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ネモトラボルタのROCK RUN企画の最後を締め括るのは超絶変態ギタリスト、ニコラス・ケイへのインタビュー! 謎に包まれたベールははがされ、ネモトラボルタに対する強い思いが語られる。ネモとケイ。2人の男は、時に子供のように笑い、時に殴り合いながら、それでも前に進む。本インタビューを涙無しに読むことは出来ない。ロックに取り憑かれた男の生き様をインタビューで感じてくれ。そして『ネモトラ THE LIVE VOL.4』が届いた。ROCK RUNと共に1年間走り続けて来たネモトラボルタの疾走感が存分に発揮されている。確信をもって何度でも言おう。ライヴに向かってくれ! 今すぐ! 今すぐ!
『ネモトラ THE LIVE VOL.4』が到着!
ネモトラ THE LIVE VOL.4(2010.10.06@新宿motion)
1. ヒクイ月
2. マスカット・ダーリン
3. introduction ROCK RUN
VOL.2.3.4も好評配信中です! お見逃しなく!
ネモトラ THE LIVE VOL.3(2010.09.15@新宿motion)
1. ハートニダイブ
2. こんなにBo!Bo!
3. Oyagic Love
>>VOL.3の特集ページはこちら
ネモトラ THE LIVE VOL.2(2010.08.06@新宿motion)
1. ENTAI
2. EASY LIFE
3. ALL I NEED IS LOVE
>>VOL.2の特集ページ(ネモのインタビュー)はこちら
ネモトラ THE LIVE VOL.1(2010.07.17@新宿motion)
1. スキッパブルース
2. オレ!オレ!
3. 野良ボルター
>>VOL.1の特集ページはこちら
ニコラス・ケイ 〜Interview〜
——ネモトラボルタは、ネモさんとニコラス・ケイさんが中心ですよね。出会いは、いつ頃なんですか?
ニコラス・ケイ (以下K) : クール・ドライヴ(以下クール)が始まった位ですかね。俺も学生時代に「ラバー・ソウル・ダッグ」っていうバンドをやっていたんですけど、対バンして、その打ち上げで仲良くなったんです。15年前ぐらいかな。その対バンのリハーサルの時にネモを見て「いけすかねぇやつがいるなぁ」って思ってたんですよね。変なサングラスかけて、チャラチャラしてるなって思ってたんですけど、最近話したら向こうもそう思ってたみたいです(笑)。ネモは黙ってガツンと弾くっていうよりも、カッティングから入って玄人っぽく見せる感じが当時からあったんで、それが俺には鼻についてしょうがなかったんですよね(笑)。「ちくしょう! 日本人だろ」みたいな(笑)。
——ケイさんは、クールの絶頂期から活動休止までを見ている訳ですね。
K : そうですね。でも、あんまり詳しく知らなかったですよ。ストレスの溜まった時に発散する相手って感じでしたね。家行って愚痴聞いたりとか、ツアーで回った時の風俗の情報を教えてくれたりとかですかね(笑)。後は家でセッションをしたりしてましたね。
——出合った頃、ケイさん自身はどういう状況でしたか?
K : 最初やってたバンドをすぐ辞めて、その後2個ぐらいやってたかな...。「ソバ」っていうバンドなんですけど(一同爆笑)。絶対知らないと思うんで、すいません。もう1つは「ソバファミリー」っていうんですけど(笑)。すこし編成が増えましてね。その後に「Three」っていうバンドをやりましたね。でもこれらのバンドは、全部1年位しか続いていないんですよね。Threeに関してはメンバーとも一緒に住んで、朝起きたらすぐ曲が作れるようにしてたんですよ。これで駄目だったらバンドを辞めようって位の覚悟で同居してたんですけど... 同居生活がうまくいかなくて(同居人と)めちゃめちゃ喧嘩になっちゃって駄目だったんですよね。それでバンドはもう出来ないなって思ってたら、クールが休止したんです。それでネモの時間が空いたんで、セッションの延長で曲作ろうかってなった感じですね。
——ケイさんが元々好きで聞いてた音楽はなんでしょう?
K : ビートルズですね。小学生から高校生ぐらいまで。
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——ネモさんに似てるんですね。その共通点は会話の中にも出てきますか?
