【行かなきゃ ASP Episode13】「大きい夢を持って上に立てるように」──モグ・ライアンの心境の変化
2022年2月21日にワンマン・ライヴ〈ANTi SOCiAL PAiNS〉を控えているASP。3周目となる個別インタヴュー企画の第5回は、"生まれたときから反抗期"な、モグ・ライアンが登場! セカンド・フル・アルバム『PLACEBO』の話はもちろん、秋ツアーの話やツインズとのこと。そして、2022年はどのように活動していくのか、たっぷりと話を訊きました。それでは、「ASPのなかで、私がいちばんまともです」と答えた、モグ・ライアンの冷静沈着なインタヴューをお楽しみください。
セカンド・フル・アルバム『PLACEBO』ロスレス配信中!
INTERVIEW : モグ・ライアン
「ASPのなかで、私がいちばんまともです」と答える人が、ただただファッキューと連呼する歌詞を書かないでしょ! っとエビゾリで突っ込んでしまいました。つまり、ASPは誰もまともじゃないです! が、それは最高峰の魅力です。だから涙を拭いて前に進め、ASP!!!
インタヴュー : 飯田仁一郎
文 : 東原春菜
写真 : 大橋祐希
もっとおもしろいグループに変わった
──秋ツアー〈MARCH of ROGUES〉の最終日にナアユさんが脱退しましたが、モグさんはどのように捉えていましたか?
モグ・ライアン : ツアーがはじまる前にメンバと話し合ったとき、「私は足の怪我もあって辞めたいって考えちゃった。どうしよう……。」っていうことを聞いていたので、心配だったんです。そしてツアー中、夜みんなで部屋に集まって反省会をしていて、ASPとしてはじめて深いところまで本心で喋っていたら、その流れでナアユちゃんが「辞めちゃう」って言いだしちゃって……。私は、「辞めてほしくない」って泣きじゃくりながら、ナナシ(ナ前ナ以)ちゃんに私が思っていることを全部言ったら、「その言葉を、そのままナアユちゃんに言いにいきな」って背中押してくれて、ナアユちゃんの部屋で朝の4時くらいまで泣きながら止めました。
──ナアユさんは、モグさんが泣きながら「辞めてほしくない」って言っても決意は固かったんですか?
モグ・ライアン : そのとき、ナアユちゃんは「いますぐにでも辞めたい」という方向に思考がいっていたので、次の日すぐにスタッフさんに言い出そうとしていたんです。私は、いまだけでもその思考を止めたいと思ったので、「スタッフさんに言うのはちょっと待って」って言って。その日は止められたんですけど結局、最終日のリキッドルームで辞めることが決まってしまいました……。ナアユちゃんの足の怪我のことをわかってあげられなくて、私には止められなかったです。悔しかったです。
──リキッドルームでの公演はどうでしたか?
モグ・ライアン : とにかく、やりきりました。1曲1曲に思い出があって、自然と「この曲をナアユちゃんと歌って踊れるのは、これが最後だ」って思いながらやって。「この曲の振りは、みんなとこんな想いで作ったな」とか、「この歌詞はこうやって考えていたな」って思い出しながらやっていました。
秋の全国ツアー〈MARCH of ROGUES〉@リキッドルームのライヴレポート
──ナアユさんの脱退については、受け入れることができていたの?
モグ・ライアン : はい。渡辺(淳之介)さんと、たくさんお話させていただいて。引きずっていてもなにもはじまらないので。そこはメンバーみんなで切り替えました。
──その公演の最後に新メンバーが入ってきましたが、はじめてツインズと一緒にライヴをやってみてどうでしたか?
モグ・ライアン : ナアユちゃんのMCを聞いて、「このライヴで、ナアユちゃんの活動が終わっちゃうんだ」と思ったら泣いちゃったんですけど、そのあとツインズがステージに出るという流れだったんです。ツインズがめちゃくちゃ緊張していて、「無理ーーー!!!」って言っていたから、「無理じゃないよ!!」って、腕を引っ張るようにしてステージに出しました。ナアユちゃんのことと、「やっと、お客さんにツインズを見せられて、嬉しいな」という気持ちがあって、情緒がおかしかったです。
──感情がぐちゃぐちゃだったんだ。
モグ・ライアン : ツインズも緊張していたんですけど、それに打ち勝とうとしているのがわかるくらい力強くやってくれていたので、見ていて嬉しかったです。
──ツインズが入ることについて、どう思いましたか?
モグ・ライアン : 私、アニメが好きなんですけど、アニメや映画のアイドル・グループには、よく双子が出てきて、それがいい味出しているんです。だから、双子の話を聞いたときは、「どこのアニメのグループだよ!」と思いました。めっちゃくちゃ楽しみで早く会いたかったです。
──ツインズは強烈なキャラですよね。
モグ・ライアン : あんな頭おかしい双子いないですよ。数時間置いたファミチキとか肉まんを、リュックから出して平気で食べはじめて。「温かいうちに食べないの? お腹壊すよ」って言ったら「焦らしプレイだ」とか言いだして(笑)。
──焦らしプレイ!? (笑)。
モグ・ライアン : 自分に焦らしをかけるって頭がおかしいですよ。前は会話もできなくて、「可愛いね」って言っても、「フウウウウウウー」って言ってどっかに隠れちゃう子だったんですよ。けど、最近はめっちゃ時間置いて「あ、あ、あ、あ、ありがとう」って言ってくれるんです。あんな子よく見つけたなって思いました。はじめて会ったときから“子ども部屋おばさん”みたいな単語をたくさん使っていたんですよ。喋りかけても意味わからんツッコミをしてくるので、「えっ!?」ってなるんですけど、ツインズも「えっ!?」ってなって会話が成立しないです(笑)。
──ASPのなかで、まともな人はいるんですか(笑)?
モグ・ライアン : 私がいちばんまともです(笑)。でも、ASPはグループのメンバー全員、自分がいちばんまともだと思っているので、そういうところがヤバいですよね。
──ツインズが入って、また変な化学反応が起こったんですね。
モグ・ライアン : そうですね。グループが、すごく明るくなりました。でも、真剣なときは、ちゃんと話しますよ。ツインズもちゃんと考えてくれています。時間もないのに自分の課題をわかってやってくれて、本当にすごい子なんですよ。会話とか言動とか行動は、おかしいんですけどね(笑)。
──ツインズが入ってからのASPは、どのように変わったと思いますか?
モグ・ライアン : 双子がいるだけで、おもしろそうと思えるグループですし、ASPひとりひとりの個性が違うので、そこもおもしろくて。なんでもはっちゃけられるようなふたりが入ってきてくれたので、もっとおもしろいグループに変わったんじゃないかなと思います。