オルタナティヴ・アイドル、BiSと世界最高峰ノイズ・バンド、非常階段が奇跡の融合!! 世界初のノイズ・アイドル・バンドの1stアルバムが完成した!! 日本の音楽シーンの中でも異彩を放つ両グループの初めての邂逅は、2012年11月四谷アウトブレイクで行われたイヴェント「自家発電 vol.00」。ノイズにまみれたBiSの楽曲とともに、蜂の巣や焼きそばなどが空中を舞う壮絶なライヴは大きな話題となった。そして、2013年夏、"BiS階段"が結成!! BiSのお馴染みの楽曲が非常階段の手により新たな進化を遂げた!! また、新録楽曲として戸川純"好き好き大好き"のカヴァーも収録。そんな後世に語り継がれるコラボレーションを記念し、OTOTOYならではのコラボレーションを企画。巣鴨のおばあちゃんに、BiS階段の楽曲を聴いてもらい、BiSメンバーのテンテンコとともに率直な感想をうかがった。普段は交わらないであろう3組のコラボレーションを、目を凝らしてお楽しみいただきたい。
BiSと非常階段の奇跡的コラボレーション
BiS階段 / BiS階段
【販売形式】 : mp3
【販売価格】 : 単曲 250円 / まとめ購入 1,350円
【収録曲】
1. 好き好き大好き / 2. PPCC / 3. nerve / 4. eat it / 5. primal. / 6. Hide out cut / 7. BiS_kaidan
おばあちゃんに訊く!!「この音楽はなんだと思いますか?」@巣鴨地蔵通商店街
2012年11月に四谷アウトブレイクにて行われたライヴで披露されたBiS階段。あの一夜限りだと思われたアイドルとノイズの融合という奇跡のコラボレーションが、今回このBiS階段の音源化によりかたちとなった。一見、相反すると思われるアイドルとノイズ。そんなふたつが、アルバム『BiS階段』では見事な化学反応を起こし、BiSが持つエモーショナルさが非常階段の圧倒的なノイズにより極限にまで高められている。
このノイズとアイドルの融合という壮絶なコラボレーションが、いったいどれほどの訴求力を持っているのか。そんな未知なる可能性を探るべく、われわれOTOTOYはBiSの殺し屋担当テンテンコとともに巣鴨へと足を運んだ。巣鴨と言えば、お年寄りの原宿。その中心部、地蔵通りを歩くおばあちゃんに突撃取材を敢行。BiS階段の「好き好き大好き」を聴いてもらい、率直な感想を述べてもらった。そして人生の大先輩に、テンテンコへのアドバイスを請う。
突撃取材は、最終的に巣鴨駅前の路上で歌っていた自称“日本初のストリート・ブルース・シンガー”との出会いにより、幕を閉じた。人生の先輩たちからテンテンコが得たものはなにか。取材ドキュメンタリーとともに、突撃取材を終えたばかりの彼女へのインタヴューも合わせてお届けする。ここから、ノイズやアイドルの可能性と、テンテンコの未来を探ってほしい。
取材&文 : 前田将博
写真 : 今井理沙
テンテンコ(BiS)、いざ出発!!!!!!
午前10時半、われわれは巣鴨駅に集合した。テンテンコにこの日の意気込みを訊くと、おばあちゃんに大きな衝撃を残したいという頼もしい発言。目的の地蔵通りに向かうと、ちょうど参議院選挙戦真っ最中ということもあり、選挙カーから演説の声が大きく響き渡っていた。まずは、地蔵通りのなかでも人が集まりそうな場所、とげぬき地蔵尊こと高岩寺へと向かう。ここで休んでいたおばあちゃんふたりに声をかけた。
おばあちゃん① 佐藤ミツさん
――よかったら好きな音楽についてお話を訊かせてもらえませんか?
佐藤ミツ(以下、佐藤) : 音楽はダメだな。「蛍の光」や童謡くらいしか知らん。私の時代だと、ほかに軍歌とかもよく聴いたかな。いまはもう、歌はまったく聴きません。
――実は、若い人たちに人気の曲を聴いて、感想を聴かせてもらいたいんですよ。
佐藤 : いやー、若い人たちの曲なんてわかんないですよ。
――そこをなんとかお願いします!
(試聴タイム)
佐藤 : … 昔の曲のほうが私たちに向いてますね。チンプンカンプンですよ。
――実はこれ、アイドルの女の子の曲なんですけど、この子が歌ってるんですよ。
テンテンコ(以下、テンテン) : 噂がひとり歩きしてるみたいだね。
――あなたは?
