【BiSH】Episode61 モモコグミカンパニー「地に足がついた状態で生きていきたい」

2018年3月発売のメジャー3rdシングル『PAiNT it BLACK』がオリコン・ウィークリーチャート1位を獲得、日本レコード大賞新人賞を受賞し、幕張メッセ9・10・11ホールにて2万人規模の単独ワンマン公演〈BRiNG iCiNG SHiT HORSE TOUR FiNAL “THE NUDE”〉を成功させた"楽器を持たないパンクバンド”BiSH。2019年7月3日、メジャー3rdアルバム『CARROTS and STiCKS』のリリースを発表したBiSHに9周目となる個別インタヴューを敢行。第4回は、モモコグミカンパニーの声をお届けする。
メジャー3rdアルバム、発売決定!!
BiSH / CARROTS and STiCKS
発売日 : 2019年7月3日(水)
<初回生産限定盤>ALBUM2枚組+Blu-ray Disc+PHOTOBOOK・BOX仕様
AVCD-96297~8/B
10,000円(+tax)
<DVD盤>ALBUM2枚組+DVD
AVCD-96299~300/B
5,800円(+tax)
<MUSIC盤>ALBUM2枚組
AVCD-96301~2
3,900円(+tax)
<CD盤>ALBUM
AVCD-96303
3,000円(+tax)
BiSH / 「#BiSHアメトムチ」特報映像BiSH / 「#BiSHアメトムチ」特報映像
新曲4曲収録EP BiSH / STiCKS
配信日:2019年4月3日 0時~Apple Music限定で配信開始
1. 遂に死
2. FiNALLY
3. 優しいPAiN
4. FREEZE DRY THE PASTS
BiSH / STiCKS (全曲試聴MOViE)BiSH / STiCKS (全曲試聴MOViE)
新曲4曲収録EP BiSH / CARROTS
配信日:2019年5月3日 0時~ Apple Music限定で配信開始
※配信開始時間は前後する場合がございます。予めご了承ください。
1. I am me.
2. まだ途中
3. CAN YOU??
4. NO SWEET
INTERVIEW : モモコグミカンパニー

幕張メッセを経て名実ともに一つレベルアップしたことは、今回のソッティー(外林健太)撮り下ろしのモモコの写真でもあきらかで、自信にみなぎっている。さぁ、彼女たちは次どこに向かうんだろう? そんな矢先の、ニューEP『STiCKS』の音楽性は、もうぐっちゃぐちゃの歪みまくりで、空いた口が塞がらない(笑)。WACK合宿のアユニ・Dの毅然とした態度、モモコ、欠場(笑)…… なんだなんだ…… BiSHは、話題が切れるということを知らないのか!
インタヴュー : 飯田仁一郎
文 : 井上沙織
写真 : 外林健太
映像を観て100点だなと思っちゃいましたね
──今年もWACK合宿が終了しましたね。アユニをみていてどう思いましたか?
モモコグミカンパニー(以下、モモコ) : BiSのメンバー脱退がかかっていたり、なにかと不穏な空気が漂う合宿だったと思いますが、流されずにずっとかっこよくいたように見えました。
──合宿最後のライヴでは、モモコが欠席してBiSHは5人でのパフォーマンスでしたね。
モモコ : 申し訳ない気持ちでした。でも5人でも強いBiSHを見せてくれるだろうと思っていたので、不安な気持ちはなかったです。BiSHのライヴをニコ生で客観的に見ていて、やっぱりカッコいいと思いました。

