あのバンドが手がける「血界戦線」から最新アイドル・アニメなど、2015年春アニメをチェック!ーーおとといあにそん部 vol.10
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今回のあにそん部は、前回話題になった「ユリ熊嵐」とボンジュール鈴木についておさらいしつつ、今期のおすすめを語ります。今期は「SHOW BY ROCK!!」や「てさぐれ! 部活もの」「血界戦線」など、いろんなジャンルが粒ぞろい! しかし気づけば、部長が最近ぞっこんの「ラブライブ!」の話から、音楽&アイドル・アニメの歴史という、なにやら深い話にまで発展…!? あにそん部はどこへ向かっているのでしょうか。今回も必読です!
おとといあにそん部! vol.10
■おとといあにそん部とは?
OTOTOYには「おとといあにそん部」なる組織が密かに存在する。アニメ好きの有志が集い、日々語らうだけの組織だ。在籍しているのは、純愛系の学園ものを好む情熱の部長・じゅんを筆頭に、萌え系からメカ系までOK、幅広くアニメ文化に精通している知識の副部長・たくや。そんなふたりを時に冷ややかな目で眺める紅一点、サブカル少女・かじこ。そしてアニメに興味を持ちおとといあにそん部に訪れた永遠の新入部員・じんだ。
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部長 じゅん
純愛系の学園ものを好む情熱家。
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副部長 たくや
幅広くアニメ文化に精通している知識担当。
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マネージャー かじこ
部長と副部長を時に冷ややかな目で眺める紅一点のサブカル少女。
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部員 じん
アニメに興味を持ちおとといあにそん部に訪れた永遠の新入部員。
「ユリ熊嵐」、「ローリングガールズ」、冬アニメはこれがよかった!
じゅん(部長) : じゃあ、まずは冬アニメを振り返えろうか。俺が最後までちゃんと見たのは、結局「ユリ熊嵐」くらいかな。あとは「ジョジョ」とか「弱虫ペダル」みたいなシリーズものと、「ラブライブ!」1期の再放送とか。興味はあっても、なかなか追いつけないものもあったけど。
たくや(副部長) : 「ユリ熊」は良かったですね。心理描写もすごくうまかったし、絵も美しくて。
じん : 熊がかわいい女の子になっている話ですよね。逆に、女の子は熊にはならないんですか?
かじこ : あ、鋭い。このアニメは「好きを諦めない」っていうのがテーマだったんですね。みんなに埋没していれば誰も狙われない、という周囲に対して「私は好きを諦めない」って言っているのが主人公だった。女の子同士であっても、熊と人間っていう種族が違っても… っていう。で、その種族に断絶されたふたりはどうするのか、っていうのが、まあ答えなんですけど… ぼかしておきます(笑)。
じゅん : でもそういう世界観に、ボンジュール鈴木さんの曲がめちゃくちゃ合ってた。
ボンジュール鈴木
JAZZシンガーであった母のもと、幼少期から様々な音楽に触れ、自然と触れるようになったピアノを軸に作曲活動をスタート。今では自身でヴォーカル / ラップ / ポエトリー、打ち込み、ミックス、マスタリングまでを行う。
>>アニメ「ユリ熊嵐」公式サイト
>>ボンジュール鈴木 公式サイト
かじこ : 最後もすごくいいところで流れるんですよねー!
じゅん : ずっとオープニングで使われていたのに、最終話だけエンディングの一番いいところで流れててね。主題歌として、これ以上ないってくらい素晴らしい曲だったんじゃないかな。
かじこ : 特別番組として放送されたボンジュール鈴木さんと幾原監督の対談で、監督が初期の方の脚本だけ読んで、ボンジュール鈴木さんはすべてのテーマを飲み込んで曲を作ってくれたって言っていて。部分的なキーワードだけで、あれだけの世界観を作ったんですよね。
じゅん : もともと持っているボンジュールさんの世界観とすごく合っていたんだろうね。タイアップというよりは、コラボレーションみたいな。
かじこ : いまは、そういう愛のあるタイアップが多くなりましたね。
たくや : それだけアニメが文化として認められているってことじゃないですかね。
じゅん : 昔より、アニメ好きだって自分から言っているアーティストも多いですからね。
じん : 僕は「ローリングガールズ」がすごく良かったですね。THE BLUE HEARTSをすごく狙っていて、昔の世代を惹き付けつつ、ちゃんといまの人にまで訴求力がある感じがしました。
かじこ : 主人公の女の子たちが超普通っていう設定で、モブ扱いをされるんですけど、代わりに各回ごとにいろんな地域が舞台になっていて、いろんな女の子が出てくるんですよ。京都の回は音楽フェスがテーマでおもしろかったですね。
ローリング☆ガールズ©2015 The Rolling Girls 製作委員会
地方自治をめぐる「東京大決戦」の終結から10年後、 都道府県がすべて独立国家となった列島が舞台。ご当地色をテーマパークのように肥大化させた各地域では「モサ」と呼ばれる能力者が自警団を率いて統治していた。……が、主人公はどこにでもいる普通の子。普通の少女4人が各地の諍いを解決するため、世直しの旅へ出る!