K : 話してるとちょっと違うところを聞いてたりするんです。でも曲を作ったりしていると「これはあれから来てるな」とか感じたりしますね。俺が出会ったクールの初期の頃は、ビートルズのデビュー前に似てるような部分があったんですけど、俺はそういうのをネモトラボルタでやろうよって言いましたね。
——ネモさんも同じ事を言ってましたね。
K : でも、話すと駄目なんですよ(笑)。喧嘩になっちゃて。大人の喧嘩じゃないっていう位ひどいんですよ。だから話してもストレス溜まるだけです。俺はよく喧嘩になるんですよね。昔はアル中だったりしたんで、本当にひどかった。今もないとは言えないですけどね(笑)。
——ケイさんとネモさんのどちらの方が、気性は荒いですか?
K : ネモの方が荒いと思いますけどね。俺は溜めてドーンと行く感じですね。
——「これから一緒にやろうぜ」っていう意思確認はあったのですか?
K : 最初は、タイミングがあっただけでしたね。ネモも空いたし、俺もバンドがなくなってどうしようって状態だったんでね。でも曲だけは作りたいなって思ってて。そしたらネモから曲を作らないかって話があったんで、じゃあ作ろうってなったんですよ。最初は、ネモトラボルタに俺は出るつもりなかったんですよ。でも、スタッフとかメンバーと仲良くなってライヴに出ちゃえばって言われて、出るようになったんですよ。
——なるほど。2005年頃ですよね。ケイさんは、どういうモードだったんでしょうか?
K : 2005年頃は、バンドやろうぜって気持ちは無くて、曲を作ろうぜって話をしてましたね。まずそこからでしたね。バンドは諦めたけど、音楽は諦めきれなかったんですよね。曲は作り続けようって思えましたね。 今となっては、結果的にバンドをしちゃったんですけどね。でも当時は、30歳迎えたしで完全に落ちてましたね。パワーは無かったかも。だからその時から考えたらまさかバンドをやるとは... って感じですよね。
——2人とも同じモードだったのかもしれないですね?
K : そうだったのかもしれないですね。長い間ライヴをやってましたからね。ネモは、焼き物とか始めてましたからね(笑)。そのネモの姿を見ながら「うわぁ。やばいな。」とか思ってたんですよね(笑)。「ミュージシャンなんだから、焼き物なんて辞めたら?」とかも言ってたんですけどね。ネモは凝り出すと止まらないんで、「この形がいいんだよね」って言いながら、焼き物並べてる姿はさすがに違うだろって(笑)。
諦めてた思いが、思い出された
——ミュージシャンにとって、27歳から30歳の移り変わりって重要なキーワードになってくると思うんですね。 その年代の1回落ちた時は、苦しかったですか?
K : 苦しかったですよ。でも意外と良い曲が出来たんです。充実している時ってあんまり良い曲が出来なかったりとかするんでね...。その時期は二人で相当慰めあってましたよ(笑)。2人で観覧車まで乗っちゃってましたからね! (一同爆笑)。 ネモって気持ち悪いところがあって、2人でよく映画も見に行くんですけど... 恥ずかしいんですよね(笑)。ションピング・モールでめっちゃ声を上げて「ケイ! ポップコーンどっちにする? 色々な味あるよ! 」って人目気にせず本気で言うんですよ(笑)。大のオッサンが2人でじゃれてるんですよ... だから子供なんですよね。
——でもケイさんが受け止めてあげるんですよね?
K : そうなんですよね。だって、そういう時のネモは、目が輝いちゃってるんですもん。まぁネモのそういう部分に結果惹かれてるのかもしれないですね。ここまで来たら乗ってやる! って感じですね。
——ライヴに久々に出た時はどうでしたか?
K : 楽しかったですね。1回諦めてた思いが、そこで思い出されましたね。後はネモと一緒にギターをやるっていうのが、部屋の中でしかなかった事なのでね。それをライヴでやる興奮はありました。
——ネモトラボルタが始動し始めて、順風満帆に進んでいきましたか? あんまり喧嘩しなそうですが...