──少し遡りますが、幕張メッセお疲れ様でした。本当に素晴らしいライヴでした。
モモコ : 練りに練り上げて当日を迎えられたので、何の心配もなく挑めました。どの方向のお客さんも飽きさせないように振り付けを360度ステージ用に変えたり、細かいところまでひとつひとつ皆でたくさん話し合って。
──印象に残っているシーンはありますか?
モモコ : 全部。この間副音声を録るために改めて映像を観たんですけど、1本の映画を観たような気持ちになって。「My landscape」の演出がすごかったりもしましたけど、最初から最後まで切り取れないライヴで、好きな曲やシーンだけスキップして観るものではないなと思いました。DVD買った人もノンストップで全部観てほしいな。
──ハシヤスメの茶番劇も含めて?
モモコ : はい(笑)。あっちゃんの途中で心が折れないところがいいですよね。自分の持ち場をやりきる意識がすごいので。もし自分があっちゃんの立ち位置でウケなかったら心折れる気がするんですけど、そういう部分がないので本当に安心できます。
──幕張のライヴに点数を付けるとしたら何点ですか。
モモコ : 120点分用意しておいて100点だったと思います。どれだけ準備しても20点くらい削がれる分があって、100点を目指していたら80点になると思うんですよ。自分たちのできる最大以上のものを用意しておかないとお客さんは100%満足しないから。

──削がれる部分を差し引いても100点なんですね。
モモコ : 映像を観て100点だなと思っちゃいましたね。幕張のライヴはBiSHだけのものじゃないので。総合的にいろんな人の力を借りたし、その日のために費やした時間を考えると低い点数をつけるのは失礼な気がします。
──終わったときはどんな気持ちでしたか。
モモコ : やっと終わってくれた!という気持ちもありつつ、費やした日々が長かった分一瞬だったとも思いました。メンバーとも自分たちのことだけじゃなくて、お客さんがどう思うかを一番に考えて話し合えたんですよね。観に来た人も含めてのライヴだったな。みんないい顔をしていました。
わたしもちゃんと軸のある人になりたい

──幕張以降はTVへの露出など芸能的な活動も増えてきましたよね。
モモコ : ライヴはその場にいるお客さんに伝わればいいけど、テレビだと画面越しに伝えなきゃいけないから難しいなって思います。私たちのことを知らない人もたくさんいるわけで。緊張しますけど、素の自分でいままで通りにやって、もう何度も失敗しながら進んでいくしかないなと思いますね。
──モモコ個人としては、住野よるさんの新刊「麦本三歩の好きなもの」の表紙に抜擢されましたね。
モモコ : 住野よるさんはBiSHに入る前から大好きな作家さんだったんです。「麦本三歩の好きなもの」は20代の女の子の話で、主人公の性格が似てるから表紙に選んでもらえたみたいで。夢のような話ですね。本が好きでよかったなと思いました。
──執筆面でやりたいことはありますか?
モモコ : 最近はあまりペンが乗らなくて、いつも喫茶店にノートを持っていかないと嫌だったのになくても過ごせるようになってしまって。ちょっと変わったのかなあ。Rolling Stoneの連載で、昔行っていた高円寺の喫茶店や、バイトしていたレコードバーの店長にインタビューしたのが楽しかったですね。
──インタビュアーをやってみてどうでしたか。
モモコ : 普段インタビューされない人に話を聞くのは面白いですね。アーティストとか有名な人とかじゃなくて、お世話になった人とか、私にしか思いつかないような人のところに行きたいなと思って。芸能のことばかりになっていくと変わっていっちゃう気がするので、そういう自分を食い止めたい想いもあって、過去に繋がりのあった人に話を聞いて感覚を思い出したいなと。
──話を聞くことで自分の考えも整理されていくでしょうし、大事なことだと思います。
モモコ : 昔通っていた喫茶店は喋っちゃいけなくて、マスターも全然話しかけてこないんですよ。でも話を聞いてみたら「水の音だけでいい。聞こえないけど聞こえるものがある」とおっしゃっていて。お話を伺った皆さん確固たる考えを持っていて、一本芯が通っているんですよね。わたしもちゃんと軸のある人になりたいなって思います。
BiSHの両極端な良さが味わえると思います