テンテン : テンテン! BiSの殺し屋担当、テンテンことテンテンコです。
佐藤 : あらー、わからなくてごめんね。テンコちゃん、おいくつですか?
テンテン : 今年で23歳です!
佐藤 : ええ!? お若いというか… うちの孫はいま高校2年生なんだけど、もっと老けてるかもしれないねえ。じつはねぇ、うちの孫が原宿のほうでスカウトされたんですよ。でも、頭の中身がよろしくないので、そういうことをやらせたらえらいことになるっていうので辞めたんです。うちの子はぼーっとしちゃってて、頭が回転してないからね。
――やっぱり、こういう世界で活躍するには頭のよさは大事ですか。
佐藤 : 大事ですよね。テンコちゃんは賢そうだから楽しみですよ。あははは、かわいいねえ(笑)。
テンテン : ありがとうございます!
――アイドルとして見込みがありますかね?
佐藤 : 普通よりちょっと小ぶりだから、それを売りにすればいいんじゃないですかね。かわいらしいですから。覚えておくから、がんばってね。
おばあちゃん② 宮入訓子さん
――おばあちゃんの好きな歌手を教えてください。
宮入訓子(以下、宮入) : 本当に昔になっちゃうけどねえ… 春日八郎とかかなあ。昭和の30年代くらいに活躍していました。もうちょっと若い人だと、山口百恵さんかな。
――山口百恵さんと言えば、当時はみんなのアイドル的な存在でしたよね。
宮入 : 本当にトップ・スターって感じでしたね。テレビ・ドラマにも出てたし。
――そんなおばあちゃんに、聴いてもらいたい曲があるんです。
宮入 : …… うーん(苦笑)。
――コメントしづらいですよね(苦笑)。この曲、実はアイドルの女の子が歌ってるんですよ。
宮入 : わからないなあ。いまのAKBとかきゃりーぱみゅぱみゅだなんだって言われてもわからないから…。
――これを歌っているのは、AKBではなくこの子なんです。
テンテン : 噂がひとり歩きしてるみたいだね(以下略)。よろしくお願いします!
宮入 : いくつになるの?
テンテン : 今年で23歳になります!
宮入 : えええー!! もしかしたら小学生くらいなんじゃないかと思ってたわよ(笑)。
テンテン : うふふふふ。
――この子がこれから活動していくにあたって、なにかアドバイスをいただけないでしょうか。
テンテン : いろいろ活動を続けているといいことばかりじゃないと思うんです。そういうときにどう乗り越えていけばいいですかね。
宮入 : なにか言われたりして嫌なことがあったとしてもそれを踏み台にして、人はこういうふうに見てるんだって自分で受け止める。みんな同じふうには見てないと思うから、いろんな人の意見を訊くのも大事よ。それで落ち込まないで、乗り越えてね。
テンテン : なるほど。
――これから社会の荒波に飲まれていくわけですからね。
宮入 : 社会に飲まれたほうががいいわよ。それで強くなっていくから。気をつけてね。
テンテン : ありがとうございます!
おばあちゃんはふたりともとても優しい方で、曲に対しては困惑気味であるものの、テンテンコへはとても丁寧にアドバイスをしてくれた。ありがとう、おばあちゃん。お昼に近づくにしたがい、日差しもだいぶ強くなってくる。みんなでかき氷を食べつつ、取材を続ける。取材を続けるうちにわかったのだが、巣鴨の人はみんな結構取材慣れしている。どうやら、この辺りは街頭取材の定番の場所のようだ。実際、われわれのほかにもテレビ関係と思われる一行を見かけた。そのせいか、声をかけても断られる回数が多くなってくる。仕方がないので、商店街の一角にある小魚専門店「築地ヤマノ」の奥様に声をかけた。
おばちゃん 築地ヤマノさん
――好きな歌手を教えてください。
築地ヤマノ(以下、築地) : 昔いつも歌ってたのは橋幸夫でしょ。あとは舟木一夫。
――やっぱり、最近の曲よりも昔の曲が好きですか。
築地 : そうだねえ。やっぱり、私は美空ひばりさんとかの歌が好きですね。
――そんなお母さんにいま話題の曲を聴いてもらって、率直な感想を訊かせてもらいたいです。
築地 : うーん… なに言ってるかわからない(笑)。曲の内容とかそういうのが全然わかりません!
