全身を轟音が支配し、そして解き放たれた夜──2017年を締めくくった、Borisの代官山UNIT公演をレポート!!
2017年の秋で結成25周年を迎えた孤高のヘヴィ・ロック・バンド、Boris。昨年7月にアルバム『DEAR』をリリースし、8月には欧州を4週間、10月から11月にかけては7週間にも渡る北米ツアーを経て行われた昨年末の日本ツアーより東京公演のレポートを掲載。ツアーを経てより色濃くなったアルバムの世界観とその圧倒的なステージの模様をライヴ写真とともにお届けします。同公演でもプレイされた楽曲を収録アルバム『DEAR』のハイレゾ版はOTOTOYのみで好評配信中。未聴の方はもちろん、アルバムをすでに聴いている方も是非ハイレゾでも体験してはどうでしょうか!? アルバム・リリース時のインタヴュー記事もこちらにて掲載中ですの未読の方はこちらも!!
また、3月頭にはBorisから嬉しいニュースも解禁予定!! それに併せて昨年秋の北米ツアーに帯同したENDONとの対談も掲載予定ですのでそちらも乞うご期待!!
『DEAR』ハイレゾ版はOTOTOYのみで好評配信中!
Boris / DEAR
【Track List】
(Disc 1)
01. D.O.W.N -Domination of Waiting Noise-
02. DEADSONG -詩-
03. Absolutego -絶対自我-
04. Beyond -かのひと-
05. Kagero -蜉蝣-
06. Biotope -ビオトープ-
07. The Power
08. Memento Mori
09. Dystopia -Vanishing Point / 何処へ-
10. Dear
(Disc 2)
01. More
02. Evil Perspective -イビルパースペクティヴ-
03. D.O.W.N -Domination of Waiting Noise- (Full Version)
【配信形態 / 価格】
WAV、ALAC、FLAC(24bit/96kHz) / AAC
単曲購入 257円(税込) まとめ購入 2,469円(税込)
※アルバム購入者にはブックレットのPDFファイルが付属いたします
※Disc2はアルバム購入者のみのダウンロードとなります
"DEAR / 25th Anniversary Tour" Japan 2017@代官山UNIT
アルバム『DEAR』をリリースし、ヨーロッパ、北米と約3ヶ月間に渡りツアーを行ってきたBorisの2017年を締めくくるべく行われたこの日の公演。入場前には音量に関しての注意書きが配布され、会場にはサウンドシステムも設置されるなど、彼らの爆音を最大限に浴びれるような環境が整い、オーディエンスはライヴが始まるのを今か今かと待ち望んでいた。
開演時刻から約10分、SEと共にスモークが炊かれ、メンバーが登場。1曲目は『DEAR』の楽曲ではなく、1996年にリリースされたデビュー作「Absolutego」からスタート。強烈なギターのフィードバック・ノイズに足のつま先から頭の先まで皮膚がビリビリと震え始め、嘘偽りなく彼らのライヴを“体感”していることに開始直後から気付かされる。音源では約60分に渡るこの楽曲だがこの日はショート・セットで、そこからアルバムの1曲目「D.O.W.N -Domination of Waiting Noise-」へと初期の楽曲から最新の楽曲がシームレスに繋がっていく。
ライヴはその後「DEADSONG -詩-」と続き、アルバムでもヘヴィでありながらキャッチーなナンバー「Absolutego -絶対自我-」へ。Takeshi (Vocal/Bass/Guitar)のシャウトと共にオーディエンスもギアが一段上がっていく。このままアルバムの曲順ごとに演奏されるのかと思いきや、ライヴ中盤には新曲「Phenomenons Drive」を披露。ヘヴィさは持ち合わせつつもどこかメランコリックな要素も感じさせる楽曲にBorisの次の方向の萌芽を感じながら、ライヴは再びアルバムの再現へ。
圧巻はアルバム後半「Dystopia -Vanishing Point / 何処へ-」、「Dear」の2曲。完全に箱全体をBorisが制圧しきった状態で鳴らされるこの2曲では、ここまでその爆音に身を全て預けてしまうのは危ないのではないかという本能を忘れ、その音圧からのプレッシャーに解放された身を預けるしかなくなっていた。こうして長かったような短かったような、まるで白昼夢かのような本編が終わると、フロアからは鳴り止まない拍手の音。
