、、そして大人気のを有する。お洒落でポップでセンス抜群なレーベルだ。Your Song Is Goodが所属する、が所属する京都の、そしてこのは、2010年代も驀進し続けること間違いなしの、日本が誇る3大インディー・レーベル。共通する点は、アーティストのアイデアを大切にすること。の『』で、ジャケットとCDの別売りをやっちゃい、レコ屋をずいぶん困らせたであろうの首謀者、山口隆弘に、レーベルの歴史を振り返りながら、レーベルの未来までをも語ってもらった。
インタビュー&文 : JJ()
少し変わったことをやりたいバンド・マンもたくさんいると思った
—を立ち上げたきっかけを教えてください。
楽器は全く出来なくて、ただバンドが好きだという理由でSCAFULL KINGのスタッフとして関わり始めました。けれど、バンドのスタッフって楽器を扱う仕事がメイン。ツアーを回ってみたら、やっぱり楽器が扱えないと話にならなくて、それで、制作に関わるアシスタントとしてdisk unionのDIWPHALANXというレーベルにアルバイトとして入ったのが最初です。その後SCAFULL KINGは、活動休止になってしまったので、の制作を担当するようになりました。彼らの二作目のリリース時に、SCAFULL KINGの田上修太郎(現)さんにプロデュースしてもらうこととなったんです。で、話しているうちに「パンクから離れたことをやりたい」という話になりました。それならば「脱パンク」を合い言葉に新しいレーベルを作ろうと。2003年の頃ですね。
—第一弾アーティストは?
最初は田上さん監修でコンピレーション『』を名刺代わりに出して、次にSCAFULL KINGのギタリスト、KENZI MASUBUCHIのソロを出しました。第3弾がですね。そこまではレーベルを立ち上げる時点で決まっていました。それで、はいつ出そうかと。
—最初からビジョンは明確だったんですね。
そうですね。当時を担当していて、周りのバンドの環境の変化がわかりやすいところにいたんですね。中でも当時良く一緒にやっていたthe band apartなどは目を見張る存在でした。共にみるみるお客様も増えていきましたね。
—「脱パンク」を掲げたきっかけは、何だったのですか?
Air Jamという大きな存在があって、周りにもパンク・バンドが多かったんですが、少し変わったことをやりたいバンド・マンもたくさんいると思ったんです。
—Your Song Is Goodやも、あの頃Punkから離れていった時期でしたよね。Air Jam以降2、3年に固まっていたような気がします。
当時は、ジャンルによってシーンが固まっていた時期。今はジャンルに関係なく様々なバンドがフェスなどで競演することも普通ですから、細分化はなくなってきましたね。僕らは、その頃「脱パンク」を掲げて新しい事をしている気になっていたけれど、本当はそうじゃなかったのかも知れません(笑)。
—以降の流れを教えてください。
を出して、プロデュースを引き続き田上さんにお願いしていました。そして、田上さん等SCAFULL KINGの6人中3人のメンバーが在籍するが始まったんです。それで、是非Niw! から出してもらおうと。その矢先に、がメジャーに行くことになったんです。彼らが望んでいたことなんで、それならば別のフィールドに行った方がよいだろうと。もちろんショックはありましたけど。
—には、いつ頃出会ったのですか?
彼らは、『』に参加しています。今では普通ですが、当時僕らの周りで鍵盤を入れているようなバンドがあまりいなくて、そんなバンドを探している時に、センスもよくてお洒落なことをやりたいと思っていた彼らに出会いました。正直、最初の頃は、近くにいるただの若いバンドというイメージでしたね(笑)。でもメジャー後は、一番近くでがんばっていた彼らをリリースするのは自然な流れでした。
—が抜けた時期に、最も完成型に近かったバンドがだったのでしょうか?
コンピには参加していたけれど、まだ何も始まっていないバンドでした。その頃はお客さんも全然いない状況だったので、下北沢SHELTERを満員にしたらCDを出そうという話をしてたくらい(笑)。そしたら、2005年の年末くらいに自主企画を始めだして、いつの間にか100人位をコンスタントに集められるバンドに成長してましたからね。
—2005年からは、をメインに動かしていった感じでしょうか?
いや、との存在が大きかったです。は彼らの一番近くにいた若いバンドだったので、彼らから大きな影響を受けていると思います。その頃には、ちょうどにも出会っています。今は改名して。
—も人気のバンドですよね。
その後は、個人のつながりでリリースを重ねて行きました。は、organ barの店長で、YOU THE ROCKのサイドMCです。のチャーベくんの繋がりです。あとはLONDON NITEのカッチンさんのソロ・アルバム()も出しています。は、BLUE BEAT PLAYERSというバンドの鍵盤奏者。は、の後輩で、音楽的なセンスも彼らに近く、今一番若いバンドです。
ライブが、かっこいいかどうか!
