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大胆不敵な物言いと、確かな演奏力で注目を集める次世代ロックのエース的存在、或る感覚。閃光ライオットでファイナリストに入ったことから始まった躍進は、デモCD完売、ツアー・ファイナルのソールド・アウトと、その勢いは止まらない。前作『カウンター』はタワレコメンを獲得するなど反響は大きく、その発言やライヴ・パフォーマンスも磨きがかかっている。
そんな彼らが”若手バンド”から一抜けを狙って勝負をかける、トリプルA面シングルを9月18日にリリース。OTOTOYではこの注目の3曲の先行フル試聴を実施!! 或る感覚の現在を知ることが出来るインタヴューと共に、磨きがかかった楽曲を一足先に聴いてみてほしい。
音源配信開始!! (9/18〜)
或る感覚 『ナチュラル / 初夏のピラニア / ロマンチック・アルカイダ』
【配信価格】
mp3、wavともに 単曲 200円 まとめ購入 600円
【Track List】
01. ナチュラル / 02. 初夏のピラニア / 03. ロマンチック・アルカイダ
或る感覚、メンバー監督MVのボランティア・キャストを募集 (9/9 OTOTOYニュース)
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INTERVIEW : 或る感覚
「間違いなく俺達がナンバー・ワンだから」「ほかのバンドと一緒にしないでほしい」。タチバナロン、あいかわらずの飛ばしっぷりである。しかし、そんな彼の挑発的な言動もさることながら、或る感覚のデビュー・アルバム『カウンター』はそれだけのエッジとインパクトを十分に携えた作品だったと改めて思う。実際にライヴを見ても、彼らが着実に同世代の心を掴んできているのはうかがえるし、本人たちもそれを少しずつ実感し始めているようだ。なのに、その或る感覚に熱狂する人さえも毒舌の標的にしてしまうところがまた、このロンという男の厄介なところなんだが…。そこもなんか憎めないんだよね。
さて、そんな彼らから新しいマテリアルが届いた。『カウンター』の次に彼らが仕掛けるのは、トリプルA面シングル『ナチュラル / 初夏のピラニア / ロマンチック・アルカイダ』。今回のリリースにおける大きなトピックは、やはり3曲中2曲でギターの大野が作曲を手掛けていることだろうか。これまでは楽曲制作の大半をロンがひとりで担ってきたが、そこにプレイヤー気質の強い大野が介入してきたことで、或る感覚は彼とロンの二枚看板体制に入りつつあるようだ。というか、この大野がまた、ここにきてロンに負けず劣らずの傍若無人ぶりを発揮し始めたので、以下のインタヴューではそのへんにもぜひ注目してもらいたい。
インタヴュー&文 : 渡辺裕也
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僕らはムーヴメントの一員にはなりたくない
ーーロン君がけっこう痩せたという噂を聞いてたんだけど、そんなに変わってないよね?
ロン(Vo、Gu、Key) : それ、どこから聞いたんですか(笑)。ちょっと断食をしていた時期があるんですよ。まあ、そんなに痩せなかったけど(笑)。
ーー断食とはまた。『カウンター』のリリースからだいたい9か月が経ちましたけど、どうでしょう。みなさんを取り巻く環境はいくらか変化しましたか。
ロン : 単純に知名度が少し伸びた実感はあります。でも、自分達が思っているような評価はされてないですね。
ーーアルバムへの反響にはそこまで満足しているわけでもない?
ロン : そうですね。でも、なかなか届かないなと思った反面、思ってもみなかったところに伝わったような感じもあって。
ーーつまりそれはどういう人たちのこと?
ロン : あのアルバムには多少マニアックな要素も散りばめたので、もっと狭い層にしか伝わらないんじゃないかなと思ったんですけど、実際はけっこうライトなリスナーにも届いたというか(笑)。こういうと悪く聞こえるかもしれないけど。
ーー薄く広くってこと?
