昨年末からスタートしたこの「アイドル・グループ構成員増殖計画」もいよいよ佳境。そこで今回は4人のメンバーに揃ってもらい、いよいよ直前まで迫ってきたワンマン・ライヴにかける思いを存分に明かしてもらおうと思っていたのだが、プー・ルイが高熱を出してダウンしたため、急遽彼女を除く3人と会話することになった。結果的にはこのイレギュラーな形だからこそ引き出せた彼女達3人それぞれの心情がここで読みとってもらえるのではないかと思う。それにしても、この怒涛の一年の集大成となる大舞台を控えて少し思い詰めた様子の彼女達を見ていると、さすがに少し心配になる。このワンマン・ライヴ「IDOL is DEAD」は節目ではあっても、彼女達が頂点に辿り着くまでにこれからも邁進していく道のりの通過点に過ぎないだろう。しかし彼女達がこの日にかける思いには、なにかそれ以上に気負ったものを感じるのだ。新曲「primal.」で歌われる「来年のことより今を信じたいんだ」というラインは、そんな彼女達4人を繋ぐ正直な思いを端的に表したものなのだろう。12月20日、BiSはリキッド・ルームの舞台で灰になる覚悟だ。
(インタビュー&文 : 渡辺裕也)
BiSリキッド・ルーム・ワンマン・ライブ!!
3rdシングル『Primal.』がライブ会場で先行販売!
『primal.』(初回盤)
1. primal.
2. eat it
3. ウサギプラネット(初回盤のみ)
4. YAH YAH YAH
5. primal.(Alien Rabbitz Remix)
(※初回盤はDVD付きになります)
『primal.』(通常盤)
1. primal.
2. eat it
3. KFC(通常盤のみ)
4. YAH YAH YAH
5. primal.(Alien Rabbitz Remix)
※当日CD購入の方には、もれなくメンバーとのハグ券(有効期限付(有効期限は未定))がついてきます!
ライブ会場で「おみくじ的! 高音質LIVE音源付きオリジナル・ポストカード」を販売開始!!
12/20(火) のリキッドルームにて、BiSの「おみくじ的、高音質LIVE音源付きポストカード」の販売を開始します。ポストカードの種類は全部で6種類。各種250枚の限定枚数です。このポストカードのために撮り下ろされた写真や、過去のアー写の別ヴァージョン、さらには驚愕のハズレ生写真まで! このポストカードには、メンバーからの6種類の目覚ましボイスと、11/13(日)の渋谷WWWでのLIVE音源が最高音質のDSDでダウンロードできるダウンロード・コード付き! どの写真があたるかは、封を開けてからのお楽しみ! BiSから届いたおみくじで、来年の運試しをどうぞ!
価格 : 500円
内容 :
・オリジナル・フォト(6種類、内1種ハズレ)
・目覚ましボイス(6種、内1種ハズレ)
・DSD高音質LIVE音源(2011年11月13日@渋谷WWW)
Everybody ListenでBiS『primal.』が全曲試聴!
全曲試聴はこちらから↓↓↓↓
夢を叶えてからじゃないと
――リキッド・ルームでのワンマンは結成当時からの公約でもあったよね。でも、いざもうすぐその日を迎えると思うと、1年前に想定していたものとはまったく別のものになったような気がするんだけど、どうかな。
ナカヤマユキコ(以下、ナカヤマ) : そうですね。でも、結成当時の予定ではもう少し早い段階でやるはずだったじゃないですか。それでもちゃんと会場をお客さんで埋められるのかどうか… 。それに、今まではワンマンでも1時間以上のライヴをやることはなかったから、お客さんが飽きないかどうか、私達の体力面も持つのかどうか、心配なことばかりなんですよね(笑)。
――最近のライヴを見ていると、かなりパフォーマンスがしっかりと構築されたものになってきているよね。逆に言えば、前の突飛でごちゃごちゃの感じは薄れてきているとも思ったんだけど、これは意識的にそういう方向性にシフトしているのかな。
