【第三期BiS 連載vol.5】優等生サブカル少女のマナコ・チー・マナコ、特別な存在になるために選んだBiS!
第三期BiSを追跡する連載『BiS 3度目の正直は、本当にあり得るのか!?』。第5回となる今回の個別インタヴューには、マナコ・チー・マナコが登場。優等生として学生生活を続けていた一方で、彼女がずっと抱えていた「何者かになりたい」気持ちは「BiSのメンバー」という形になって現れた! 彼女の決意が込められた言葉をお届けします!
そして8月18日(日) には初となるワンマン・ライヴ〈THiS is BiS〉の開催も発表された第三期BiS! なんと今回のチケット申込は、メンバーによる電話対応で受付されるとのこと。相変わらず全く予想のできないBiSの活動だが、気がつけばその行く末を気にしている……。でもそれって既にいまのBiSに心を奪われているってことじゃないか? いったい夏のワンマンではどんな景色を見せてくれるのか、いまから待ち遠しい!
INTERVIEW マナコ・チー・マナコ
第三期BiS4人目の個別インタヴューは、一見まじめなサブカル好き少女だ。彼女の中にあったのはただ1つ、BiSになりたいという思いだけだった。何者かになりたかった彼女が手にしたチャンスは、大空へはばたくための翼なのか、それとも地獄へ誘う灯なのか。なんにせよ第三期BiSは、ほんとバラバラの個性だなってインタヴューを作ってて楽しくなるな。
インタヴュー : 飯田仁一郎
文 : 水上健汰
私、明晰夢が見れます。
──マナコ・チー・マナコに特技があると伺いました。
マナコ・チー・マナコ (以下、マナコ) : はい、明晰夢が見れます。夢の中で「これは夢だ」ってわかるんですよ。自分で夢だと自覚できるから、その夢を自分の思うようにコントロールできたりするんですよね。
──今までで一番思うようにいった夢ってどんなの?
マナコ : 小さい頃から、何かしらに追いかけられる悪夢をよく見るんですよ。その日もいつもと同じような感じで、ネイティブ・アメリカンに追いかけられる夢を見たんです。ほんとに怖くて、すごく焦りながら逃げていると、地下駐車場に車が一台だけ停めてあって、それに飛び込んだ時「これは夢だ」って気づいて、「免許なんてもってないけど、とにかく運転して逃げなきゃ!」っていって車で逃げたんですよ。「よかった… これで終わる」と思っていたら、なぜか私は後部座席にいて…。運転していたのは夢の設計者と名乗るおばさんなんです。
──夢の設計者ですか?
マナコ : バックミラー越しにしか見えないおばさんなんですけど、私が見る夢について「次はこうだから、こうしなさい」みたいに提案してきて、その時に「このままだと夢に取り込まれちゃう」って本気で怖くなって、「夢だから起きられる」って自分に言い聞かせて、何とかその夢から覚めたんです。
──なるほど…。どんな学生生活を送っていたんですか?
マナコ : 絵に描いたような優等生でした。自分で言うのもあんまりですけど、中学生までは学年で常にトップくらいの成績だったんですよ。クラスでは学級委員とかもやっていて、いわゆる目立つタイプの生徒だったのかなと思います。
──頼りにされていたんだ。
マナコ : 頼りにされていたかなと思います。でも、そのあと地域で一番頭がいいとされる高校に進学したんですけど、当然回りの子たちも学校で1、2を争う学力レベルの子たちなので、一瞬で学年での学力順位が300位まで下がってしまって…。
──そんなに頭のいい高校だったんですね!?
マナコ : しかもそこで、中学から続けていた吹奏楽部に入ったんですよ。入ってみたら練習が本当に毎日あったし、休日なんかは朝から夕方まで練習で…。
──厳しかった?
マナコ : 強くもないのに厳しくて…。そうして部活ばっかりしていると、ただでさえ周りは頭のいい子ばかりなのに、勉強も追いつけなくなって…。課題も遅れちゃうし、先生からもあまり気にいられなくなっちゃうし、いわゆる落ちこぼれになってしまいました。
──一生懸命やったけど、落ちていってしまったんですね。
マナコ : そうですね。そんな生活にモヤモヤしていましたね。なので、現実逃避に近いかもしれないですけど、昔から好きなテレビの、画面の向こう側の世界みたいなものに漠然と憧れていました。でも、少し遠い世界だなと思ってあきらめていたんですよね。
私は特別な何かになれると思い込んでいたんですよね。
──なるほど。以前、インタヴューでもサブカルチャーが好きだと言っていましたが、そんな生活を送っていたマナコはどうしてサブカルチャーにたどりついたんですか?
マナコ : コピー・バンドを組んでいた時期があって、その時にポルノグラフィティをコピーしていたくらいすごく好きだったんですよ。そうやって好きになるとポルノグラフィティのことをもっと知りたいと思って。
──音楽のルーツとかね。
マナコ : そうですね。どんな音楽が好きだったのかとか色々調べて、BOOWYに影響を受けたとか、THE YELLOW MONKEYが好きだったとか、じゃあ今度はTHE YELLOW MONKEYがどんな人に影響を受けたかとか、どんな人と交流があったのかというようにどんどん深堀していきました。
──バンド少女だったんですね。でもまだ、サブカル感はないですね。
マナコ : そんな音楽を追いかけつつ、同時に、当時「けいおん!」というアニメにはまって、その登場人物の名前が「平沢唯」とか「秋山澪」とかなんですけど、それって全部P-MODELのメンバーの文字を少し変えた名前なんですよ。そんなタイミングでアニメ「ベルセルク」に使われているかっこいい曲が平沢進の曲だと気付いて、一気に平沢進をたどっていった感じですね。そこから戸川純とかニューウェーブというジャンルにはまっていくんですよね。
──そこから入ったんだ!