ロン : まあ、はっきり言うとそういう感じです(笑)。超正直にいうと。
ーー僕はO-Crestのツアー・ファイナルに行かせてもらったんだけど、或る感覚が着実に十代の心をとらえはじめたのを感じたよ。
ロン : でも、僕らはムーヴメントの一員にはなりたくないっていう気持ちが強くて。だって、仮にそういうバンドとして見られちゃうと、たとえそのブームのなかでまあまあ人気がでたとしても、ムーヴメントが終われば一緒に洗い流されちゃうでしょ。それこそ、青春パンクのブームなんてそうだったじゃないですか? それと近い雰囲気をいま、まわりからひしひしと感じていて。で、あのツアー・ファイナルをアルカラと一緒にやったのは、O-Crestっていうハコにも少しそういう雰囲気を感じたからなんです。
ーーふむ。なんでそのアルカラを呼んで、クレストでファイナルをやろうと思ったの?
ロン : ここが大事なんですけど、最近の俺たちって、どうもそのクレスト一派だと思われているような雰囲気があったんですよ。しかもそのいちばん年下の位置付け。でも、そんなのありえないなと思って。俺たちはアルカラとも対等にやれるし、自分たちだけで会場だって埋められる(※アルカラがツアー・ファイナルに出演することはチケットが売り切れてから発表した)。あの、一応言っておきますけど、俺はアルカラが嫌いなわけじゃないんですよ? むしろすごくいいバンドだと思っている。でも、そういう思いがあのファイナルではあったんです。とにかく、俺は自分たちに関わるナイーヴなものをすべて払拭したかった。気に食わないことを消していきたかった。
ーーナイーヴなもの、か。たしかに、或る感覚はすごくナイーヴなバンドだと俺も思っているけど。
ロン : というか、俺が音楽をやる言動力はコンプレックスなんですよ。むしろそれしかない。実際に僕はコンプレックスの塊だし。俺、バンドが希望とかを胸に成長するなんてことは絶対にないと思うんです。憎悪と嫉妬だけが自分を成長させるきっかけになる。そう思ってる。で、俺はとにかくナイーヴだし、自分のコンプレックスが気になってしかたないから、いまはそれを乗り越えることしか考えてなくて。なんか負のイメージにしか伝わらないかもしれないけど、楽しいことを味わっているだけではなにも成長できないと思う。遊んでいたって習字は絶対にうまくなりませんから。
ーー習字って。
ロン : まあ、そこは習い事でも勉強でもなんでもいいんですけど(笑)。とにかく自分たちにつけられた”界隈感”をとっとと払拭したかった。
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ーーロン君は原動力がコンプレックスだと言ってるけど、大野君の場合はどうかな。
大野(Gt) : うーん。たしかに俺たちがその周辺のバンドと一緒に見られちゃう感じはありました。でも、僕たちは他のバンドと考えていることも見ているものも絶対に違うから、それをしっかりわからせたいんですよね。それはモチヴェーションになってるかもしれない。
ロン : 間違いなく俺らは他のバンドと違うし、リスナーにも「俺たちのことをわかった気でいるな」って言いたい。俺、或る感覚のことがいちばん好きだと言えるファンなんていないと思ってるんです。
ーーなんで? コアなファンがついてないってこと?
ロン : というか、俺たちの本質を理解していたら、今の俺たちはいちばんになり得ないバンドですから。
ーーそれ、なんか弱気な発言に聞こえるけど。
ロン : 弱気ではないです。そういう言葉は、最高のアルバムを出したときに初めて言われるべきだと思ってるってこと。自分が思う最高のバンドっていうのは、一生聴けるものがつくれるバンドなんで。でも、俺たちが今、誰かの青春に刻まれるような音楽をやっているかというと、そんな曲なんてひとつもないんですよね。俺たちのライヴに来ている人がなにを求めて集まってくれているのかって、だいたいは最速のカッティングを聴きに来ているか、踊りに来ているんですよ。俺たちの音楽を聴いて「ああ、生きててよかった」みたいなところまで感じている人なんていないと思う。ただ単純に刺激を求めてるんだろうなって。
本当に音楽が好きな人って、実際はそんなにいないんだと思った
ーーでも、ロン君の歌にグッときているファンだっているんじゃない?