――音はいかがですか?
築地 : うるさーい(笑)! ただ音が鳴ってるって感じに聴こえるわね、おばさんには。
――実はこの曲は、女の子のアイドル・グループが歌っているんですが、この子はそのメンバーなんです!
テンテン : 噂が(以下略)。
築地 : テンコちゃんていうの!? へえ、全然知らなかった。覚えておきまーす!
――この子がこれからアイドルとして活動していくにあたって、人生の先輩としてアドバイスをいただきたいのですが…。
築地 : 正直に生きていればいいんじゃないの? うふふふふ、わかんない(笑)。
とても陽気な奥様だった。最後に、番外編でおじいちゃんにも声をかけてみようという話になる。しかし、おじいちゃんはみんな全くつれない。テンテンコ自ら声をかけるも、立て続けに取材拒否。諦めかけて駅に向かって歩いていると、巣鴨駅前でアンプとCDを並べているミュージシャンらしき人の姿が目に入った。なかばヤケ気味に声をかけてみると、快くわれわれの取材に応じてくれた。この人、話を訊けば訊くほど濃い…。最後に、とんでもない人に出会ってしまった。
番外編 巣鴨の路上ミュージシャン裕力也さん
――お父さんは、いつもここで歌ってらっしゃるんですか?
裕力也(以下、裕) : 僕はね、一応プロのミュージシャンでね。日本でただひとりのストリート・ブルース・シンガーなんだよ。
――ずっと巣鴨で歌っているんですか?
裕 : ここで7年くらいやってるけど、普段はいろんな劇場に出たりね。劇場の仕事がないときはここで歌ってるんだ。いつもは名刺持ってるんだけど、今日は切らしちゃってる。
――尊敬してるミュージシャンはいますか?
裕 : もう亡くなっちゃった作詞家の星野哲郎先生を尊敬してるんだけど、若い頃から尊敬してるのは裕次郎さんかな。
――歌謡曲寄りの音楽も聴かれるんですね。
裕 : 歳とってからはそういう曲もやるようになったしね。
――実はですね、そんなお父さんに聴いてもらいたい曲があるんですよね。ぜひプロのミュージシャンの方の感想を聴かせてください。
裕 : … これ、モンゴル系の音楽でしょ。
――いや、日本人ですね。
裕 : え、日本人? 音楽ってね、万国共通だからそんなふうに聴こえるんだよね。モンゴル音楽の旋律に感じたんだよね。
――どんなところがモンゴルっぽいですか?
裕 : テンポとかリズムとかね。まあ、いまふうでいいんじゃないの? 平凡社の都築響一って人が書いてる「演歌よ今夜も有難う」っていう分厚い雑誌があるんだけど、それに僕は掲載されているのでぜひ読んでほしいね。この間はフジテレビのさまぁ~ずの番組に出たし、いまはTBSが密着取材してるんだよね(しばらく力也さんの話が続くのでカット)。
――この曲、実はこの子が歌ってるんですよ。
テンテン : どうもー(笑)。うふふふふ。
裕 : え、小学生かなんかか?
テンテン : 違います! 今年で23歳です!
裕 : そんな歳になるの? なんかね、売れそうな感じするよ。キャラがいいよ。
テンテン : ありがとうございます。
――では、自己紹介を。
テンテン : 噂が(略)。
裕 : テンテンコっていうんだ? 所属はまだ決まってないのかい?
テンテン : 一応、エイベックスっていうところにいます。
裕 : いやー、エイベックスの専務もよくここに来るよ。
テンテン : ほんとですか(笑)!?
――そんな先輩ミュージシャンから、この子にアドバイスをいただけないでしょうか。
裕 : この業界はさ、インチキが多いんだよ。人を騙したりさ。だから、おいしい話には乗っからないこと。自分を信じてやることだよ。それでね、ヴォイスを一生懸命やりなさいよ。
――ヴォイス・トレーニング?
