少女たちはなぜ炎上グループでアイドルに? 天下のちゃんゆき、モズク・サン編──バナモン新シングルを配信
ファンとラップ越しにキスしたり、ラブホテルでオフ会を開催したり、新作MVではあの田代まさしとコラボを果たすなど、その活動がネット上で「炎上」という形でたびたび話題になっているアイドル・グループ、THE BANANA MONKEYS。現在どんどん増えているアイドル・グループの中でも、他にいないようなアイドル・グループをつくりたい、という思いからスタートしたこのグループが、2018年8月8日(水)に1stシングル「今を生きろ。」をリリース。OTOTOYはこのリリースに先駆けて1週間先行ハイレゾ配信をスタートしました!
そして「炎上アイドル・グループ」とも言われることも多い彼女たちが、なぜこのグループでアイドル活動をしているのか、という疑問に迫るため前半、後半の2回に分けてインタヴューを実施。前半となる今回は天下のちゃんゆき、モズク・サンの2人へのインタヴューを掲載する。
1stシングルをOTOTOY独占ハイレゾ配信中!
THE BANANA MONKEYS / 今を生きろ。
【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV(24bit/48kHz) / AAC
>>>ハイレゾとは?
【配信価格】
単曲 257円(税込) / アルバム 400円(税込)
【収録曲】
1. 今を生きろ。
2. Viewtiful World
3. 今を生きろ。(inst)
4. Viewtiful World(inst)
INTERVIEW : 天下のちゃんゆき、モズク・サン(THE BANANA MONKEYS)
ときに炎上も辞さない戦略で話題を集めるTHE BANANA MONKEYS。その企画ばかりがフィーチャーされがちだが、その主役であるはずのメンバーの素顔はなかなか見えてこない。そこで2回にわけて、メンバー2人ずつにインタビューを実施。今回は唯一のオリジナル・メンバーである天下のちゃんゆき、そしてモズク・サンの魅力に迫った。
ライヴ中に盛り上げ役として欠かせない天下は、意外にも幼少期から最近まで言葉がうまく話せず、学校では「妖精図鑑」を描いていたという。一方のモズクは”陽キャ”で、高校時代には生徒会も務めていた。一見、正反対に思える彼女たちが、いかにして同じグループに所属することとなったのか。ここからはじまる彼女たちの物語に、注目してほしい。
インタヴュー&文 : 前田将博
写真 : 大橋祐希
どんな子供時代、青春時代を過ごしてきた?
──ふたりの子供時代を教えてください。
モズク・サン(以下、モズク) : 私は陽キャだったかも。小学生の頃からアイドルが好きで、ずっと歌ったり踊ったりしてました。それをたまに親に見られて、恥ずかしくて落ち込んだり。学校でもわりとずっと廊下とかで歌ってましたね。響くから(笑)。
──廊下で歌ってても受け入れられるキャラだったんですね。
モズク : 歌が好きな子が多くて一緒に歌ってたので、変な子ではなかったですね。中学の文化祭とかでも、個人発表とかでよく歌ってました。だから、当時からあまり変わってないですね。
天下のちゃんゆき(以下、天下) : 私は小学生の頃から言葉があまりしゃべれない子で、「妖精図鑑」をずっと描いてました。そしたらまわりにめっちゃ友だちが来て、「描いて! 描いて!」って言われるので、その子をモチーフにした妖精を描いたり。あとは、教室でシャボン玉を吹いたりしていました。
──しゃべれなかったというのは、コミュニケーションが苦手だった?
天下 : …… わかんないですね。バナモンに入ったときも最初はしゃべれなかったので、無口キャラだったんですけど、いまはしゃべれるようになった。それまでは、しゃべっててもうまく伝えられない感じでした。ただ幼馴染がヤンキーの妹だったので、いじめられたりとかはなかったですね。
──中高時代はいかがでしたか?
天下 : 高校時代は、頭に男子が投げた紙飛行機が刺さってきたりしてました。あと男子の罰ゲームで、負けたら私にテストの点数を聞くか、クラスで1番かわいいカワノさんに告白するかっていうのが行われていたので、テストのたびに「天下さん数学何点でした?」って男子が殺到していましたね。
──じゃあ結構孤立してた?
