ヒップホップの新たなビジネス・モデルを作った〈GOON TRAX〉、その10年を振り返る
“日本人の心に響くHIP HOP”をコンセプトに掲げ、東京を拠点とするトラックメイカー、Robert de Boronや天使の歌声を持つシンガー&ラッパー、サム・オックなどを擁する〈GOON TRAX〉が設立から10周年を迎えた。これを記念してレーベル・コンピレーション『IN YA MELLOW TONE』のベスト・アルバムがリリース。本コンピ・シリーズは累計CDセールスが36万枚、全世界でのダウンロード数は100万ダウンロードを突破し、日本が発信するジャジー&メロウ・ヒップホップとして大きな成果を収めている人気作だ。
今回のベスト・アルバムには過去10年間のアンセムのほか、新曲も多数収録。入門編としてだけでなく、コアなファンも楽しめる内容となっている。本作の配信と共に、レーベル・オーナーの寿福知之にインタヴューを敢行。『IN YA MELLOW TONE』シリーズが成長した背景にある音楽販売/入手方法における時代の移り変わりについて、そしてレーベルの姿勢について話を訊いた。
V.A. / IN YA MELLOW TONE GOON TRAX 10th Anniversary BEST
【Track List】
DISC1
01. re:plus「Time Goes By feat. Hydroponikz & Anika」
02. Robert de Boron「Shine A Light Pt.2 feat. Awa & Oldwun」
03. Still Caravan「Mend Your Broken Heart feat. Sam Ock & Ai Ninomiya」
04. GEMINI「God Made You Beautiful feat. JonWonder」
05. KYTE「Share My Soul」
06. FLY COAST feat. Ai Ninomiya「Just Follow Your Heart」
07. Steph Pockets「On This Journey」
08. RAq「Blow My Mind feat. Sam Ock」
09. acro jazz laboratories「Work It Out feat. Raashan Ahmad」
10. Imani「There Are Days」
11. A June & J Beat「Never Cry Again feat. SkyBlew & Twill Distilled」
12. HIDETAKE TAKAYAMA「Express feat. Silla (múm)」
DISC2
01. GEMINI「Going With The Flow」
02. re:plus「Everlasting Truth」
03. Ryosuke Kojima「Amber」
04. iris / Just The Two of Us
05. HIDETAKE TAKAYAMA「Puke」
06. Ru-ru「Tomorrow to Refrect」
07. Hiroki Mizukami「Chasin' the First Star」
08. Still Caravan「Spartacus Love Theme」
09. i-lander「Walkway」
10. acro jazz laboratories「Faithful」
11. Incise「Nothing to Do」
12. Robert de Boron「Chiru (Saisei no Uta)」
【配信形態 / 価格】
mp3 : 単曲 150円(税込) アルバム 1,800円(税込)
INTERVIEW : 〈GOON TRAX〉レーベル・オーナー 寿福知之
寿福知之は、無類の音楽好きのくせにビジネスの嗅覚をしっかりもつ男だ。累計CDセールス36万枚、全世界でのダウンロード数100万ダウンロードを突破した大ヒットコンピ『IN YA MELLOW TONE』を生み出したのは、決して偶然だけではないことが、このインタヴューで証明されている。
毎日2時間、音楽を漁ることを10年以上続けられるか?
アーティストに、長く続けたいなら仕事しろ! って言えるか?
全音楽関係者まじ必見です!
インタヴュー&文 : 飯田仁一郎
写真 : 東玄太
ヴィレヴァンにはこの先に音楽を好きになったり、生活の一部として手に取ったりする人がものすごい数いるかもって
──今回、ベスト『IN YA MELLOW TONE GOON TRAX 10th Anniversary BEST』を出そうと思ったのは、どういうきっかけなのでしょうか?
