MYTH & ROIDが創造した“答えのない世界”──ニュー・シングル「shadowgraph」ハイレゾ配信開始

“感情の最果て”を活動のテーマに『オーバーロード』『ブブキ・ブランキ』『Re:ゼロから始める異世界生活』『幼女戦記』といった数々の人気アニメ主題歌を担当し、国内のみならず海外からも大きな支持を得ているMYTH & ROID。彼らのニュー・シングル「shadowgraph」のハイレゾ配信がスタート!
アニソンシーンを舞台に、国内外の音楽シーンのトレンドへ目を光らせ、新たな「ヒット曲を生み出す手法」を模索したというトータルプロデューサーTom-H@ckと、2代目ヴォーカリストとして“バケモノ”のような存在を目指すKIHOWのふたりに、OTOTOY初となるインタヴューを敢行しました! すでに世界の最前線で活躍するアーティストとなったMYTH & ROID。彼らが創り出す世界へ、このインタヴューから一気に飲み込まれましょう。
MYTH & ROID、8thシングル「shadowgraph」配信開始!
INTERVIEW : MYTH & ROID (KIHOW & Tom-H@ck)

Tom-H@ck(アーティスト / クリエーター / プロデューサー)がトータル・プロデュースする、ヴォーカリスト、KIHOWなど多数のクリエーターで構成されるコンテンポラリー・クリエイティブ・ユニット、MYTH & ROID。このたび8枚目のシングルとなる「shadowgraph」をリリース。表題曲「shadowgraph」は、TVアニメ『ブギーポップは笑わない』のオープニング・テーマに採用され、「シュルレアリスム」の世界を描いたミニマルなエレクトロ・チューン。 一方のカップリング曲「Remembrance」はアニメ映画『劇場版 幼女戦記』の主題歌に決定した静謐なエレクトロニカとなっている。OTOTOY初登場となる本インタヴューではシングル制作の舞台裏はもちろん、音楽のみならずミュージックビデオなどヴィジュアルも含めて国内外から高い評価を得ているMYTH & ROIDのユニットとしてのありかたについて、Tom-H@ckとKIHOWのふたりに話を聞いた。
インタヴュー&文 : 須藤 輝
写真 : 作永 裕範
「バケモノみたい」と言われるのが最高の褒め言葉
──KIHOWさんは2017年にMYTH & ROIDに加入し、同年4月に1stアルバム『eYe’s』に参加。2018年2月に6thシングル『HYDRA』で事実上の2代目ヴォーカリストとしてメインヴォーカルを務められました。今日に至るまでにご自身のなかでどのような変化がありましたか?
KIHOW : まずMYTH & ROIDに加入した時点で、歌手ではなかった自分が歌手になるという大きな変化があったんですけど、そのときは「歌うことだけがすべて」という様にしか考えられなかったんです。でも『HYDRA』と、その次の『VORACITY』(2018年7月発売の7thシングル)、そして今回の『shadowgraph』と、シングルを出すたびに「自分はこういうヴォーカリストになりたいのかな」っていうのが徐々に見えてきました。
──現時点での「こういうヴォーカリストになりたい」というのを、具体的に言葉にできます?
KIHOW : いま思うのは、バケモノのような存在になりたくて。
Tom-H@ck : いいねえ!
KIHOW : いいですか(笑)? もちろん美しい、光り輝いているようなヴォーカルも素敵だと思うんですけど、自分がやりたいのはそういうものではないなと。聴く人にとって「この人、どうしたんだろう? 」という好奇心が勝るような歌を歌いたいですね。

──「VORACITY」のヴォーカルはかなりバケモノに接近していたのでは?
KIHOW : だとしたら嬉しいです。「VORACITY」はそれだけを目指していたと言っても過言ではないくらいの勢いで歌ったので、みんなから「バケモノみたい」って言われるのが最高の褒め言葉ですね。
──そんなKIHOWさんの変化を、Tomさんはどうご覧になっています?