天下 : 見た目がヤンキーみたいな感じだったので、一匹狼でした。休み時間とかも、陽キャの人に自分の椅子がとられてなくなるんですよ。お弁当の時間に、みんなワーッと集まってきて勝手に使われちゃってたので、私はひとりで空気椅子をしながら食べてました。それかトイレで、ずっと音ゲーをシャンシャンやってるか。
──それは結構つらいですね。
天下 : だから学校はほんと嫌いでしたね。一度「熱があるから休みたい」って親に嘘をついたら、その場で熱を測らされて嘘がバレて。「行きたくない」って泣いたんですけど無理やり引っ張って行かされました。それ以来、「行きたくない」って言わなくなりました。その後も耐えられずに、2回くらい無許可で学校を脱走しましたけど……。
──では家でも結構怒られたりしていた?
天下 : 家ではずっと寝ていたので、親がキレてましたね。あと私、よく穴を開けちゃうんですよ。物の扱いが悪かったみたいで、リモコンを投げたらソファーにバウンドして壁に穴が空いたり、水筒を力強く置いたらテーブルに穴が空いたり、そのたびに怒られました。お弁当箱を振り回して遊んでたこともあったんですけど、弟のおでこにあたってやばいくらい腫れて、ヤフー知恵袋で「大丈夫ですか?」って質問したこともありましたね。
──モズクさんは高校時代も順調でしたか?
モズク : 私は高校時代はスカート短くて、わりと「うぇーい」みたいな感じでした。生徒会に入っていて、部活もJRC(Junior Red Cross=青少年赤十字)っていう地域のボランティアをする部活に入っていました。高校で印象的だったのは、卒業の直前は自由登校だったのでその間に髪を染めたんですけど、そのまま卒業式の日に学校に行ったら、先生に黒染めスプレーをかけられたことですね。でも先生ともずっと仲良しだったし、めっちゃ充実してました。
天下 : 私は保護者召喚(呼び出し)を3回くらってますからね。いろいろ問題が多くて、1年間ずっと、1番前の右角の同じ席に固定されてました。
モズク : めっちゃいい位置じゃん(笑)。
天下 : しょっちゅう寝てるし、しゃべらないのでテスト返却のときに名前を呼ばれても反応しなかったんですよ。そしたら物理の先生が、テスト用紙を手裏剣みたいにシュっと投げて帰っちゃった。数学の先生には胸ぐらを掴まれたこともありますね。
ふたりはなぜバナモンに加入した?
──習い事などはやっていたんですか?
天下 : 小学校からずっとピアノをやっていました。中学から吹奏楽部に入っていたこともあって、弦楽器もやっていました。コントラバスやベースとか。乗り気じゃないこともふくめて、ずっといろいろやってきたのが爆発して、いまこういうこと(アイドル活動)をやってるんじゃないかと思います(笑)。
モズク : 私もピアノも習っていたので、当時からなにかしら音楽に関わって生きていきたいと思っていました。吹奏楽部にも入っていましたね。小さい頃から車で洋楽が流れていたり、お母さんも歌うのが好きだったり、音楽一家だったのかな。
──では小さい頃からずっと音楽が夢だった。
モズク : 小3くらいにテレビでアイドリング!!! を知って、それでアイドルが好きになったんです。特に歌やダンスがうまいわけではないけど、すごくいい歌だし、バラエティとかいろんなことをやるし、大好きでした。その頃からずっと、歌で生きていこうと思っていましたね。
──天下さんは?
天下 : 私はずっと漫画家になりたかったですね。でも絵を描くのは好きじゃなかった。浅野いにおの作品とか銀魂がめっちゃ好きだったんですけど、絵がうまくて読者に共感されて、好きなように表現できる漫画家がうらやましかったんだと思います。その頃から表現者に憧れていたので、アイドルにも惹かれたのかな。それで小6くらいのときに、漫画家になる方が難しいって気づいて。
──それでアイドルになろうと?
天下 : アイドルはずっと憧れでしたね。元AKB48の渡辺麻友ちゃんがきっかけでアイドルを知って、そこからBiSやBiSHみたいな地下アイドルも知りました。ただ両親にはずっと医学系を進められてたんです。でも、ずっと勉強も苦手だったし…。
──爆発してしまった。
天下 : 学校でめっちゃ怒られた日があって、すっげえ落ち込んだときに、好きだったアイドルの曲を聴いたら逆にもっと落ち込んじゃったんですよ。彼女たちはこんなに輝いているのに、なんで自分はクズなんだろうって。それで自分もアイドルになりたいと思って、WACKのオーディションを受けました。
──そこからなぜバナモンに。
天下 : バナモンはWACKのオーディションの滑り止めで受けたんです。向こうも1次審査は受かったんですけど、その日がちょうどバナモンの最初の顔合わせの日で、WACKに行かずにこっちに行った。募集要項に「AKBを超える」って書いてあって、運営さんのコメントを読んだら、この人たちは絶対に売れるって思ったんですよね。騙されました。
──モズクさんは、どんな経緯でバナモンに入ったんですか?