〈GOON TRAX〉が10周年を迎えて、自分も以前いた会社から独立してこのレーベルを運営し始めるタイミングだったので、この代表作(『IN YA MELLOW TONE』シリーズ)を総括してもいいかなと思ったんですよね。
──これまでvol.12までこのコンピを出してるじゃないですか。自分の感覚を信じてコンピを作るってなかなか難しい話だと思うんですよね。特にビジネスにしなければならないとき、自分の視点と時代が離れてる可能性があるじゃないですか。そのバランスはどう保っていたんですか?
時代との見え方でいうと、自分が「ああこれ本意じゃねえな」と思ったのは、一度もこっちから”夜景が似合うヒップホップ”なんて書いてないのにお店側でキャッチコピーをつけて、ライトなBGM集みたいな見え方で広まっちゃったことですね。「これはBGMです」っていって作品を出す人なんていないじゃないですか。だからそれはすごい葛藤というか、「あれ? 俺が思っていた方向と違う方向へ進んでるな」ってなったんですよ。でもそっちにいけばいくほど売れていったんですよね。さらに数字が落ちなかった。vol.4でちょっと落ちたんですけど、vol.5からまた上がり続けて。もちろん、売り場を変えたのもあるんですけど。
──売り場を買えた?
vol.1〜4までは、タワーレコードの試聴機に1年間入っているみたいな感じだったんですね。試聴機のディスク1に〈ハイドアウトプロダクション〉のコンピが入っていて、ディスク2に『IN YA MELLOW TONE』が入ったらバーンと売れ始めて。じゃあこのまま売り続けようかって言ったらどんどん売れて800枚から3万6千枚まで伸びたんですよ!
──売り場を変えたのはその後ということですね。いわゆるCDショップではないところに?
そうです。ヴィレッジヴァンガードに置くようになったんです。
──どういうきっかけでヴィレッジヴァンガードに置くようになったんですか?
2010年頃に「ヴィレヴァンでCDが売れ始めてるよ」という話がよく出るようになったんですよね。しかも店によっては相当な数を売っていると。実際に横浜の店舗に行ったらずっと音楽が鳴ってるんですよ。CDがずらっと並んでいる横には本があって、後ろにはオモチャが置いてあったりお菓子が置いてあったり。来ているお客さんを見ると実は意外と高額な買い物をしていて、みんな1万円くらい使ってるんですよね。そのころにはもうCDショップには目的があるときしか行かなくなってると言われてたんですよね。今後、どんどんお店で視聴して良い音楽を探す人がどんどん少なくなるって考えたときに、ヴィレヴァンに来る人たちはこの先に音楽を好きになったり、生活の一部として手に取ったりする人がものすごい数いるんじゃないかなという気がしたんです。実際売り始めたら、そのとおりだった。
みんながちょっとずつキャリアを積んでいけば本当におもしろいことになる。韓国と同じことになると思いますよ
──寿福さんはもともと音楽の「ライト層」を狙って作ってたんですか?
ぜんぜん! 普通に12インチのレコード作ってましたから。
──じゃあ意図的に一般層に流し込んだと。
まあキツかったんで。お金が(笑)。このまま行くと本当に好きなものを出してる人達は今後出せなくなるな、と思ったんですよね。しかも個人でやってるならまだしも、会社の中のいちレーベルとしてやっているならもっと売上を伸ばしたいと思って。
──まわりもどんどんリリースできなくなっている状態だったということですか?
本当に、いなくなっちゃったんですよね。〈ハイドアウトプロダクション〉とかも、Nujabesってカリスマが亡くなってしまうとこんなに変わるんだって状況で。
──逆に言うと、2010年以前のジャジー・ヒップホップの盛況というのはどういうものだったんですか?
