2023/04/05 18:00

視覚と聴覚を往来する、ヨルシカの音楽画集『幻燈』レビュー──2名の評者が魅せられた世界観とは

ヨルシカ『幻燈』(イラスト:加藤隆)

絵から音楽が鳴る──ヨルシカ、今度の新作は「聴ける画集」。各ページにあるイラストをスマートフォンやタブレットのカメラで読み込むと、専用の音楽再生ページに飛び、楽曲が聴けるという仕組みだ。絵と音楽、ふたつのアートから構築された今作を2名の評者がレビュー。ヨルシカのアルバムを初めて聴いた高岡洋詞と、これまでヨルシカを愛聴してきた梶野有希がそれぞれの視点で本作の魅力を解説する。

ヨルシカ『幻燈』

※画集は全25曲入り。

レビュー : ヨルシカ『幻燈』

『聴き手の能動性を促す作品』

by 高岡洋詞

『ミュージック・マガジン』、『音楽ナタリー』『FREENANCE MAG』など、幅広いメディアで執筆するフリー編集者/ライター。本作のリファレンス作品を多数紹介しながら、音楽画集ならではの楽しみ方を提示する。

高岡洋詞によるレビューはこちら

『“第一夜“は、ヨルシカの本質的な魅力がつまっている』

by 梶野有希

カルチャーメディア『DIGLE MAGAZINE』を経て、現在は『OTOTOY』でライター・編集。インディーからメジャーまで、邦ロックを中心に担当中。収録曲“第一夜”を中心に、リスナー視点でヨルシカの魅力を解説する。

梶野有希によるレビューはこちら

この記事の筆者
高岡 洋詞

フリー編集者/ライター。 近年はインタヴュー仕事が多いです。 https://www.tapiocahiroshi.com/

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この記事の筆者
梶野 有希

1998年生まれ。誕生日は徳川家康と一緒です。カルチャーメディア『DIGLE MAGAZINE』でライター・編集を担当し、2021年1月よりOTOTOYに入社しました。インディーからメジャーまで邦ロックばかり聴いています。

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