Tom-H@ck : 正直、僕はもうKIHOWちゃんのことを親のような目線で見てると思うんです。彼女がいま言葉にしたことも側で見ていてわかるし、自分のなりたいものを自分の言葉ではっきり言えるようになったこと自体、ものすごく嬉しいんですよ。そうやって自分の目標なり夢なりを自覚して具現化していけるときって最高の時間だし、そんな時間を僕も共有できてるってこともいまの話を聞いてなおさら強く感じたし。うん、「嬉しい」の一言に尽きますね。
──そもそもあるユニットにとってヴォーカリストが交代するというのは大きな変化だと思うのですが、そこに不安などはありませんでしたか?
Tom-H@ck : 何らネガティヴなことは考えなかったですね。だって、いまも結果は付いてきているし、こうなるってわかっていたし。KIHOWちゃんは当事者だから不安だったかもしれないし、ファンのかたも心配されたかもしれないんですけど、ちゃんとみんなを幸せにできるものを提供できれば自動的に信頼は積み上がっていくから。なにかの節目を迎えるときって、その瞬間にだけ注目が集まりがちだけど、本当はその2、3年後を考えなきゃいけないんですよね。で、考えたときに、自分はこの先も舵取りを誤ることはないだろうし、KIHOWちゃんには前任者のmayuとは違った個性がある。だからまた新しい世界が開けるんじゃないかというワクワク感があったし、そのワクワク感はいまだに持続していますね。
「shadowgraph」で新しいヒットの手法を生み出せないか
──KIHOWさん加入後のシングル表題曲は、MYTH & ROIDとしては異端なバラード「HYDRA」と、従来のパブリック・イメージに近いヘビーなインダストリアル・ロック「VORACITY」という、まったくタイプの違う楽曲でした。そして今回の表題曲「shadowgraph」はチェロを大胆にフィーチャーしたミニマル・テクノ的なナンバーで、また違うことをやられていますね。
Tom-H@ck : 以前、Twitterで「楽曲が売れる手法は音楽的技術だけでも沢山あるのだけれど、次回作はあえてその売れる手法は使わず、ドメスティックな感じを削ぐ方向にしてみようかなと。売上落ちるのか、はたまた数字を持続できるのか、プロデューサーとしてもシビれる実験。実験というか…トレンドをどんどん変えていく感覚かも」とつぶやいたんですけど、このときちょうど「shadowgraph」を作ってたんですよ。要は、新しいヒットの手法を生み出せないか僕なりにかなり頭を捻っていて。たとえばいまチェロに言及してくださいましたけど、J-POPでストリングスが流行ったのって2000年代初頭なんですよ。
──R&Bが全盛だった時期ですね。
Tom-H@ck : そうそう。そのブームのきっかけのひとつになったSugar Soul(feat.Kenji)さんの「Garden」とか、ほぼストリングスと打ち込みだけじゃないですか。そういうのをみんな知らず知らずのうちに繰り返し耳にして、キャッチーなものとして認識しているんですよね。で、僕は持論として、音楽は7年経つと古びてしまうんだけど、さらにもう7年経つと今度はビンテージ感が出てくると思ってるんですよ。要は14、15年前にヒットした音楽をブラッシュアップすることでヒット曲を生み出せるはずだと。そう考えると、いまは2000年代初頭の音楽的要素が熟しきってる頃合いなんじゃないかって。ただ、普通のストリングスセクションの焼き直しでは芸がないから、今回はチェロを選択しました。
──そのチェロを乗せるためのトラックは、極めてシンプルですよね。
Tom-H@ck : そう、信じられないくらい音数が少ないんですよ。エンジニアさんにも「アニソンだけじゃなくて、J-POP全体を見渡してもここまで音数が少ない曲はなかなかない」と言われました。これは自画自賛なんですけど、音数の少ない曲はセンスと技術がないと作れないんです。もちろんそれは年齢と経験を重ねてできるようになったことだし、10年前の自分にはできなかった。それははっきり言えます。

──音数が少ないぶん、メインのチェロがめちゃくちゃ太く聞こえます。
Tom-H@ck : うんうん。音数が少ない=一音一音を太くできる。ということは全体として音がよくなるんですよ。個人的には、そういう楽曲をたくさん作ることが音楽業界、ひいては芸術の底上げができると考えてますし、海外ではすでにそういう流れがあるんですよ。なので、特に前作の「VORACITY」から少ない音数を強く意識していますね。
──「VORACITY」はハイハットを一切入れていないですよね。だから低音があれだけ響いてくる。
Tom-H@ck : そうなんですよ。日本人はハイハットを入れたがる。そうしないと間を持たせられないから。でも、高音域をカットしても楽曲として成立させることはできるし、それができるようになった嬉しさもあってああいうアレンジにしました。
「シュルレアリスム」と「色即是空」
──「shadowgraph」はTVアニメ「ブギーポップは笑わない」のオープニングテーマでもあります。