右肩上がりとまでは言えないですけど、どこのお店にもUSのヒップホップのコーナーの他に、ジャジーヒップホップのコーナーがちゃんとあったんですよね。それがNujabesが亡くなって、お店からコーナーが消えてしまった。どうなるかというと、1年間試聴機が置いてある場所がなくなったんですよ。これがやばくて。急速に人が来なくなるなと思いました。
──やっぱり、Nujabesの影響力は凄かったんですね。
でもヒップホップ自体が厳しかった時代な気がします。今みたいなJラップの人たちもいなかったですし。
──いまは寿福さんが知っているなかでも、もっともヒップホップが盛り上がっている?
盛り上がってると思いますね。しかも一般層を巻き込めてるじゃないですか。それこそさんピンCAMPやキングギドラが現役のころはB-BOYしか巻き込めてなかったんですよ。お茶の間化できないまま、しばらくしてKICK THE CAN CREWが空白の時代をヒュッと飛び越えていった。俺はあれで色んな均衡が壊れて縮小していったと思いますね。だから今回の盛り上がりのなかで、突然誰かが抜けてしまわずに、みんながちょっとずつキャリアを積んでいけば本当におもしろいことになる。韓国と同じことになると思いますよ。
──韓国?
韓国はいますごいですからね。2012年から「SHOW ME THE MONEY」って番組が地上波のゴールデンタイムで放送しているんですけど、プロ、アマチュア問わずのラップ・バトルなんですよ。この勢いがすごくて、いまや韓国はヒップホップ大国です。しかも韓国から海外へ出てみんな成功してる。ラップはもちろん韓国語でやってるんですよ。でも成功してるんです。日本ではKOHHがいまスターですよね。でも彼はポピュラリティーを得ようとすることなんてやってないので、だからあれはおもしろいんだと思っていて。ルックスのいい他の誰かがどうでもいい陳腐な事言い始めたらもうおしまいだろうなと思うんで、今は絶対それをやらないほうがいい。うちのレーベルだけじゃないですか? チャラいのやるのは(笑)。
──チャラいのね(笑)。話を流れに戻しますが、販売のスタイルというのはいまもヴィレッジヴァンガードの数が伸びているというわけじゃないんですよね?
いまはデジタルですね。2010年のタイミングから今度は海外から評価されるようになってきたのもあって。
──それはまたなんで?
それは俺もまだハッキリとした理由がわからなくて(笑)。
──評価されたと思ったのは、iTunesのDL数とかからですか?
いや、韓国の色んなディストリビューターから「うちで配信させてくれ」って連絡がくるようになって。試しに1番大手のところで始めたら、結構な金額が入ってくるようになったんですよね。じゃあ韓国行ってみようとなって、韓国で話を聞くと「もうこの国ではダウンロードじゃないよ、ストリーミングでみんな聴いてるよ」って言うんですね。実際韓国にライヴで行くと、ヒップホップが好きそうな風貌の人たちが半分で、もう半分はお金を持ってそうな大人たちなんですよね。だからストリーミング・サービスに定額でお金を支払っている人たちというか。
毎回ライヴ行くお客さんって、顔やライフスタイルに惚れ込んでる人達ばっかりなんで、あとはそこからお金を巻き上げるスタイルになる
──ストリーミングなんですね。その点に関して日本での感触は?
日本はまだ半々ですよね。ただ、またライト層の話になるかもしれないんですけど、Apple musicで会員になってるカフェのオーナーが『IN YA MELLOW TONE』を流しておくとお店の雰囲気が良くなるんですよ、やっぱり(笑)。Twitterとかでエゴサーチしてても「このカフェ『IN YA MELLOW TONE』流れてる。オシャレ」って言ってる子達もいて。そういうユーザーが相当居るんだろうなと思いますけどね。
──それも狙ったことではないんですか?
