OTOTOY EDITOR'S CHOICE Vol.39
OTOTOY編集者の週替わりプレイリスト&コラム(毎週金曜日更新)
11月の終わりにTHE NOVEMBERSを
2005年に結成され、2007年に〈UK PROJECT〉からデビューしたオルタナティヴ・ロックバンド、THE NOVEMBERS。その後は自主レーベル〈MERZ〉を立ち上げ、彼らがリスペクトを公言している国内外のアーティストとの共演、そしてサウンド面だけでなく『シェアCD』といったリリースプロダクトへの追究など、その貪欲な活動で今も進化を続ける彼ら。
そういえばもう11月も終わりだなぁということで、今回はOTOTOYで配信中の彼らのアルバムからセレクトしました。2ndフル・アルバム『Misstopia』はバンドとしての重厚さが爆発している1作。エッジの効いたバンド・サウンドや、小林(Vo)のシャウトなど、耽美的な世界感の中に熱さが溢れる傑作です。
1stシングル「(Two) into holy」と同時発売された3rdアルバム『To (melt into)』。この2作が無ければ、THE NOVEMBERSというバンドは今の形では無かったのではないかと個人的には思っています。サウンドの面でも、バンドとしての世界観も、より大きく広がりを見せた2作だと思うので、ぜひ両方併せて聴いてください。
劇的な変化というよりも、活動を通して吸収したものやトレンドから得たものを徐々に積み重ね、それがジワジワと作品に表現されているバンドなので、過去〜現在の作品を改めて聴くとどの作品にも大きな説得力を感じます。
今年3月にリリースした最新アルバムの『ANGELS』は、打ち込みやシンセノイズを大きく取り入れつつも、彼らが従来から持っているパンク、ニューウェーブ、インダストリアルといった側面に、バンドとしてのパワーを絶妙なバランスでデザインした、圧倒的な完成度の一枚でした。(現在は配信停止中ですがYoutubeで期間限定ストリーミング配信されています。)
今後も美しい光景を見せてくれるであろうTHE NOVEMBERS。結成15年を迎える来年の活動にも期待大です。