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TADZIO衝撃の1st Album
TADZIO / TADZIO
そのインパクトたるや、少年ナイフやあふりらんぽ以上? 仙台出身のキュートで毒舌で爆音のガールズ・デュオTADZIO(タッジオ)が遂にデビュー!!
【収録曲】
1. Nosebleed / 2. Dekinai / 3. Beast Master / 4. Belgium / 5. SICK / 6. NOmiso / 7. H☆B / 8. You Gotta Fuckin' Mail / 9. Buzz / 10. Capybara / 11. Worst Friend
勢いにまみれた良作
あふりらんぽやkiiiiiiiが出てきた時は、へたくそな演奏でさえオリジナリティに変える強烈な独創性に度肝を抜かれたし、Limited Express (has gone?)をやっていて脅威だと感じた。レインコーツやスリッツ等にも通ずる女性特有の感性は、男には決して想像出来ない産物だった。彼女達のライヴには何度も足を運んだし、それでも性別故か、その感性を自分の音楽性の中に取り込めないことを歯痒く感じた。そして彼女達は昨今、解散や活動休止を発表したが、その引き際も潔かった。美しかったのだ。
発表のすぐ後、TADZIOと言うリーダー(g,vo)と部長(ds,vo)の女性2ピースのバンドが現れたと言う話を聞いた。ライヴを見させてもらったのだが、前述したバンドと同じく、女性特有の感性は際立ち、予測不可能な楽曲が次々と飛び出してくる。Beastie Boysのパンク期の美味しいところのみを抽出した楽曲「SICK」には度肝を抜かれた。「NOmiso」では、「ファッキュー ファッキュー アイラブユー」と連呼するし、「お・前・の 脳みそどこだー!!」って叫ぶのだが、それはこちらの台詞である。そしてどこかクールな佇まいは、彼女達の一番の特徴だ。過激な発言がそこまで過剰に聞こえないのは、持ち前の美貌だけではなく(とても美人だ)、仙台出身ということも関係しているだろう。関西のバンド程濃くもないし、東京のバンド程洗練されてもいない。彼女達を知るには、何よりもライヴに足を運ぶ事をお勧めする。
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1st albumは同名の『TADZIO』。1stらしく、勢いにまみれた良作だ。音楽性としては、あふりらんぽやkiiiiiii程のオリジナリティはまだない。ただ彼女達を初めて見た時と同じように脅威を感じている。2010年結成と歴史は浅い。これからのオルタナティヴ・ガールズ・バンドの時代を彼女達が作っていくことを期待している。そして変わらず筆者は、女性アーティストに嫉妬し続けるのだ。(text by JJ(Limited Express(has gone?))
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Information
『Astro Hall 11th Anniversary “POP CITY~女性上位時代~"』
2011/05/13(金)@原宿アストロホール
Live : THE GIRL、LOVELESS、赤い公園、宇宙人、TADZIO
Profile
TADZIO
2010年に活動を開始するやいなや、中原昌也(Hair Stylistics)、竹久圏(KIRIHITO)、渡邊琢磨(COMBOPIANO)等が賞賛し、英国のSpine TVが特番を組むなど海外からのフォロワーも急増中。ロック、メタル、ハードコア、ガレージ等々、さまざまな要素が入り混じった独創的なオリジナル全11曲をすべて1発録り。ゆらゆら帝国やギターウルフなどを手掛けてきた中村宗一郎(ピースミュージック)のマスタリングにより、凶暴でありながらも小気味よく、繰り返し聴きたくなるサウンドに仕上がっている。オーウェン・パレット(ファイナル・ファンタジー)もお気に入りとか?