──モモコが大切にしたいことは?
モモコ : 人間味を大切にすることですね。ライヴ中に話す言葉も、それらしいことをすました顔で言うんじゃなくて、自分の思っていることを心を使って伝えたい。
──いま、執筆活動以外にやりたいことはありますか?
モモコ : いまは何がやりたいというより、何でもやるしかないような気がしているんです。やりたいことがあってもいいけど、自ら視野を狭めることはしたくなくて。いままで「これはないな」と決めつけていたようなことも全部やってみたい。それで数年後どうなっているかがすごい楽しみなんですよね。
──30歳になったらどんなモモコグミカンパニーでいたいですか。
モモコ : それこそやりたいことだけをやっていたいですね。いろんなことをやって、自分に一番合っているものを知って、地に足がついた状態で生きていきたい。だからいまは目の前のことから逃げないでひとつひとつ向き合っていけたらと思ってます。

──BiSHとしての目標はどうですか。アイナはマイケル・ジャクソンになると言っていましたよ。
モモコ : いきなり何を言い出すんだと思いました(笑)。アイナはもはやマイケル・ジャクソンじゃないかと思っていますけどね(笑)。アイナは表現者としてもっと突き詰めたいんだと思うんです。メンバーそれぞれの目標や大切にしたいことが異なっていても、離れすぎず近すぎず、いい距離感でいられていると思います。最近はメンバー間でぶつかることもなくなって。BiSHは4年経って凄く良い状態というか、次のステップに進む前だと思うので、いまは目の前のことをとにかくやるしかないなと思っています。
──「遂に死」が公開されましたが、7月にリリースするニュー・アルバムの制作はどんな状況ですか?
モモコ : レコーディングが残り2曲で、振り入れをしています。綺麗な曲も過激な曲もあって、BiSHの両極端な良さが味わえると思います。「遂に死」は終始声にディストーションが掛かっているのも新しいし、振り付けもMVもとても気に入っていて。夏に向けて、これがBiSHだって見せつけたいような曲です。

前回の記事はこちら
LIVE INFORMATION
LiFE is COMEDY TOUR
2019年4月5日(金)@神奈川 CLUB CITTA' ※SOLDOUT!!
2019年4月12日(金)@愛知 Zepp Nagoya ※SOLDOUT!!
2019年4月13日(土)@愛知 Zepp Nagoya ※SOLDOUT!!
2019年4月20日(土)@沖縄 ミュージックタウン音市場
2019年4月23日(火)@東京 Zepp Tokyo ※SOLDOUT!!
2019年5月3日(金)@熊本 Be.9 V1 ※SOLDOUT!!
2019年5月5日(日)@大阪 Zepp Osaka Bayside ※SOLDOUT!!
2019年5月6日(月・祝)@大阪 Zepp Osaka Bayside
2019年5月11日(土)@北海道 Zepp Sapporo ※SOLDOUT!!
2019年5月17日(金)@福岡 Zepp Fukuoka
2019年5月18日(土)@福岡 Zepp Fukuoka ※SOLDOUT!!
2019年5月25日(土)@宮城 仙台PIT ※SOLDOUT!!
2019年5月26日(日)@宮城 仙台PIT ※SOLDOUT!!
2019年6月1日(土)@富山 クロスランドおやべ
2019年6月15日(土)@愛媛 松山市総合コミュニティセンター
2019年6月16日(日)@香川 高松festhalle ※SOLDOUT!!
2019年6月22日(土)@広島 BLUE LIVE ※SOLDOUT!!
2019年6月23日(日)@広島 BLUE LIVE
2019年6月29日(土)@新潟 新潟LOTS
2019年6月30日(日)@新潟 新潟LOTS ※SOLDOUT!!
2019年7月2日(火)@東京 Zepp Tokyo ※SOLDOUT!!
2019年7月3日(水)@東京 Zepp Tokyo ※SOLDOUT!!
チケット一般発売中:https://l-tike.com/concert/mevent/?mid=355687
PROFILE
アイナ・ジ・エンド、モモコグミカンパニー、セントチヒロ・チッチ、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・Dの6人からなる楽器を持たないパンク・バンド。BiSを作り上げた渡辺淳之介と松隈ケンタが再びタッグを組み、彼女たちのプロデュースを担当する。ツアーは全公演即日完売。1stシングルはオリコン・ウィークリーチャートで10位を獲得するなど異例の快進撃を続けている。