—のこだわりを教えてください。
ライブですね。立ち上げた時はライブ・ハウスではなくクラブよりのレーベルを作ろうと思ったんですが、結局リリースするバンドを見ると、ライブがかっこいいかどうかなんです。2年前位からアメリカのSXSWにも行っているんですが、外国のアーティストを見た時も、ライブを見てから好きになることが多い。その時に、ライブを見ないとそのバンドの良さはわからないんだと気づきました。だから、良いと思ったバンドは必ずライヴを見に行くようにしています。
—ライヴのいいバンドとは?
一度見たら忘れられない武器を持っているバンドですね。一つでも気になるものを持っていればいい。音楽の良さとかよりも、お客さんがバンドの事を覚えてしまう要素を持つバンドが、お客さんを集めるようになるんだと思います。
—新しいバンドを探したりもしていますか?
はい。今度、田上さんプロデュースでリリースするバンドがいますが、彼らは、まだブッキングに出ているようなレベル。その対バンを見ると、まだまだ知らないバンドがたくさんいるんだなと思いますね。
—送られてくるデモ・テープは聞きますか?
あまり来ないですね(笑)。 今はメールが多いですよ。やはりメールだと簡単に送れてしまい、件数も多いのでなかなかチェックできないですね。「どうしてもNiw!で出したい」というアーティストとかは、リリースしているアーティストのライブを観に来て直接声をかけてほしいですね。
レーベルは、道しるべ的なものを作ってあげられればいい
—ぶっちゃけ、のセールスはどうでしょうか?
タイトル数があまり多くないところは課題なんですが、タイトル数が増えれば増えるほどレーベル色も薄れていくので、難しいんですよね。今のところは人気のあるバンドが多いので、なんとかなっていますよ。
—レーベルをうまく回転させていく方法はありますか?
特にレーベルをまわすのを意識したことはないんですけど、周りには時代の移り変わりに敏感な方が多いので、そこがレーベルに反映されているのかもしれません。できるだけ最新の音楽は聞くように心がけていますよ。
—レーベルとしてアーティストにしてあげたい事ことはなんでしょう?
例えば、下北沢SHELTERをいっぱいにしてあげたいとか、色々とあるんですけど、まずはバンドの希望がないと、叶えてあげられないですね。レーベルは、道しるべ的なものを作ってあげられればいいと思います。
—今後は、どのように動いていこうと思っていますか?
日本にしかない音楽を海外に紹介できるようなレーベルになって、海外のバンドのリリースも出来たらいいなと思いますね。あとはより自分たち主動で色々と仕掛けられるようになりたいですね。2009年はカクバリズムと一緒に日比谷の野音でイベントを行ったんですけど、今後もそういった活動ができれば、若いバンドが野外でできるきっかけを作ってあげられると思います。
—今は、CDが売れなくなり、今後どういう風にレーベルを運営するかのターニング・ポイントですよね。メジャーもインディーも、今までのフォーマットは使えないので、同じ立場に立っていると思うんです。は、今後どこに力を注いでいこうと考えていますか?
もちろん僕等にとってもその問題は現実味を帯びてきていて、最近でいうとがジャケットとCDを別売りにしたりだとかは、もちろん関係しています。かといって、急激に何かを変化させても、周りがついてくるわけでもないので、様子を見ながらという感じですね。ライブ会場だけでCDを売るということも増えています。これからは現場というか、ライブが中心になっていくと思いますけど、それを重視しすぎるとレーベルの存在理由もわからなくなるので、なにが良い方法か判断出来ないのが正直な感想です。またAir Jamのようなシーンをつくるバンド達が出てきたら、業界全体が変わるんじゃないかなと思いますね。
EVENT SCHEDULE
2010.1.8 FRI@UNIT daikanyama
Niw! Collection '10 -Happy Niw! Year-
Part.1
SHOW TIME>>Open17:00/START 18:00
*STAGE SHOW
asphalt frustration
CUBISMO GRAFICO FIVE
FRONTIER BACKYARD
*FLOOR SHOW
AAPS
donkey vegetable voxxx!!!