ロン : まあ、そういうものも1~2曲は書けているのかもしれないけど。人って年齢を重ねればそれだけの深みが出てくるし、歌詞もそれに応じてよくなっていくと思うんです。俺は今の年齢で書けるマックスの歌詞を書いているつもりだけど、それでも最高だとはまったく思えない。それに、俺が抱えているコンプレックスを本質的に理解しているリスナーがいたとしたら、その人が俺たちを一番に選ぶわけなんてないんです。俺はコンプレックスを自力で克服したいっていう、ちょっと殺意にも似たフラストレーションで動いているんだから。それを「いいなあ」と思って聴くわけがないですよ。
ーーでも、作り手の背景にコンプレックスがなにもなかったら、それこそおもしろくないんじゃないかな。
ロン : そうなのかなぁ。
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ーーというか、みんなはそのロン君の考えに同意できるの?
大野 : 僕はちょっと違う。コンプレックスがあるのはタチバナ(ロン)と同じだけど、そんなこと他人にわかってもらえるもんじゃないから。だから自分は妄想の世界に逃げるんです。そこで曲を書く。僕の場合はそういうパターンです。
ロン : 俺は音楽でちゃんと伝えたいんですよ。自分の本音がきちんと理解されたら、やっぱり幸せだと思うんです。でも、そういう意志疎通ってなかなかうまくいかないんですよね。というか、本当に音楽が好きな人って、実際はそんなにいないんだと思った。“NO MUSIC, NO LIFE”なんて言葉があるけど、あれを使っているやつらの言動を見てると、「こいつら本当に音楽を必要としてんのかな」って。つうか、ファッションなんですよね。でも、そこで俺がそのムカつくやつらに対して、「あいつらにはわかんなくていい」って諦めたら、それこそクソだから。そいつらにもちゃんと伝わる言葉で俺は書かなきゃいけない。
ーーロン君は“NO MUSIC, NO LIFE”という言葉自体にしっくりきてないの? それとも、あくまでもその言葉を使う人が気に食わないってこと?
ロン : まあ、好きな言葉ではないですね。それに俺自身はそういう生活をしていないし、実際に世のなかを見渡しても、音楽の娯楽としての価値は下がってきていると思う。これは否めないことですよね。たとえば手元にいま500円があったら、だいたいの人はワンコイン・シングルより、定食とか『進撃の巨人』の単行本を選ぶでしょう。でも、ちょっと前にそんな俺が「“NO MUSIC, NO LIFE”、一理あるかも」と思ったんですよ。
ーーなんか、ツアー・ファイナルでもそんなことを言ってたね。
ロン : 人間、本当にどうでもよくなると、やっぱり飯も食えなくなるんですよね。そういう時が少し前にあったんです。なにもやる気になれなくてテキトーに過ごしてた。でも、ある時に気がついたら、無意識でiTunesの再生ボタンを押していたんです。そのときに「ああ、これが“NO MUSIC, NO LIFE”か」って。
ーー(笑)。ちなみになにを聴いたの?
ロン : bloodthirsty butchersの「7月」。なにもできなくなったときに自分がまずやろうとしたのが、音楽をかけることだったって、けっこうすごいことだなと思って。たぶん最初に手が伸びるのはゲームだと思ってたから、びっくりした(笑)。
ーーちなみにロン君はなんでそんなに追いつめられてたんですか。話せる範囲でいいので。
ロン : それは… 僕、お金がないんですよ(笑)。
ーーひゃはは!!
ロン : 家賃の支払いがもう間に合わなくて。ガスと水道も止まって。それで変に鬱になっちゃったんです。働かなきゃいけないんだけど、まったく動けなくなって。それでもとりあえず水は飲まないとヤバいから、なんとか水道代は払ったんです。でも、今度は電気が止まって(笑)。それで水風呂に入ったら、それが原因でインフルエンザになって、さらには肺炎にかかって、ライヴをキャンセルすることになっちゃって。
ーーあらら~。
ロン : それが『カウンター』のリリース前だったんです。年末年始を棒に振って、もう俺、終わっちゃってるなーって。そんなときに聴いたブッチャーズが忘れられないんですよね。
ーーブッチャーズを聴いたことで気持ちが少し楽になった?
