超人的シェアハウスストーリー『カリスマ』──日向朔公(湊大瀬役) & 細田健太(猿川慧役)が語る、カオスと肯定のドラマ

超人的シェアハウスストーリー『カリスマ』。YouTube「カリスマ Official Channel」で展開されるボイスドラマを中心に紡がれるプロジェクトも、始動からすでに4年以上が経過している。個性的すぎるキャラクターたちは、演じる声優たちの心にどんな変化をもたらしてきたのか。今回は湊大瀬役・日向朔公と猿川慧役・細田健太にインタビューを実施。ふたりが語るのは、キャラクターとの距離感の変化や楽屋での“男子部室”のような空気感、そしてまもなくリリースされるサードアルバム『カリスマガンボ』の魅力。笑いと混沌の中に確かに息づく肯定のメッセージとは何なのか。舞台裏で育まれた絆とともに、作品の特異性について聞きました。
『カリスマ』の本質が詰まったサード・アルバム
『カリスマガンボ』全曲試聴 ~アレ・キュイジーヌ!~『カリスマガンボ』全曲試聴 ~アレ・キュイジーヌ!~
超人的シェアハウスストーリー『カリスマ』とは?
音楽原作キャラクターラッププロジェクト 『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』の開発、運営を手がけるEVIL LINE RECORDSと 株式会社Dazedが立ち上げる二次元キャラクターコンテンツ。YouTubeで配信される音声ドラマを中心にストーリーが展開。『真のカリスマ』になることを目指して 「カリスマハウス」で共同生活をおくる、個性豊かなキャラクター達によるシチュエーションコメディ発の作品である。
原作:Dazed 松原 秀
音楽製作:EVIL LINE RECORDS
キャラクターデザイン:えびも
アートディレクション:BALCOLONY.
INTERVIEW : 日向朔公(湊大瀬役) & 細田健太(猿川慧役)

“ピザと宇宙”、“沖縄”、“盆踊り”……常識を軽やかに裏切る楽曲が詰め込まれた、『カリスマ』のサード・アルバム『カリスマガンボ』。そこに収録された楽曲たちは、今回もとにかくトンチキでキャッチーだ。1曲1曲に濃ゆい味付けが施されたその作品群は、「良い胃もたれ感」を感じさせるほどボリューミー。『カリスマ』はいったいどこに向かっているのか。その答えを今作をじっくり聴いて、考えるとしよう。
インタヴュー・文 : ニシダケン
撮影 : 大橋祐希
何度リテイクしても、「おもしろいものが録れれば、それでいい」
──『カリスマ』というプロジェクトが始まってから結構時間が経ちましたが、キャラクターへの印象や解釈に変化はありましたか?
細田健太(以下、細田):基本的には変わらないです。猿川に関して言えば、最初から「芯のある男だな」と思っていて、その印象はずっと続いてます。ストーリーや曲を通じて、その芯がどんどん太くなっていく感じ。まるで木の幹が成長していくイメージですね。
日向朔公(以下、日向):僕が演じる大瀬は、キャラクター的にもネガティブだから、ただただ暗い子なのかなと思っていたんです。でも、ボイスドラマや楽曲を重ねる中で「なぜ彼は自分を傷つけるのか」を探っていくと、彼なりの理由が見えてきた気がするんです。例えば、自分を卑下することで他人から何か言われても心を守れるようにしている、とか。そういう部分を知っていく過程を通してどんどん役への解像度が上がっていく感じがあります。それに『カリスマ』はコメディーの要素が強いから、大瀬の内罰が「かわいそう」と感じられてしまうと、ちょっと笑いづらくなってしまうじゃないですか。だから大瀬を演じるときは、そのバランスをすごく意識してますね。
──役との距離感は変わりましたか?
細田:どんどん好きになっていきますね。最初から好きだったけど、演じるごとにどんどんおもしろい役だなと思います。『カリスマ』は共感できる部分と、全っ然共感できない極端な部分があるんですよ(笑)。そこが演じていておもしろいですね。実際、猿川には共感できる部分がたくさんあって。天邪鬼なところとか、「逆に行きたい」気持ちはすごく共感できるんですよ。そして実際にはできないことを彼はやれちゃう。その姿には憧れますね。特に大瀬と絡むシーンは好きです。猿は、他のメンバーと接するときとは違う関係性を大瀬とは築いていて、ちょっとお兄ちゃん的なポジションをとろうとする気が個人的にはするんですよね。そういうところも含めて良いなと思います。
日向:最初は僕自身若手だったので、「大瀬という役をちゃんと演じられるように他のメンバーに追いつかなきゃ」と焦っていた部分もありました。でも一緒にやっていく中で、いまでは大瀬のことを保護者のような気持ちで見てますね。カリスマのメンバーに彼が応援されている姿を見ると「よかったね」と思います。