ナカヤマ : ユフちゃんが加わってから、振り付けの質もパフォーマンスも上がったと思います。あと、これは私だけかもしれないですけど、リキッドのことを強く意識し出してから、目線の高さや、会場を広く見てライヴすることを心がけるようになったんですよね。前までは前方に集まってくるお客さんと楽しんで盛り上げていく感じだったんですけど、今は後ろの方で見ているお客さんをなるべく前に引き込みたくて。振り付けは曲によってやり方が違うんですけど、例えば「マグノリア」みたいな面白可笑しい感じの振りは、だいたいプーちゃんが変なポーズして「こういうのやりたい」っていうところから始まることが多いですね(笑)。そこに私が意見していく感じです。逆にかっこいい振りをつけたい曲だったら、ダンス経験があるユフちゃんに仕切ってもらって。
テラシマユフ(以下、テラシマ) : BiSの場合は踊りやすい曲を選んで振り付けするんじゃなくて、届いてきた曲のイメージに合わせて振りを考えていくから、その難しさはありますね。なによりも一緒に歌わなければいけないのが大変です。
――前から気になっていたことで、BiSの楽曲には作詞者のクレジットがBiSになっているものがあるよね。あれはメンバー全員が書いてると受け取っていいのかな。
テラシマ : 1曲に対してそれぞれがひとつずつ別の詞を書いてくるんです。
ナカヤマ : そこからよい部分をマネージャーの渡辺(淳之介)さんが選んでまとめていくんです。
――あなたたちのグループ名を冠した「BiS」、そしてシングルとしてリリースした「my Ixxx」と「primal.」。この3曲の作詞クレジットはBiSだよね。あの3曲で歌われている内容って、誰がどう聞いてもBiSの姿を思い浮かべずにはいられないと思うんだけど、みんなは楽曲でもこのグループのストーリーを見せていきたいという気持ちが強いのかな。
テラシマ : 「My Ixxx」に関しては私は参加していないのでわからないですけど、自然とそうなっちゃう感じがあるんだと思います。
ナカヤマ : 「primal.」の場合は、仮歌が届いた段階で“風に吹かれても困難に立ち向かおう”みたいな感じの歌詞が付いていて、そのイメージが強く残ったまま私達も書いたんです。
ヒラノノゾミ(以下、ヒラノ) : 私はぜんぜん書けなかったんです。原曲のイメージが強すぎて、そこをいじりたくなくて。
――BiSは毎回センセーショナルなPVを作っているけど、今回の「primal.」ばかりは本人達からすればちょっと辛い部分もあったと思うんだ。
テラシマ : たしかに衝撃だったけど、同時に今までのことも一気に思い出して。今回もYouTubeで年齢制限がかかっちゃったみたいですけど、私はそこまでだとは思わなかった。これはあくまで自分のことですけど、BiSに入ってからのいろんなこと、それ以前のいろんなことを思い出して、ジーンとしました。
ヒラノ : 私も出来上がりがどうなるのかまったく想像がつかないまま、完成したものを見たので「あぁ、なるほど。こんなふうになるんだー」って。
――ユケはどうかな。あなたは一番コメントし辛いかもしれないね。
ナカヤマ : そうですね(苦笑)。このPVに関しては何も言えないんですよねぇ… 。
――普通の女の子なら、あんなにパーソナルな部分を晒されるのはやっぱりいやだと思うんだよ。でもあなたたちはそれをやってしまうでしょ。そうするとファンはもちろん、制作に関わる人が求めるものもどんどん高まっていくよね。それはプレッシャーにはならないのかな。
ナカヤマ : このPVに関しても、「My Ixxx」であれだけのことをやった後だけに、次はどうしようかっていうのはみんな考えてて。その結果として今回はこうやって形にできたけど、きっとこの次になにか作る時も同じように頭を悩ませることになるんだと思います。
――前にプー・ルイが言ってたんだけど、たとえば自分達とももクロが同じことをやったとして、ももクロはアイドルとして見られても、自分達は「お前らはアイドルじゃない」と言われることもあると。それはやっぱり自分達の年齢的なところが大きいんじゃないかって言ってたんだけど、みんなはどう思う?
テラシマ : 単純にかわいらしさが違うんじゃないかな(笑)。
ナカヤマ : たとえばももクロちゃんは頭にネクタイ巻いてもやっぱりかわいいし、それでもやっぱりももクロになるんですよ。
テラシマ : それをBiSがやったらやっぱり痛々しいよね(笑)。
ヒラノ : というか、今までこういう路線でやってきたので、今から私達がいわゆるアイドルっぽいことをやっても、きっと受け入れてもらえないんですよね。
ナカヤマ : (笑)。ノンちゃん、その通りだよ!