ロン : ん~。それはわからない。でも、息を吸うように音楽を聴こうとした自分が、ちょっと気持ち悪いなと思って。で、これはまさに“NO MUSIC, NO LIFE”だなと(笑)。というか、ここで俺が、ブッチャーズが好きだとかいうのって、あまりにも意外性がなくてクソつまんねえな (笑)。なんか恥ずかしいわ。
ーー別にいいじゃん(笑)。
ロン : まあ、ブッチャーズの音楽自体はまったく恥ずかしくないものですからね。でも、影響を受けたものを公言するのって、なんだかんだ恥ずかしいじゃないですか(笑)。
”無意味の羅列”なんて、大したこと書いてくれるなと
ーーその気持ちはわかります(笑)。じゃあ、このへんでシングルの話に移りましょう。今回はロン君と大野君の曲がそれぞれあるそうですね。
ロン : 「ナチュラル」は俺で、「初夏のピラニア」は俺が詞で、大野が曲。「ロマンチック・アルカイダ」は大野です。「ナチュラル」に関しては、さっき話したような「なんで理解されないんだ」っていう苦悩を歌いたかったんです。なんか、或る感覚の歌詞は意味がないっていろんなところで言われたんですよ。”無意味の羅列”と言ってたところもあった。ずいぶんと大したこと書いてくれるなと思いましたね。
ーーははは!
ロン : 「現代のエーデルワイス」っていう曲があるんですけど。あれは「聞く人が聞けば、ラリルレロと羅列した言葉だってちゃんと意味を持って聞こえてくるんだ」っていう曲で。でも、それがあの記事を書いた人には「ラリルレロ」にしか聞こえなかったんでしょうね。たしかにその人にとっては”無意味の羅列”だったんでしょう。でも、俺には自分の声で歌いたいことがある。意味のない歌詞なんてない。俺はありのままのことを歌って、それで声を枯らしている。「ナチュラル」ではそういうことが歌いたかった。ほんと、自分のためだけに書いたというか。
ーーでも、ロン君って歯に衣着せぬ発言で知られているのに、リリックに関してはすごく抽象性が高いんだよね。たしかにそこは俺も気になってました。
ロン : 僕、古文がすごく好きなんですよ。それこそ「いとおかし」な感じというか。漢文も好き。縦に書かれていった一行の頭文字をとっていくと「かきつばた」になる文とか、クロスワード的なおもしろさがあるんですよね。俺も自分の歌詞でそういう謎解きみたいなことをやってもらいたいんです。もっとわかりやすく言うと、携帯電話をそのまま携帯電話とは言わず、それ以外の言葉で表現するってこと。その方が伝わった相手もスカッとするでしょ。「あ、わたし読み取れた!」って。ストレートな表現も悪くはないんだけど、それは俺の言葉じゃないから。俺は自分の好きな言葉をみんなに解釈させたいんです。たしかに抽象的だけど、必ず解けるようなものになっているし、意味はある。だから、”無意味の羅列”はほんっとにカチンときたんですよね(笑)。
ーー一方で、大野君はまた別のアングルで今回のシングルに臨んだんじゃないかと思うんだけど。
大野 : でも、歌詞に関してはマジでタチバナのおっしゃるとおりで (笑)。どストレートに表現したとしても、それは自分の言葉じゃないと俺も思ってる。で、曲に関して「初夏のピラニア」は初期衝動そのままって感じ。「ロマンチック・アルカイダ」は、テクノにポップな歌を乗せるようなイメージでつくりました。
ーー音楽的な面でちゃんとしたテーマがあったんだ。
大野 : 現状の自分のテーマをもろに表わせたと思います。さっき、妄想の世界に逃げるっていいましたが、まさにそのまま。「日常ではバッドエンドしかないので、ロマンチックの世界に逃げた」という、ハッピーな曲。「初夏のピラニア」は30分で作りました。何も考えずにかなり生々しく自分が出たと思います。
ロン : 大野から「ピラニア」の曲をもらったときに、俺は次のアルバムのことを考えてたんです。で、その頃は『8 1/2』とか、北野武の『TAKESHIS’』みたいな、現実か夢かわからなくなっていくような、ちょっと脳内トリップ系の映画をよく観てて。そこで俺は、目に見えているものが真実だっていうことを書きたくなって。とにかく「なんなんだこれは!」みたいな感じなんだけど、それでも目に見えるものをひたすら言葉にしていくっていう。