どこかで触れて、耳にしてもらって、その人がヒップホップを知るひとつのきっかけになれば1番嬉しいなと思っていて。そこからその人が「オシャレでしょ」って言って、女の子と一緒にいるときにそのアルバムかけとけばいいや、で終わっちゃったらあれなんですけど(笑)。うちからヒップホップっていうキーワードを知って、他に繋がっていってくれたらいいなって。実際、うちが原点になってる人もいると思うんですけどね。結構レジェンドと言われる人たちをフューチャリングして色々やってきたんで、うちのレーベルのカタログ掘ってもらうと、えーこんな人もやってるの? っていう人も多々いるんですよ。過去の日本人のレコード会社が出した作品の中だと1番豪華じゃないかな。馬鹿みたいにお金使って作ってた時期もあって。
──寿福さん的には今後のレーベル戦略として、ヴィレッジヴァンガードの次、ストリーミングの次は何を考えてるんですか?
ひとつは続けること。続けるのが1番大変じゃないですか。始めるのは簡単。辞めるのも簡単。続けるのが本当に難しいから、まずはちゃんと続けたいなと。あとはライヴをそんなに積極的に出来るアーティスト達がいないので、そこを打破したいですね。1月に新作をリリースするStill Caravanというアーティストでまずは勝負してみたいと思ってます。彼らのサウンド然り、完全なバンド編成なので、今流行ってるお洒落ロックのところに殴り込んでやろうかなとか(笑)。それが出来たらまた新しいお客さんがこっち向くはずだと思うので。今まで邦楽の音楽しか聴いてない人たちが聴いたら多分良い曲だって感じる曲が沢山あると思うんですよ。
──じゃあ次はライヴってことですか?
寿福 : いや俺はそんなにそうは思ってないな、むしろそんなに毎週末のようにライヴをやらない方がいいと思ってる。毎回行くお客さんって、多分もう曲じゃなくてその人の顔だったりとか、ライフスタイルだったりとか、そこに惚れ込んでる人達ばっかりなんで、あとはそこからお金を、言い方悪いですけど巻き上げるスタイルになるじゃないですか。それやるとアーティストからボロが出ると思うんですよね。そんなにかっこよく毎週末のように振舞っていられないし、新しいことを常に発信していけると思わないんで、それよりはライヴは本当に特別なもので、基本的に半年に1回とかで俺は良いかなと思うんですよ。だから俺はアーティストには、仕事は辞めるなよって言うのかもしれない。音楽を続けたいんだったら、ですよ。有名人になりたいんじゃなくて、音楽を続けて、自分の音楽を世に出したいんだったらそのほうがいいよって。
──なるほど。
あと手段も全部使ったほうがいいと思うし。なにか絞ったりするのって、俺はあんまり得策じゃないと思いますね。探らないですもん、今の子達って。ちょっと検索して出てこなかったらバサッと忘れるじゃないですか。次の日はもう思い出さないし、それを知ったときに、なにが理由で知ったのかも思い出さずに次に行くんで、常に情報は出しておくのがいいかなと。
マッドリブのマネージャーからメール来て「お前それ騙されてるぞ」って(笑)
──『IN YA MELOW TONE』は作り方もずっと変えてないんですよね?
そう。1〜2時間検索して、チェックして、ビビッときたものに連絡して。ほとんどアーティストに直ですよ。でもこんなの全然出来ちゃいますよ。例えば「お前の歌、最高だよ」って海外のレーベルから連絡来たらすごい嬉しいじゃないですか。
──その作り方を10年続けているのがすごいですよ。
でもすごい便利になりましたけどね。いまは誰かが勝手にいい音楽あげてくれるし、FacebookやTwitterで簡単に連絡取れるし。で、大概本物。
──偽物なんてことあるんですか?
昔「俺はマッドリブのマネージャーだ」って名乗る偽物に騙されましたね。
──騙された!?