その声に応え、アンコールでは北米ツアーに帯同したENDONよりヴォーカルのTaichi、ギターのKokiを迎えて初期の名曲「あくまのうた」をプレイ。Borisの演奏にTaichiの咆哮とKokiのギターが重なり、フロアもこの日1番のモッシュが発生。盛り上がりも最高潮に。ゲストの2人がステージを去り、ラストはアルバム『PINK』より「決別」!! 最後の最後に10分以上に渡る轟音サイケ・ナンバーを演奏しライヴを終えた。
アルバム『DEAR』という彼らの最新を見せつつ最初期の楽曲や新曲も織り交ぜ、Borisのこれまでの歩みと今、そして未来を見せたこの日の夜。25周年という年月を経てもなお、彼らが孤高の存在として歩み続けたきたことを改めて思わせる素晴らしい一夜だった。
〈SETLIST〉
01. Absolutego(1996)
02. D.O.W.N -Domination of Waiting Noise-
03. DEADSONG -詩-
04. Absolutego
05. Beyond -かのひと-
06. Phenomenons Drive(新曲)
07. Kagero -蜉蝣-
08. Biotope -ビオトープ-
09. The Power
10. Memento Mori
11. Dystopia -Vanishing Point / 何処へ-
12. Dear
encore
01. あくまのうた feat. Taichi & Koki from ENDON
02. 決別
文 : 高木理太
写真 : Miki Matsushima
レーベル Daymare Recordings 発売日 2017/07/12
01. 01. 02. 02. 03. 03. 04. 05. 06. 07. 08. 09. 10.
※ 曲番をクリックすると試聴できます。
『DEAR』リリース時のインタヴュー記事はこちら
Borisの音の渦に呑み込まれて乾涸びろ!! これが世界最高峰の”より豊かな音楽”だ!!
https://ototoy.jp/feature/2017071201
LIVE SCHEDULE
Amenra and Boris UK+EUROPE 2018
2018年2月14日(水)〜3月4日(日)
Boris with Stephen O'Mallery performing “Absolutego”
2018年4月21日(土)@Roadburn Festival 2018 (NL)
Boris with Merzbow
2018年6月30日(土)〜2018年7月7日(土)@Roskilde Festival 2018 (DK)
PROFILE
Boris
1992年より活動開始、1996年にTakeshi、Wata、Atsuoという現在のメンバー編制へ。活動当初より自分達の居場所と方法論は自ら作り上げるスタンスで、ワールドワイドに展開。文字通り音を‘体感’するダイナミクスに満ちたライヴで熱狂的なファン・ベースを確立。そのパフォーマンスはナイン・インチ・ネイルズをも魅了し、USアリーナ・ツアーのサポートに抜擢。断続的なスタジオ・セッションを通じ、ほぼ全て自ら録音する‘ひたすら音と向かい合うレコーディング’は代表作『PINK』('05)、『SMILE』('08)、『NOISE』('14)をはじめとする30数作に及ぶフル・アルバム、サン O)))との共作『Altar』('07)他約20作品に及ぶコラボレーション作を産んだ。『ニンジャスレイヤー フロムアニメイション』に書き下ろし新曲3曲と新録1曲を提供('15)したことも記憶に新しい。
また映画『リミッツ・オブ・コントロール』('09)『告白』('10)へも楽曲を提供、映像的と評されることが多い楽曲とのマッチングの良さで、音楽界以外でも注目を浴びている。
2013年より改めてゲスト・プレイヤーを含まない3人編成でのライヴ活動に主眼を置き、メンバー間の相互作用とバランスを更に強化。日本/北米/ヨーロッパ/オーストラリアを中心に行うワールド・ツアーは、現在も規模を拡大しながら2006年以降毎年行っている。
結成25周年を迎える2017年、最新スタジオ・アルバム『DEAR』を全世界同時発表。
アルバム『DEAR』特設サイト : http://www.borisheavyrocks.com/dear/
Official HP : http://borisheavyrocks.com/
Official Twitter : https://twitter.com/Borisheavyrocks