裕 : そう、それ。でも、小さいから23とは思えなかったなあ。これがひとつの武器になると思う。絶対売れるよ。
テンテン : ありがとうございます。
――最後に、この子にメッセージをください。
裕 : 1~2年後に絶対この子は上がってくるよ。間違いないよ。感じるものがあるから、絶対に大丈夫だよ。がんばって。またここをとおったときには寄りなよ。いろんな芸人さんも来るしさ。
テンテン : ありがとうございました! 暑いので気をつけてください。
どこまでが本当でどこまでが嘘なのかよくわからない、謎のシンガー裕力也。(ちなみに、あとで調べてみたところ、本当にテレビの取材などを受けているちょっと有名な人らしい)。彼はミュージシャンというだけあって、もっともらしいアドバイスをたくさんしてくれた。彼が残してくれた「自道にやっていれば必らずチャンスは来ます(原文ママ)」という言葉は、きっと誤字ではなく彼なりのメッセージなのだろう。テンテンコには、この言葉はどう響いていたのだろうか。最後に、アルバム『BiS階段』の話なども交えつつ、今回の突撃取材を振り返ってもらった。裕力也に刺激をもらったのか、テンテンコの口からは、最後にとても力強い言葉が飛び出した。
テンテンコ インタビュー
――お疲れさまでした。おばあちゃんは、3人とも「がんばって」って書いてくれましたね。
テンテン : なんか鬱になりそうですね。みんなで「がんばって! がんばって! 」って。
――BiS階段の曲を聴いてもらったら、苦笑いしてたり、なんて言えばいいのか戸惑ってる感じの反応が多かったですね。
テンテン : まあ、ある程度想像はできてたかな。でも、きゃりーぱみゅぱみゅとかAKBとかって名前が出てきたので、それとは違うだろって思いました。おばあちゃんのなかでは、それも一緒になっちゃうのかって。
――BiS階段ときゃりーぱみゅぱみゅが同じくくりで語られてしまうと。
渡辺淳之介(以下、渡辺) : テンコちゃん、すごくいいこと言ってるよ。どうしたの?
テンテン : おばあちゃんのジャンルの枠はすごく広くって、むしろ私の方が見る目が狭かったのかなって思いました。
――テンコさんとしては、BiSの曲が普通のアイドルからますますかけ離れたアレンジをされることに、どう思いますか?
テンテン : それを求めてBiSに来たので。なんか私、親とかは普通に生きてほしいって思ってるんだろうなって思うんです。
――親に普通であることを求められて生きてきた。
テンテン : そうは言わないんですけど、たぶんそうなんだろうなっていうのは感じるんですよ。女子校の中高一貫の学校に入れられたりとか。私もそれが嫌ではなかったんですけど、やっぱりちょっと親の目を気にしてたんだろうなって思って。でも、大学を卒業して就職しないでこんなところに来て、はじめて親を解き放って自分で選んだ感じがしてるんです。その結果、こうして私の好きな戸川純さんのカバーができたりとか、非常階段さんと一緒にコラボレーションができたりするので、自分の選択が本当に間違ってなかったんだなって思います。
――テンコさんは加入当初から戸川純さんの名前はいろんなところで出していますけど、非常階段も好きだったんですか?
テンテン : 非常階段さんは、好きとかいうレベルの人ではないなって思います。私のなかでは、歴史上の人物みたいな感じがするので。
――ノイズという音楽に抵抗はなかったですか? アンダー・グラウンドな音楽が好きな人でも、ノイズは結構好みが別れると思うんですよ。
テンテン : 抵抗はなかったですね。私、結構人の叫び声とかが好きなんですけど、本当の叫び声じゃないものが好きなんですよ。
――歌のなかで出てくるシャウトとかが好きってことですか?
テンテン : 歌とかに限らず映画とかもそうなですけど、リアルじゃない叫び声を聴くのが好きです。スカッとするし。ジェット・コースターとか、怖いけど乗りたくなるじゃないですか。でも、乗ったあとすごい気持ちいいですよね。その感覚にノイズが似てると思います。聴いてて、すごく気持ち良くなる。
――「好き好き大好き」のPVでは、チェーンソーを振り回したり消化器を撒いたりしていますが、こちらも爽快だったんじゃないですか?
テンテン : 多少は指示もあったんですけど、基本は自由に好きに暴れるみたいな感じだったので、すごく楽しかったですね。でも、最後に出てくる豚の頭が本物なんですけど、臭いがすごくてあれだけはやばいなって思いました。
渡辺 : あれ、2~3日放置してあったらしいよ。
テンテン : 強烈だったんですよ。ライヴ・ハウスに豚が投入されたときから空気がやばくなりました。それ以外は、衣装もすごく私好みでかわいかったし、嬉しかったです。
――あの衣装はまさに戸川純さんですよね。
テンテン : セーラー服とか、すごいかわいいじゃないですか。普通にかわいいものを着ることはBiSに入ってからなかったですからね。あとは、消化器を撒くのも楽しかった。
――さっきのシャウトの話もそうですけど、テンコさんはうちに溜め込んでいるものが多いんじゃないですか? 発散したい欲求がある気がします。
テンテン : そうかも。被害妄想的な部分もあるので。根に持つというか、人に言われたこととかを結構気にしちゃいます。特にいま目の前にいる渡辺さんとかに言われたこととか覚えちゃってるので、そういうのがたぶん溜まってる。
――渡辺さんにどんなことを言われるんですか?