──いま改めて『カリスマ』の作品としての特異性はどこにあると思いますか?
日向:『カリスマ』のキャラクターって、一般的に見たら欠点にも見える部分が、個性として際立っているんですよ。僕自身も「自分は自分でいていいんだ」と思えるようになったのも学びのひとつですね。コメディ色は強いけど、すごく肯定のメッセージを感じるのがすごく特徴的だなと思います。
細田:やっぱりボイスドラマを軸に、ストーリーがずっと展開しているのは大きな特異性だと思います。しかも松原秀さんの独特の世界観の脚本がすごい。毎回台本が来るのが楽しみですし、本当に他にない作品だなと思います。
日向:キャラクターのボケとツッコミが回によって入れ替わったりするのも特殊ですよね。だから演じるときは「どうツッコむか」「どうボケるか」を毎回考えています。
細田:リアクションをアドリブで入れる場面も多いんですよ。『カリスマ』は他の作品に比べてもかなり多いです。
日向:例えば温泉の回では、メンバー全員で順番に「熱い!」ってリアクションする場面があって、キャラごとに段階をつけて表現しました。ここはみんなで集まって収録したんですけど、そういうスタイルで演じることができたのはすごく楽しかったです。
細田:そうやって先輩たちの芝居を間近で見られるのも、本当にありがたい経験でしたね。
──メンバーの絆を感じることはありますか?
細田:最初から皆さん優しかったんですが、ライブやイベントを重ねる中で、収録ブースよりも楽屋で過ごす時間が増えてきたんですよ。パーソナルな話もできるようになりました。そうやって仲が深まってきたと思います。
──楽屋トークってどんな話をするんですか?
細田:楽屋では、あまり真面目な話は…してないですね(笑)。だいたいテラ役の大河(元気)さんが話を振ってくれて、それにみんなが乗っかって広がっていくことが多いです。
日向:ゲームっぽいことをやったりして、その中で「この人ってこういうことを考えるんだ!」とか「こういうリアクションをとるんだ!」というのがわかる。そういう空気感が本番にも出ることがあると思います。
──どんなゲームをしているんですか?
細田:直近だとゲームというより「この漢字書ける?」みたいな遊びでした。適当な四字熟語を出されて、僕と本橋依央利役の福原(かつみ)さんが一生懸命書くけど全然書けなかった(笑)。みんなも「おいおい全然ダメじゃん(笑)」とか言いながらも、実は誰も書けないんですよね。楽屋はまるで男子の部室っぽい空気になってますね。

──楽屋の雰囲気も、キャラクターの関係性に似ている気がしますね。
細田:そうですね。確かにいじられることもあるし、猿川っぽく反発することもあります。さっくんは大瀬役だからなのか、どこか大事にされてますね。
──この作品を通して、表現者として学びや成長はありますか?
細田:常に学ばせてもらってますね。やっぱり先輩方が多い現場なので、置いていかれないようにしないと、という気持ちはずっとあります。キャリアが浅いことを言い訳にはできないので、食らいついていかないといけないと感じています。
日向:そうですね。でも現場はピリピリした雰囲気ではないんです。何度リテイクしても、「おもしろいものが録れれば、それでいい」という考えを共有してくださっている。だから「これ試してみようかな」という挑戦がしやすい環境です。自分が先輩になった時もそういう場をつくれたらと思います。あと、キャラクターを保ちながらどこまで崩していいのか、先輩の演技を見て「そこまでリアクションしていいんだ」と学ぶことも多いです。とても勉強になっています。もしカリスマに携わっていなかったら、この経験は得られなかったと思います。
細田:実際この作品がスタートする段階では、どれくらい続くものなのか分からなかったんです。だから今こうして4年以上も同じ役と付き合えているのは役者冥利に尽きますし、これを若いうちからできたのは貴重な経験だと思います。















































































































































































































































































































































