OTOTOY EDITOR'S CHOICE Vol.135
OTOTOY編集者の週替わりプレイリスト&コラム(毎週金曜日更新)
再び巡り出す、SAKEROCKの季節
多くの人が待ち望んでいた、SAKEROCKのカタログが今週水曜からついに配信解禁! OTOTOYでも全てロスレスにて配信開始ということで、秋めいてきたこれからの季節に合いそうな10曲をセレクトいたしました。
星野源、伊藤大地、浜野謙太、田中馨、野村卓史とメンバーそれぞれ現在の活躍の姿はいうまでもありませんが、やはり原点はここにあり。2000年代前半から中盤に掛けて、日本でさまざまなインストバンドがシーンに登場しましたが、確固たるオリジナリティとその人懐っこいメロディー・ラインは初期の『慰安旅行』から確立しましたね。私個人的な記憶だとおそらく初めて名前を認識したのはどこかのライヴでもらった『ぐうぜんのきろく』のフライヤーで、ちゃんとその音を聴いたのは『ホニャララ』がリリースされたタイミングだったでしょうか。スペシャで「会社員と今の私」のMV、たくさん流れてたなぁ~。そこから内に秘めてたロック魂が爆発した名盤『MUDA』がリリース、これからどうなるのかなぁというなかでバンドにも大きく変化あり。各人のソロ活動が活発化など、SAKEROCKは活動はほぼ活動を止めてしまうわけですが、最後にアルバム『SAYONARA』のリリースと両国国技館での解散ライヴできちんとケジメをつけたのはバンドの幕引きとして、とても誠実で美しかったなぁと改めて。
ちなみに今回ラスト・アルバム『SAYONARA』に入っている“Nishi-Ogikubo”を入れたのは、SAKEROCKが当時練習していたという西荻窪のスタジオから1分くらいのとこに前住んでたからです。なので20代だったSAKEROCKの奮闘と、自分も初めての東京暮らしから20代の大半を西荻窪で過ごしたことを重ね合わせちゃってなんだか曲を聴くとグッときちゃうんですよね。「次のライヴはあの世で」って言ってたけど、おじいちゃんになった時にこっそりでいいのでやってくれないかなって思ってます。