元アイドル、歌い手、役者...個性様々な少女たちはなぜダブルハピネスを選んだのか──新メンバー初インタヴュー
2020年3月9日の新メンバーお披露目ライヴをもって、新メンバーが加入と同時にヨネコとメイビーモエの2人が卒業し、新体制となるダブルハピネス。今回OTOTOYでは、今後はプロデューサーとして裏方に回るヨネコとメイビー・モエの2人を交えて、ダブルハピネスの新メンバー5人にインタヴューを敢行。これまでの人生やアイドルとしての夢をお訊きしました。
ダブルハピネス現体制では最初で最後のEP!
INTERVIEW : ダブルハピネス
前回掲載したヨネコ(ex. MIGMA SHELTER)とメイビーモエ(ぽわん)へのインタヴュー直後に行った新メンバー5人へのインタヴュー。まだ全員で会うのが2回目くらいとのことで、初々しい中で行われた取材だったが、1人1人の返答にそれぞれがしっかり話に耳を傾け、グループとして進んでいこうとする姿勢が伝わってきた。そんな記念すべき初インタヴューをお届けする。
インタヴュー&文 : 西澤裕郎
写真 : 宇佐美亮
このプロ意識の高さなら間違いない
──初インタヴューということなので、あまり気を負わず話を訊かせていただけたらと思います。まずは、どうしてダブルハピネスのオーディションを受けようと思ったのかから訊かせてください。
はな:私は過去に何回かアイドル・グループに入っていたことがあったんですけど、アイドルを辞めて普通に働いていたときにステージの景色を思い出すことが多くて。「やっぱり私、まだアイドルをやりたいんだな、この仕事が大好きなんだな」ということに気づいたんです。そのときに「オーディション」って検索したら、いちばん上にダブルハピネスのページが出ていて、運命だと思って応募しました。
──アイドル運営って男性のほうが圧倒的に多いと思うんですけど、女性でしかもアイドル活動をしていた2人が運営するダブルハピネスは、これまでのグループと比べてどうですか?
はな:女性の方のプロデュースだと、かわいさもわかってくれるので、楽しみです。運営のふたりはお姉ちゃんのような存在で。レッスン中もひとりひとりを見てアドバイスしてくれるし、褒めてくれるときは褒めてくれる。ちゃんと近い関係を作ってくれていると感じています。
──しろいこさんはいかがでしょう?
しろいこ:私はもともとソロで歌をやっていたんですけど、ぽわんの大ファンだったんです。ライヴのときにたまたまモエさんに会って、一度挨拶をさせていただいて。そのときにアイドルについての話を聞きました。もともとアイドルのことはよく知らないし、やりたい気持ちも特になかったんですけど、憧れの人が作っている曲を歌って踊れる環境はそうないから、チャンスがあるならと思って受けさせていただきました。
──もともとソロで歌をやっていたんですね。
しろいこ:実はアイドルというものをしっかり見たことがなく、バンドの界隈しか知らなかったんです。レッスンの最初、振り入れをするときに、まずおふたりが振りを見せてくださったんですけど、それに感動しちゃって。これをもっと良くした形で自分たちがやらないといけないんだって身も引き締まったし、このグループでならしっかりやれるなと思いました。これからちゃんと認めてもらえそうな楽曲やパフォーマンスなので楽しみです。
──もえにゃんさんはいかがでしょう。
もえにゃん:私はいろんなユニットを経験しているので、アイドル歴がすごく長くて。いろんな事情でグループがなくなったりして、結局ひとりで活動していたんですけど、いろいろ迷走していたときに出たミスiDでヨネコさんを知って。楽曲がすごくいいなと思ったので応募しました。
──ヨネコさんがきっかけになって応募されたんですね。
もえにゃん:私は「最後に信じられるのは自分のみ」という信念で活動していたんです。でもやり方がわからなくて。今回運営に回られるおふたりはセルフ・プロデュースされている方達なので、そこは参考になるかなと思いました。ただ、最初はヨネコさんとモエさんと一緒にできると思っていたんですけど、卒業されることを知って、ちょっと迷いました。でも新しいメンバーもみんな真面目でいい人ばっかりだし可愛いし、これはいけるぞと思って本格的に決めました。
