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2013年8月11日、岩手・宮城・福島の被災地3県では、今年も被災地への復興の祈りを込めた花火大会『LIGHT UP NIPPON』が開催されます。『SONG for LIGHT UP NIPPON』というプロジェクトは、この花火大会に継続的な支援をおこなうために、音楽プロデューサーのKEN、シンガー・ソングライターの福原美穂、JAY'EDが中心となって立ち上がりました。
震災から3年経った今年、震災で亡くなった人々や、今も東北で生きる人々に想いを馳せ、やさしい気持ちで明日を過ごせるようにつくられた「Light Up Nippon~空に花、大地に花~」という曲が、25組の著名人と、東北の子どもたちの歌声によって、ついに完成。この3年間で、どのような経験をし、どのような想いをこめて支援活動をおこなっているのか、『SONG for LIGHT UP NIPPON』の中心人物である福原美穂に、話をききました。
<公式サイトURL>
>> SONG for LIGHT UP NIPPON Official website
>> Facebook : LIGHT UP NIPPON
※この楽曲の配信に当たっては、7.7%の著作権使用料、5%のクレジット決済手数料、そして10%の配信手数料(通常配信の約3分の1)を除いた全ての売り上げを、一般社団法人LIGHT UP NIPPONを通じて、LIGHT UP NIPPONで打ち上げる花火(花火募金)へ寄付します。
≪参加アーティスト・著名人(全25組)≫
AI / AISHA / 安倍昭恵 / IMALU / 亀田大毅 / Kat McDowell / Chris Peppler / Christine / K / コトリンゴ / さかいゆう / シェネル / JAY’ED / JUNE / 怒髪天 / NAOTO, HIROKI from ORANGE RANGE / 橋本江莉果 / 畠山美由紀 / ばんばひろふみ / 福原美穂 / 松本哲也 / MIYAVI / MILLEA / Melody / 八代亜紀
≪東北の子どもたち≫
■岩手県(野田村・宮古市・山田町・大槌町・釜石市・大船渡市・陸前高田市)
■宮城県(気仙沼市・多賀城市)
■福島県(相馬市・広野町・いわき市)
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花火とライヴの生中継が決定!!
>>中継特設サイト、SHARE THE FUNはこちら<<
東北太平洋沿岸14カ所で開催される「LIGHT UP NIPPON」の花火と、気仙沼会場でのライヴの模様を生配信することが決定しました。東北に、子どもたちの笑顔を照らす花火を咲かせよう。
日付 : 2013年8月11日(日)
時間 : ライヴ(気仙沼会場) 14:45〜19:00 花火打ち上げ 19:00〜
ライヴ出演者 : THE MAN、岡本真夜、畠山美由紀、怒髪天、佐藤タイジ、福原美穂 and SONG for LIGHT UP NIPPON
【花火大会会場】
岩手県 : 野田村、宮古市、山田町、大槌町、釜石市、大船渡市、陸前高田市
宮城県 : 気仙沼市、南三陸町、石巻市、亘理町
福島県 : 南相馬市、広野町、いわき市
詳しくは特設サイトをご覧下さい。
25組の著名人と、東北の子どもたちの歌声が収録されたFULL ver.
SONG for LIGHT UP NIPPON / Light Up Nippon~空に花、大地に花~
【配信価格】 wav / mp3ともに 300円
※OTOTOYオリジナルSpecial Booklet付き
作詞 : 福原美穂
作曲 : 福原美穂 / JAY'ED / Philip Woo / KEN for 2 SOUL MUSIC, Inc.
プロデュース : KEN
※フル試聴もできます。
>>楽曲のフル試聴はこちらから
福原美穂とJAY'EDによるdemo version
SONG for LIGHT UP NIPPON / Light Up Nippon~空に花、大地に花~(福原美穂&JAY'ED ver.)
【配信価格】
wav / mp3ともに 300円
※フル試聴もできます。
>>楽曲のフル試聴はこちらから
>>福原美穂&JAY'ED ver.リリース時の特集ページはこちらから
INTERVIEW : 福原美穂
原発、領土等に関する新たな問題が山積みの中、粘り強く震災の復興に協力し続けているチームがいる。それが「SONG for LIGHT UP NIPPON」。その主催でもあるシンガーの福原美穂は、忙しいだろうに、満面の笑みで、プロジェクトに対する意気込みを伝えてくれた。彼女の言葉の一つ一つが、あの震災を決して忘れてはいけないことを思い出させてくれる。と共に、次の世代に伝えるべきことも教えてくれる。東日本大震災だけでなく、戦争で、多くの自然災害で、我々は悲しみを乗り越え、何度でも立ち上がったことを。粘り強く…
インタヴュー : 飯田仁一郎
文 : 梶山春菜子
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「いま自分たちが残せるものはなんだろう」
ーー震災のとき、福原さんはどういう状況でしたか?
