〈電音部〉が仕掛ける未来のイベント体験の形──「新たなカルチャーとの遭遇体験」は次のフェーズへ
バンダイナムコエンターテインメントが仕掛ける本格的なダンスミュージックを中心とした、音楽原作のキャラクタープロジェクト〈電音部〉。2020年のスタートから音楽とテクノロジーを融合させ、新たなコンテンツとの出会いを提供しているこのプロジェクト。今回OTOTOYでは、〈電音部〉が今後どのような展開をしていくのか、プロデューサーの石田裕亮氏と松田悠太郎氏にインタヴューを実施。さらには、2021年3月27日に行われたイベント〈電音部1st GAME -αテスト-〉の様子をレポートでお届けします。これからもどんどん新しい展開が期待される〈電音部〉から、目が離せません!。
〈電音部〉の音源はロスレスで配信中!!
〈電音部〉とは?
バンダイナムコエンターテインメント内に新しく誕生したレーベル〈ASOBINOTES〉から生み出された、音楽を主体としたキャラクター・プロジェクト。歌やDJ、作曲など、ダンスミュージックをメインにした活動を行う『電音部』に所属する女子高生の姿を追う物語。キャラクターは、それぞれが「エリア」と呼ばれる区域に存在する高校に在籍しており電音部としての活動を行う。それぞれの楽曲にはtofubeats、Yunomiなど“イマ”のクラブシーンを賑わす作家を起用。キャクター・ボイスには、声優、アイドル、Vtuberなどさまざまな分野で活躍中の人物が担当し、話題を呼ぶ。音楽とテクノロジーを中心とした「新しいコンテンツとの遭遇体験」を提案し、クリエーターやユーザーと共に創り上げていくプロジェクトを目指している。
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INTERVIEW :〈電音部〉プロデューサー・石田 裕亮 & 松田悠太郎
〈電音部〉が新たな展開を見せている。プロジェクトのスタートからのテーマであった「新たなカルチャーとの遭遇体験」を、2021年はイベントという形で提供するという。キャストによる「LIVE」、トラックメイカーによる「PARTY」、そして、AIで行うDJプレイを展開する「GAME」。想像するだけでも、なにか新しいことがはじまる予感に胸の高鳴りを感じる。なぜ、このようなイベントを考えついたのか。プロデューサーである石田氏と松田氏に話を訊くと、そのヒントは意外なところにあった。
インタヴュー&文 : 西田健
ユーザーさんも一緒に電音部の世界を作っていけるような仕掛けを
──2020年を振り返って、電音部というプロジェクトはどうでしたか?
石田裕亮(以下、石田) :ありがたいことに我々が予想していた以上に反響はいただけたなというのがありました。音楽好きな方だけではなく、いろんなカルチャーの方々が、電音部をきっかけに様々なコンポーザーさんの音楽を聴いてくれたり、クリエイターさんの作品を見てくれたり、そういうことが実際に起きているのは、反響以上に嬉しかったですね。関係会社さんにも多くのご協力をいただいたことも含めて、非常に良い一年でした。
松田悠太郎(以下、松田) : これまでアニメとかキャラクターコンテンツのファンだった方たちが、例えばVTuberさんやクラブ、アニソン、そういたところに興味、関心を広げてくれたように感じられ、それ自体が嬉しかったです。ユーザーさんも「電音部のおかげでこういうの知れた」とか「このコンポーザーさんにはまった」みたいな声は嬉しかったですし、配信やイベントでユーザーさんにポジティブな感想をいただけたことはとても有難いですね。
──では早速ですが、電音部は2021年どのように展開していくんでしょうか?
石田 : 電音部の世界を楽しんで頂くための拠り所となるストーリー展開や、楽曲をより楽しんで頂いたくミュージック・ビデオなどもどんどん投入していきたいなと。あとは、イベントも開催予定です。
──ストーリーはどのようにして展開していくんでしょうか?
石田 : ストーリー周りは、基本的にコミックの方で、エリアのメンバーがどうやって出会っているのかを楽しめる入り口のようなものをご用意しつつ、各エリアがどうやって出会ってお互いの関係性ができていくのかはノベライズの方で描きたいなと思っています。その両方を楽しんでいただくことで、電音部のストーリーのベースラインを楽しんでいただけるかなと思っております。ムック本のストーリーラインで意識しているのはコミックとノベルで、起こっているのはだいたい一緒なんですけど、ディティールが違っていたりとか、解釈が2つあるみたいなことは、意識的にやっています。ストーリー自体は結構本線の深い部分を描いてはいるんですけど、我々が描いていくもの以外にも「きっとキャラクターの間にはこういうところがあるんだろうな」とユーザーの皆さんにも想像いただけるようなストーリー構成です。ユーザーさんも一緒に電音部の世界を作っていけるような新しい仕掛けを考えていきたいなと思っていますね。
松田 : あとは、4コマももう一度やっていこうと思っています。Twitterの4コマってコンテンツとしてとか、宣伝として、というのをあまり分けていなくて、ある種宣伝ではあるけど、それを楽しんでもらう意味ではコンテンツなんだよねというところがありますね。
──なるほど。そして、電音部として大きな動きになると思うんですけど、イベントが開催予定とのですが、どのようなものを考えていらっしゃるんでしょうか。
石田 : 「LIVE」というキャストさんのイベントだったり、「PARTY」というトラックメイカーさんをお呼びしてクラブでやるイベント、そして、「GAME」という電音部に登場する”部員”がAIで行うDJプレイをみんなで見て、盛り上がろうみたいな3つのイベントを考えています。
──なるほど、「LIVE」はキャストさんが出るような歌唱のライヴになるんでしょうか?
松田 : そうですね。LIVEはキャストさんたちによるパフォーマンスですね。コンテンツとして「LIVE」をどう表現するかっていうはもちろん考えています。みなさんの期待にも応えられるような出演方法を考えていきたいです。
石田 : この先、もうヴァーチャルとかリアルとかそういったものの垣根が世の中的にも薄れていくんだろうなという想いはあって、フラットにみんな関係なくやりたいなっていうのがプロジェクト全体で思っているところです。
──そして「PARTY」ですね。電音部に参加されたトラックメイカーさんが集合するとなると、かなり豪華なイベントですよね。
松田 : 今回は作家さんが一同に会して行うイベントです。私も、いちユーザーとして期待値があがっているイベントですね(笑)。制作会社、関係各所の皆様のお力添えをいただきつつ、本格的なクラブイベントに出来ればと考えています。