テンテン : 最近、「いなたいね」って言われて…。私はその言葉の意味を知らないんですけど、わからないなりにずっとのしかかってます。でも、いまだにわからないです。いなたいってどういう意味ですか?
渡辺 : ヤフー知恵袋によると、「渋い、泥臭い、垢抜けない、いい意味で洗練されていないこと」を指します。
テンテン : ああ、私まさにそれです。自分のコンプレックスですね。はぁ…。
――テンコさんは、垢抜けないキャラじゃないんですか?
テンテン : 最近、垢抜けたくておしゃれになろうと思ってるんです。昨日も(カミヤ)サキちゃんに、すごいおしゃれなファッション系のブログとか、ストリート・スナップ系のサイトを教えてもらって。
――今日おばあちゃんも言ってましたけど、テンコさんの小さいところがいい、大事にしなよっていう意見が多かったですよね。人の意見を訊いた方がいいよっていう話もありました。
テンテン : あー、そういえば私は全然人の意見を訊いてない。小さいことを生かせていいねとかいろんな人に言われるんですけど。
渡辺 : 人の意見を訊くのは大事だよ。自分の意見を貫くより人の意見を訊いた方が意外と楽しいっていうことも多い。自分がめっちゃいいと思っていることが、意外とネックになってるってことも多いし。これは絶対に自分の方が合ってるなって思っても、あとで訊いておいた方がよかったなって思うこともあるからね。意外と、人の意見を訊いたり客観視することって難しくてできないんですよ。
テンテン : できないです。
渡辺 : 特に芸能人や前に出る人っていうのは自分を客観視できない人が多いからね。なおさら人の意見は大事になってくる。
――すごくいいこと言ってますね。こんな渡辺さんをはじめて見ました。
渡辺 : まあ、基本的に僕は人の意見を訊かないですから。
テンテン : 人に言っておきながら(笑)。
――今回、巣鴨の街頭で取材をしてみて、印象に残っている人はいますか?
テンテン : やっぱり最後の人が強烈でしたね。裕力也さん。
――日本で唯一のストリート・ブルース・シンガーらしいですからね。
テンテン : 人生いろんなゴールがあるんだなって思いました。自分が成功してるつもりで「がんばれば道が開ける」とか言ってましたから。
――それで成功してるつもりなのかと(笑)。
テンテン : あはははは! なんかでも、自分が成功だと思えば成功なんだなって思いました。力也さんはすごい楽しそうだったので。
――力也さんは、2年くらいがんばってたら成功するとおっしゃってましたけど、2年後にはBiSは消えてる予定ですよね。
テンテン : そうなんですよ。でも、たぶんそれも力也さんのペースで2年て言ったんだと思います。
渡辺 : 力也さんの2年は、私にとっては1日くらいだと。
テンテン : いやいや(笑)。でも、実際時間はないし2年なんて言ってる余裕はないので、そんな生温いことじゃダメですよね。こっちは、1日1日が生きるか死ぬかの勝負なので。
BiSと非常階段、それぞれの音源も配信中
BiS階段プロフィール
全裸、内臓、血まみれ、釘バット、スク水LIVE、24時間インストア、LIVEギロチン席無料招待、家政婦オークション等、アイドルの価値観をブチ破る、既成の概念に囚われない無軌道な活動が話題のオルタナティヴアイドル“BiS”と1979年に世界初のノイズバンドとして活動をスタートし、大音量+即興演奏という基本コンセプトのもと四半世紀以上に渡りノイズ演奏を続け、「キング・オブ・ノイズ」という異名で国内外に名を知られている“非常階段”。日本の音楽シーンの中でも異彩を放つ両グループは、2012年11月四谷アウトブレイクで行われたイヴェント「自家発電 vol.00」で初遭遇し、 “BiS階段”のコラボレーションLIVEが披露された。 まさにカオスともいえるノイズとアイドルが融合する壮絶なLIVEは大きな話題となった。 そして、2013年夏この両アーティストがノイズ・アイドル・バンド“BiS階段”を結成!!