私はレコーディングのためロサンゼルスにいました。夜、ごはんを食べているときにディレクターの携帯に地震の情報が入って、すぐホテルに帰ってテレビを見たら、津波の映像が流れていて。どの局でも、同じ映像が流れていました。「冷静にならなきゃ」っていうのは思っていたんですけど、なかなかそうもいかず。私はひたすら涙が止まらなくて、「これは本当の映像なのかな」ってしばらく信じられない状態でしたね。次の日に帰る予定でしたが、結局飛行機が飛ばなくて、2日後の飛行機で帰りました。
ーーなるほど。1番最初に連絡があったのがKENさんなんですよね? それはどういう経緯だったのですか?
ロサンゼルスの空港にいたときに電話がかかってきて、お互いの状況を話して。彼は阪神・淡路大震災も経験しているんですね。なので「そのときはなにもできなかったという無力さがあったけど、今回は、音楽でこの想いを残しておきたいから、帰ったら一緒にスタジオに入らないか?」ともちかけてくれて「絶対つくろう」と返しました。
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ーーKENさんからの電話は、どう思いましたか?
「なんで私にかけてきたんだろう?」っていう素朴な疑問もあったんですけど、「どうしても美穂に頼みたかった」と言ってくれたので、そこに応えたいというのがありましたね。本当はまだ自分の曲をつくらないといけなかったのですが、「こんな状況で歌いたくない」って無力さでいっぱいで、なにを歌ったらいいかわからなくなっていましたし。
ーー震災後、KENさんとレコーディング作業に入られたということですが、しあげるまでの2年半という月日は、かなりの時間を要したという印象です。これはどういう経緯があったんでしょうか?
JAY’EDくんにもKENから声がかかっていて、震災後、3人でスタジオに入ったんですね。スタッフもいなくて、本当に3人だけで、「いま自分たちが残せるものはなんだろう」って。でもそのとき、歌詞とか、言葉が出てこなかったんです。KENも励ますことをやりたいけど、実際になにを言えるんだろうって。みんな自分のことだけでいっぱいというか、誰かを励ますという段階になれてなくて。人の為に歌いたいと思っても、どう届けるかっていうところに2年かかってしまったんです。
ーー3人でスタジオに入って、どんなことからはじめたんですか?
KENが、震災直後にすぐトラックをつくってたんです。それを最初に聴いたときに、「これがKENが表現する想いなんだ」と、素直に入ってきたので、それをもとにして私とKENで一緒にメロディをつくりました。そこにJAY'EDくんも参加して、「Aメロはこういうふうにわけて歌おうか」みたいなやりとりをして。普段の制作だと、タイアップのテーマがある中でものをつくったりとか、そういう意識のなかでつくるときもあるので、そのときは本当にフラットに3人だけの世界で自分たちの思いをメロディにするって感じでしたね。できたときに、みんな「早く聴かせたいね」っていう気持ちになりましたね。
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ーーでも歌詞は出てこないって感じだったんですね。
そうなんです。そのときはまだ私もなにを伝えられるのか正直わからなかったし、JAY'EDくんも歌詞を書くことなく。例えば作詞家さんや他のアーティストに頼もうかという話もあり、いろんなトライもしたんですけど、やっぱり自分たちから出てくるのを待つべきだと最終的なジャッジを下しました。
ーーその2年の間にどんな感じでこの曲は育っていったんですか?
しばらくは曲ができたまま眠っていましたね。それぞれが普段の生活に戻っていって、そこで自分たちのそれぞれの想いを紡いでいくことが1番の復興なんじゃないかと、いろんな人とも話して。あの曲をいつかかたちにしたいなっていうのはあったんですけど、普段の生活や仕事をこなしていくなかで、眠ってしまっていたんです。そこでLIGHT UP NIPPONに出会ったんですね。私は1年目の花火は見れなかったんですが、2年目にはじめて東北で花火を見たときに、すごく純粋に感動して、ここに届ける曲にできないかなと思ったんです。KENにすぐ相談して「あのときせっかく作った曲が、このままでは本意ではないから」と彼も同意してくれて、LIGHT UP NIPPONからのインスピレーションで歌詞を書き上げることにしました。
人に届けたいというのがすごく強かった
ーーLIGHT UP NIPPONに出会ったきっかけはなんですか?
