たいですね。音だけじゃなくて、その人の出す雰囲気とか、ライヴの演奏の仕方とか、全部ふまえて形にしたいって部分はありますね。
——今だいたいどれくらいのアーティストのTシャツを作られているんですか?
笹口 : 今回のイベントに出る人がだいたいだよね。
平田 : そうだね。バンドでいうと15くらいかな。イベントとかフェスのTシャツも作ってるんで。
もっとバカバカしいことがやりたい
——そんなOTOEが、今回のイベントを開催するということですが、なぜイベントを開こうと思ったんでしょう。
平田 : 絡んでいるバンドさんも増えてきて、せっかく一緒にやってるんだからイベントを開きたいなと思って。あと、最近はフェスとかイベントも増えて、差がなくなってきたというか。
笹口 : 確かに、もはや今は、誰でもやれるじゃんていう状況だよね。
平田 : 今回僕らもその一つになってしまっているかも知れないですけど、もっとバカバカしいことがやりたいんです。それで、思いきってTシャツをパスにしちゃおうと思って。リスクが大きいので、普通の会社だったらやらないと思うんですけど、うちはTシャツ屋なんで出来るかなって。デザインもどんどん新しいものを作っていかないといけないので、所謂アパレルさんがやるファミリー・セールみたいなものをイベントの形にしてやりたいなと考えています。
笹口 : このイベントでTシャツを作るんじゃなくて、今までのTシャツの中から選ぶって感じなんだ。その場で選ぶの?
平田 : その場で選べます。種類とかサイズを選ぶので、早く来た方がいいですね。
笹口 : それで2500円は安いね。
——ある意味このイベントは一つの店みたいな感じでもあるんですね。
平田 : そうですね。それで「FITTING ROOM」っていうタイトルにしたんです。
安堂 : OTOEが今までに作ったTシャツを試着してもらうっていうのも、コンセプトとしてあるんです。それから、お客さんにとっては知らないバンドさんも出るかと思うので、そういう意味での試着も合わさって「FITTING ROOM」にしたっていうのもあります。
平田 : 僕らはクライアント・ワークとかで、レーベルの方とやりとりさせていただいていて、そういう人たちも招待するので、そういう人たちにとっては、バンドの演奏が「FITTING ROOM」であったりとかもしますよね。
——バンドの成長とともに、Tシャツも盛り上がっていけば良いですよね。
北岡 : オンライン・ショップでTシャツを見てもらって、Tシャツが良いから音源を聴いてみようとか、その逆で音が良いからTシャツを買ってみようとか、それが理想ですね。
——そうするとイベントだけでなく、常設でリアルなお店があった方が面白いですよね。
笹口 : OTOEショップ、いいですね。でもTシャツって難しいって思うこともあって。これは絶対売れると思ったら売れなかったり、そんなに売れないと思ったものがすごく売れたり。すごい難しいです。だからアーティストをイメージで売ってる人って羨ましいなと思いますね。例えて言うなら、いつも同じ漫画家さんを使って、この人はこういうイメージだから買うみたいな。それがOTOEだったら、夢があっていいですね。
平田 : そういう価値みたいなものがつけばいいですね。OTOEブランドだから買うみたいなものが。
——よく考えるとすごいですよね。FadeTシャツはバンド名が書いてあるわけではないですもんね。
平田 : でも浸透してますからね。フェスとか行くといるもん。
笹口 : それはほんと嬉しい。朝霧ジャムにいたらしい。出てないけど(笑)。
一同 : (爆笑)。
平田 : 僕も見ると嬉しいですもん。「僕の作ったTシャツがある」、着てくれてるって。
——今回「FITTING ROOM VOL.1」って書いてあるのは、今後も継続してやっていこうという気持ちの現れですか?
平田 : そうです。色んなコラボの話もしているので、そのバンドが次のイベントに出演してもらうサイクルが出来ればいいなと思います。イメージなんですけど、OTOEのサイトでTシャツを買ったら、「FITTING ROOM」のチケットが一緒についてくるっていうチケット方式だけにするとかもいいかなと。
笹口 : 期間限定みたいな感じで、Tシャツを買ったらチケットもつきますみたいな。
平田 : そうそう。販売方式も限定して、見え方もイベント会社がやるイベントじゃなくて、デザイン会社がやるイベントにしたいです。Tシャツ屋がやってるイベント、アパレル屋がやってるイベントみたいな。そういう風にすることで、バンドにも付加価値がつかないかなって。一つのデザイン会社が選んでるバンドだ、みたいになるかなって。
——ちなみに、笹口さんはOTOEの看板アーティストという気持ちはありますか?