>>アニメ「ローリング☆ガールズ」公式サイト
さて、2015年の春アニメは? あの「てさぐれ」も復活!
じゅん : 今期のアニメはどうだった?
かじこ : 私、今回はひと通りさらいましたよ! 副部長は「SHOW BY ROCK!!」好きそう。
たくや : あれは良かったですね。バンドものなんですけど、もとはスマホ・ゲームで、満を持してアニメ化されました。「プリティーリズム」とか「プリパラ」の流れを汲んでいて、やりたい放題でカオスな演出とか、CGがすごかったですね。ライヴ・シーンは必見です!
かじこ : 男性向けっぽいちょっと萌え系なんですけど、イラストも綺麗だし私も楽しめましたね。
じゅん : ロゴがちょっと「けいおん!」ぽい気がする。
たくや : 意識してるんじゃないですかね。全方位狙っている感があります。イケメンのバンドも出てくるし、「うたプリ」(うたの☆プリンスさまっ♪)を好きな層とかまで取り込もうとしているような。
じん : あっ、今期はまた「てさぐれ! 部活もの」があるんですね!
てさぐれ! 部活もの©てさぐれ! 製作委員会
"新しい部活動のあり方を考えるための部活"、てさぐり部。『直球表題ロボットアニメ』監督の石舘光太郎と同プロデューサーの福原慶匡が再びタッグを組んで製作する3DCGアニメ。今期は講談社の月刊誌「少年シリウス」にて漫画連載中の「みならい女神 プルプルんシャルム」とコラボレーションしたスピンオフ作品!
>>アニメ「てさぐれ! 部活もの すぴんおふ プルプルんシャルムと遊ぼう」公式サイト
たくや : 相変わらずカオスでしたね。1話はおっぱいの話していました(笑)。
かじこ : 今回はスピンオフ作品なんですよね。
たくや : てさぐれの4人に加えて「プルプルんシャルム」のメンバーが出てきますね。こっちの作品は初アニメ化です。
じゅん : ゆるいテンションは変わらずだったね。いままでの「てさぐれ」が好きだった人は、すごく楽しめるような感じ。
たくや : 安定感がありますね。これから、いい意味でどんどん壊れていくと思うので、そこも楽しみです。
かじこ : 声優さんもみんなどんどん売れてきているので、作品の勢いや人気はすごい気がします!
たくや : 荻野可鈴さんなんかは、この前メジャー・デビューしたアイドル、夢みるアドレセンスのリーダーですからね。
じん : 僕は「血界戦線」の1話に、すごく惹きこまれましたね。BUMP OF CHICKENのオープニング曲もすごく良くて、作品に声が合ってるなって。
かじこ : これもいいタイアップですよね。エンディングのUNISON SQUARE GARDENの曲も良かったです。
じゅん : ユニゾンの曲を作っている田淵智也(Ba)さんもアニメ大好きみたいだからね。「TIGER & BUNNY」とかもそうだったけど、あの人の曲はどれもすごく愛を感じる。
かじこ : あと、私は「俺物語!!」が、すごくおもしろかったな。女の子がかわいくて。
じゅん : これはラブコメだよね。こういう話は大好きだよ。
かじこ : 昭和感のある図体の大きい男の子が主人公なんですけど、彼の幼なじみがイケメンで、女の子はみんなそっちを見るんですね。でもたまたま痴漢から助けたすごくかわいい女の子が、主人公を好きになるんです。主人公は女の子に好かれることがなかったからなかなか気づかないんですけど、女の子の健気なアプローチがめっちゃかわいいんですよ。
かじこ : 「プラスティック・メモリーズ」も気になっていますね。「STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)」ってアニメわかります? 2011年ごろのアニメなんですけど、かなり話題になった作品で。そのアニメの脚本の方による完全オリジナル作が「プラスティック・メモリーズ」なんです。
たくや : アンドロイドの女の子が出てくる話で、設定もおもしろそうですね。
じゅん : 「STEINS;GATE」も伏線はりまくりで、すごくおもしろかったからね。これも期待できそう。
じん : 副部長の今期のオススメはありますか?
