【連載】OTOTOY伊達の「MAGに時間を!!」第9回
毎週木曜日更新中!
編集部伊達が超独断と偏見でオススメMAG(Manga,Anime,Game)を紹介する連載コラムです!
先日、映画『レディ・プレイヤー1』を4DXで観てきました。巷では「Oculus Go」が話題になり、VRや仮想現実の世界が身近に感じられる様になってきた今日このごろ。映画があまりにもおもしろかったので、自分もそろそろこの波に乗ってVRデビューしようかと考えております。技術の進化と共に、ゲームやアニメの世界もこの先どのように変化するのかとても楽しみですね〜。というわけで、今回はそんな技術が発展し、アンドロイドのいる生活が日常となった世界を描いた、こちらの作品をご紹介!
イヴの時間 Are You Enjoying the Time of EVE ?
今作は2008年からインターネット上で全6話が公開され、その6話を編集した完全版が2010年に劇場公開されました。なんと絵コンテ、演出、3DCG、撮影、編集、音響監督、原作、脚本、を監督の吉浦康裕氏が全てこなしております。
登場するアンドロイドたちは人間との判断が見た目からでは難しく、頭上にリングを表示させ表情を作らないように活動しています。そんなアンドロイドへ気持ちを入れこんでしまう人々が社会問題にもなっている、という近未来を舞台に綴られるストーリーは、ヒトとアンドロイドの交流を描いた非常に心温まる内容になっています。
ヒトとアンドロイドの距離感
アンドロイドとヒトの関係という題材はSFの古典でもあり、名作と呼ばれる作品も数多く存在しています。しかし、その例に漏れない1作がこの「イヴの時間」です。
この作品の魅力は何と言っても、様々に描かれるアンドロイドとヒトの距離感だと思います。
主人公リクオとそのハウスロイドである「サミィ」がストーリーの軸にはなりますが、作品内ではこのふたり以外の関係が多々描かれることになります。
サミィも非常に健気な性格で惹かれてしまうのですが、他キャラのストーリー内容や何気ない行動から、「アンドロイドとヒト」の距離感が作品の中でどのくらい開いているのか、またその懐柔がどんなに特別であるかという部分を自然と意識させられるんですよね。
さらに作品内では“人類存亡の危機”や“社会のルールを無視しての逃避行“といった大きな問題が描かれている訳ではなく、リクオとその親友マサキがであう、良い意味で学生の「日常レベル」のできごとが展開されます。
本質は古典SFの題材かもしれませんが、このテーマを主人公や他キャラクターの設定を軸に日常レベルものとして演出している部分に、他作品とは異なった感動を感じずにはいられません。それが終盤の展開へと繋がる気持ち良さ、ぜひ味わって頂きたいです。
3Dアニメーション独特の演出やカメラワークなども世界観へ没入させてくれます。これからの時期、雨の日などにコーヒーを準備して、家でゆっくり楽しんで欲しいです。
ここ数年だけでも、入店すれば案内用のロボットが出迎えてくれたり今年の頭にはaiboの新型が販売されたりと、前述に書いたような、技術の進化が普段の生活のなかで実感できるようになりました。そんな今の時代に改めて観るべき作品でもあると思います。(aiboのデモ動画を見たときは、可愛すぎて正直ビックリしました。)
イヴの時間のような世界も近い未来にやってくるんじゃないかと本気で感じていますが、自分はaiboを見た限りではロボットに感情移入しないのは難しそうだなあ。
(Text by 伊達恭平)
【公式HPはこちら】
http://timeofeve.com/
前回までの更新はこちらから
前回までの連載
第8回「魔法陣グルグル」はこちら
第7回「ニーア・オートマタ」はこちら
第6回「リズと青い鳥」はこちら
第5回「シュタインズ・ゲート ゼロ」はこちら
第4回「ソードアート・オンライン オルタナティブ ガンゲイル・オンライン」はこちら
第3回「PERSONA5 the Animation」はこちら
第2回「あまんちゅ! ~あどばんす~」「ダーリン・イン・ザ・フランキス」はこちら
第1回「ひそねとまそたん」「メガロボクス」「多田くんは恋をしない」はこちら
OTOTOYにて好評配信中! アニメ関連作品タイトル!
OTOTOYでは、アニメやゲーム作品のハイレゾ音源を配信しております。
アニメページから最新配信情報やインタヴューをぜひチェックしてみてください!
【アニメ関連作品のハイレゾ音源はこちらからチェック! 】
https://ototoy.jp/top/gagv?d=t