ビ・バップからファンキー・ジャズ、そしてキューバンラテンまでーー矢野沙織、最新作&過去作をハイレゾ配信!!
アルトサックス奏者、矢野沙織が約2年半ぶりのアルバムをハイレゾ・リリース。今作は基軸を“Bebop"に据えながらも、キューバンラテン要素の美味しいところを盛り込んだスパークリングなパッション・ジャズが詰め込まれた作品に。レコーディング・メンバーには、中島徹(p)、小松伸之(ds)、中村健吾(b)に加え、SOIL&"PIMP"SESSIONSのメンバー、元晴(ts)、タブゾンビ(tp)、さらに日本のキューバンラテンの重鎮バンド、サルサスインゴサのリーダーでありパーカッショニストの第一人者の大儀見元、そしてサルサスインゴサのメンバーが参加。新たなパッションとグルーヴを、矢野沙織へのインタヴューとともにじっくりお楽しみください。
矢野沙織 / Bubble Bubble Bebop (24bit/96kHz)
【配信価格】
WAV / ALAC / FLAC / AAC : 単曲 399円 / まとめ購入 2,800円
※ファイル形式について
※ハイレゾとは?
【Track List】
1. Blowin' The Blues Away / 2. Bluebird / 3. Puerto Rico〜砂とスカート / 4. Betty Et Zorg(Betty Blue) / 5. Mercy, Mercy, Mercy / 6. Bayou / 7. Avalon / 8. Bye Bye Babylon / 9. Confirmation
矢野沙織のカタログ6タイトルを一挙ハイレゾ配信 & 期間限定プライス・ダウン(2015年5月12日まで)
矢野沙織 / BEBOP AT THE SAVOY(24bit/88.2kHz)
【配信価格】
WAV / ALAC / FLAC / AAC : 単曲 399円 / まとめ購入 2,800円
【Track List】
1. ザ・キッカー / 2. スウィート・ケイクス / 3. ブルース・ウォーク / 4. ユード・ビー・ソー・ナイス・トゥー・カム・ホーム・トゥー / 5. ス・ワンダフル / 6. バードランドの子守唄 / 7. オリーブ・リフラクションズ / 8. スターダスト / 9. ファイヴ・スポット・アフター・ダーク / 10. ハウ・ハイ・ザ・ムーン / 11. Laura Peacock 〜「太陽の船」のテーマ
矢野沙織 / Little Tiny(24bit/96kHz)
【配信価格】
WAV / ALAC / FLAC / AAC : 単曲 399円 / まとめ購入 1,900円
【Track List】
1. My Baby Shot Me Down / 2. Split Kick / 3. (They Long To Be) Close To You / 4. She Rote / 5. Velvet Easter / 6. Boplicity / 7. Pardon Lucy / 8. KC Blues / 9. Danny Boy / 10. A列車で行こう
矢野沙織 / 矢野沙織BEST〜ジャズ回帰〜(24bit/96kHz)
【配信価格】
WAV / ALAC / FLAC / AAC : 単曲 399円 / まとめ購入 1,900円
【Track List】
1. Donna Lee / 2. 砂とスカート / 3. Crazy He Calls Me / 4. Rizlla / 5. In A Sentimental Mood / 6. Manteca / 7. I & I / 8. Greenism / 9. My Ideal / 10. How To Make A Pearl / 11. Lover Man / 12. Tico Tico / 13. Open Mind
矢野沙織 / Groovin' High(24bit/96kHz)
【配信価格】
WAV / ALAC / FLAC / AAC : 単曲 399円 / まとめ購入 1,900円
【Track List】
1. Speak Low / 2. Manteca / 3. My Ideal / 4. Greenism / 5. Over The Rainbow / 6. Groovin' High / 7. Corcovado / 8. There Will Never Be Another You / 9. BILLIE'S BOUNCE / 10. 浜辺の歌
矢野沙織 / PARKER'S MOOD Live In New York(24bit/96kHz)
【配信価格】
WAV / ALAC / FLAC / AAC : 単曲 399円 / まとめ購入 1,900円
【Track List】
1. I Got Rhythm / 2. The Days Of Wine And Roses / 3. Composition 101 / 4. Don't Explain / 5. Parker's Mood / 6. Bohemia After Dark / 7. A Night In Tunisia
矢野沙織 / Answer (24bit/96kHz)
【配信価格】
WAV / ALAC / FLAC / AAC : 単曲 399円 / まとめ購入 1,900円
【Track List】