K : いや。それはもう喧嘩喧嘩の日々ですよ(笑)。意味の分からない喧嘩をしながら続けてますねぇ。とにかく酒癖が悪いんですよ、僕が(笑)。ネモは常にせっかちで短気で普段とあんまり変わらないんですよ。でも僕は普段は「あっ、はい」みたいな感じなのに、酒飲むと普段溜め込んでるものが出てきちゃうんですよ。
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——(笑)
K : 前にネモと横浜の居酒屋でとっ掴み合い位の喧嘩になっちゃって(笑)。その時僕が酔っぱらっちゃって、普段溜まってる事とかを結構言っちゃったんですよ。「もうやってらんねぇよ」って飲み屋を飛び出したんです。もうかなり酔っぱらってたし、かなり言っちゃたんで嫌な予感がしたんですよ。あいつ絶対追っかけってくるって思ったのでなんか怖くて、その時近くにあった川の脇にあったドブみたいな所にスポッてハマって隠れてたんですよ。何を思ったのか「これで見つからねぇ」って(笑)。そこで気持ちよく寝てたら、なんと見つかったんですよ! (笑)。
——(爆笑)。
K : 後から聞いたら、そんな遠くに行ってなかったみたいなんですけど、あんな川の脇のドブ的な所にスッポリはまって寝てたんで「さすがに見つからねぇだろ」って勝算はあったんですよ。どうやって見つけたんだろうってビックリしちゃって、さすがにその時は酔いが醒めましたね(笑)。これは観念するしかないわって。それから「ちゃんと話そう」って家に連れていかれるんですけど、そこでも一回捕まってしまった事への復讐心みたいのが生まれてきてしまって、ネモの家に戻るまでのタクシーの中でも「絶対このままじゃ終われない」って思ってましたね(笑)。
——え〜! (笑)。
K : それからタクシー降りて大人しく家に行くと見せかけて、またいきなり逃げたんですよ(笑)。そしたらやっぱりネモが追いかけてきて捕まって...。ネモが「このままじゃ終わるぞっ! 」って。俺は「もう終わってもいいんだよっ! 」って。そしたら掴まれてた服がビリビリーって(笑)。裸でそのまま逃げました...(笑)。
——マンガじゃないですか(爆笑)。
K : そうなんですよね。当の本人達は真剣なんですけど(笑)。はたから見たら、マンガというかコントというか(笑)。
——その日は逃げ切ったんですか?
K : 結局逃げ切りましたね(笑)。そこから一時間位かけて裸のまま歩いて帰りましたけど、やっぱり途中でおまわりさんに「どうしたの?」って声かけられて。「ダチと喧嘩したんでほっといてください...」って言いました。次の日酔いが完全に醒めて、かなりヤバい事してしまったって思って謝りに行きましたね。「昨日はごめん、俺ネモトラやる気あるから」って。そしたら「土下座しろ」って。さすがに自分に非があると思ったので土下座しました(笑)。んで「また明日から宜しくっ」って。それ以来、その事件よりは大きい事件はないですね(笑)。
「これだ」って思えた!
——その溜まってたことは、なんだったんですか?
K : 僕は結構ガサツなタイプで、向こうは結構色々細かいんですよ。細かい事をチクチク言われ続けた結果、それが溜まって爆発したというか。細かい事言われても、そんな事俺はできないよって爆発しちゃったんですよね。
——きっとケイさんの前のバンドと立場が変わったんでしょうね。
K : そうですね。きっとそうだと思います。前にやってたバンドは、僕がギター・ヴォーカルで中心人物だったのが、ある程度サイドから支える役目になったので。でも曲の根っこから一緒に作ってるから、喧嘩はする覚悟はしてますね。やっぱり自分の曲は、自分の感覚に近いものを求めてしまうし、もちろん自分の感覚以上のものが生まれる事もあるんだけど、そうじゃない時とか疲れてる時は結構溜まってきますね。
——ケイさんのライブ・パフォーマンスはネモトラボルタからああいうスタイルだったんですか?
K : 服を脱ぐようになったのは、ネモトラボルタからですね。メイクは、前にPV撮影した時に監督さんがメイクして撮ってくれて、気に入ってそのままライブでもするようになりました。メイク好きなんですよ。本当はKISSなみのメイクしてるバンドに入りたいと思ってましたから(笑)。
——じゃあ、もっと派手になっていくこともあり得るんですか?
K : まぁ、ネモがバンマスなので、あんまり細かい事言われなければ(笑)。
——(笑)。そんな事言いながらも、ネモトラボルタを続けてきて、この4人だからできるっていう一体感みたいなものは生まれてきたのではないですか?