テラシマ : だからといって機動修正したいとも、これからもっと過激な方にいきたいとも思っていないんです。今からBiSをAKBとかモーニング娘。みたいにしたいのかというと、それは違うんです。
――じゃあ、BiSの方向性を受け入れるのが難しくなった時期はそれぞれなかったのかな。みんなもそれぞれ耐えた時はあったんじゃないかと思って。
テラシマ : 私は入ってすぐの時期ですね(笑)。『My Ixxx』にまつわるいろんなイベントが終わるまでは、ずっと「どうしよう」って思ってました。自分のキャラも、なにをすればよいのかもわからないまま、『My Ixxx』のPVや、『ナンダコーレ』(スペースシャワーTVの企画映像番組)のこととか、一気に自分の知らない世界に飛び込んだ感じだったので、ホントにどうしてよいのかわからなかった。今になってみると、そういうことの積み重ねがあって、今回の『primal.』に繋がったと思えるので、あの時に辞めないでよかったと思っています(笑)。
――ノンちゃんはどう? この1年を見ていくと、体調面でも精神面でも、実は一番安定していたのはノンちゃんのような気がするんだけど。
ヒラノ : どうなんでしょうねぇ。でも、リナハムが抜けちゃう時はどうしようと思いました。同い年で、あんなにかわいくてふわふわしたあの子が抜けちゃった後に自分は居残って大丈夫なのかなって。私が辞めないのにハムが辞めちゃうと、みんなからきっと非難轟々になるだろうなって。
ナカヤマ : えー! なんでそうなるの(笑)!
ヒラノ : なんとなくそう思ってたんですよねぇ。でも、ユフちゃんが入ってくれたことでグループがすごくかっこよくなって、自分はまた自分なりにがんばればいいやと思って。
――もしかすると今がいろいろと悩ましい時期なのかな。
ナカヤマ : たぶん、そうですね。今はリキッドのことだけで頭がいっぱいっていうのもあるし。集客のこと、パフォーマンスのこと。そればっかりなんです。だからその次に何をがんばればいいのかが今はまったくわかっていないのかもしれない。結成した時からこの日のことばかりを考え続けた1年間だったから。
――せっかくだからプー・ルイの話をしよう。率直に、現在のプー・ルイをみんなはどんな風に見ているのかな。
ヒラノ : ルイちゃんは1年前から私の先輩として活動していて、歳もひとつ上で。一時、ファンの人達がちょっと荒ぶってた時期があったんですけど(笑)、その時もBiSを守っていたのはルイちゃんでした。困った時にブログやツイッターでBiSの声を発してくれるのもルイちゃんで。だから、無理してるんじゃないかなと思って。私は図太いのでいつもこんな感じなんですけど、ルイちゃんは繊細なので。
――ユケはどう? この1年間プー・ルイと付き合ってきて、もはやふたりは相棒同士になったよね。
ナカヤマ : あの子はしっかりしてますよね。最初に会った時は、正直「大丈夫なのかこいつ? 」と思うところがいっぱいあったんですけど、あの子ももっとリーダーらしくしなきゃと思ったのか、特にリナが抜けた辺りから、いつでも私達のことはプー・ルイがまとめてくれるんですよね。喧嘩はこれまで何度となくありましたよ。私はプー・ルイに頼り切っていたところはあって。あの子は強がりなんですよ。弱みを見せないし、「いやだー! 」と泣きだすようなこともないから。でも、実はいろんなことを抱えているんだと思う。たまっている時は見ていてもなんとなくわかるし。それに、(BiSは)あの子が創ったグループだから、あの子の中にはもっと別の理想像があったと思うんです。それが思い通りにならなかった部分はきっとたくさんあると思う。
――思い描いていたものと少し違ってきたというのは、たしかにプー・ルイもそうだろうけど、みんなにしてもあるんじゃない? オーディションを受けるにあたってイメージしていたものと今のBiSはかなり違うでしょ?