1. The Days of Wine and Roses / 2. All of Me / 3. Moon River / 4. 砂とスカート / 5. Moody's Mood for Love / 6. Theme from "TAXI DRIVER" / 7. A Night in Tunisia / 8. Sing Sing Sing〜It Don't Mean A Thing(If It Ain't Got That Swing) / 9. Answer / 10. Waltz for Debby / 11. La vie en Rose / 12. You'd Be So Nice To Come Home To / 13. Left Alone
INTERVIEW : 矢野沙織
ビ・バップを柱に、頭よりも身体で反応するような情熱的なサックス・プレイを聴かせる矢野沙織が、約2年半ぶりのアルバムを完成させた。タイトルは、ずばり『Bubble Bubble Bebop』。インタビュー内でも語っているように、伝統やアカデミックな状況というものに縛られず、彼女なりの解釈でサルサを取り入れ、歌をうたい、サックスを吹いている。どのようにして本作は完成したか、矢野沙織の考え方まで、話を訊いた。
インタヴュー&文 : 西澤裕郎
ジャズって駆け引きを通して丸裸になるんです
ーー矢野さんにとって約2年半ぶりとなるオリジナル・アルバムとなりますが、その間、主にどのような活動をされてきたんでしょう?
矢野沙織(以下、矢野) : ジャズのライヴハウスでやりつつ、たまにジャズ・フェスに出たり、マイペースに活動してきました。
ーー今作にはキューバ・ラテン要素の入った楽曲が多いですけど、どうしてこのタイミングでそうした要素を取り入れようと思ったのでしょう?
矢野 : ずっと好きでやりたかったんです。今作は『Bubble Bubble Bebop』っていうタイトルなんですけど、もともとBebopっていうのはざっくばらんな言葉で、“かっこいい”とか“素敵”とか“クール”とかのスラングだったんです。ただ、私の中ではあまり(言葉の定義が)特定されてなくて、楽しいこと、かっこいいことっていう意味で捉えていて、そのなかにサルサもずっと入っていました。それを体現しようとするのに時間がかかったんですけど、今回ようやく形にできたんです。
ーー「Puerto Rico~砂とスカート」は、既存の楽曲と矢野さんの作られた楽曲を組み合わせて作られたそうですけど、どうやって作っていったんでしょう?
矢野 : そんなに緻密ではなくて、結構力技で組み合わせていきました(笑)。今回は11人編成だったので、リズムが変わっていくときに、その人たちが一斉にリズムを変えなきゃいけなくて。それも何回かリハーサルしているうちに合っていって、どんどん進んでいきました。
ーーぼくは、普段ロックやポップスを取り上げることが多いんですけど、すごく自然な形で組み合わさっていると思って、力技なんて感じはしませんでしたが。
矢野 : もしかしたら、ロックとかポップスをやっているひとには想像しづらいかもしれないんですけど、ジャズって意外と動きづらいんですよね。ちょっとボサノバっぽいことをやるとしても、ジャズの人にとってはものすごくブラジル音楽に感じたり。聴いている人はボサノバっぽいポップスが流れてもなんとも思わないかもしれないんですけど、ジャズの人が4ビート以外のことをやらされるときは、すごく緊張している。聴く側からしたらインストですごく聴きやすいものでも、見えないストレス意外にかかっているんです。そのなかでも私はストレスを感じないほうなんですよね。だから、今回やることができたのかもしれません。
ーー今作には、SOIL&"PIMP"SESSIONSの元晴さんとタブゾンビさんが参加されています。
矢野 : もともとソイルのファンだったんです。接点というか同じ土俵に立ったのが昨年初めてなんですけど、13、14歳の中学生くらいの時にソイルを見に行って大喜びしていました。だから、一緒に仕事するっていう発想がなくて。去年人に呼ばれて元晴さんと私で横並びで吹ける機会があってすごく楽しかったので、今回自分のレコーディングでも頼んでみよっかなと思ってお願いしたんです。
ーーもともと好きで見てらっしゃったソイルのみなさんと共演するのは、緊張感もあったんじゃないでしょうか。
矢野 : ソイルにの2人に関してはなかったですね。ほかの人に関してもいい意味での緊張感しかなくて。なんていうのか、ジャズって駆け引きを通して丸裸になるんですね。ここでAメロがきて、Bメロがきて、っていうテンプレートがなくて、テーマをやって、ソロ回しをやって、別の何かがあって、またテーマをやって終わるっていうのが基本なんですけど、その時に読まれたくない心情が出てしまうんですよ(笑)。ぐいぐい出るやつだと思われたくない… けど、ぐいぐい出た方がいいんじゃないか… みたいなせめぎ合いがある。ソイルの2人にはそれがなくて、イヤなことを考えなくて済みました。すごく楽しいアンサンブルができるなと思ったので、距離も近くなったと思いますね。
ーー音で見えたくない心情が出ちゃうっていうのはおもしろいですね。
矢野 : 決まりきったことをずっとやっているならいいですけど、あくまでもアドリブが主体で、インストのジャズって特に、ほとんどの曲の時間数を占めているので、アドリブでこう来たらああくるでしょとか、そのやりとりで見えてくる部分があるんです。
ーーとはいえ、Bebopってそういうものなんですよね?