モズク : 地元が茨城なんですけど、高1の頃から渋谷まで片道3時間くらいかけてヴォイトレに通っていました。平日にバイトしてお金をためて、毎週土日に泊まり込みで。田舎で教えてもらうより、どうせならちゃんとしたところがいいと思ったんです。でも通ってるだけじゃ誰にも聴いてもらえないと思って、ツイキャスの配信もはじめたんですよ。そこで歌ってたらイベントに誘われて出るようになって、そこで「アイドルやりませんか」って声がかかったんです。
──それからアイドル活動をはじめた。
モズク : 声がかかったのが、高校の卒業式が終わったくらいの時期だったんです。実は4月からカフェみたいなところに就職する予定だったんですけど、内定を取り消してアイドルになりました。そのグループが水戸のご当地アイドルだったので、入る条件が水戸に住むことだったんです。それで本当は実家から離れたくなかったんですけど、一人暮らしをして。親にも、茨城に貢献する活動だからって言って説得しました。
──その後、どのようにバナモンに辿り着いた?
モズク : アイドルが好きなのはずっと変わらなくて、地下アイドルも好きになって。当時好きだったグループが解散したんですけど、そのなかのひとりがバナモンに入ったんです。だからバナモンができた頃から知ってて、追ってたんですよ。それで天下ちゃんを知って、この人と一緒にやりたいって思ったんです。前のグループには、グループ思いの熱い人がいなくて、ずっと不満があったから。
天下 : やばい…… うれしい。泣きそう。
モズク : 正直、その頃は音楽が好きなだけじゃ活動を続けていけないかもって思ったんですけど、天下ちゃんとやりたいから、また音楽をやりたいって思ったんです。だからどうしても入りたかった。それでオーディションを受けたら受かって、上京するってなったんですけど、また親に反対されて、1回バナモンを断ったんです。
──そうだったんですね。
モズク : でもその頃、天下ちゃんがブログに、上京してきた頃のことを書いていて、それを見てたら親とか関係なく、気持ちがあればひとりでも来れるんだなって思ったんです。それで「やっぱりやりたいです」って運営さんに連絡して、入ることになりました。
──みんみんさん、カリンさんもふくめて、いまのメンバーは全員天下ちゃんを見てバナモンに入りたいと思ったんですね。
天下 : うれしい。自分がいる意味あるのかなってたまに思うこともあるけど、自分がいなかったら彼女たちがバナモンにいなかったと思うと、やっていてよかったなって思います。
今後なにを目標に活動をしていく?
──実際に入ってみて、バナモンはいかがですか?
モズク : 私はシドさんとか、SEKAI NO OWARIさんとかの歌も好きなんですよ。バナモンはそういうバンド系の曲も多くて、すごく楽しいです。
天下 : ライヴは好き勝手やらせてもらって、めっちゃ楽しいです。最初に入るときに運営さんが「好きなことをなんでもやっていい。もし犯罪とかをやっても逮捕されるのはおれたちだから」って言ってくれたので。
──いまは天下ちゃんが中心になってライヴを盛り上げていますよね。客席に降りることもあって。
天下 : あれは最初からでしたね。帽子は池袋でライヴ前に見つけて買っちゃって、三川さん(プロデューサー)にはやめろって言われたんですけど、かぶりたいからかぶっています。最初はなにも書いてない赤白帽だったんですけど、ほかのアイドルさんの衣装に背中の文字が書いてあるのを見て、「パシリ」とか日替わりで文字を入れるようになりました。
──モズクさんは24時間企画のキスを経験していますが、抵抗はなかった?