Tom-H@ck : 当然タイアップのことも考えなきゃいけなくて。ただし僕たちは、作品に寄り添いすぎない。もちろん作品とまったく共通項がない楽曲ではダメなんですけど、寄り添う割合としては2、3割くらいなんですよ。そうやって作ったものが結果として100%その作品のために作られた曲として受け取ってもらえたら、してやったりみたいな。逆に、100%作品に合わせようとすると、結果的にアーティストの寿命を縮ませることになるんですよ。なぜかというと、そうすることでアーティスト本来の魅力や個性が損なわれてしまうから。しかもタイアップしたアニメがコケたら共倒れになっちゃうし。
──アニソンの売上はタイアップ先のアニメがヒットするかしないかに大きく左右されますからね。
Tom-H@ck : だから、これはアニメの製作委員会やレコード会社が臨機応変に立ち回ることができれば解決する問題でもあると思うんですけど、タイアップでもアーティスト側にもやりたいことができる余白を残すべきなんですよね。そういう意味では、MYTH & ROIDが作品に寄り添い過ぎずともアニソンとして機能する楽曲を作り続け、かつ結果を残していければアーティストの言い分が上に通りやすくなるんじゃないか。そういう地道な活動も少しずつ実を結んできたかなという気はします。

──とはいえ、歌詞に関しては作品に絡めなきゃいけない部分は出てきますよね?
Tom-H@ck : ですね。今回の歌詞のテーマは、作詞家のhotaruもTwitterで言ってるんですけど「シュルレアリスム」。ざっくり言うと「あなたの目に見えている現実は本当に現実なのか? 」みたいな話ですね。そのうえで、『般若心経』にある「色即是空」を表現したかった。「色」とは形あるモノのことで、「空」は実体がないという意味。要するにこの世のあらゆるモノは不変な実体を持たずに存在しているという教理なんですが、『般若心経』ではこの「色即是空」のすぐあとに「空即是色」と続く。つまり逆もまた然りであって、それが「Everything is nothing. Nothing is all」という歌詞にも表れているんです。僕たちはよく「“感情の最果て”を描きたい」と言っているんですけど、今回は答えのない世界を延々とさまようようなループ感のなかでそれを目指しています。
──そんな答えのない歌詞を、KIHOWさんはどのように解釈して歌われたんですか?
KIHOW : これって、聴いているとおかしくなりそうな歌詞ってことじゃないですか(笑)。だから、なんていうのかな……。
Tom-H@ck : なかなか言葉で説明しづらい曲ではあるよね。
KIHOW : でも、この世界を歌で表現できるっていう手応えはありました。たとえば前作の「VORACITY」もその前の「HYDRA」も感情をぶつけてなんぼみたいな曲なんですね。今回の「shadowgraph」にも強い念みたいなものは感じるたんですけど、それは怒鳴り散らしたり泣き叫んだりするというよりは、その人のなかから漏れ出てくるような印象を受けたんです。なので、自分のなかでは激しい感情を扱ってはいるんですけど、声自体はあまり派手にならないように。
Tom-H@ck : そこに関してはKIHOWちゃんの成長が見て取れますね。ウイスパーヴォイスで歌うことは昔からできてたけど、「shadowgraph」のヴォーカルって単なるウイスパーじゃないんですよ。いわば激情型のヴォーカルと一般的なウイスパーのちょうど中間くらいで、この感じは最初は出せなかったから。
KIHOW : あと、とにかく暗さを出そうという意図は最初からあって。その暗さも、悲しみを含んではいるんですけど、かといって「HYDRA」みたいに泣き出しそうな感じではなくて、おかしくなりすぎて涙も出ないような状態というか。深く沈みすぎて自分がどこにいるのかわからない、あるいは感情がどこにあるのかわからなくてフワフワしてるようなイメージで歌った記憶はありますね。やっぱり「HYDRA」と「VORACITY」を経て、その曲にふさわしい気持ちやストーリーを見つけたら歌にできるっていうのがわかってきたんです。
──歌の最後、KIHOWさんの一言にもドキッとさせられますよね。
Tom-H@ck : そこは「最後になにか言葉を入れて」とhotaruに頼んだんですよ。それをKIHOWちゃんがボソッとつぶやいたら、フルサイズで聴いた人は絶対に引っかかるはずだから。さっきも言ったように、この歌詞には答えがない。ないんだけど、答えを探すことに意味があるんだということを少しだけ匂わせている。ただhotaru自身は「本来はそれすらも言うべきではないし、みんながそれを見つけてほしい」と言っていて。なので、最後の一言はより歌詞の世界に迷い込ませるためのフェイクでもあるんですよ。
海外での火のつきかたが尋常じゃない
──「shadowgraph」はミュージックビデオもサイコスリラー的でなかなかに不気味ですね。
Tom-H@ck : おかげさまで再生数が尋常じゃなくて、驚いてるんですよね。
──MVの再生数は毎回すごくないですか?