ナカヤマ : (笑)。そうですね。
――オーディションの時も、ユケは自分の個性を見せていくことにすごく長けていて、プー・ルイもそこがよかったって言ってたよ。
ナカヤマ : でも、オーディションの時に「絶対に私がセンターを獲ります! 」と言ったのは、それだけのやる気があるっていうことを見せたかっただけだったんですよ(笑)。そこで「気が強くていいね! 」ってプー・ルイが私を採ってくれたのはよかったんですけど、元々このグループにはプー・ルイがいたので、彼女とうまく調和していかなきゃだめだなと思った時もあって。だから、まるくなったんですね、私(笑)。
――たしかに、そんなことを言う人じゃなかったよね。だって、「グループ組んだらなにやりたい? 」って聞いたら、即座に「ソロ! 」って言ってたもんね(笑)。それが今やグループのバランスをすごく意識しているんだからね。
ナカヤマ : (笑)。でもそれが1年前の正直な気持ちだったんですよ。
――ノンちゃんの場合は、そもそもグループ活動に参加しているということだけでもすごい話だよね。それまでは学校も休学していたんだし。BiSというひとつの共同体の中に加わったこの1年はどうだった?
ヒラノ : 未だに「自分がこういう担当でいいのか」とは思うんですよね。
――(笑)。秋田にいる家族ともしばらく会ってないんでしょ? 地元が恋しくはならない?
ヒラノ : それはならないです。夢を叶えてからじゃないと。
テラシマ : すごい。
ナカヤマ : ノンちゃんかっこいいわ。
――今ノンちゃんが話していた夢っていうのは、リキッドでのワンマンのこと?
ヒラノ : もっと先のことです。BiSを今ネットとかで盛り上がっているテンションのまま、地方まで広げていきたい。どこに行っても「BiS? あー、あのグループね」って言われるくらいのところまで持っていきたくて。
今までのアイドル像をぶち壊してBiSが真のアイドルになる
――BiSはメンバーの他にも何人かのスタッフが関わって活動しているよね。その中でもマネージャーの渡辺淳之介さんとの関係って、単純にアイドルとマネージャーっていう関係とも言えないところがあると思うんだけど、みんなは彼をどう捉えているのかな。
ナカヤマ : ボスですね。BiSは常にみんなから「どういうことがやりたい? 」と聞いてもらいながら、私達の意志を尊重してもらって活動させてもらってますけど、その最終的な決定権は渡辺さんが握っているので。
――「この人なに言ってんだろう? 」って思う時はなかったのかな。
ナカヤマ : ありますね(笑)! なにを考えているのかさっぱりわからないと思うことが毎日のようにあります(笑)。でも、だんだん渡辺さんがBiSをどうしていきたいのかがわかるようになってきて。たとえばロック・バンドと対バンする時はきっと私が暴れたら喜ぶだろうなと思ってダイブしたら、やっぱり終わった後で褒めてもらえたし(笑)。
ヒラノ : 私も最初は戸惑いましたねぇ。東京に出てきてなにもわからないような状況だったのに… 。でも、逆に「それを覚悟して秋田から出てきたんだろう! 」って言われちゃって。まあ、その通りなんですけどね(笑)。そもそも、私がいきなり秋田から出てきてすぐに活動し始めていいのかなーって。だって私、それまで人とまともに話すことすらなかったから。
――そういえば、ノンちゃんには上京してからBiSの現場以外で出会った友達はいるのかな?
ヒラノ : (笑顔で首を横に振る)
――本当にBiSでの活動があなたの生活の中心なんだね。
ヒラノ : 中心というか、ほぼすべてですね。
ナカヤマ : すごいなぁ。
テラシマ : だから、ノンちゃんがバランスを崩さないのはホントにすごいです。
――不安はないの?
ヒラノ : それはありますけど、夢がある限りはなんとか。はい。
テラシマ : ノンちゃんは強いね。
――あと、BiSに関わる人物というとやっぱり松隈ケンタさんだよね。松隈さんって一言でいうとどんな人?
ナカヤマ : 熱い人ですね。
(ヒラノ、テラシマ共に頷く)
ナカヤマ : 歌詞とかも、うまく書けなくても、私達ががんばればがんばるほど理解しようとしてくれる人なので、安心して私達も見てもらえるんです。
――たとえば、『primal.』のレコーディングなんかは松隈さんとどういうやりとりをしながら行ったの?
