【ExWHYZ】Episode21 maho「大事だからこそ、新しく4人で」
5大都市6公演を回るツアー〈ExWHYZ TOUR 2024 'HOPE'〉を開催中のExWHTZ。そんな彼女たちへのインタヴュー・シリーズの第四弾はメイン・ヴォーカルのmaho。メンバーの変遷を経て4人体制となった今、mahoにはどのような景色が見えているのか? 激動の2024年を振り返りながら、内面の変化やグループの雰囲気のことなど、ディープな話を訊くことができました。
前回のyu-kiのインタヴュー記事
<多幸感>を独自の"POP"で解釈した2nd EP
INTERVIEW : maho(ExWHYZ)
ExWHYZ のメインヴォーカルの1人として、凛々しい歌とパフォーマンスで存在感のあるステージを見せるmaho。それとは裏腹に独特な空気感を持ち、そのギャップも印象的な彼女に、激動だった2024年について話を聞いた。ひとつひとつの質問に対して、じっくりと、ゆっくりと自分の言葉を紡ぎながら語ってくれた。
取材&文 : 西澤裕郎
写真 : 大橋祐希
重なり合った瞬間を共にできていたことがすごく尊い
──12月8日より、〈ExWHYZ TOUR 2024 'HOPE'〉が始まりました。初日の大阪公演を終えての手応えはいかがですか?
maho:初心に帰った気持ちで、いいスタートを切れたのかなって思います。たくさんマスター(※ExWHYZファンの総称)たちが来てくれて。満員の一番いい形で初日を迎えられたのも、すごくありがたかったです。
──最近、Xで「ごはんがおいしいことにきづいて これからの人生たのしみまである」ってポストされていましたが、何かきっかけがあったんですか?
maho:私、本当に偏食がひどかったんですけど、年齢とともに味覚が変わったんですよね。スタッフさんやみんなで食事に行く機会の中で美味しい瞬間に出会うことはあったんですけど、自分で生活の中で食材を買って何か作ってみて美味しいんだ!みたいなことは最近になって感じたことで。能動的にごはんがおいしいなと思って作ることが増えました。
──2024年を振り返ると、6月のmayuさんの活動休止にはじまり、8月のmidorikoさんの脱退、10月のnowさんの脱退、そして11月にmayuさんが復帰という形で、様々なことがあったわけですけど、振り返ってみてどんな1年でしたか。
maho:人と人との「間」というか、人生が交わり合ってやっていることだなっていうことを、すごく感じた1年でした。
──人と人が交わり合っている、というのを、もう少し詳しく教えてもらえますか?
maho:もう5、6年間、みんなで活動を続けてきているんですけど、それぞれ1人1人の人生とか年齢の重ね方も違うだろうし、その中でどう変わっていくかとか、もしかしたら変わっちゃったなと思う部分もあったと思うんです。そこには、1人1人の人生とか考え方、ペース、リズムがあって、そういうものがすごい重なって、たまたま今まで本当に一緒にできていた。それがすごい奇跡だなって思っているんです。
──見えない危機もあったけれど、その重なり合いがうまくいっていた奇跡みたいな感覚でしょうか?
maho:別にネガティブな話ではなくて、一瞬一瞬重なり合った瞬間を共にできていたことがすごく尊いことだったなって。それは、今もそうだし、これからやっていくうえでも、すごく素晴らしいことなんだなってことに、改めて気づいた1年でした。
──6月にmayuさんの活動休止が発表されました。mahoさん的に、どのように受け止めて活動をされていたんでしょう。
maho:あのときは目まぐるしすぎて、振り返っても今の感情になってしまう気がするけど、一瞬歩みを止めた方がいいんじゃないか?ともなっていたんです。ただ、そのときそれで良かったとしても、もしかしたら休むことがマイナスに働いちゃうかもしれないしとか、いろいろ考えて。〈Futura Free〉ツアーも開催中で、来てくれる人がいる以上、やっぱり続けていこうって、最終的にはみんなでなりました。渡辺(淳之介/WACK元代表)さんからも「やった方がいいんじゃない?」って言われて、4人で〈Futura Free〉を走り切りました。
──もう1人のメインヴォーカルであるmayuさんが活動休止することは、パフォーマンス面でも大きな変化だったと思うんですけど、歌割りだとかステージ上のパフォーマンス部分でもかなり大変だったんじゃないでしょうか。
maho:そこも大変ではあったんですけど、共にしない時間を作って進んでいくことに対して、私は気になっていて。誰かを置いていきたくもないし、でも進んでいかなきゃいけないし、みたいな。そういうバランス感覚を保つことの方が、パフォーマンス面とかよりは自分は気にする部分でありました。
──同じ時間を共有していないことが、もし戻ってきたとしても影響を与えてしまうんじゃないかみたいな。
maho:同じ景色を見たり、ライブで共有できる気持ちってすごく大切で。mayuちゃんだけじゃなく、doriちゃんもそうでしたけど、ライブも、マスターも好きってずっと言っていて。そういう時間を重ねていけないことだったり、温度感を一緒に共有できないことへの寂しさのほうがあったかもしれないです。パフォーマーンス面の心配よりも。
──気持ち的にはどうやって折り合いをつけて活動していたんですか。
maho:全然そんな綺麗には消化できていませんでした。でも、それも持ってやっていくことが、応援してくれている人たちへの誠意かなと思って。その日、1日をいい時間にしたい。そうやって向き合うことが、今できる自分の誠実な方法だったので、それを一つ一つ続けていった感じですね。
──ツアーを終えたときは、どんな心境だったんでしょう。
maho:無事に終わってよかったな、っていう安心感はすごくありました。そう思えたのも、やっぱり会場に来てくれるみんなのおかげだったし、nowとyu-kiちゃんとmikinaちゃんが一生懸命、一緒にステージに立ってくれたからできたことで。感謝ですね。
──マスターからの想いもいつも以上に伝わってきたんじゃないですか?
maho:ありましたね。mayuちゃんの活動休止を発表した翌日の名古屋とか、私たちと一緒にその日、その空間を作り上げようとしてくれているのを、すごく感じました。