OTOTOY EDITOR'S CHOICE Vol.33
OTOTOY編集者の週替わりプレイリスト&コラム(毎週金曜日更新)
哀愁ポップスで今年を振り返り
2019年も早いものでもう10月、2020年の影もチラチラと見えてくる時期になりましたね。やっと秋服が着れるような気温にもなってきてとても嬉しいです。強い日差しに照りつけられながら汗をダラダラかいていた夏をすぎ、ちょっぴり涼やかな風を感じながら夏の思い出を振り返る。やっぱりこの季節になるとちょっぴりノスタルジックでどこか物寂しい気持ちになりますよね。そんな時期にぴったりの、グッド・メロディーは2019年もたくさん生まれました。というわけで、ポップ・ミュージックを軸に今年の音楽シーンを振り返ってみようかなと思います。
スカートの最新アルバム『トワイライト』から“君がいるなら”。このヴィヴィッドで芳醇なポップスは、さすがの完成度。そして、昨年リリースした『WHALE LIVING』で日本語詞に踏み出して以降、これまで以上にストーリーテリングな世界が広がった印象を受けるHomecomings “Cakes”。ほかにもラッキーオールドサンや柴田聡子など、2010年代初頭からインディー・シーンで活躍していた彼らがさらなる飛躍を遂げた年でもありましたね。
とはいいつつ、個人的な印象としては、ポップで上質なサウンドを奏でる新世代バンドも注目された年になったかなと。極上のメロディー・ラインと艶やかで温かみのある歌声が抜群にいいEasycome。あと、PavementなどのUSインディーからの影響を感じるサウンドと瑞々しくキャッチーなポップ・ソング“Sad number”をリリースしたLaura day romanceとかね。他にもゆうらん船や、(今回は入っていないけど)ジオラマラジオとか、新世代のポップ・メイカーがどんどん誕生してきているので、今後楽しみですね~。
ということで、この10曲を聴きながら今年の夏を振り返りながら、徐々に年末へ向けての心の準備もしはじめていきましょう。