ひたむきに進み続ける、迷い子たちの詩──バンドリ!から誕生した新たなバンド、MyGO!!!!!
TVアニメ、ゲーム、コミック、声優によるリアルライブなど様々なメディアミックスを展開するプロジェクト、「BanG Dream!(バンドリ!)」。長きに渡り続いてきたバンドリ!から、新しいバンドが誕生した。その名はMyGO!!!!!。彼女たちは昨年2022年7月3日に開催されたMyGO!!!!! 1st LIVE「僕たちはここで叫ぶ」から精力的に活動を続け、この度1st Album『迷跡波』をリリース。今回OTOTOYでは、メンバー全員に取材を実施。これまでのことや、先日まで公開されていたTVアニメ『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』の話、そして今週末11月4日に開催予定の〈BanG Dream! 12th☆LIVE〉への意気込みを語ってもらいました。
MyGO!!!!!のこれまでの軌跡が詰まったファースト・アルバム
アルバム購入者特典として、記事用に撮り下ろした写真のアザーカットのデータが手に入ります
MyGO!!!!!とは?
TVアニメ、ゲーム、コミック、声優によるリアルライブなど様々なメディアミックスを展開する次世代ガールズバンドプロジェクト「BanG Dream!(バンドリ!)」から生まれた、 "現実(リアル)"と"仮想(キャラクター)"が同期するバンド・MyGO!!!!!(マイゴ)。 バンドメンバーは、Vo.羊宮妃那(高松 燈役)、Gt.立石 凛(千早愛音役)、Gt.青木陽菜(要 楽奈役)、Ba.小日向美香(長崎そよ役)Dr.林 鼓子(椎名立希役)。 2023年6月よりバンドリ!プロジェクトのアニメ新シリーズである「BanG Dream! It’s MyGO!!!!!」を放送。 同年8月にKT Zepp YokohamaにてMyGO!!!!! 5th LIVE「迷うことに迷わない」を開催。 さらに同年11月には1st Album「迷跡波」のリリースと、過去最大規模となる東京ガーデンシアターでの単独ライブ開催が決定している。
TVアニメ「BanG Dream! It’s MyGO!!!!!」ストーリー
「一生、バンドしてくれる?」
高1の春の終わり。羽丘女子学園では誰も彼もがバンドをしており、遅れて入学した愛音も早くクラスに馴染めるよう、急いでバンドメンバーを探す。 そんな中、「羽丘の不思議ちゃん」である燈がまだバンドを組んでいないと知り、 愛音はなんとなく声をかけるが……。
傷だらけで不格好な、私たちの音楽(叫び)。
迷子でもいい、迷子でも進め。
INTERVIEW : MyGO!!!!!
TVアニメ『BanG Dream! It's MyGO!!!!!』の第10話、『詩超絆』のライブシーンを見て涙が溢れた。自分でもなぜ泣いているのか、わからなかった。しかしそれはきっと、MyGO!!!!!の音楽の力なのだと思う。彼女たちが楽器や歌に込めた歌が、感情を突き動かしたのだ。MyGO!!!!!の1st Album『迷跡波』には、そういう心に響く楽曲が詰まっている。今回、メンバー全員に話を聞くと、本当に真摯に音楽に向き合っていて、それでいて音楽を鳴らすことを楽しんでいることが伝わってきた。まだまだ走りはじめたばかりのMyGO!!!!!。迷いながらも、ひたむきに進み続ける彼女たちの姿をこれからも追い続けたいと思った。
取材&文 : 西田健
写真 : つぼいひろこ
これまで向き合ってきた時間はかけがえのないもの
———MyGO!!!!!のみなさんは昨年2022年7月3日にMyGO!!!!! 1st LIVE「僕たちはここで叫ぶ」を開催してから1年以上活動されていますよね。これまでの振り返ってみていかがですか?