*OPENING & CLOSED DE KIT DEEJAY'S
MAURICE (YSIG) & TK (CBMD)
Part.2 -all night-
SHOW TIME>>Open/START 23:00
*オールナイト公演につき20歳未満のご入場はお断りいたします。
入場時に要写真付き身分証の確認をさせて頂きます。
*STAGE SHOW
COMEBACK MY DAUGHTERS
FARON SQUARE
Fed MUSIC
MatERiAL bOYS
Riddim Saunter
*BOOTH SHOW
E-MOTOROLL
PANORAMA FAMILY
*DJ's
Gakuji "CHABE"Matsuda(CUBISMO GRAFICO)
Katchin'
TA-1(Riddim Saunter)
TSKKA(AAPS)
Saloon(B3F)
GOOD ON THE DANCEFLOOR
INFORMATION :
前売¥2,800 当日¥3,300(ドリンク別) *Part1.2別売り。
通しチケット(Part.1/Part.2共通、前売のみの発売)
¥5,000(ドリンク別、Part.1、Part.2ともに別途必要になります。)
Niw! Records Catalogue
CUBISMO GRAFICO FIVE
トラック・メイカー松田岳二a.k.a.CUBISMO GRAFICOがバンドを組み新たな音に挑戦した1stアルバム「CINQ」(日産OTTI CM「UPSETTERS」収録)は、日本有数のDJ、REMIXERである彼が錚々たる面子を集めたバンドということもあって話題に。満を持してリリースされた2ndアルバム「SEEDY」は、バンドとしての知名度を手にしスマッシュ・ヒット。RELEASE TOURでは、YOUR SONG IS GOODと東名阪クアトロ・ツアーを敢行。再びYSIGと夏に行った毎年恒例となったイベント"KAKUBARHYTHM meets Niw!"では、リキッド・ルームが2年連続即完する反響振りをみせている。その後も、BACK DROP BOMBの企画やNiw! Records SHOWCASEの初全国ツアーに出演するなど、全国で名を広めている。バンド結成3年目の3rd ALBUM「POP POLLUTION」は、松田岳二の音楽性が一番反映されており、CGF NO.6 MARTIN KINOOのMC and DANCE HALLから始まり、ネオアコあり、ジャズ、カリプソ、そしてパンクありのブルズ・オン・パレード。
E-MOTOROLL
OPENから14年目をむかえた渋谷の小箱の老舗Organ bar.の現店長。日本最強ラッパーYOU THE ROCKとの長年に渡る活動を経て、CUBISMO GRAFICO、Frontier Backyard、Riddim Saunter等との強力コラボレーション・アルバム「Niw!RecRoll」絶賛発売中!!!
Fed MUSIC
2000年10月、「ZARIGANI 5」として結成。2枚のマキシ・シングル、1枚のミニ・アルバム、2枚のフル・アルバムをリリース。03年には「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2003 in EZO」に出演。しかし、自分達主体の活動を希望し事務所を離れ、下北沢SHELTERにて自主企画"Age of innosense" を始め、その自主企画のライブで出来上がった全10曲を集めた2nd ALBUMをNiw!Recordsよりリリースした。2007年に突然の改名宣言で周囲を驚かせ、"Fed MUSIC"となる。2007.11.02に発売された 1st ALBUM「I call your name」のツアーファイナル下北沢SHELTER 2DAYSも見事完売!! ライブ・バンドとして充実した成果を挙げ、2008年より4人編成として活動を始める。カウント・ダウン・ジャパン'08 '09の出演と4人編成になり更にライブ・バンドとしての実力を上げた。2009年7月には演奏力・表現力を増した4人編成初のバラエティーに富んだ6曲が詰め込まれたmini ALBUM「rewind」をリリース。7/30 代々木公園野外ステージ "FIVE ON THE MOVE'09"-FREE GIG-や、8/1 ROCK IN JAPAN FES '09の参加など益々Fed MUSICの勢いは止まらない!!
Frontier Backyard
スカコア・バンド・SCAFULL KINGのメンバー田上修太郎(Vo,B)、増渕謙司(G)、福田忠章(Dr)の3人が、活動休止中に結成したスリー・ピース・ロック・バンド。2001年にリリースされた、エスカレーター・レコーズのコンピレーション・アルバムへの参加を機に活動を開始する。2004年には1stアルバム「FRONTIER BACKYARD」をリリース。2007年には自主イベント「NEO CLASSICAL」を隔月で開催するなど、現在も精力的に活動を行っている。
Katchin' presents DOGDAY AFTERNOON
日本を代表するDJイベントLondon Niteからキャリアをスタート。London Niteで全てのレベル・ミュージックを吸収してからのDJスタイルは、Dance Music / Electroをパンク感覚でプレイ。ソロ・ユニットKatchin' presents Dogday Afternoon (Niw! Records)、Disoscillators (cutting edge)でトラック制作、楽曲制作でも活動。
our favorite fab
Riddim Saunterとのスプリット盤『LATETHINGS』で衝撃のデビューを果たした、札幌の男女ツイン・ヴォーカル6人編成バンド、our favorite fab。初期リディムにも通ずる男女ツイン・ヴォーカルと、モータウン、スウェーデン、パンク、ポップなど多種多様なジャンルからの影響を受けたサウンドが強い印象を与える。
Riddim Saunter
2005年に、1st album "Current "をリリース。SOUL、HIP HOP、ROCK、PUNKなどの様々な音楽性を独自のセンスでまとめあげたデビュー・アルバムが瞬く間に話題となる。1st Albumリリース後、SAX、Baが脱退し、現Ba/HAMADAが入り、現在の5人編成になる。新しいUKの音楽シーンとも自然とリンクしたサウンドになっていく。その楽曲的な変化に自分達のルーツであるBLACK MUSICが交じり合いオリジナリティーある作品となった「Think, Lad & Lass」が2007年にリリースされる。全て自ら印刷し色とりどりのジャケットを並べ初回1万枚を即完売させる。その後も、ACOUSTIC ALBUM、海外アーティストも参加したREMIX ALBUMもリリースするなど活動の幅は広い。09年には、メンバーが強く希望していた初のイギリス・ツアー敢行。イギリスでは、THE GREAT ESCAPE、FUTURESONIC、STAG&DAGGER、LIVERPOOL SOUND CITYなど数多くのFESをめぐり大盛況のうちに帰国した。