『うたわれるもの』とともに歩んだシンガーとしての実力、その意義──Suara「天命の傀儡」ハイレゾ配信開始
ついにサービスが開始した、スマートフォン向けゲームアプリ『うたわれるもの ロストフラグ』! その主題歌、挿入歌を収録したSuaraのニュー・シングル「天命の傀儡」のハイレゾ配信が開始しました。 スマートフォンという舞台であらたな幕開けを迎えた『うたわれるもの』シリーズ。それを彩るに相応しい、超濃厚な内容の一枚になっています! OTOTOYではまとめ購入特典で歌詞も付属しますので、ゲーム本編とともに、ぜひハイレゾ音源でお楽しみください。
『うたわれるもの ロストフラグ』主題歌「天命の傀儡」
Suara 「天命の傀儡」
文・編集 : 伊達恭平
Suaraの楽曲を聴く際に、『うたわれるもの』について考えることは自分にとって自然なことになっている。
『散りゆく者への子守唄』から始まり、『偽りの仮面』『二人の白皇』と続いた『うたわれるもの』シリーズ3部作は2016年に完結。その全ての作品内で主題歌・挿入歌を担当したSuaraは、すでにこの『うたわれるもの』の世界を構成する重要なファクターとなっているのは、誰もが認めるはずだ。
そんなSuaraがニュー・シングルとしてリリースした「天命の傀儡」も、シリーズ最新作のスマートフォン向けゲームアプリ『うたわれるもの ロストフラグ』の主題歌であり、同時に収録されている「わが身捧げて」も同じく『うたわれるもの ロストフラグ』の挿入歌になっている。シリーズのいちファンとして、どのような作品となっているのかとても楽しみにしていた。
「天命の傀儡」を再生すると、原作ゲーム内で使用されているBGM「うたわれるもの」を引用したメロディが静かに紡がれる。この「うたわれるもの」は、シリーズ1作目のゲーム・タイトル画面で流れる楽曲であり、ゲームをプレイした際にはOP映像を除けば“一番最初のスタート時に聴くことになる楽曲”だ。(※PC版ではアレンジverがOPとして使用されている)
『うたわれるもの』の新たな幕開けを彩る「天命の傀儡」に仕込まれたこの開幕に、一気に引き込まる。『うたわれるもの』の楽曲の最大の特徴とも言える“和”の雰囲気は勿論のこと、世界が拓くように繰り広げられる荘厳なストリングスと、コーラスワーク、揺れる3拍子のリズムからは、これまでにない“洋”のテイストも感じられる。そして、雄々しく歌われるSuaraの歌声が、この壮大なサウンドに親和して力強く伸びていく展開には、思わず息を呑んでしまった。
歌詞に作品本編との繋がりを連想させるのも、歴代うたわれ主題歌の特徴のひとつだが、〈ひとつひとつ時をかけて繋ぐ想い(命)の理〉というフレーズは『うたわれるもの』シリーズと共にシンガーとしての人生を歩み、歌い続けてきた彼女が口することで、“Suaraの歌”という側面でも大きな説得力を持つ。
このように、力強いインパクトを残す「天命の傀儡」と比較するとM2「わが身捧げて」、M3「無情」はシンプルなサウンドで構成されているため、Suaraの歌声や歌詞をより強く感じることができる。
半田麻里子が作詞、作曲を担当したM3「無情」は、〈日々の中の残像〉と〈響き渡る哀号〉のような韻を踏んだワードが、リズミカルなサビのメロディにはめ込まれており、歌詞とメロディの関係にも思わず耳を奪われる1曲だ。主題歌、挿入歌に並んで収録された曲としても、違和感を覚えることがなく、Suaraの優しく跳ねるような歌声の魅力が、言葉の端々から滲み出ている。
今作は、Suaraというシンガーが持つ魅力、世界観、そして『うたわれるもの』と彼女のタッグという絶大な安心感を、全3曲から改めて感じることのできるシングル作品となっている。ぜひともハイレゾで、その世界観を隅々まで体感してほしい。(Text by 伊達恭平)
©2019 AQUAPLUS
©2019 F.I.X.RECORDS
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PROFILE
Suara
大阪外国語大学でインドネシア語を専攻。学生時代からバンドやユニットを結成し、ライヴ活動を行う。
2005年9月にゲーム主題歌「睡蓮-あまねく花-」「星座」でデビュー。
TVアニメ「ToHeart2」のエンディング・テーマ「トモシビ」、同じくTVアニメ「うたわれるもの」のオープニング・テーマ「夢想歌」を歌うなど、その歌声がアニメ・ゲームファンをはじめとする広い層に届き、注目を集める。
2007年のAnimelo Summer Liveでは初出演とは思えぬすばらしいパフォーマンスで話題となる。
それ以降も、TVアニメ「あさっての方向。」「BLUE DROP」「キミキス pure rouge」「ティアーズ・トゥ・ティアラ」「WHITE ALBUM」「カードファイト!!ヴァンガード」「フューチャーカード!!バディファイト」「うたわれるもの 偽りの仮面」などの主題歌を担当。アニメからゲームまでその活躍の場は多岐に渡る。
2010年から香港・韓国・シンガポールなどでライブを行い、2011年10月には韓国でアルバム「花凛」を、2016年には台湾でアルバム「聲」を発売するなど、ワールドワイドな広がりをみせている。 “Suara”(スアラ)とはインドネシア語で “声” を意味する。
Suara オフィシャルサイト
https://fixrecords.com/suara/
Suara 公式twitterアカウント
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