矢野 : そうです! けど、Bebopがフレッシュな時代から、もう70年くらい経っていて、そうなるとアカデミックな状態になるわけじゃないですか? クラシックのように。となると、このコードを弾いたら、このフレージングをしたら粋でっていう型ができてくるんです。でも、それはほんとは臭くて、もう1段階捻くれたことをやるのがスマートだみたいなせめぎ合いもあるんだと思うんですよ。ソイルの2人は、そういうのがない、ストレートな方たちだなと思いました。
私にとって都合の悪いもの、それとさようならする、そんな感じのイメージでした
ーー今回、矢野さんが作詞もされて、歌も歌われています。これはどういうきっかけからやることにしたんでしょうか?
矢野 : これも、もともとやりたくて。このタイミングで、ちょっとやってみよっかなと思ってやってみました。(歌をうたうことって)もっとカジュアルなものだと思ってたんですけど、いざやってみるとなかなか歌えなかったです。だけど、歌うのは好きなんで。作詞に関しても、なにかを書き溜めることは好きだったですけど、でもこのくらいのことみんな考えてるし、ちょっと恥ずかしいなと思いながらも、ちょっとずつ小出しにしてみていきました(笑)。
ーー少し話が戻るんですけど「Puerto Rico~砂とスカート」はどういうふうにして作られたんですか?
矢野 : ジャズの要素が入っているオリジナル楽曲と、ポエティックな歌の要素のある楽曲に、私が思い描く歌を乗せていきました。そのあとサックスの音が入ってくるんですけど、わりとヒステリーな音楽というか、ああいうリズムになってしまうんですよね。それをどうにか1曲に繋げようと、多少力技もありながら一緒にやっていただく方たちと話しながら作っていきました。
ーージャズ的な要素とメロディがある歌的な要素は、それぞれ別々に作られたんですか?
矢野 : 別々に作りました。
ーージャズ的な観点からすると、その2つを一緒にやることはやはり難しいことなんでしょうか。
矢野 : 普通にやったら、ジャズの歌になっちゃうんですよ。そうすると、私は歌いこなせないし、そもそもジャズの歌は名曲揃いなので、曲自体が考えつかないんですよね。ジャズのスタンダードになるようなものが、もし今考えられたら、それは素晴らしい才能です。作っていても、あの曲に似てるなこの曲に似てるなっていうことがかなり多いので、いつかオリジナルなものができたらいいですけどね。
ーージャズの名曲では、例えばこういう曲が書きたいなっていうのはありますか?
矢野 : たとえば、歌だと「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」。しょっちゅうCMで流れていたり、いろんなアレンジで使われてたりしていて。100年近く前の曲ですけど、それこそボサノバでやられたり、いろんなことしていじられたりすごい。もともとミュージカルでつくられた曲が、今でもジャズとして認識されていて意外とポップスになっていないっていうのが、すごいことだなと思いますね。
ーーのちにじゃあそういう曲を書くのが目標というか。
矢野 : 書ければいいですけど、それはもう大先生なので(笑)。
ーー(笑)。「Bye Bye Babylon」の歌詞は、どのようなテーマを持って書かれたんでしょう?
