【ExWHYZ】Episode11 mikina「きっとその日しか絶対にできない、私たちだけじゃ作れない空間がある」
〈ExWHYZ TOUR 2023 ‘eLATION’ part.2:with Special Guest Series〉を目前に控えるExWHYZ。メンバー個別インタヴューの第5弾は、mikinaが登場。様々な手段で精力的に表現活動を行う彼女だが、先日の沖縄公演では遂にDJデビューも果たす。DJプレイについてだけでなく、今年5月の武道館公演や、先行配信されたばかりの1st EP「HOW HIGH?」について、彼女の言葉で語ってもらった。
ハイテンションで突き進む、ExWHYZ初のEP
INTERVIEW : mikina (ExWHYZ)
ツアーのアフターパーティーとして開催された沖縄2日目の公演で、ソロで初のDJプレイを披露したmikina。もともとはロック系の楽曲が好きだったが、活動を通してダンスミュージックや聴く音楽のジャンルが広がったという。コラム執筆などで自分を表現する場も増えてきた彼女は、今回のインタビューでもより自然体で素な姿を見せてくれた。朗らかでどこか抜けのある、mikinaらしいインタビューとなった。
取材&文 : 西澤裕郎
写真 : 大橋祐希
人前でプレイすることで自分の感覚の幅が広がる気がした
ーーツアー沖縄公演でのアフターパーティーで、初めてのDJプレイをされましたよね。マスターたちからも大好評でしたが、どんな気持ちで当日を迎えたんでしょう?
mikina:1日置きに、「自分の好きな曲かければいいんじゃん、いえーい!」みたいな日と、「あーこれ人前でやるんだ……」みたいに責任を感じる日を繰り返していて。マスターを楽しませたいから、ちゃんと流れを考えたり、ここで気持ちいい曲をかけたいという気持ちが大きくて。情緒不安定なまま過ごしていたんですけど(笑)、当日はすごく楽しめました。
ーーそもそも、どうしてDJを沖縄でやることになったんですか?
mikina:もともと毎月好きな曲のプレイリストを公開していたんですけど、コロナ禍で配信ライブが流行ったとき、DJのライブもいっぱい見るようになってハマったんです。ただ、自分でやる機会はなくて。そしたらスタッフの篠崎さんが沖縄でやってみる?って言ってくださって。その時点で、機材もパソコンも持ってなかったので、そこから買い揃えて、最初はDJ KOOさんのYouTubeを観て勉強しました(笑)。
ーーDJの選曲はどのようにしたんですか?
mikina:自分の好きな曲が前提で入っているんですけど、マスターに引っかかりそうな曲を意識したり、いろいろなジャンルを埋め込むようにしました。みんながみんなクラブ通いなわけじゃないと思うので、聴いたことのあるだろう曲だったり、この曲だったら引っかかる人が多数いるなとか、そういう部分を考えたりしました。
ーーmayuさんと一緒に大沢伸一さんのイベントに遊びに行ったことも、力になったそうですね。
mikina:大沢さんのイベントに行ったときは、DJをやると決まっていたけど機材も揃ってないぐらいのときで。「やばいです、どうしましょう?!」って話をしたら、「上手くやろうとか考えなくていいから、とにかく自分の好きな曲を流せばいいんだよ」って言っていただいて。大沢さんの言う言葉なので、すごく安心できて。そこからプレッシャーみたいなものも半分ぐらいは減って、自分のやりたい方向が定まった感じがしました。
ーーmikinaさんは、もうちょっとロックっぽい音楽が好きで聴いている印象があったんですけど、聴く音楽もだいぶ変化したのかもしれないですね。
mikina:だいぶ変わりましたね。コロナ禍の2020年ぐらいから配信ライブを観るようになったし、隙間時間が増えたとき、いろいろなジャンルを聴き漁ったんです。ダンスの動画も観るようになったり、レッスンに行き始めたりして、それで幅が広がったのかも。大沢さんの楽曲はご一緒する前から聴いていたんですけど、ご一緒してからもたくさん聴くようになったし。ExWHYZに関わってくださっているクリエイターのみなさんの曲とかをいっぱい聴くようになりました。
ーーまたDJをやってみたい気持ちはありますか?
mikina:あります。練習通りにはいかなかった部分もあるので、もっと上手くやりたいなっていうのがシンプルにあるし、活動の幅を広げたい気持ちもあって。今は初心者すぎるんですけど、人前でプレイすることで自分の感覚の幅が広がる気がしたんです。DJをやっているときにびっくりするぐらいノリノリでやれて。こういう音を聴く感覚ってライブにも大事だなって思えたので、いろいろなインプットのためにも、ちゃんとやりたいですね。
ーー少し遡るんですけど、今年5月に開催した日本武道館公演を振り返ってみて、どんな一日になりましたか?
mikina:武道館は、数々の実力のある方たちが立ってきた場所で、立ってみないと想像できないぐらいの場所でした。でも、ExWHYZとそのとき目の前にいてくれている人たちの熱量の存在を見て、もっと楽しいことができるなって視界がバーっと拓けたし、これからがすごく楽しみになる日でした。武道館までの数ヶ月のマスターの熱量が、私たちと一緒に武道館に立つぐらいの熱量で。ExWHYZいいかもって期待してくれた人たちの存在が目に見えたので、もっと頑張りたい、いけるところまでいきたいと思えた日になりました。
ーーライブ後のメンバーの雰囲気が明るくて、いい意味でカラっとしていたのが印象的でした。それはどうしてだったと思いますか?
mikina:なんせ始めたてなので、ここでカマせないと先がないみたいな気持ちはありました。でも怖がる気持ちで立っていたわけじゃなく、あの場を純粋に楽しめました。振り返ると、キラキラしていたなというイメージで、楽しかったんだと思います。EMPiRE時代に1回幕張に立って覚悟を決める気持ちを体験しているから、武道館は緊張はしましたけど、やるしかない!って気持ちで立てたのも大きいのかなって。
ーー他のメンバーも、次のことを考えているみたいな発言が多くて頼もしかったです。
mikina:もちろん武道館から見た景色は忘れられないですし、余韻はありつつ、私たちもこういう景色を見ることができるんだったら、じゃあ次はって気持ちになっています。どんどん楽しいことしたくなっちゃいますよね。やっぱり人間は欲深い(笑)。