「マッドリブの未発表の音源があるからライセンス契約しないか」って言われて。聴いたらまあウーンって感じだったけど、名前的には惜しいから契約しようかなと思ってお金払ったんですよ。で、いざ作品出すときにリリース情報を世の中に出すじゃないですか、そしたらマッドリブのちゃんとしたマネージャーからメール来て「お前それ騙されてるぞ」って(笑)。あれは笑いましたね。
──いまとなれば笑い話ですけどね…。
あとサム・オックの声聞いて「うわやべぇ」ってなってYouTubeで検索するじゃないですか。手作りのMVが出てきたんですけど、そのクオリティの低さやばかったんですよ(笑)。当時、大学3年生とかかな? 刈り上げとかやばいじゃないですか、この刈り上げで歌うの? みたいな(笑)。
──PVっていうよりドキュメンタリーじゃないですか(笑)。
一応PVっぽくカットしてますから(笑)。でも彼、楽器も全部自分でやるんですよ。打ち込みもミックスもレコーディングも。それでこの声だから。もうこんな天才いないやと思って、速攻連絡しましたね。今やもうアジアでスターになっちゃって、韓国じゃカニエ・ウェストよりデカいって言われてますけど。
──ええ! それデカすぎるんじゃないですか?
韓国ではあんまりUSのヒップホップと同じような評価はされてないですからね。結構いびつで。何でこいつが? みたいな奴が人気があったりとかもするぐらいなので。
──寿福さんにとって『IN YA MELLOW TONE』はどういう位置づけの作品ですか?
日本人が作れるヒップホップってこういうのだなって思ってるんですよね。普通に生活してる分にはそんなに不幸な事も訪れないし、生きるのにも困らない。そういったときに、じゃあもっと音楽的に色んな楽器の要素を入れて、普通に8小節ループのパートもあるけれどこれは打ち込みじゃなくて生楽器でやるからこんなに響くんだ、みたいな要素を沢山増やしていきたくなるっていうか。なんかそれが日本人に合うんじゃないかなと思って続けてきたので。
──「日本に合う」という基準はどこにあるんですか?
全てですよ。BPMから声質から韻の踏み方から。本当に10秒くらい聴けばわかりますけどね。これはダメ、これはいけそう、って。
──それは凄い。
でもそれはバンドをやっている人もそういう聴き方になると思うんですよ。「このコード進行でこうなんだ、使い古されてんのに」みたいな。でもその使い古されてるものが良いんですよ。それをまた違う響きに変えるっていうのが。だから『IN YA MELLOW TONE』聴いててもまたこのコード進行使ってんの? みたいなのが結構ある(笑)。
──「日本に合う」という基準でありながら、世界中のアーティストを集めてるっていうのがまたおもしろいですよね。
日本のレーベルの作品に、世界中から色々なアーティストが参加してくれるのは本当にありがたいし、続けていきたいなって思いますね。でも流行には波があるんで、再来年あたり、日本では誰にも聴かれなくなるけどオーストラリアではすげえ流行ってるみたいなことがあるかもしれないですけどね。
配信中の過去音源
LIVE INFORMATION
IN YA MELLOW TONE TOUR with Stehph Pockets
2017年1月29日(日)@渋谷 Glad
OPEN & START 18:00
前売り 3,500円 / 当日 4,000円
LIVE : Steph Pockets and more
DJ : DJ PIRO / SASAKI JUSWANNACHIL and more
PROFILE
GOON TRAX
2006年、"日本人の心に響くHIP HOP"をコンセプトに東京で産声を上げたHIP HOPレーベル〈GOON TRAX(グーン・トラックス)〉。記念すべきカタログ・ナンバー1番、ニューヨークのデュオ"The Good People"のリリースを皮切りに、Black Thought(The Roots)やGURU,Aloe Blacc,De La Soulといったレジェンド達~全く無名のラッパーまで、独自の選曲眼でこれまでに130を超える作品をリリース。中でもカタログ・ナンバー10番ごとにリリースしている。レーベル・コンピレーション『IN YA MELLOW TONE』は、シリーズ累計セールス36万枚を超え、日本だけでなくアジア全土を巻き込むムーブメントへと成長を遂げている。