たくや : しつこいですけど、僕はやっぱり「プリパラ」がいいですね。いまは2期がやっていますけど、相変わらず3Dのライヴ・シーンが圧巻で、挿入歌と物語もすごくマッチしていて素晴らしい作品だなと。
バンド・シーン、アイドル・シーンとアニメは接近した?
じん : こういう音楽とアニメの融合って、「BECK」からなんですかね?
かじこ : 「NANA」とかもありますよね。
じゅん : 「NANA」はバンドをやっている人の話だけど、メインは恋愛だよね。そういう意味でストーリーの中心に音楽がくるようになったのは「けいおん!」あたりからなんじゃないかな。あれは音楽が中心にあって、いいライヴをするためにどうするかとか、そのために合宿したりとか。「ラブライブ!」もそういう意味では音楽が中心にあるよね。ただ、こっちはアイドルだから、また別の流れもある気はする。特に幼女向けのアイドルものは、昔からある魔法少女ものの流れも汲んでるんじゃないかな。
たくや : 「プリパラ」なんかはまさにそうですね。髪の毛の色とかも意識している感じはします。どれも、違う自分になれるっていう大きなテーマがあって。
かじこ : 「セーラームーン」とか「おジャ魔女どれみ」なんかもそうですよね。
じゅん : そういう流れと「けいおん!」みたいな音楽ものの流れがうまく重なったのが「ラブライブ!」なのかな。ニッチな層だけじゃなくて、ちゃんと一般向けに消化されているというか。
かじこ : アニソンを作るクリエイターが増えたのも大きい気がしますね。アニメを観ていた層が20~30代になって、いわゆる”アニソン”とその他の音楽を分けて考える人が少なくなったというか。ハルヒ(「涼宮ハルヒの憂鬱」)も音楽的評価が高いですけど、あのあたりからアニメ音楽が注目されるようになった気が。
じゅん : 「けいおん!」の前に「ハルヒ」があったのは大きいよね。
たくや : あれは音楽メインの作品ではないですけど、ライヴ・シーンもすごく作り込まれていましたからね。
じん : 「ラブライブ!」以降の作品ていうのは、まだないんですかね。
たくや : 「SHOW BY ROCK!!」とかも流れは汲んでいますけど、まだそこまで大きくはないですからね。
かじこ : でも、そういう小さい女の子が観るようなアニメも、そっちにちょっと寄ってきている気がします。
じゅん : 「ラブライブ!」はリアルにアイドルに憧れる世代、中高生のファンが多いからね。
たくや : スマホ・ゲームがあることも大きいんじゃないですか? ちょうどスマホを持ちはじめたくらいの人たちが「スクフェス」(ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル)にハマって。
じゅん : あとはやっぱり、アニメのストーリーが秀逸だもんね。1期の再放送も最後まで観ちゃったし、やっぱりすごく良かったもん。後半は毎回涙ぐみながら観てた。
じん : ちゃんと1話で話が完結しつつ、全体にも流れがありますもんね。
たくや : 話の積み上げ方とか、伏線の張り方とかもうまいです。
じゅん : あれ観たら、女の子はみんなアイドルになりたくなると思うよ。俺もどうやったらμ'sに入れるのか、最近よく悩んでるもん。ことりちゃんになりたい!!
一同 : ……。
かじこ : こ、今回はそんなところですかね! 次回も、よろしくお願いします!!
おとといあにそん部バックナンバー
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- おとといあにそん部 vol.2――TVアニメ「ノブナガン」
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- おとといあにそん部 vol.5――TVアニメ「ジョジョ」シリーズ&「神々の悪戯」
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