マナコ : あとは別で90年代のヴィジュアル系とかもすごく好きで深堀していました。そのころは中学生だったんですけど、サブカル好きで、ヴィジュアル好きで、本当に中二病だったと思います。勉強もできて、学級委員長で、周りの知らないカルチャーにも詳しくて、私はみんなとは違って特別な何かになれると思っていたんですよね。
──なるほど。そこから高校で落ち込んで…。
マナコ : そうですね。「私はこのまま学校を卒業して、普通に毎日を過ごして」「あの時何かになれると思っていたのに、結局何物にもなれずに人生を過ごしていくんだ」って思って空しくなっていました。
──そうなんですね。
マナコ : 中二病時代にいろいろ調べていく中で第一期BiSに辿りついて、そこからWACKのアイドル・グループにはまっていったんですけど、最近、後輩が自分の夢に向かって頑張っているのを見て、その子がすごく輝いて見えたんです。「この子は自分で人生を変えようとしているのに、私はこのまま何も起こさず人生を過ごしてしまうのか」というのがすごく嫌になったんですよ。そんなタイミングで、BiSが解散することが発表されて、新メンバーオーディションの要項には「第1期BiSの活動が理解できる人」って書いてあって、「受けるしかない! 」ってオーディションに飛び込みました。
誰がなんて言おうと私はBiSになるから。
──面接はどうでしたか?
マナコ : 基本的にくだらない話しかしていないんですけど「なんで普通の人生よりこっちの道を選ぶの?」て聞かれて、その時は圧倒されて何も答えられなかったんですよね。なので落ちただろうなって思っていました。そこから、1、2週間くらい連絡がこなくて、本当に落ちたんだなと思っていたところに突然、合格の連絡がきて。すごくうれしかったんですけど、その前にまずアイドルになりたいということを親に打ち明けていなかったんですよ。
──オーディションをクリアした次は、親を説得するという難題があったんだ。
マナコ : 今まで、とことん親に気を使って生きてきて、勉強していたのも親に文句を言われないためだったし、頭のいい高校に入ったのも、親が喜ぶだろうなと思ってのことだったし、本心なんて言ったことがなかったんです。なので、「BiSっていうアイドルに受かった」っていう言葉を親が聞いたとき、本当に腰が抜けちゃうんじゃないかっていうくらい驚いていました。
──それはびっくりしますよね。
マナコ : お父さんは、渡辺さんが出ている吉田豪さんの「猫舌SHOWROOM」まで見てくれて「言っていることは割とちゃんとしてるから信用できるんじゃないの」「頑張りな」っていってくれたんです。でも、お母さんはすごく心配しちゃって、騙されてるんじゃないかとか、第一期BiSの全裸PVとか、スク水ダイヴを娘も強要されるんじゃないかって。お母さんから長文で、「あなたの人生を私は心配している」という説得のメールが来て、「あんたがこのグループを好きになる理由が私にはわからない」「ましてや入るなんて意味が分からない」って強く言われました。その時に「ここであきらめて、今更普通の生活を送るなんてできるわけがない」「自分のいない第三期BiSを見たら悔しくて死ぬんじゃないか」って思ったんですよ。こうなったらイチかバチかで「父親からは了承しているので、自分の意志で契約します」ってメールを出しました。そうしたら「じゃあそれで行きましょう」って何とか調整していただけて。
──結局、お母さんと渡辺さんは会ったんですか?
マナコ : 会いました。
──そこから、お母さんはどうやって許してくれたんですか?
マナコ : そういうことがあった後、改めてお母さんに電話したんですよ。そこで「あのメールが来た後、なんで自分の人生なのに自分で決めれないの? って思ったし、死にたいくらいやるせない気持ちになった」「お母さんがなんて言おうと私はBiSになるから」って本音を言ったんですよ。そしたら、お母さんが「死にたくなるまで追いつめてごめんね」って言ってくれて、ちょっとだけ理解してくれたと思います。
──でも、やるしかないって吹っ切れましたか?
マナコ : そうですね。Twitterができたときに親も本当にアイドルになるんだって思ってくれたみたいで、こまめに連絡をくれます。
──早く素顔を見せたいね。
マナコ : 今はそれがすごい悩みですね。どうやったらフォロワーが増えるのか…。そういったことに対してアイディアが浮かんでこないのが苦しいですね。やっぱり過程じゃなくて結果が大切なので。
編集 : 伊達恭平
編集補助 : 矢野圭将
さらに2つの新曲が公開! 「リフレイン」と「thousand crickets」もチェック!
フォロワー15000人で素顔公開! twitterアカウントはこちら!
あと約3500フォロワーで素顔が公開! デビュー前に素顔公開なるか!? (2019年7月18日)
トギー : @TOGGY_BiS
イトー・ムセンシティ部 : @MUSENSiTEEBUBiS
マナコ・チー・マナコ : @MANAKOCHiii_BiS
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BiS 公式twitterアカウント : https://twitter.com/BiSidol
BiS 公式ホームページ : https://www.brandnewidolsociety.tokyo/
第三期BiSの初ワンマン・ライヴを見逃すな!
〈 THiS is BiS 〉
日時 : 2019年8月18日(日)
会場 : 中野heavysick ZERO
OPEN : 17:30 / START : 18:00
チケット料金 : 前売 ¥3,000(税込)
チケット販売 : 7月20日(土) 12時販売開始
ライヴの詳細はこちらから
これまでのBiSの音源も復習しておこう!
第一期BiS
新→古
第二期BiS
新→古
BiS1st
BiS2nd
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第一期BiS、第二期BiSの軌跡を追った連載はこちらから