BACK NUMBER
vol.1 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
アイドル・グループ・プー・ルイを結成する前代未聞のプロジェクトがついにスタート!
vol.2 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.2 - オーディション -
vol.3 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.3 - ナカヤマユキコ編 -
vol.4 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.4 - ヨコヤマリナ編 -
vol.5 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.5 - メンバー全員決定 -
vol.6 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.6 - 初お披露目。そして、グループ名は? -
vol.7 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.7 -『エレガントの怪物』-
vol.8 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.8 -初レコーディング作品フリー・ダウンロード開始!
vol.9 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.9 -BiS初のフル・アルバムが、2011年3月23日発売決定! -
vol.10 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.10 -1st フル・アルバム『Brand-new idol Society』先行配信開始! -
vol.11 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.11 -待望の初アルバム『Brand-new idol Society』配信開始!
vol.12 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.12 -アイドル・グループ構成員増殖計画セカンド・シーズンスタート!
vol.13 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.13 -中野heavy sick zeroのワンマン・ライブ!
vol.14 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.14 -BiS次回作の一斉楽曲コンペ開催決定! !
vol.15 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.15 -BiSとtengal6のコラボ楽曲フリー・ダウンロード!
vol.16 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.16 -号外! BiSからヨコヤマリナが電撃卒業!
vol.17 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.17 -リナハムありがとう! 衝撃のPV公開!
vol.18 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.18 -7月9日下北沢shlterで新メンバー発表! -
vol.19 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.19新メンバーテラシマユフ入学式-
vol.20 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.20 -渋谷WWW目前プー・ルイ、インタビュー-
vol.21 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.21 -渋谷WWW「BiBフェス! 」ライプ・レポート! ! ! -
vol.22 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.22 -「怒髪天のハロウィン 百鬼フェスティバル」にBiSが登場っ! ! ! -
vol.23 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.23 -怒髪天にBiSが突撃インタビュー&ライヴ-
vol.24 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.24 -売り切れ続出! タワーレコード限定シングル発売開始! -
vol.25 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.25 -テラシマユフへインタビュー! 優等生が見せた葛藤-
vol.26 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.26 -リキッド・ルーム・ワンマン目前メンバー・インタビュー! -
vol.27 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.27 - 満員御礼! BiSリキッドルーム・ワンマン・ライブ!
vol.28 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.28 - プー・ルイ インタビュー「理想のリーダー像とは」連続企画スタート!
vol.29 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.29 - ヒラノノゾミ インタビュー「アイドルグループでの存在意義」
vol.30 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.30 - テラシマユフ インタビュー「BiSに優等生は必要! ? 」
vol.31 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.31 - 新メンバー・ワッキー&ミッチェル 初インタビュー
vol.32 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.32 - プ—・ルイ インタビュー「リーダーとしての葛藤と決意」
vol.33 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.33 - アナログ盤『ABiSCDiS』リリース記念 BiSの工場見学
vol.34 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.34 - 渡辺淳之介(BiSマネージャー) インタビュー「BiS誕生以前の物語」
vol.35 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.35 - 祝・メジャー・デビュー『PPCC』BiS全力特集
vol.36 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.36 - Road to 赤坂BLITZ
vol.37 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.37 - 辻本翔(BiS アシスタント・マネージャー)インタビュ—「研究員からBiSマネージャーへ」
vol.38 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.38 - BiSメジャー1stアルバム『IDOL is DEAD』 松隈ケンタ(BiSサウンド・プロデューサー) INTERVIEW
vol.39 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.39 - BiSメジャー1stアルバム『IDOL is DEAD』 南波一海によるロング・レビュー掲載
vol.40 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.40 - 『IDOL is DEAD』リリース記念 BiS公開インタビュー
vol.41 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.41 - 2012年のBiS、そして2013年へ
vol.42 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.42 - BiSとDorothy Little Happy『GET YOU』リリース
vol.43 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.43 - プー・ルイ、国技館に降り立つ
vol.44 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.44 - 国技館ワンマンへの道!!
vol.45 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.45 - 2013年3月16日(土)@東京・両国国技館 「WHO KiLLED IDOL? 」
vol.46 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.46 - ミチバヤシリオ インタビュー 加入1年にして語る現在の想いとこれから」
vol.47 アイドル・グループになりたかったプー・ルイ
プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.47 - 新メンバー初インタビュー テンテンコ、カミヤサキ、ファーストサマーウイカ