Suaraと真依子による、声と箏(こと)の共鳴──セッション・レコーディングを収録したDSD音源を独占配信

アニメ『うたわれるもの 偽りの仮面』をはじめ、数々のアニメ、ゲームの主題歌を担当するシンガー、Suaraと、NHKテレビ番組「ナンダカベロニカ」「シャキーン!」のテーマソングを歌うなど幅広い活動で知られる"箏(こと)を奏でる"シンガー・ソングライター、真依子。2人のコラボによるセッション作品『声と箏』の5.6MHz DSD、および24bit/96kHzがPCM音源で配信スタートする。

今作品は、2016年3月11日から13日にかけて、"ハイレゾのいまを体感する3日間"として開催された〈HIGH RESOLUTION FESTIVAL at SPIRAL〉内の企画によって実現した、青山・スパイラルホールでのセッションを収録したもの。DENONの協力のもと、アニメ・ゲームソングのハイレゾ配信の先駆者〈F.I.X.RECORDS〉所属のSuaraが、和楽器の「箏」を奏でる真依子と共鳴し、楽曲の新たな一面をみせることに挑んだ意欲作である。公開レコーディングの緊張感の中に響き渡る、圧倒的なSuaraの歌声と真依子の繊細な箏の音色が生み出すハーモニーを、ぜひハイレゾで体験してほしい。

配信開始に伴い、Suaraと真依子、そしてミックスを手がけたエンジニア、有村健一を招いて、セッションをすることになったいきさつから制作の過程、作品の聴きどころなど話を訊いた。

Suara×真依子 / 声と箏

【Track List】
01. 夢想歌
02. キミガタメ
03. 春夏秋冬

【配信形態】
[左]5.6MHz DSD
[右]24bit/96kHz (WAV / ALAC / FALC) / AAC

【価格】
まとめ購入のみ 1,000円(税込)
購入特典としてライヴ写真をまとめたフォトブックレット(PDF)が付属します。

※〈HIGH RESOLUTION FESTIVAL at SPIRAL〉で「スペシャル特典付き前売券」を購入し、ダウンロードコード付きポストカードをもらった方は、ポストカードに記載されている16桁のコードをOTOTOYのトップページから入力すると、『声と箏』全曲のPCM 24bit/96kHz+DSD 5.6MHzデータと、デジタル・フォト・ブックレットがダウンロード出来ます。

INTERVIEW : Suara×真依子×有村健一

──Suaraさんと真依子さんの出会いからお伺いできますか?

Suara : 私がF.I.X.RECORDSにお世話になりだした頃、2005年ごろだったと思いますが、真依子さんが私も普段レコーディングするスタジオアクアで録音されていたようで、お名前は有村さんから聞いていました。

有村健一(以下、有村) : 真依子さんのインディーズのアルバム制作のお手伝いをしていたんです。その頃から真依子さんには確固たる世界があって、そのなかでSuaraの曲と共通する点、例えば歌詞の言葉のチョイスや曲調にそういうものを感じていたので、いつかSuaraとコラボ出来たらいいなと思っていました。

Suara : 私自身はそのアイデアを温めていたとは露知らずで(笑)。

──あえてストレートに訊きますが、真依子さんはどういうかたなんですか(笑)?

真依子 : (笑) そうですね、お箏を表現の手段として、自分で作ったオリジナル曲を弾き語っています。

──箏を使ったシンガー・ソングライターというのはめずらしいです。

真依子 : 最近はお箏を立って弾かれたりとか、弾き語る方も結構いらっしゃるんですけど、オリジナルの曲を作って自分の想いを伝えている人はめずらしいかもしれないです。

──オリジナルの曲を作るのと、お箏はどちらが先ですか?

真依子 : 高校生のときにお箏をはじめて。本当にたまたま、高校の通学路に箏教室があって、「ご趣味はなんですか?」「お箏を少々」って言いたいがためにはじめたようなものです(笑)。でも箏の教室は年配の方が多いので「高校生の子がきたー!」って、みるみるうちにアイドルで言ったらセンターみたいな位置に(笑)。

Suara : 重宝されたんですね(笑)。

真依子 : それから、自分の詩や想いを歌いたいなって思ったときに、1番身近にあった楽器がお箏だったからそれで弾いてみようと思ったんです。やっぱり目新しさもあったようで色々とご縁があって、いまに至るって感じですね。

──2005年にお互い知ってはいたけれど、お会いしたことはなかったんですよね?

Suara : はい、そうです。今回のセッションで初めてお会いしました。

──今回一緒に演奏することになって、1番最初にどう感じられましたか?