矢野 : バビロンっていうと、宗教用語で使われたり、レゲエをやっている人が多く使ったりする言葉なんですけど、もっと広い意味で捉えてみました。バビロンは悪いものを指すんですけど、どっちかというと、私にとって都合の悪いもの、それとさようならする。そんな感じのイメージでした。
ーー歌詞も書き溜めていたものから連想していったんですか?
矢野 : そうですね。ピックアップして、つなげるために新しく言葉を入れたりはしました。そんなに難しいことを長くしゃべっているわけではないし、短い小節が3番までしかないんですけど、それでも結構大変でした。作詞作曲ってこういうふうにやるんだというのを勉強しつつ、やってみてすごく難しかったですね。
ーーいまも普段から、詩のように言葉を書き溜めているんですか?
矢野 : はい、小学生くらいの時からやってます。ある時、たぶんこれからこんなこと思うことないだろうなと思って、書き始めたんですね。実際、10年前とか15年まえ振り返ってみるけど、ほら書かなくなったじゃん、思わなくなったじゃん、ってすごくはっきり思います(笑)。
ーー書き残しているからこそ思い出す、と。
矢野 : そうですね。そこに書いてあったことと似たようなことはいまも思いますけど、改めて出そうかと思わないと、なかなかでない感覚なんです。
ーータイトルである『Bubble Bubble Bebop』には、どういう思いが込められているんでしょう?
矢野 : Bebopの中には、音楽のジャンルだけじゃなくて、歌があったり、サルサがあったり、元晴さんたちがいるようなエスケープ気味のジャズがあったり、楽しいな、かっこいいなっていうのがあって、それらが集約されているんです。そこに「Bubble Bubble」をつけることで、ちょっと手に取りやすくなるかなって(笑)。私はすごくB並びが好きなので、そんな調子でつけたっていうのもあります(笑)。とくにこれだからこうであるっていう意味はなくて、すごくいいなと思ってつけました。
ーーデビューから10年以上経ちましたが、これからの課題とかはありますか?
矢野 : あるんでしょうけど、わたしあんまり課題好きじゃないんです(笑)。あまり考えないようにしているんですけど、そうだなあ…。歴史を重んじなきゃいけないような曲ばかりをやっているんですけど、実はよくわからないんですよねってことを、別に恥ずかしいと思わないっていう心構えは大事だと思います。さっき言ったみたいに、ちょっとジャンルが違うものだと動くことが難しいんですけど、やっぱり好きだからこういう音楽をやってみたいな、っていうことを広く持っていたいですね。それは大事にしようと思います。
LIVE SCHEDULE
Bubble Bubble Bebop
2015 Live Tour
2015年6月3日(水)@國父記念館(こくふきねんかん)
2015年6月20日(土)@あすねっと「文化ホール」(熊谷)
2015年8月10日(月)@モーションブルー横浜
2015年8月21日(火)@ブルーノート名古屋
2015年8月27日(木)@ビルボード大阪
詳細は随時発表‼
早慶明3大学対抗ジャズフェスティバル
2015年5月10日(日)@東京大森ベルポート アトリウム
爵士女王-矢野沙織 爵士之夜~The Queen of Saxophone -Yano Saori“The Jazz Night"~
2015年6月3日(水)@國父紀念館
あすねっと「文化ホール」(大里生涯学習センター)~矢野沙織ジャズ・コンサート2015~
2015年6月20日(土)@國父紀念館
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近藤等則 / Toshinori Kondo plays Standards〜あなたは恋を知らない(24bit/192kHz)
レジェンド、近藤等則、帰還! 常に未来へ繋がる革新的なトランペットと新しいサウンドを追求し続ける、日本が世界に誇る、稀代のトランペッターにして、サウンド・クリエーターが、6年ぶりの新作アルバムをリリース! サマータイム、枯葉、ラウンド・アバウト・ミッドナイト、マイ・ファニー・ヴァレンタイン、この素晴らしき世界… 6年ぶりの新作は、エレクトロニック・トランペットによる、キャリア初の全曲スタンダード集。異次元の扉を開ける近未来ジャズ!