テラシマ : 歌に関しては、私は特に指示されるようなことはありませんでした。今までも歌い方を直すように言われたことはなくて。ニュアンスとか気持ちの込め方でアドヴァイスを頂くことはあるんですけど、すごく自由にやらせてもらっていますね。
――ユケは初めてのレコーディングの後に、仕上がった音源を聴いて「現実の厳しさを痛感した」って言ってたよね。
ナカヤマ : (笑)。いろいろ考えましたね。なかなかバンドでやってた歌い方のクセが抜けなくて。それをちょっとずつ直しつつ、自分の声をどうやってBiSに馴染ませていくかですごく悩んでました。そうしたら、松隈さんが先に私の声の使い方を見つけてくれたんですよね。レコーディングに入るとすぐに「ユケにはここのパートをこんな感じで歌ってほしい」と言ってもらえるんです。
ヒラノ : 私はなにもわからなかったので、松隈さんに一から教えてもらいました。まず私は声量が足りなくて、それは未だに解消できてない部分なんですよね。それでも松隈さんは私の声を活かしてくれるので、すごくレコーディングは楽しいです。
ナカヤマ : プー・ルイは高音も出るし、声がまっすぐなので、やっぱり推し曲やサビを歌わせるとすごくいいんですよね。ノンちゃんは音感があるので、ハモリがすぐに歌えちゃう。ユフちゃんはプーの声とすごくきれいに混じるんですよね。それぞれの特徴がきちんと活きてると思う。
テラシマ : この前、別のインタビューでユケさんが「自分の声を飛び道具として使ってほしい」と言ってて、すごくよい表現だなと思ったんですよね。今回の新曲でもユケさんの声が入ったところで引き締まったり、激しさを増すところがたくさんあったので。
ヒラノ : 4人の声の相性はすごくよいと思ってます。
――未だにBiSはアイドルとしては異端として見られるよね。でも、バンドと対バンする時は、当然のようにアイドルとして見られるっていうのが面白いところだと思うんだけど。
ナカヤマ : BiSに入った時からの目標が、私みたいなアイドルに興味がなかったバンドマンにも、アイドルってかっこいいじゃんって思ってもらえるようになることだったから、バンドさん達と一緒のイベントに出れるのは嬉しいですよね。最初はお客さんも私達を後ろの方から見て笑ってるんですよ。でもだんだん楽しそうになっていくんですよね。
――たぶん、その人達にとっては初めて目の当たりにするアイドルなんだろうね。
テラシマ : うん。だから受け入れてもらえるっていうところもあると思う(笑)。もともとアイドルが好きだった人には、きちんとしたアイドルの理想像があると思うんですよ。そこにBiSがはまらないと「あんなのアイドルじゃない! 」って言われるけど、もともとアイドルに興味がなかった人達にむけて私達がアイドルだって言い張れば、その人にとってのアイドルは私達のことになるから(笑)。それはBiSに入ってからの発見でしたね。
――1年間「新生アイドル研究会」として活動してきて、私達はアイドルだっていう自負は強くなった?
ナカヤマ : はい。私達はアイドルだと思います。
テラシマ : 自分の中でのアイドルの定義は広がりましたね。たぶんBiSに洗脳されただけだと思うけど。
ナカヤマ : たぶんそうだと思うよ(笑)。
テラシマ : それまでの私にとってはモーニング娘。がアイドルだったけど、自分達がライヴをやって、それを楽しんでくれる人がいるっていう関係が成立すれば、それはアイドルと言っていいんじゃないかなと思って。だから、私達はアイドルです。
ナカヤマ : 私も、アイドルっていう存在が好きになりましたね。BiSに入る前はそうじゃなかったんですけど(笑)。いろんなアイドルを見てきて、アイドルへの考え方は確かに変わりました。
ヒラノ : 私にとってのアイドルって、テレビの中の世界が中心だったんですけど、それがBiSで活動させてもらえることになってから、こんなに必要とされて成り立つアイドルがテレビに映らないところでも成立できるということがわかって、すごく楽しくなりました。
――もし、秋田にいた頃のノンちゃんがなにかのきっかけでBiSのようなグループと出会ったらどう思ってたかな。
ヒラノ : カルチャー・ショックを受けたと思います。「これが東京か! 」って。
――(笑)。じゃあ最後に。みんなはワンマンの『IDOL is DEAD』っていうタイトルをそれぞれどう捉えているのかな。
ナカヤマ : 今までのアイドル像をぶち壊してBiSが真のアイドルになる。そういうライヴにできたらいいなと思ってます。
テラシマ : 最初にそのタイトルを聞いた時に、「それはちょっとやりすぎじゃない? 」って思ったんですけど(笑)。そうしたら研究員のみなさんから「BiS、アイドル辞めちゃうの? 」って言われて「あ、私達ってやっぱりアイドルなんだ」と思って(笑)。アイドルが好きな気持ちも、自分達がアイドルとして活動することも大切だから、そこからさらに一歩踏み込んだところに行くんだっていう思いがこのタイトルには込めているような気がします。
ヒラノ : いわゆるアイドル戦国時代が終わるってことなのかなと思って。でも、なんだかんだ言ってアイドルさんの文化って続いていくんでしょうねぇ。
――そんな他人事みたいに言って(笑)。
ヒラノ : (笑)。BiSはもっとがんばらなきゃ。
OTOTOYアイドル研究室の後期講座進行中!