Tom-H@ck : 今回はレベルが違うんですよ。公開から2週間くらいで70万再生を超えていて、リリース前に100万再生を軽く上回る勢いなんです。コメントを見ても8割くらいが英語をはじめとする外国語で、もちろん日本のみんなも「いい! 」と言ってくれているんですけど、海外での火のつきかたが僕たちの予想を超えていて。会社にも「中国でワンマンライブしてください」っていうオファーが何件も来ていて、しかもかなり大きなキャパの会場で「1日2公演を3日間連続で」とか。
──昨今、音楽消費の場がYouTubeに移っているとはよく言われますが、ヴィジュアルすなわちMV込みで表現活動を行なっているMYTH & ROIDはその流れにもうまく乗っている感があります。
Tom-H@ck : そうですね。楽曲単体だけでなく、ヴィジュアルを含めた表現活動をデビュー当初からずっとやってきているので、結果がついてきたかなと。あと僕たちって、公式じゃない動画がめちゃくちゃYouTubeに上がっていて、それが2000万再生とか稼いでる。KADOKAWAの若林(豪)プロデューサーはそれをあまり快く思っていなかったみたいなんですけど、僕は「いや冷静に考えてください。非公式だけど僕らの歌が世界中で2000万再生されてる。これは海外の有名アーティストと同じくらいですよ! 」って。
──MYTH & ROIDの曲は配信でよく売れているんですよね。それも海外人気の表れでしょうか?
Tom-H@ck : 僕も分析しているんですけどまだ答えが出てなくて。ただ、ご新規さんが延々と増えていることは確かです。それこそMVで僕たちの音楽に触れて「いいな、買うか」ってなってくれる人がたくさんいて、しかもアルバムにまで手をのばしてくれるんですよ。アルバムは発売から2年近く経つのに、AmazonでもiTunesでもランキングの100位以内にずっと入り続けてるので。
──Tomさんって、売上の話もよくしてくださいますよね。
Tom-H@ck : だって売れないと食っていけないからね(笑)。でも、僕の目的はみんなをハッピーにすることであって、それを「売上」という言葉に変換しているだけなんですよ。いい曲が作れれば僕らはもちろん聴いてる側もハッピーだし、売れたらメーカーもハッピーだし、究極的には世の中がハッピーになっていく。ただそれだけです。

MYTH & ROIDの音はほかのアーティストとどう違うのか?
──カップリングの「Remembrance」はピアノ主体のエレクトロニカで、こちらはアニメ映画『劇場版 幼女戦記』の主題歌になることが先日発表されましたね。
Tom-H@ck : カップリングは毎回そうなんですけど、作品にかなり寄せています。この「Remembrance」も、曲調にしても歌詞にしても監督サイドから明確なオーダーをいただいて作った曲ですね。もちろん楽曲単体でも楽しめるようになっているけど、作品:MYTH & ROIDの比率が7:3くらいの感覚で作りはじめて、最終的に5:5くらいに落ち着いたのかな。
──この曲は、いわゆる鎮魂歌ですよね。
Tom-H@ck : まさにそうですね。監督も「戦争を題材にした映画なので、ラストでそういう雰囲気を出したい」とおっしゃっていました。
KIHOW : 「Remembrance」は人の死について歌っているので、当然歌うときもそれを考えないわけにはいかないですよね。私は戦争を経験したことはないですけど、もし戦争が起きればたくさんのかたが亡くなってしまうし、そこに自分にとって身近な人が含まれていてもおかしくない。もちろんどんな亡くなりかたであっても、その死が予測できるものであってもなくても悲しみが溢れてくることに変わりはないし、その死に対して自分がなにかを言ったところで喪失感が癒されるわけでもない。そういう悔しさをじっと我慢しているようなニュアンスで歌いました。
Tom-H@ck : この曲は引くほど速くレコーディングが終わったよね。ディレクションもなにもしてないし、たしかメインの歌録りは1時間くらいしかかかってないはず。
──「Remembrance」にはそこはかとなく“和”を感じたのですが、なにか仕掛けがあるんですか?
