タカツキ
このコンダクターは、酒臭く、土臭いぜ !
ボロフェスタにが所属するヒップホップ集団が出演したのは、2007年のこと。天気がとてもよくて、僕等が作った野外ステージを軽快に走り回っていた。でっかい場所に負けないスケールを持ったグループだと思ったものだ。昨年は、eeteeというパーティに、彼の別バンドで出演してもらった。ピースの文字がよく似合うライブ後、お客さんが肩を震わせながら「なんすか? このバンド。最高ですねー」と言った。のライブで一番好きなのは、なによりもソロ。とにかく横揺れで延々と絡んでくるリリックは、叙情的なのに生々しい。迷い込んだ世界が、『空想』ではなく『現実』の見知らぬ所であることを表現しきる。
どのプロジェクトにも共通しているのは、リスナーとの距離の近さ。でっかいステージで演奏しているのに、同じ目線にいる。小さいステージでは、隣で呟いているようだ。それは、普段の彼との会話時に得られる安心感そのもの。電話をすると「まいど〜」から始まる。時間の回転が、0.5秒ぐらい遅くなる。この時間が、人間には必要だったりするんだよなっていつも反省させられるんだ。 3ヶ月間滞在したニューヨークからの帰国後「ニューヨークでは、どんなジャンルの音楽であれ、体全体から音や感情を懸命に伝えようとするそのアティテュードに震えたんだ」と語った。そこでの経験は、立ち振る舞いがステージ内外で変わることなく、いつも表現に貪欲である現在のスタイルに結びついていると考える。またその表裏のなさが、我々には安心感を想起させるのだ。
同じようなアーティストをもう一人知っている。MUTE BEATのこだま和文だ。ふらっと現れただけで、日常が見えて心が震えてしまう。さすらいの吟遊詩人・ meets さすらいのラッパ吹き・こだま和文。今僕が最も期待するコラボレーション!
のアルバム「旅人のリズム」より3ヶ月連続の先行配信がスタート。ってことは、アルバムは6月? 1発目は、序曲にふさわしく「」。でもおなじみののウーリッツァが、隣で軽快に並走し続けるので、テンションが落ちることはない。また、新宿スポークン・ワーズ・スラムのチャンピョンなだけあって、の詩世界には自然と耳を傾けてしまう。ツアコンさながらに案内するのだが、どこか酒&土臭く、嘘くさい添乗員みたい(笑) なんとrecommuniの独占で、ウッド・ベースのひき語りヴァージョンまで付けてくれた。そのボーナス・トラックのレコーディングは高橋健太郎が所有する祐天寺のスタジオ。かなりの力作! アルバム発売までの3ヶ月間、みっちりとこの酔いどれ吟遊詩人を追っていこう。
text by JJ (Limited Express(has gone?))
Takatsuki Works
タカツキ
日本が世界に誇る唯一無二のヒップホップ・アーティスト、"ウッド・ベースの吟遊詩人"こと。ウッド・ベース弾き語りでラップという他に類を見ないスタイルのみならず、そのキャッチーなメロディと奥深い詩の世界は、ソロ・プロジェクトならでは。ヒップ・ホップ界のみならず幅広い支持を受け、話題を呼んでいる。
SMRYTRPS
の1st Album『hiphop music』に収録されたポッセカットをきっかけにcrew以上unit以下という緩い繋がりで結成されたグループ、サムライトループス。6MC1DJというメンバー構成を基本軸に様々な形で活動。それぞれがソロや別グループでも活動しており、常に有機的なセッションが繰り返されている。
SUIKA
2003年夏、ビルの屋上からスイカの種をプップと飛ばしながら結成。(ウーリッツァ+曲間のおしゃべり)、(ウッドベース+ラップ)、ATOM(ラップ+YOGA)、toto(ポエトリー+お母さん)、高橋結子(パーカッション+Tシャツ販売)の5名に古書店主YM-Zを加えてという。ジャンル不明。
- タケウチカズタケ特集 https://ototoy.jp/feature/20081203
LINK
- タカツキ blog http://ameblo.jp/nrecords/
- タカツキ myspace http://www.myspace.com/takatsukitatsuki
- SUIKA website http://www.suikaweb.com/
- SUIKA myspace http://www.myspace.com/suikacrew
- SMRYTRPS website http://www.samurai-troops.com/
タカツキ
「ラップ+ウッドベース」というかつて無いスタイルでヒップ・ホップ界に突如現れた、東京、京都、NYを渡り歩く21世紀の吟遊詩人。ラップ、作詞、ウッドベース、トラック・メイキングを全て一人でこなす。ライブ時は3ピースの・バンド(B/rap:、Ep: from /A Hundred Birds、Dsピーチ岩崎 from Copa Salvo)で行う。インパクトのある構成と熱いサウンドで各地で話題を集めている。また気鋭の若手ヒップ・ホップ集団サムライトループスのリーダーでもあり、ポエトリーとラップのミクスチャー・バンド のメンバーも務める。1999年NYの「ニューヨリカン・ポエッツ・カフェ」のオープン・マイクに参加。01年 1stアルバム『』を自身の主宰するレーベル “Nレコーズ” からリリース。02年 blast 誌監修のコンピレーション・アルバム「Home Brewers vol1」に参加。03年 2ndアルバム『』をリリース。Bounce、blast誌等の各媒体から絶賛を受け、国内だけに留まらずフランスでも流通が開始される。オムニバス・アルバム『Natural Vibes』(SONY MUSIC)に参加。04年Shinjuku Spoken Words Slamで年間グランプリ優勝。12inchシングル『Ready to go』をリリース。課外活動としては、「」、「」をリリースし、ジャンルを超えて話題を提供する。さらにがフジ・ロック・フェスティバルに出演し、更なる熱い注目が集まっている。