林鼓子(以下、林):最初のころは、そもそもキャスト名を公開していなくて、正体を明かさずに、演じている椎名立希としてライヴをしていたんです。だからずっと自分じゃない誰かが活動しているみたいな気分でしたね。4th LIVEで皆様のお顔が見えたときには、「わぁ、こんなに来てくださっていたんだ」と感動しました。そこで立希と自分がひとつになった感覚になり、お客さんとライヴを通して向き合えている実感が湧きました。
小日向美香(以下、小日向):私はライヴそのものがはじめての経験だったので、そよちゃんとして立っていた方が一人じゃないんだって心強い部分がありました。だからこのMyGO!!!!!の形はすごくありがたい環境でした。改めて振り返ったら、本当に右も左もわからないところから、皆と一緒にここまで駆け抜けてこれたのがすごいなって思います。今ではライヴでどういうことがしたいのか、自分でどんな音作りをしていきたいのか、考えるようになってきました。みんなと一緒に成長してきた感じがしますね。
立石凛(以下、立石):たったの1年なんですけど頭に思い浮かぶ景色がたくさんありますし、濃い時間だったなと思います。これまで5回も単独でライヴを開催しましたし、他にもフェスとかに出させていただいたり、すごくたくさんライヴをさせていただいてるなと思っています。
青木陽菜(以下、青木):やっぱりライヴを重ねるたびにもっとライヴしたいなって思いますね。いまは2~3ヶ月くらいのスパンでワンマンライブをやらせていただいてるんですけど、やっぱバンド力って場数踏んでこそだと思うので、もっと1ヶ月に1度くらいのペースでやりたいくらいの気持ちなんですよ。そんな欲がでてしまうほど、楽しくバンド活動させていただいてます。
羊宮妃那(以下、羊宮):私、MyGO!!!!!の最初の頃からこれまでのことをメモに残しているんですけど、そのなかで1st LIVEに向けての意気込みとして「これまで向き合ってきた時間はかけがえのないものです」という言葉を自分の中で綴っているんです。そのくらい1st LIVEを迎えるまでにも濃い時間を過ごしてきたんだなって思いました。メモには、MyGO!!!!!が始動した日の天気も記してあるんですけど、それが雨なんですよ。1st LIVEの当日も最初は小雨が降っていましたし、TVアニメのOPテーマ『壱雫空』も「もしこの雨があがっても」からスタートする歌詞なので、いろいろと繋がっているんだなと思いますね。
———皆さんはMyGO!!!!!として活動する前に、それぞれ楽器の経験はあったんですか?
林:私はもともと吹奏楽部出身で、打楽器としてドラムを演奏していたんです。ただバンドの経験はなかったので、最初はロックの音に寄せていく作業が大変だったかな。そこが自分の中で課題でしたね。
小日向:私も吹奏楽部出身で、バスクラリネットを吹いていました。もともと低音が大好きで低音楽器に魅力を感じていたんです。学生時代、軽音部の先輩とお話ししてたときに、ちょうどバンドリ!を見てベースをやりたいなって思っていて、それで「ベースやりたいんですよね」って話したときにその先輩からベースをいただいたんですよ。でもその先輩に「じゃあ一緒にバンドやろうよ」って誘われたときに、自分に自信がなくて断ってしまったんです(笑)。でもなんだかんだでベースは好きで、家で弾いてたりしていて。そんなタイミングでバンドリ!に関わらせてもらって、自分が今までやってきたことが活かされた気がします。
青木:私は小さい頃からピアノをやっていたので、発表会だったりコンクールに出たことはあったんですけど、エレキギターは今回からはじめたんです。人前でギターを弾く経験が初めてだったので、最初のライヴは緊張していましたね。
立石:私は、アコースティックギターを趣味でやっているくらいだったんです。高校の文化祭で1回バンドを組んだことはあるんですけど、エレキギターを練習しはじめたのはMyGO!!!!!が始まってからでしたね。
羊宮:私は今回はじめてバンドのヴォーカルとして参加することになって、役者としてもバンドのヴォーカルとしてもたくさんの課題がありました。キャラクターの声を保つのはもちろんなんですけど、そこに燈ちゃんだからこそ歌詞に込められた想いを乗せることを大事にしているんです。高い音域も低い音域も感情込みで、燈ちゃんとして歌っていますし、ステージ上では燈ちゃんとして立っているので、これほどまでにキャラクターと向き合い、キャラクターとして生きられる時間があるなんて。役者冥利に尽きる日々を過ごしておりますね。