笹口 : 僕はほんといつも無理難題をお願いしてるんで、もっと売れて、少しでも宣伝というか、力になれればなと思ってます。
安堂 : 逆にうちらもTシャツ出させてもらっているので感謝しています。
正直、実験みたいなところもありますから
——このイベントはTシャツの試着以外だと、どんな内容になりそうですか?
平田 : 遊びに来たらTシャツの引換券とまず交換して入ってもらうんですね。新宿JAMの1階はスタジオが3部屋くらいあるんですけど、そこも貸し切りにしていて、フード、OTOEのショップ、フリー・マーケットはそっちでやるんですよ。長丁場なのでそこで休んでもらったり、ゆっくりしてもらって。フードも食べられるし、地下にまた行けばDJやったりライヴも見られる。
笹口 : 受付でTシャツを貰えるわけじゃなくて、そこで選ぶんだ。
平田 : 引換券を持って、お店に行って選んでもらいます。
北岡 : ライヴがメインではなくて、ゆくゆくはフェスみたいな感じで大きい会場でやりたいですね。お店も楽しめるし、ライヴも楽しめるし、みたいなものを。
——本当に服屋に行く感覚ですね。新しい未知の想像出来ない事が起こる感じがして、楽しみですよね。
北岡 : 正直、実験みたいなところもありますからね。
——季節ごとくらいにやっていく予定ですか?
平田 : Tシャツを出すのが夏と秋の2回くらいなので、次は早ければ今年の秋あたりですかね。夏に新作を出して、去年の秋物をセールするみたいな感覚になるのかな。
——その頃に笹口さんがもう一個大きいステージに立っていて、OTOEも大きくなっているといいですね。
笹口 : そういう風になれたら良いですね。次はうみのてでこのイベントに出られるように頑張ります!!
——Fade Tシャツはすごくインパクトがあるので、看板アーティストとして笹口さんには突き進んでいってもらいたいですね。
平田 : Fadeのパワーはすごいですからね。
北岡 : たぶんバンドを知らない人も買ってると思うんですよ。
平田 : それはいいことだよね。
笹口 : これを着た人が目の前から歩いてくると、「すみません」って思うんですよね。日常でこんな目立つの着せてすみませんて。
一同 : (笑)。
——話しかけられたりはしないんですか?
笹口 : いや…。特に女の子が着てると、「すいません」ってなります(笑)。
平田 : でも女の子の方が着てくれるよね。
笹口 : 着てくれる。
北岡 : 街でそれ着てる人とすれ違って、何もしゃべんないと気まずいよね。
笹口 : 「あー、すみません」「ありがとうございます」ってなりますね(笑)。
一同 : (笑)。
北岡 : Fade Tシャツだけでなく、色々なTシャツがあるので、是非イベントに遊びに来て選んでほしいですね。
笹口 : OTOEとともに連動して大きくなっていければと思います。引き続きよろしくお願いします!
『FITTING ROOM VOL.1』の出演者の音源をチェック
音と絵
音楽とビジュアルの融合をテーマに2012年6月、下北沢にて活動を開始。アーティストのコンサート・グッズやアパレル・ブランドのノベルティ・グッズ製作、グラフィックとウェブを中心としたデザイン制作を行う傍ら、自社ブランドであるOTOE Brandを展開中。2012年はアーティストやフェス、イベントとのコラボTシャツが話題となり、新進気鋭のTシャツ・デザイン・ブランドとして今ノリにのっている。
OTOE HP
http://www.otoe.info/
OTOE BRAND OFFICIAL ONLINE STORE
http://www.otoebrand.info/
FITTING ROOM
http://www.fittingroom.info/
笹口騒音ハーモニカ
1984年2月29日、うるう年に生まれてこのかた活動中の大御所。¥anagawarecords社長。太平洋不知火楽団、うみのて等々でライヴ・ハウスから路上まではばひろーく活動中。ソロ、バンド活動共に様々なイベントに引っ張りだこで365日どこかでライヴをしている。数百もの大名曲をつぎつぎと生みだしており、これまで8枚のオリジナル・アルバムとベスト盤を1枚発表。もはや現存する最後の生ける伝説的シンガーソングライターといわれている。2013年3月20日にうみのて1stアルバム『IN RAINBOW TOKYO』、笹口騒音ハーモニカ1stシングル『ロックンロール(笑)』を全国同時発売!
公式サイト
http://yanagawarecords.com
myspace
http://www.myspace.com/yanagawarecords
ついったー
http://twitter.com/sasasoso