K : そうですね。それはネモも言っていたんですよ。ネモはこの4人で初めてスタジオに入った時に「これだっ!」って思ったみたいなんです。俺もそう思いましたしね。
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——将来的に、どこまで行きたいって思っていますか?
K : 武道館を目標とは言ってますけどね。そこまで行けるバンドになりたいと思ってますね。
——年齢が上がると色々な現実を知るじゃないですか? 武道館っていう言葉の重みも出てくると思うんですけど、それでも掲げるのは今の調子がいいからですか?
K : 今の4人でライヴをやった時の確信があるからこそ、高い志でやりたいと思うんですよね。自信ないならやらない方がいいし。現実的な問題とかあるとは思うんですけど、基本的には若い時と変わらないですね。バンドが終わった時は考えましたよ。もう30歳だしなって。でももう越えちゃってるし、足突っ込んじゃったんでね。やるしかないですよ。また、リスキーになればなるほど面白いんですよ。
——ってことは、まだまだ今のペースではやり足りないんじゃないですか?
K : 足りないですね。全国を回れるようになりたいですね。
——ROCK RUNの次は考えているんですか?
K : この企画が始まった時には、見に来るお客さんはクールのファンばかりだったんですよね。それで若いお客さんを入れたいって話になったんです。1年間若い子をタイバンに迎えてイベントをやろうって言って始めたんですね。だから来年もやりますよ。自分達でイベントをするのは大変ですけど、面白いし、仲間が増えるのが嬉しいですね。それがお客さんとかにも広がったら嬉しいなって思いますね。大きい動きをするのは、もっと自力をつけてからですよね。このROCK RUNも最初は手探りだったんですけど、ここ1年ぐらいやって更にやりたい事が見えて来たので、やって行きたいですね。
ROCK RUN vol.14に走る!
2010/11/6(水)@新宿Motion
【Rock Run!! vol.14】
open/start : 18:30/19:00
前売/当日 : ¥2,000/¥2,300(D別)
[D別 : 1Drink¥500/生・ソフト・ドリンク飲み放題¥1,000/カクテル・生・ソフト・ドリンク飲み放題¥1,500]
出演 : ソコラノグループ / テングインベンダーズ
チケット発売中
プレイガイド : ローソン[L : 77345]
e+ http://eplus.jp/
お問い合わせ : 新宿motion TEL 03-6825-5858 (14:00-22:00)
NEMOTROUBOLTER Profile
変態グルーヴ男Vocal&GuitarのNEMOと、正体不明、謎の変態ギタリスト、ニコラス・ケイが、突如NEMOのブログ上でNEMOTROUBOLTER(ネモトラボルタ)としての活動を発表。初披露ライヴでは進化した破天荒なパフォーマンスで旧来のファンの度肝を抜いた。天性のJUMP・BLUES・ROCK! 独自なビートがガツンッ! と心を揺さぶる。2008年1stアルバム「ネモトラボルタ1」を発表後、TV音楽番組への出演、数度のワンマン、自身発イベント「ROCK RUN」を経て今まさに爆進中! 2010年にはイベントと同タイトルのライヴ音源盤「ROCK RUN」を完全生産限定で発表。ロックは衝動だ!! アクシデントだ!! パーティーだ!!! これがオレのEASY LIFE!!
掻きむしったリズムが走る!
V.A / 4-DIMENSION MUSIC THERAPY〜Tribute to GARORINZ〜
ガールズ・パンク・バンドGARORINZ(ガロリンズ)。様々なイベントの主催や共催、フリー・ペーパー、レコ屋、カフェやライブ・ハウスの運営など、実に多岐に渡る活動を続けている藤井よしえは、福岡のシーンを語る上では避けて通れない存在です。現在癌闘病中の彼女に、何かできないものか? と、彼女と親交の深い15アーティストが集結。そして、全曲ガロリンズとnoumi yoshie(藤井よしえソロ)のカヴァー楽曲のコンピレーション・アルバムが完成しました! 参加しているどのアーティストからも、彼女への思いがひしひしと溢れており、熱量に満ちた作品になっています!
COMBOPIANO / COMBOPIANO
COMBOPIANO、渡邊琢磨、内橋和久、千住宗臣のトリオ編成となって初のアルバム! 昨年のフジロックでも異常な盛り上がりを見せた話題騒然のパフォーマンスがついにディスク化される!