デビューのときからお世話になってる映像チームの湯川さんという方がLIGHT UP NIPPONに参加していたんです。彼が「花火の前にライヴを組むから遊びにきてよ」って呼んでくれたのが最初ですね。
ーー花火を見てインスピレーションがわいてきた?
いえ、このLIGHT UP NIPPONの人たちのがんばりとかを見てですね。ドキュメンタリー映像や、子どもたちのよろこぶ姿を見て、すごく胸打たれて。「みんなが毎年花火を見るときに、あの曲がかかっててほしいな」って。
ーーOTOTOYでは復興支援コンピレーション・アルバム(『Play for Japan』)を出してるんですね。そのコンピを出そうと思ったのは、ミュージシャンがあのときいくら歌っても、東北の人たちが欲しいのは、曲じゃなくてお金だと思ったからなんです。だから音楽を買ってもらうことによって資金をつくってそれを送ることは、ひとつの方法だと思ったんです。それでお金を送ることによってハッピーになってくれたらミュージシャンとしては最高の気持ちだと。決して曲が伝わらなくたって僕はそれでいいと思って。でも、猪苗代湖ズ(※)や今回の『SONG for LIGHT UP NIPPON』は、資金になるということと、音楽で泣けるということがイコールとして存在してる曲だと思うんですね。それは実は1番すばらしいことだなと思うんです。その上でこの歌詞は、ストレートで、すばらしいと思うんですが、歌詞はどういう背景があるんでしょうか?
ドキュメンタリー映画を見て、高田さんや湯川さんや、LIGHT UP NIPPONの方々が「やる」っていったことをやり遂げたことでしょうか。その高田さんや湯川さんに、よろこんでもらえるようにつくりたいなっていうのと、子どもたちへのプレゼントにならないかなって思いでした。むずかしい言葉を使ったりせず、みんなが歌えるようなものを、稚拙にならないよう意識して。人に届けたいというのがすごく強かったですかね。私の歌詞は、「たくさんの人に届けたい」っていうのももちろんなんですけど、父親に対して歌ってたりとか、“自分と誰か”のように、フォーカスしてる人がいるんです。
※猪苗代湖ズ
福島県で生まれ育ち、今や東京や横浜でミュージシャンとクリエイターの福島県人バンド。メンバーであるクリエイティヴ・ディレクター、箭内道彦が実行委員長を務めた。『風とロック芋煮会』(2010年9月)を機に結成された。もちろんバンド名の由来は、福島県の中央に位置する、日本第四位の大きさを誇る湖、猪苗代湖から。
>> 東北大震災の支援楽曲の特集ページはこちら
ーー花火を見たときの福原さんの気持ちの動きをもう少しだけ詳しく訊かせてもらえます?
花火大会って、お祭りのなかであがるので、みんなちょっとトランス状態というか、盛り上がってると思うんですけど、この花火大会はすごく静かで、全員がそれぞれの想いを持って見ていて、私は素直に花火の音に感動したんですね。いままで見た花火のなかで、なによりも静かで美しかった。想いというよりは、こんなに花火に感動するんだってことの驚きのほうがあって。また来年も見たいなって思ったら、自分にできることがあるなあって。
子どもたちの生きた声を入れることが、言葉を抜きにして大事なメッセージになる
ーー3人でつくったあと、たくさんの人に参加してもらっていますがそれはどういう経緯があったんですか?
私とKENとJAY'EDくんのまわりにいる人に声をかけて集まった人たちですね。あとはLIGHT UP NIPPONをずっと応援しているアーティストの方々です。
ーーこの曲は、そういった多くのアーティストの人たちが歌ったあとで、クライマックスに子どもの声が入りますよね。あれが入ったことで音楽という文脈だけでは語ることができないレベルになったと思います。あれは誰のアイデアなんですか?
私が、やっぱり子どもたちに歌ってほしかったんです。本当は東北の子どもたちじゃなくて、他県の子どもたちの声を入れて、東北の子どもたちに届けようってアイデアだったんですけど、湯川さんに話したら次の週には東北の教育委員会に相談しにいってて、「大丈夫だっていうからやろうよ」って(笑)。
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ーー子どもたちの声を入れたかったのはなぜですか?
マイケル・ジャクソンの「HEAL THE WORLD」や「WE ARE THE WORLD」とかもそうですけど、たくさんの人が輪になって歌うのを、この曲で聴きたいなって、いち音楽ファンとして客観的に思ったんです。結果、東北の子どもたちの声が入ることになったんですけど、それはそれですごく大事なことだなと思って。「ここにまだ子どもたちが住んでいるんだよ」ってこと、彼らの生きた声を入れることが、言葉を抜きにして大事なメッセージになると思いました。
ーー1年半後に3人で集まったときはどんなモードでしたか?