丈青 / I See You While Playing The Piano (11.2MHz dsd + mp3)
SOIL&"PIMP"SESSIONS、J.A.Mのピアニストとして活動する丈青が、初のソロ作をDSD 11.2MHzでリリース。南青山にあるスパイラル・ホールを舞台に、コンサート・グランドの名品「FAZIOLI」を使って録音された本作は、スタンダード、オリジナル、そして完全即興まで、アーティストのスキルと感性が遺憾なく発揮された音源となった。丈青にとって初のソロ作、初のホール録音ということも含め、きわめてチャレンジングな1作と言える。DSD版はOTOTOY限定、CDに未収録の楽曲を3曲収録。
Goro Ito / POSTLUDIUM (5.6MHz dsd + mp3)
ジャズ〜クラシック〜ブラジル音楽など、ジャンルを越境したサウンドを奏でる伊藤ゴロー。類い稀なハーモニーへの犀利な感覚により、その透徹した世界を深化させた3rdソロ・アルバムが本作だ。丈青、秋田ゴールドマン(SOIL&"PIMP"SESSIONS)、鳥越啓介、千住宗臣などの卓越したミュージシャンとともに、インプロヴィゼーションの閃光と緻密なコンポジションを展開する。
PROFILE
矢野沙織
1986年生まれ 東京出身。
9歳のときブラスバンドでアルト・サックスを始める。チャーリー・パーカーに衝撃を受けジャズに傾倒、14歳でビリー・ホリデイの自叙伝に感銘し、自らジャズ・クラブに出演交渉を行ってライヴ活動をスタート。ジャズの名門SAVOYレーベル日本人アーティスト第2弾として2003年9月、16歳でセンセーショナルなデビューを飾る。モダン・ジャズの起源である“ビ・バップ”に真摯に取り組み、日本にとどまらずニューヨークでもライヴを重ねる一方、テレビ朝日系「報道ステーション」テーマ曲に起用され、世に新世代ジャズの到来を知らしめた。
マイルス・デイビスとの活動で知られるジミー・コブが、3rdアルバム『SAKURA STAMP』発売記念ブルーノート・ツアーで共演した際には、「日本のキャノンボール・アダレイ」と絶賛。ニューヨーク2日間公演でも本場オーディエンスを圧倒し、初のライヴ盤として発売。5thアルバム『Groovin' High』では、2度のグラミー・ウイナーに輝いたアレンジの神様スライド・ハンプトンや、ジェームズ・ムーディなど巨匠ディジー・ガレスピーのオールスターズと共演を果たす。以降、ムーディ氏との親交は厚く、カリフォルニアの自宅に招かれての2週間にわたる個人レッスンを受けている。
2007年春、花王“ASIENCE”の新たなアジアンビューティとしてCMに登場。同CMで使用されたオリジナル曲「I & I」を収録した、20歳にして初のベスト・アルバムは、第22回日本ゴールドディスク大賞 ジャズ・アルバム・オブ・ザ・イヤーを受賞。ジャズの枠を超えて広く注目を集めた。同年11月、現代最高のオルガニスト、ドクター・ロニ—・スミス・トリオを率いて、通算7枚目となるアルバム『Little Tiny』をリリース。2008年12月には、アレンジに斎藤ネコ氏を迎え、敬愛するビリー・ホリデイの得意としたレパートリーに取り組んだ『GLOOMY SUNDAY』を発売。そして、矢野沙織の原点とも言える、50年代のジャズ黄金期の楽曲を、ニューヨークで活躍する気鋭のミュージシャンたちを従え、ストレートアヘッドに聴かせる『BEBOP AT THE SAVOY』を2010年に発売。2012年、10周年イヤーに贈る、原点に帰るファン・リクエスト・アルバム『Answer』。ゲストに世界的トランペッター日野皓正氏を迎えリリース。
2015年、SOIL&"PIMP"SESSIONSのメンバーである元晴(ts)とタブゾンビ(tp)、パーカッショニストの第一人者である大儀見元氏 率いる日本のキューバンラテンの重鎮バンド"サルサスインゴサ"をゲストに迎え、機軸は“Bebop”にすえながらも、ファンキー・ジャズ、キューバンラテンを盛り込んだアルバム、『Bubble Bubble Bebop』をリリース。