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海外進出を視野に入れたユニットとして、uhnellysは実験的で先鋭的な音楽を作り続けている。今回発表したミニ・アルバム『BE BO DA』は、RIZEやAJIKOなど様々なバンドで活動してきたベーシストのTOKIEが初プロデュースを務めている。TOKIEが全曲アップライト・ベースを弾いており、これまでのuhnellysの印象とはひと味違った作風となっている。
uhnellysは男女2人組ユニット。これまでに2枚のフル・アルバムとミニ・アルバム、ヨーロッパ・ツアーでのライヴ盤を発表している。2007年には2度のヨーロッパ・ツアーを行い、2009年にアメリカの音楽番組に出演。国内に限らず積極的に活動をしている。ヴォーカルのkim(vo、bass、trumpet)がベース・ラインをリアル・タイムでサンプリングし、ドラムのmidi *がそれに合わせてリズムを刻む。その上にkimのラップ調ヴォーカルが乗るというのが基本のスタンスである。それだけに、全編通してTOKIEがアップライト・ベースで参加しているというのはuhnellysにとっては新しい基軸であろう。少しくぐもったベース・ラインにピアノのループ音が重なりあう冒頭の「working」は今作を象徴する楽曲であるし、曲中に各パートがジャストのタイミングで重なったり消える様は、打ち込みを想起させる。要するに、身体性を伴いながらミニマルな要素も持ったダンス・ミュージックを提示している。
『BE BO DA』が面白いのは、海外を視野に入れていることを前提の上で、日本語の歌詞で歌われていることだ。youtubeに上がっている海外動画のインタビューでkimは「歌詞を大事にしている」と発言している。彼の書く詞は決して明朗なものではない。それこそ文学性を伴った詩的な表現スタイルがとられている。
「苦し紛れに生きる/それもいつかは明日へ過ぎる/自分の中だけで今を区切る/花はそれ見て静かに朽ちる」(「working」)
わかりやすい直接的な言葉が蔓延する中で、出来うる限りの語彙を駆使して表現される歌詞は美しい。海外のリスナーに内容が直接伝わらないとしても、歌詞の持つ雰囲気は曲を通して伝わるだろう。少し深読みすれば、海外に目を向けた楽曲にこうした日本語の歌詞を乗せることが、現在の日本の音楽に対するアンチテーゼになっているようにも感じられる。それは決して否定的な方法ではなく、自分たちの音楽性を高め、外へ外へ出て行こうとする建設的なものだ。海外にしか興味ないというスタイルでなく、日本語を基調としたuhnellysの『BE BO DA』は、00年代から10年代に向かうひとつの希望の光でもあるように感じられた。(text by 西澤裕郎)
ビートとリズムにのせて!
too many secrets / unkie
『BE BO DA』のプロデューサーTOKIEが所属する、2006年結成のインストゥルメンタル・ロック・バンド。当初は雑誌主催イベント出演のための一夜限りのセッション・バンドであったが、そのライブが評判となり、パーマネントな活動をスタート。ベース、ギター、そしてドラム、それぞれ強力な個性を持ち合わせる三人がぶつかり合い、インスト・バンドの既成概念を払拭し、より先鋭的な新たなスタンダードを構築しています。今作は数々の世界的名盤を手掛けたスティーヴ・アルビニをエンジニアに迎え、米シカゴにてレコーディング。インストゥルメンタル・ロックの可能性を極限まで追求した名盤が誕生!
旅人のリズム / タカツキ
ウーリッツァーでタケウチカズタケが参加する、町に住まうひとを居ながらにして旅へといざなう旅行代理店「アカツキ・コンダクター」、それぞれが愛した"懐かしい場所"へといざなう、過去を大切にしながらも、いまの中で前を向いて歩いていく人達への静かな応援の歌「できるなら京都で」、<君を連れ出しにきたんだ、ミュージック>のフレーズが耳と心に残る、サラーム・レミのあの隠れ名トラックをウッド・ベースで再構築した「music」などの先行シングルを含む、ウッド・ベースの吟遊詩人タカツキの最新アルバム。
Rain dance / folk enough
アルバムとしては4年ぶりのリリース作品。結成10年を迎え、JUNK、変拍子、POP ROCKやBLUESを通過して行き着いた先は4BEATへのアプローチとGUITAR SOUNDへの回帰。AMERICANAからBIG BEAT、彼ら特有の、WRIGHT WEIGHTなIN BEAT POP ROCKも健在。名曲、「AMERICA」は、渾身の1曲。
uhnellys
kim(vocal、bass、trumpet)、midi*(drums、chorus)による男女2人組ユニット。Kimによるベース・ラインのリアルタイム・サンプリングと、それにジャストのタイミングで合わせたmidi*のグルーヴを基盤に、ロック、ヒップホップやジャズの垣根を飛び越えた独自のサウンドを構築中。2007年には、二度のヨーロッパ・ツアーでのライブ録音による『Live in Europe』をリリース。2008年、2ndアルバム『MAWARU』発表。そして2009年、元ソウル・コフィングのボーカル、Mike doughtyの招致や、アメリカ音楽番組への出演など、海外との接触が多くなり、海外進出第一弾として、プロデューサーにzero db(NINJA TUNE)の名で知られるTHE OKI BASS、さらにAL HACA、Mike doughtyをリミキサーに迎え、ミニ・アルバム『PIKA mood』をリリース。今年も更に、ウネる。
LIVE SCHEDULE
- 2009/12/23(水)@渋谷rubyroom
『BE BO DA』Release Tour
- 2010/1/29(金)『Nur.[ニュル] 6th Anniversary!!!』@下北沢THREE
- 2010/1/30(土)『Nur.[ニュル] 6th Anniversary!!!』@梅田Shangri-La
- 2010/2/11(木)『RUDE GALLERY 10th Anniversary Party』@渋谷AX
- 2010/2/21(日)@水戸SONIC
- 2010/3/6(土)@難波ROCKETS
- 2010/3/7(日)@京都UrBANGUILD
- 2010/3/14(日)@福岡Public Space 四次元