Suara : 私は今まで箏という楽器と身近に接する機会が無かったんですけど、フレーズを弾くことはもちろん、バッキング的な演奏もできるし、万能というか、色々できる楽器なんだなっていうのを今回間近で見させてもらいました。

真依子 : 私も、お箏の演奏をメインにというよりは手段として使っているような感じだから、お箏で人のサポートはしたことがなくて。でもSuaraさんの曲は箏が入っても違和感がない曲ばかりだし、自然な感じでできるなと思っていたので、安心して入れましたね。

Suara : そうですね、本当に自然に溶け込んでいて。そのうえで「キミガタメ」や「夢想歌」にしても、その曲ならではの肝になるようなフレーズも箏で鳴らしていただいて、それがすごく素敵でした。

いつもね、言葉が全然いらなくて、イメージを共有して演奏する感じなんです

──今回のアレンジは有村さんが考えられたんですか?

有村:「夢想歌」に関しては基本的には『Pure』(『Pure AQUAPLUS LEGEND OF ACOUSTICS』)のサイズ感とアレンジでいきたいなと思い、『Pure』の音源とオリジナルを真依子さんサイドにお送りしました。「キミガタメ」は、昨年11.2MHzで録音したときの編成の、シンプルな空気感をお伝えしたいと思ってその音源とオリジナルを。「春夏秋冬」はそのままオリジナルの音源をお渡しして。あとは真依子さんサイドのイメージにお任せしましたね。

──真依子さんサイドというのは、今回共演した沢田穣治さん(Ba)、渡辺亮さん(Per)、馬場孝喜さん(Acostic Gt)も含めてということですよね。普段真依子さんがご一緒されている方々だと伺いましたが、錚々たるメンバーですよね。

真依子 : 沢田さんと渡辺さんが2年ぐらい前に京都に移住されて来られたのがきっかけで知り合いました。ここ半年ぐらい一緒に演奏させていただいています。

左から沢田穣治、真依子、渡辺亮、馬場孝喜

──Suaraさんは、このお三方との共演は初めてですか?

Suara : 初めてでした。沢田さんはそれこそオーラがすごくて、演奏をご一緒すると歌をよく理解していらっしゃる方だなとすぐに感じました。身体で、感覚で、この歌はこういうふうにやれば伝わるということを知っているというか、アーティスティックな感じを受けました。Suaraの曲もそういうふうに演奏してもらえてすごく嬉しく思いましたね。

──実際には今回のライヴ・レコーディングに向けてどういうふうに作りあげていったんですか?

真依子 : 事前に有村さんに音源と楽譜をいただいて、それをもとにして要所にお箏が聴こえてくるように、情景的なフレーズを意識しながら作りました。

──情景的なフレーズ?

真依子 : 例えば「春夏秋冬」だとちょっと舞い散るような感じというか、四季を感じるようなフレーズを意識したりして。あとはバンド・メンバーに委ねるという形で前日のリハで詰めていきました。それこそ沢田さんは普段から楽譜はいらない、歌に合わせて演奏すればいいという考えの方なので。あと、みなさん歌詞を見たいとおっしゃっていて、歌詞の世界を自分のなかで映像にして、そのイメージで演奏するというか。いつもね、言葉が全然いらなくて、イメージを共有して演奏する感じなんです。感覚というか、ある意味テレパシーのような、スピリチュアルな感じというか(笑)。そういう感覚でやっているので。

──どういうアプローチをしようと思いましたか?

真依子 : Suaraさんの”間(ま)”に合わせるのを意識しました。あと、どの曲も原曲を聴くとアップテンポではっきりしてるイメージがあるけど、歌詞の世界観のほうをよく見てみると、わりとスローテンポでもあう曲だったので、テンポよくというよりは、歌詞の内容を聴かせる感じでずっとゆったりと演奏する感じに仕上げました。

──リハーサルでこの4人と合わせるぞってなったとき、Suaraさん的にはどうでしたか?

Suara : やっぱり本番では一発録音というプレッシャーがのしかかってくるので、演奏においては安心感を持って臨めたらと思っていたのですが、そこは本当に、皆さんが素晴らしい演奏をしてくださったのでとても安心しました。

──Suaraさんはこのようなセッション・レコーディングも3回目でしたが、慣れは感じてきましたか?

Suara : いえ…。ここ最近自分で練習しているなかでは、わりと調子がいいなと感じていたので、練習でやったことがそのまま本番でもできたらいいなと。経験も重ねてきたので、もうちょっとリラックスしていけるかと思ったんですけど、やっぱり緊張しましたね…。普段は歌い始めて、進んでいくごとにリラックスしていくんですけど、特に「キミガタメ」はもう… もう… まだ2番なのかと。

──(笑)。

Suara : これからあの最後の展開が待っているのかと思うと逆にどんどん緊張が募ってきて。やっと最後のロングトーンが決まったところで「よかった~」って(笑)。

精神性を表すような楽器なので、常に自問自答しながら演奏する楽器だと思います

──真依子さんはライヴ・レコーディングが初めてだと思うんですけど、一発録音はどうでしたか?