ヨネコ:私ももえにゃんはミスiDのオーディションで知っていて。全員握手のとき、すごい遠くにいたのに大きな声が聞こえて、そこに人だかりができていたんです。そこでのお客様への対応がすばらしくて。このプロ意識の高さなら間違いないと思っていました。
もえにゃん:正直、ヨネコさんはミスiDのとき怖かったんです。この業界って人脈が大事なところあるじゃないですか。私は人と馴れ合っても自分にとってマイナスにならないタイプなので、お友達ほしいなって思ってて。でもヨネコさんは「お友達とかは興味ありません」みたいな感じで(笑)。
ヨネコ:たしかにそういう感じだった。友達は別にほしくなかった(笑)。
もえにゃん:「仕事は仕事で割り切っている」みたいなことを書いていたので、あまり話しかけない方がいいかなと思っていたんです。いまとなっては、そういう面は信用できるし。フラットな感じで話してくれて、年間の計画とかも明確に出してくれた。私もちゃんと計画的にやりたいほうなので、信用できるし安心してやれてます。本当にありがたいです。しかもいろんな面で厳しくしてもらえてうれしいです。
──続いて、こちさんはいかがでしょう。
こち:私は普段、小劇場とかに出て役者をやっています。もともと高校生のときにダンスをやっていたんですけど、役者だとそれを披露する機会がなかなかなくて。その機会を探しているときにオーディションを見つけて応募しました。
──役者とアイドルだとフィールドがかなり違うと思うんですけど、応募するのに勇気はいりませんでしたか?
こち:ダンスも歌も本当にやりたかったんです。このグループはいわゆるキャピッとしたアイドルではないので、そこも自分のやりたいこととも一致しました。旧体制のふたりもめっちゃ優しいです。オーディションのときも緊張していたんですけど、おふたりの作ってくれた空気感のおかげで、しっかりとお話をすることができました。
──最後に、ふうかさんはいかがでしょう。
ふうか:私はもともと絵をやっていて。最高の表現者になることが最終的な夢でした。歌も好きだったので、その両方が一緒にできるステージを探していたんです。ただ、自分のおもしろいと思うことがなかなか人に伝わらなくて、なんで認めてもらえないんだろうって考えたときに、誰かに場所を作ってもらってそこで自分の力を発揮したいと思ったんです。もともとヨネコさんのことを知っていて、Twitterを見ていたらオーディションのページが出てきたのが、応募したきっかけです。
ヨネコ:ふうかちゃんは応募時期のあとに来たんだよね。それで本当に最後に決まったから、その場でとっ捕まえて合格! みたいな。
メイビー:まず写真が送られて来た時点で、これは絶対に入れたいなと思っていました(笑)。まずは会ってみて、歌とかダンスとかがぜんぜんできなくても、性格が真面目で顔が写真どおりだったら入れようって。
ふうか:当日、仕事の都合でオーディションに間に合わなくて。待ってもらっているのも申し訳なかったので辞退しようとしていたんですけど、ヨネコさんが来てくれて。
メイビー:遠隔で動画送ってもらって、良かったらその場で採用して(笑)。
──運営のおふたりの印象はいかがですか?
ふうか:思いっきり意見をぶつけても倍返してくれるようなふたりだと思います。おもしろいを追求しているふたりだと思っているから、尊敬もするし追いつきたい。ここの世界観に追いつけるように頑張りたいと思います。
全員がちゃんとお金をもらえて安心できるように
──プロデューサーのおふたりにもお伺いしたいんですけど、選考のときは真面目な人を選んだそうですが、この五人に共通してるところはそれ以外に何かありますか?
ヨネコ:印象がいいところですね。でもそれって、いちばん重要なことじゃないですか?