「時間かかったね」って(笑)。でもみんなポジティヴなので、いまだから歌う意味があるんだろうし、いましかできないことをやろうよって気持ちでした。震災直後はいろんなプロジェクトがあって、それに対して確かに感動したけれど、みんな忘れちゃってるんじゃないかなって気がしていたんです。一瞬の盛り上がりというか。私たちがつくった曲は、このあと10年、20年、花火と一緒に東北の人たちのテーマ・ソングみたいなものとして、育てられるように伝えていきたいなって思ってるので。だから子どもたちに参加してほしかったし、彼らが10年、20年あとに自分の子どもたちに歌いきかせるようなものに育ってほしいって願いがあります。実際に、この曲を聴いてくれた東北の中学生が、ブラス・バンドのアレンジで演奏してくれたりとか、色んな人に聴いてもらって、歌ってもらって、曲が育っていってるのでうれしいなと思います。
ーー猪苗代湖ズも、まず地元の人に好かれたと聞いています。この曲も、まず地元の人たちのアイコンの曲になってくれればいいですね。
そうですね。本当にそう思います。
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PROFILE
福原美穂
北海道出身。24歳。15歳の時、地元テレビに出演したことがきっかけで道内のみでミニ・アルバムを2作発表し、道内だけで10000枚を超える大ヒットを記録。08年2月に日本人としてはじめて、米・LAの黒人教会にて「奇跡の子」と称されるパフォーマンスを披露、“黒人教会220年の歴史を変えた!”と賞賛を受け、4月に『CHANGE』でメジャー・デビューし、09年1月にファースト・アルバム『RAINBOW』を発売。オリコン初登場2位をマークし、15万枚の大ヒットとなる。2010年6月には2ndアルバム『Music is My Life』を発表し、2作連続オリコン・ベスト5を記録。また映画『沈まぬ太陽』(渡辺謙主演)、『悪人』(妻夫木聡主演)の主題歌に抜擢される等、その歌声は各方面から注目を浴びている。
KEN(2 SOUL MUSIC)
1980年、香港生まれ、神戸育ち。神戸のインターナショナル・スクールに通う傍ら、10歳で音楽に目覚め、ピアノを始める。その後サックスに専念、数々の音楽賞を受賞する。Bates Collegeでは経済学と音楽を専攻。在学中は、スポーツにバンドのヴォーカルと活躍。一流の音楽家であるが、忘れてはいけないのは、その熱い情熱と、高いコミュニケーション能力でアーティストの才能を引き出すプロデュース力である。
JAY'ED
1981年ニュージーランド生まれ。ポリネシア系ニュージーランド人の母と日本人の父を持つ。幼い頃はニュージーランドやオーストラリアで暮らしていたため、バイリンガルとして育つ。10歳から音楽を始めた。2008年5月21日に『superwoman』でメジャー・デビュー。
For Non-Japanese supporters
Full version by all 25 artists with the kids from Touhoku
SONG for LIGHT UP NIPPON / Light Up Nippon~空に花、大地に花~
【price to download】 wav / mp3 both 300yen
※Including OTOTOY Original Special Booklet
Lyrics by : Miho Fukuhara
Music by : Miho Fukuhara / JAY'ED / Philip Woo / KEN for 2 SOUL MUSIC, Inc.
Produced by : KEN
※You can listen to the full version.
>> Listen the full version from here
≪Featured Artists・Celebrities(Total 25)≫
AI / AISHA / Akie Abe / IMALU / Daiki Kameda / Kat McDowell / Chris Peppler / Christine / K / Kotoringo / Sakaiyuu / Che'Nelle / JAY’ED / JUNE / Dohatutenn / NAOTO, HIROKI from ORANGE RANGE / Erika Hashimoto / Miyuki Hatakeyama / Hirohumi Banba / Miho Hukuhara / Tetuya Matumoto / MIYAVI / MILLEA / Melody / Aki Yashiro
≪Kids from Touhoku≫
■Iwate Prefecture(Noda village・Miyako city・Yamada town・Ootuchi town・Kamaishi city・Oofunato city・Rikuzenntakada city)
■Miyagi prefecture(Kesennuma city・Tagajou city)
■Fukushima prefecture(Souma city・Hirono town・Iwaki city)
Demo version by Miho Fukuhara and JAY'ED
SONG for LIGHT UP NIPPON
/ Light Up Nippon~空に花、大地に花~(福原美穂&JAY'ED ver.)
【price to download】 wav / mp3 both 300yen
※You can listen to the full version.
>> Listen the full version from here