真依子 : もう、手に汗握るばかりで(笑)。でも私は普段歌いながら箏を弾いているので、箏だけに集中できるというのは新鮮でした。始まってしまえば流れに身をまかせるという感じで。やっぱり自分でも宅録をしているなかで、何度でもやり直しのきく世界に慣れてしまっているので、今回はいい緊張感を持ってできましたね。「やっぱりレコーディングはこうじゃないと」というのを感じました。

──今回、真依子さんの箏を取り入れて、どんな違いを感じましたか?

Suara : 箏の音色は独特の響きの気持ち良さがありますね。それに音色的に明るめなので箏の音色に引っ張られて、自分の声のトーンも明るい感じになったんじゃないかなと思います。

──箏の魅力はどういうところにあると思いましたか?

Suara : 月並みですけど、日本人を意識させられるというか。日本の四季や情感を歌で表現するのに和楽器って合うんだなと思いました。あと、背筋が伸びる感覚はありますよね。箏の音色と合わせて歌っていると、神々しいというか、厳かな気持ちになるというか。

Suara

──普段箏を演奏している真依子さんにとって、箏の魅力はどんなところにありますか?

真依子 : 箏も含めて、和楽器は音を鳴らす前の精神的な姿勢みたいなものを常に問われている気がして。楽器だけじゃなくて剣道や弓道にも型があると思うんですけど、お箏も型で弾く楽器なんですよ。いかに指先を綺麗に、弾いてる姿が美しくとかを意識するんですね。精神性を表すような楽器なので、常に自問自答しながら演奏する楽器だと思います。

──自分を見つめる楽器なんですね。

真依子 : そうなんです。箏というのは、もともとお座敷などで弾くようになる前は、人に聴かせるための楽器ではなく自然界と繋がるための楽器だったんですね。だから自分自身のオリジナル曲もどちらかというと人に聴かせるというよりも、自分と向き合いながら演奏して、自然界と繋がっていくイメージでステージに立っています。

Suara : すごい…。でも感じますよね、それは。伝わってきました。真依子さんの演奏を聴かせてもらって、ただ弾くというよりも音を紡ぐとか言葉を紡ぐっていうのがとてもぴったり合うシンガー・ソングライターさんだなと思いました。

真依子 : オリジナルで「レタラレラ」という曲があるんですけど、「レタラレラ」はアイヌ語で白い風って意味なんです。色んな魂が風に溶けて自分の周りを吹いているってイメージの曲。空気を見て歌っている、その白い風に向かって歌い箏を弾くんです。

Suara : すごい良い話!なんだろう、音楽っていうものに対してのイメージというか、考えが変わるようなお話ですね。

──有村さん的にはイメージしたアンサンブルになりましたか?

有村 : そうですね。前日のリハの段階の時点でイメージ通りでした。後は本番のレコーディング環境とか、現場対応になる部分がどうなるかという感じで、実際マイクのセッティングとかぎりぎりまで決めにくかったんですけど、そこは臨機応変にレコーディングPAさんとかが対応してくださったので、本番のスピーカーの鳴りだったり、録音されている音も理想通りになったと思います。

──今回の録音は、全楽器にマイクを立てて、AVIDの最新ライブ・コンソールS6Lを使用して24bit/96kHzにてマルチトラック・レコーディングを行い、それを有村さんがミックスするという形です。24bit/96kHzならではの音の良さというのは出ていましたか?

有村 : そうですね。ただアンサンブル的にそんなに大きな音ではなかったので、レベルが多少低く録音されているので、いわゆるスタジオで録っている24bit/96kHzの解像度とはまたちょっと違います。でも、箱のリヴァーヴであったり空気感がしっかり入っているので、そういう意味での音の良さが十分に引き出されていると思います。

箏の響きだったり、歌の声の質感だったり、すごく理想的な音で収録されていたなあと思いました

──では、それぞれにお聴きしたいのですが、あらためて音源でこの3曲を聴いてみて感じた、聴きどころを教えてください。

Suara : 箏の響きだったり、歌の声の質感だったり、すごく理想的な音で収録されていたなあと思いました。あのときの緊張感、会場の空気、そのままだなあっていう感覚はありますね。「夢想歌」も「キミガタメ」も、今まで色んな形で発表してきましたが、真依子さんとコラボして、箏の音色から導かれる、いつもの私の声とは違う歌声が入っていると思います。今日、真依子さんの言葉を聞くまで、どうして箏と合わせているとこんな神々しい気持ちになるんだろうと思っていたのですが、やはり自分と向き合ったり、いままでの人生と向き合っているというのに納得する部分があって… そういうことも音になって収録されているのかなと思いますね。