メイビー:やっぱりそこは大事だよね。しかも全員空気読めるし気も遣える、礼儀正しい。それぞれの良さがありますね。ちゃんと強みがばらけてる。
──これからはプロデューサーのふたりの方向性が重要だと思うんですけど、どういうグループにしていこうというのは決まっていますか?
メイビー:これまでのダブルハピネスで私たちがやっていたものを、もっとクオリティの高いダンスや歌でやっていきたい。いまある作品を最高の表現を追求していきたいです。だからダンスのレッスンも厳しくやってるし、歌もしっかり私が指導します。それができたうえで、さらにエネルギーを上昇させて行くことができたらいいなと。
ヨネコ:みんな子供じゃないし、グループ・アイドルを経験して来た人や別次元の表現に携わってきた人だけで構成されているから、クオリティの高いものを出したくないわけがないと思うから、そこはいけると思ってます。
──年間計画があるということでしたがこの先のことは割と明確に決まっているんでしょうか
メイビー:1年間の計画は割と細かく決めてます。ライヴとかリリースとか目標も全部。
ヨネコ:フェスに出たいです! これを見ている偉い人、ぜひよろしくお願いします!
──グループとしての目標はありますか?
メイビー:全員がちゃんとたくさんお金をもらえて安心して生活できるように、というのがいちばんの目標ですね。お金がないと心が荒むんで、ちゃんと売れて全員がハッピーになれるような活動をしていきたいです。ただ、それぞれの人生があって年齢も違うので、活動していくなかで自分のやりたいこととか出てくると思う。そうなった場合、筋が通っているのであれば、やりたいことを頑張ってほしい。本当はずっとこのメンバーで目標を達成したいのはあるんですけど、グループとして長く意思を引き継いでいってほしいって思いもあるので、それぞれの人生が良い方向に行くために、いまみんなで一緒にいるという形が目標です。セカンドキャリアも考えたうえで活動できればいいと思います。
──最後は新メンバーからお披露目に向けての意気込みをお願いします。
はな:まだ5人で一緒に1曲を踊る練習ができていないので、どうなるかは分からないんですけど、絶対にいいものができる自信はあるので、その気持ちを出す場にできたらと思います。
ふうか:ダンスとか歌も含めた表現のスキルを高めて、みんなの破天荒ぶりをパフォーマンスに生かしていきたい。そこからどういう風に1年走り抜けられるかだと思うので、頑張ります。
しろいこ:もともと個人での活動はしていたんですけど、グループとしての活動ははじめてなので、全員の力になりつつも全部自分のファンにするくらいの勢いで頑張りたいです。
もえにゃん:私はユニットでもソロでも、ステージは何回も経験しているんですけど、そのたびに“可愛いもえにゃん”を更新してお届けしていて。今回、すばらしい楽曲、素敵なメンバーという、いままでにない武器を手に入れたので、確実にアップデートされたもえにゃんをお届けできればと思います。いままでのファンの人はもちろん、はじめて観てくれる方にも絶対好きになってもらえると思うので、観に来てほしいです。
こち:5人でしか出せない空気感みたいなものをできるだけ早く手に入れて、スタート・ダッシュをきれたらいいなと思います。
RELEASE INFORMATION
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LIVE INFORMATION
2020年3月9日(月)@下北沢SHELTER
時間 : OPEN 19:00 / START 19:30
チケット : 前売3000円/当日3500円(+1Drink)
出演 : ダブルハピネス(メイビーモエ&ヨネコ) / ダブルハピネス(新体制) /メイビーME / SAKA-SAMA
PROFILE
ヨネコ(ex. MIGMA SHELTER)とメイビーモエ(ぽわん)によって結成されたアイドル・ユニット「ダブルハピネス」。期間限定で活動するつもりであったが、あまりにも楽曲が良すぎるため解散が惜しくなった2人は、現在新メンバー・オーディションを開催し新体制での活動準備に入っている。そんなダブルハピネス現体制の集大成として、代表曲の"PINKHOLE"をはじめ、『南波一海のアイドル三十六房』で17位に選ばれた"感性が死んでんじゃねーの?"や新曲"オタさんへ"を含む4曲入りEPの発売を決定した。