モズク : 楽しかったですね。またやりたいなって思いました。自分が狂ってるのかもしれないですけど、やってるときはマジだから、楽しまなきゃって思いながらやっています。だから、どの企画も楽しいですね。ただ親にはガチで怒られましたけど。24時間企画中に電話がかかってきて、林田さん(プロデューサー)が私の親と戦っていました。まだ会ったこともないのに(笑)。
──では本人より、親を説得する方が大変そうですね。
モズク : 「歯磨き」のMVで全身にチョコをぬってバナナにつけて食べるシーンがあって、当初は私がやる予定だったんですけど、「モズクの親が怖いから」ってなって代わりました。だから親がNGでダメになった企画はあったけど、私がNGだった企画はないですね。
天下 : 私もキス企画はラップや下敷きがあるから抵抗はなかったんですけど、当時センターだったかわいい子と2人組でペアになって、みんなその子とキスしたがるから、マジでつまらなくなって帰りたかった。ずっとカメラマンをやっていたので。
──バナモンのなかで好きな曲を教えてください。
モズク : 「バナナは一日にして実らず」(『Label is not 'Bad'』収録)ですね。歌詞がすごい好きなんです。〈薄暗かった日常も君が隣にいて笑うから、光が射して虹が出る、傘は持たずに行こう〉みたいな感動系で。でも運営さんがこの曲を嫌いだからライヴで全然やらなくて、悲しんでいます。アゲアゲでもバラードでもない曲調だから使いづらいのかな。
天下 : 私は「ヤマトナデシコ」(『Label is not 'Bad'』収録)が大好きですね。好みの曲調ではないんですけど、最初の1カ月はこの曲しかなくてずっと歌ってたから、すごく思い入れがあって聴くたびに最初の頃を思い出します。まだ熊本で親で反対されてた頃からずっと聴いてたから、1番いい曲だと思いますね。
──ふたりの目標を教えてください。
モズク : グループとしては武道館ですけど、親と離れて暮らしているので、テレビを付けたら「今日も娘が元気だな」ってわかるとか、身近に感じられるような活動をしたいですね。本にたくさん載ってるとか。そうしたら親も喜んでくれるかなって思うので。
天下 : 私はMステに出たいですね。そのあと一生自慢できるし。
──紅白じゃないんですね。
天下 : 紅白は、いま見てる人があまりいないですからね。それならガキ使に出たいです。ガキ使に出て、笑わせたい。
モズク : たしかにガキ使は出たい。
天下 : あと、まゆゆとは1回バラエティで共演してみたい。結構体を張ってくれると思うから。パンスト相撲やりたいですね。あと、普通にしゃべってみたい。
モズク : 私はいま1番好きなアイドルさんがももクロさんで、なかでも玉井詩織さんっていう黄色の子が好きなんですよ。でも、好きな人はそのままでいてほしいので、私は近づきたくはないですね。だから共演したい人はいないかな。それよりもずっと歌が好きだったので、いろんな人に自分の歌を聴いてほしいですね。
「今を生きろ。」のご購入はこちらから
【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV(16bit/44.1kHz) / AAC
【配信価格】
単曲 257円(税込) / アルバム 400円(税込)
【配信ページ】
https://ototoy.jp/_/default/p/117110
みんみん、豊臣カリンへのインタヴューはこちらから
少女たちはなぜ炎上グループでアイドルに? (後半)
https://ototoy.jp/feature/20180808
過去作品も配信中!
【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV(16bit/44.1kHz) / AAC
【配信価格】
単曲 200円(税込) / アルバム 2,400円(税込)
【配信ページ】
https://ototoy.jp/_/default/p/98382
LIVE SCHEDULE
3rdワンマン・ライヴ〈新世紀-Genesis-〉
2018年9月7日(金)@恵比寿LIQUIDROOM
時間 : OPEN 19:00 / START 20:00
チケット : VIP 10,000円 / 一般前売 2,000円
チケットの購入はこちら
【その他ライヴ情報】
http://www.thebananamonkeys.com/pages/879891/page_201703041056
PROFILE
THE BANANA MONKEYS
天下のちゃんゆき、モズク・サン、みんみん、豊臣カリンによる4人組正統派アイドル。猿を彷彿させるような躍動感溢れるパフォーマンスを武器に活動中。「世界中を感動の渦に」をコンセプトに今この瞬間も世界中が泣いている。
※ファンのことを「飼育員」と呼び、ライヴ後の物販ではメンバーに「エサやり」を行うために飼育員が大挙する。
【公式HP】
http://www.thebananamonkeys.com
【公式ツイッター】
@info_banamon
【天下のちゃんゆき ツイッター】
@yuki_banamon
【モズク・サン ツイッター】
@mozuku_banamon
【みんみん ツイッター】
@minmin_banamon
【豊臣カリン ツイッター】
@karin_banamon