真依子 : 歌と箏だけになる部分がシンプルで、音が詰まっていないぶん空間を感じ取れる気がします。バンド・アンサンブルとの対比があってこそだと思うので、そこをぜひ聴いてほしいですね。

有村 : 歌と箏を中心にミックスしていますし、実は歌も箏もそこまで伸びる音ではないんですよね。でもそのぶん、ぎりぎりの緊張感、一音一音が大切に鳴っている、その響きが伝わるかなと思います。

──最後におふたりの今後の活動について聞かせていただけますか?

真依子 : いまアルバムを制作中なんですけど、今回ハイレゾのことを色々勉強させてもらったので、挑戦してみたいなと思っています。

──どんなアルバムになりそうですか?

真依子 : それこそ写真のアルバムと同じで、自分が歩んできた道をそのまま曲にして、その都度たまった10曲を収めていっているという感じになります。6年前から、出身地の滋賀の山奥でイベントを始めました。そこでの空気感というか、動物たちや自然に向けて歌う感覚、その経験を通して生まれた曲もたくさんあります。私の信じる価値観を曲にしてきたので、それをお届けできればなあと思ってます。

──真依子さんが信じる価値観というのは?

真依子 : 本質を見極められたらいいなあと思って、いつも歌を作っています。生きるためになくてはならないものを、人間が汚してはいけないなとか。自然もだし、人の気持ちも。そういう誰もが共通して持っている本質的なものっていうのを大事にしたいなって思います。

──Suaraさんの今後の活動はいかがですか?

Suara : 昨年、『声』というアルバムをリリースして、そのあとにもシングル2枚が続いて、ここ10年でもこんなに一気に新曲を出したことはなかったのですが、次はそれを皆さまの前で披露していく形で、5月から6月にかけて東名阪でライヴ・ツアーを行います。あとはアニソン界で最大級のフェスである〈アニメロサマーライヴ〉に7年ぶりに出させていただくことになりました。アニソン・シンガーの夢の大舞台ですので、呼んでいただけたのは誇りです。頑張りたいと思います。

インタヴュー : 飯田仁一郎
写真 : 大橋祐希

PROFILE

Suara

唯一無二の声を持つアニメ&ゲームソング・シンガー。2005年9月にゲーム主題歌『睡蓮-あまねく花-』、『星座』でデビュー。その後は様々なTVアニメの主題歌を歌い、そのライヴでの表現力・安定力には定評があり、聴く者を癒しの世界へ誘っている。2015年10月に6thアルバム『声』を発表。2016年5月から東名阪ツアーの開催が決定。今年も多岐に渡る活躍が期待される。

◼︎LIVE INFORMATION
Suara LIVE TOUR 2016~声を聴かせて~
2016年5月28日(土)@大阪BIG CAT(SOLD OUT)
2016年6月12日(日)@名古屋SPADE BOX
2016年6月18日(土)@新宿FACE(SOLD OUT)

Animelo Summer Live 2016 刻-TOKI-
2016年8月26日(金) / 27日(土) / 28日(日)@さいたまスーパーアリーナ
※Suaraの出演日は8月26日(金)

>>Suara Official HP


真依子

koto(箏)を奏でるシンガー・ソングライター。自然の中で育んだ慈愛に満ちた視点から生みだされる作品は、日本の伝統楽器「箏」を表現手段として、想像力豊かな感性で詩い描かれている。2005年にキングレコードよりメジャー・デビュー。その後はCM音楽、テーマソング、映画主題歌の他、絵本、映画主演などを手掛ける。NHK みんなのうた「ふきとひよこ」楽曲制作。NHK テレビ番組「ナンダカベロニカ」「シャキーン!」のテーマソングを歌うなど活躍の場を広げている。

◼︎LIVE INFORMATION
鳥見山公園「つつじ祭り」
2016年5月8日(日)@鳥見山公園 奈良県宇陀市榛原萩原

>>真依子 Official HP

過去配信作

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インタヴュー

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筆者について
J J (JJ)

パンク・バンドLimited Express (has gone?)のギター・ボーカル。BOROFESTAの主催者。ototoyのチーフ・プロデューサー。JUNK Lab Recordsのレーベル・オーナー。ライターやイベント・オーガナイズも多数。ototoyでは、リミエキのJJとして喋っている時は、JJ(Limited Express (has gone?))と記載しています。

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