講師 : 南波 一海
期間 : 2011年10月〜3月 (1クール全6回)
受講料 : 12,000円 (税込)
定員 : 35人
募集期間日時 : 2011年09月05日 〜 2011年10月18日
<講座スケジュール>
2011年10月18日 (火) 20時00分 〜 22時00分 (120分)※終了
2011年11月15日 (火) 20時00分 〜 22時00分 (120分)※終了
2011年12月13日 (火) 20時00分 〜 22時00分 (120分)
2012年01月17日 (火) 20時00分 〜 22時00分 (120分)
2012年02月21日 (火) 20時00分 〜 22時00分 (120分)
2012年03月20日 (火) 20時00分 〜 22時00分 (120分)
カリキュラムについて(南波一海アイドル研究室長より)
前期の講義内容を踏まえ、アイドルをより多角的かつ深く掘り下げることでBiS—新生アイドル研究会の“アイドル研究”の側面を一層強化し、歌唱、ダンス、見せ方 / 魅せ方といった要素についての知識と教養、“総合的なアイドル力”を養うことを目的とします。これまで同様に折々の新譜について解説 / 批評していくほか、過去の歴史やローカル・アイドルといったトピックも積極的に取り上げていきたいと思います。また、BiSという最前線(? )で戦う現役のライブ・アイドルならではの即時性を生かし、講義内での研究結果をライブや会場で実践・検証できればと考えています。
と、ここまで書いておきながらこの講義そのものも“現場”であることに間違いはなく、始めてみると思いがけない展開が次々と待ち受けているはずなので、皆さんで楽しく研究室を作っていければと思います。
詳しくはオトトイの学校HPから↓↓↓
BiSプロフィール
ナカヤマユキコ
BiSのBiSの特攻隊長担当。アイドルには興味がなかったが、なぜか入った、バンド・ガール。青文字系雑誌にも出演経験あり。イベントのブッキングはほぼ彼女が担当。彼女の営業精神は岩をも砕く。デビュー時からの新宿タワーレコードでのインストア、自分が置きたかったビレッジバンガードでの棚展開はまさに神の所業。BiSの中で社員にしたいメンバーNO1!
ヒラノノゾミ
秋田出身。きりたんぽうめえよ。秋田のことなめたらのんのんのん。BiSのマイペース担当。現在のアンダー・グラウンドな音楽情報を貪欲に集めるサブカル・ガール。 好きな音楽は神聖かまってちゃん、黒猫チェルシー、FALL OUT BOYとロック、オルタナティブに造詣が深い。また、K−popとMADONNNAも好き。
プー・ルイ
BiSのリーダー兼ヨゴレ担当。現在女子大学3年生。中学時代からバンド活動を開始。2009年11月4日に第4回レコチョク新人杯に「限られた時間の中で☆」が最終ノミネートされソロでデビュー。20110年6月23日に自身のファースト・ミニ・アルバム「みんなのプー・ルイ」をリリース。
テラシマユフ
BiSの優等生担当。トップ私立大学在籍の才女。スタッフ間ではなぜBiSに入ったのか疑問の声も多い。歌唱力は抜群。ダンス歴も長く、今後の活躍に期待が持たれる。
BACK NUMBER
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アイドル・グループ・プー・ルイを結成する前代未聞のプロジェクトがついにスタート!
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プー・ルイとオトトイのアイドル・グループ構成員増殖計画 vol.16 -号外! BiSからヨコヤマリナが電撃卒業!
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