Tom-H@ck : ああー。実は「Remembrance」のトラックは、1stアルバムに収録された「雪を聴く夜」という曲のセッションファイルを下敷きにしてるんです。
──「雪を聴く夜」は、アルバムでKIHOWさんがヴォーカルをとられた曲のひとつですね。
KIHOW : そうです。
Tom-H@ck : で、その「雪を聴く夜」はMYTH & ROID史上初の、歌詞がすべて日本語の曲なんですよ。なので、そこから和の雰囲気が引き継がれているのかな。あるいはKIHOWちゃんの歌を重ねずに、ずっと1本で録っていることも関係しているかもしれない。と同時に、1本で録ることで僕たちのパーソナルな、素の部分がいつもより出ているかなとも思います。
──今アルバム曲に言及されましたが、2ndアルバムのご予定は?
Tom-H@ck : 当然作りたいし、作らなきゃいけないと思ってます。いいアイデアも溜まっているので、日本国内はもちろん海外でもより多くの人に認められるような、MYTH & ROIDの格式をもう1段階上げるようなアルバムにしたいですね。
KIHOW : シングル曲も毎回楽しみにしているんですけど、やっぱりアルバムでは自分たちの色をより広い範囲で出せるというのを1stアルバムで感じたので、すごく楽しみです。
Tom-H@ck : アルバムはクリエイティヴの遊び場みたいな感じだからね。
──KIHOWさんが今おっしゃった「自分たちの色」って、言語化できます?
KIHOW : うーん……。とにかくほかのアーティストさんとは音が違うんですよね。それがどう違うのかはうまく説明できないけれど、MYTH & ROIDの音からは人のなかにあるもの、あえて言葉にするなら感情みたいなものを感じるというか。
Tom-H@ck : めちゃくちゃおもしろいこと言ってるなと思って聞いてたんですけど、世の中にはそういうことを感じる人と感じない人がいるんですよ。これは極論すれば、人の気持ちがわかる人とわからない人になる。で、ヒットメーカーと呼ばれる人は、人の感情に訴える曲を作ることができるし、だからこそ求心力もある。僕もそこを目指したいし、もし仮にMYTH & ROIDのファンの人たちが、いまKIHOWちゃんが言ったことと同じようなことを感じてくれているのだとしたら、それはすごく幸せなことですね。

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PROFILE
MYTH & ROID

「MYTH & ROID」(ミスアンドロイド)はプロデューサー・Tom-H@ckを中心としたコンテンポラリー・クリエイティブ・ユニット。インターナショナルで本格的なサウンド、鋭角的でキャッチーなメロディ、圧倒的なボーカルパフォーマンスを兼ね備えた気鋭のユニットである。
2015年7月、TVアニメ「オーバーロード」EDタイアップ楽曲の1st Single『L.L.L』でメジャーデビュー。iTunesジャンル別ランキングでは同時リリースのOP楽曲と合わせ1位、2位を独占。iTunes総合ランキングでは最高3位を記録。「オーバーロード」のヒットと共に鮮烈なデビューを果たした。2016年に発表した3rd Single「STYX HELIX」4th Single「Paradisus-Paradoxum」は2作続けてiTunes総合チャート1位を記録。
ユニット名である「MYTH & ROID」は過去を想起させる「Myth」(神話)と未来を想起させる「Android」を組み合わせた造語。互いのルーツを掛け合わせ新たな世界を切り開きたいという思いで考案された。
>>>公式HPはこちら
http://mythandroid.com/
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