太陽のような存在でありたい──新生フレンズがポップなグルーヴで寄り添う新作アルバム『SOLAR』
東京都渋谷区神泉発 “神泉系バンド” フレンズが、新体制になって初のアルバム『SOLAR』を完成させました! これまでのフレンズの持ち味であるグルーヴィーでポップなサウンドをしっかり詰め込みながら、新たな挑戦も感じられる素晴らしいアルバムに仕上がった今作。先日行われたライヴへの想いや、新曲の制作について訊いた今回のインタヴュー。Dr関口のダイエット秘話や、彼らの楽曲が印象的なシーンで使われた映画『花束みたいな恋をした』の感想までたっぷりと語っていただきました!
新生フレンズのニュー・アルバム『SOLAR』ハイレゾ配信中
INTERVIEW : フレンズ
インタヴュー&文 : 西田健
写真 : YURIE PEPE
フレンズの最新アルバム『SOLAR』を聴いて、楽曲に対するアプローチの多彩さに驚いた。まず、ポップ・ミュージックのグルーヴが進化している。もともと、彼らが得意とする部分ではあったのだが、さらに高いところまで到達している感じがする。また、僕がこのアルバムのなかで特に気になったのは、6曲目に収録されている“海のSHE”という楽曲だ。これまでのフレンズの楽曲からすると、かなり異質なロック・バラードだ。グランジやオルタナティヴ・ロックの影響を感じる楽曲で、歌詞も内面を強く映し出している。この曲が入ることによってバンドとしての深みが増しているのだ。新体制になっても、これからも音楽を届け続けると宣言したフレンズ。新章のはじまりであり、バンドとしても大きな作品となった新作『SOLAR』が、多くの人に聴いて欲しいと僕は願っている。
音楽に向き合う姿勢や熱量が損なわれてなかった
──先日渋谷duo MUSIC EXCHANGEで行われたツアー・ファイナル公演、大変素晴らしかったです。観ていてすごく安心したし、元気になったんですよね。実際にやってみてどうでした?
長島涼平(以下、長島) : いやー、最高でした! みなさんのおかげで公演を終えることができて良かったと思ってます。
えみそん : 新体制の4人で魅せるために、どうしようかって話しながら、音楽を届けることに対してずっと考えながらやりましたね。
関口塁(以下、関口) : 本当は、僕たちが「大丈夫だよ、安心してよ」っていうライヴを観せたかったんですけど、お客さんの笑顔に、僕たちも勇気づけられました
三浦 : ひろせの部分のヴォーカルを僕がやることが多かったんですけど、「ひろせのパートを歌う」んじゃなくて、「フレンズの歌を歌う」って気持ちじゃないとダメだなと歌いながら思ったり、ライヴ中に気持ちの調整をやったりしてました。リハをやりながら「俺ら4人でもイケんじゃん!」という気持ちは確信としてあったので、そこをちゃんと見せたかったですね。
先日行われたフレンズのツアー〈"UNO!"〉ファイナル公演のライヴ・レポート
──「4人でもイケんじゃん」と確信したのは、なにが大きかったんですか?
三浦太郎(以下、三浦) : ライヴをやってレスポンスをもらったということがいちばん大きかったですね。マスク越しですけど、みんなの顔が見れて、視線や身体の動きで暖かく迎えてもらっているのを感じられました。
えみそん : 音を鳴らした段階でちゃんと音楽に向き合う姿勢や熱量が損なわれてなかったんですよね。その部分に対して「あ、イケんじゃん!」っていう気持ちでステージに立ちましたね。
長島 : ライヴが終わってから実感しましたね。それまでは結構いろいろなことを自分の中で難しく考え過ぎてた所があったんですけど、10回の練習よりも1回の本番の方が実りがあったなという感じがします。
関口 : メンバー間でもアイコンタクトがすごくあったので、その時にも「イケんじゃん」みたいな感じはあったかな。
──そういえば、関口さんは28キロ痩せたんですよね?
関口 : ダイエットした理由は何個かあるんですけど、着たいTシャツがあったんですよね。ダイエットはじめた日に梅酒を漬けたんですけど、完成するまでの3ヶ月間だけ毎日サボらず頑張ってみようと思って。梅酒が熟成するたびに自分の脂肪が落ちていきましたね。その結果Tシャツも着れて(笑)。
──どんなメニューで痩せたんですか?
関口 : 筋トレ、ランニング、食事、いっぱい寝るっていうフルコースですね。
三浦 : 塁は時間をすごく区切ってて、「俺、筋トレあるんで帰ります」みたいなのあった気がする(笑)。
──(笑)。ドラムにも影響はありましたか?
えみそん : 軽やかなビートになったかな(笑)。
関口 : 全国の太ったドラマーの方に言いたいですね。「痩せたらちょっとだけ前のめりなビート叩けるよ」って(笑)。