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ーー今回はアートワークもサイケな感じだしね。
ロン : ぼく脳さん(今回のアートワークを手がけた漫画家)が或る感覚を好きだと言ってくれていたので、一緒に仕事をしてみたいと思って頼んでみたんですけど、このジャケットなんか、「ピラニア」のイメージにかなり忠実ですよ。歌詞に幽霊も出てくるし。夢なのか現実なのか、妄想なのかもわからない。そういう感覚をうまく歌にしてみたかったんです。あるいは、これは夢の自己解釈なのかもしれない。僕、金縛りによく遭うんですけど、あれも結局は夢なんですよね。脳みそが起きてないのに目だけが開いている状態というか。「ヒステリックな夢の中を~」という歌詞にしても、はっきり言っちゃえばすべては妄想だっていう話で。でもそんな妄想や夢幻も目で見えたと感じたことは現実として受け止める、こんな寛容さに、憧れてるってことなんでしょうね。
ーー話を聞いていると、今回のシングルでは「ナチュラル」だけ、ちょっと位置づけというか、意味合いが違うみたいだね。
ロン : 「ナチュラル」は完全に『カウンター』の続編ですね。はっきりいうと、俺たちは孤高の存在になりたいんです。よくあるじゃないですか。「この人たち、あのバンドとも仲良いし、たぶん気に入るよ」みたいなやつ。俺たちはそういうのなしで評価されたいんです。そういえば、大阪のイヴェントにでたとき、どうも自分たちだけが浮いちゃって、お客さんがみんなきょとん顔だったことがあったんです。でも、俺らが終わったあとは、みんな同じような反応で盛り上がってて。
ーーでも、自分たちが浮くのって、自信にもなるでしょ?
ロン : それはもちろん。でも、目に見える盛り上がりがないと、ナメたことを言ってくるやつがいるんですよね。俺からすれば、なんで同じような盛り上がりじゃないといけないんだって感じだから。逆に、踊らないと見てらんないって、そんな寂しい音楽もない気がする。
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ーーもうアルバムについて動き出していのかな。方向性は見えてきている?
ロン : うん。歌とメロディがグサッとくる曲って、自然と身体も動くし。あとは単純なエイト(ビート)が増えるかも。もうホント、みんな4つ打ちばっかだからさ。
ーーロン君と大野くんの共同作業に関しては、ここからもっと発展していきそう?
ロン : 『カウンター』までは俺の曲ばかりだったんですけど、今は大野と曲づくりの意思疎通がとれるようになったから、もっとやっていくでしょうね。でも、今回のシングルで俺の書いた「ナチュラル」を1曲目に持ってきたのは、やっぱり伝えたいメッセージがあったからなんです。MV(ミュージックビデオ)がそんな感じなんですけど、俺たちは修行の身で、ずっと鍛練を積んでいる。とにかく未熟なんです。ホントにたくさんの苦悩が詰まってるし、俺らの醜い姿、人間性が前面に出ている。今回はそれをちゃんと見せたかった。ストレートには書けない自分の表現ルールは守りつつもわかり合える歌詞には仕上げたい、っていうすごい大義を果たそうとしてます(笑)。
ーー大野くんはどう? また新しいアイデアは浮かんでいますか。
大野 : やっぱりギターをかっこいい曲にしたいですね(笑)。歌も大事だけどさ。
ロン : でもさ。今回のシングル、後輩に聴かせたら「ほとんどギターと歌しか聴こえない」って言われたんだよね(笑)。まあ、いまの或る感覚の魅力は、つまりギターと歌だけだってことなんだよ。(北原とKouに向かって)お前ら、もっとがんばれってことだよ。
北原ジャンクション(Dr)&Kou(Ba) : (苦笑)
大野 : そうだよ。俺たちが出過ぎだっていうけど、お前らがもっと前にでてこればいいんだよ。俺のギターなんて、今回そんなに動いてないし。
ロン : なに言ってんだよ。めちゃくちゃ動いているよ! お前の「動いていない」は、plentyのめちゃくちゃ動いているときよりはるかに動いているよ。
ーー(笑)。まあ、音に隙間はないよね。
ロン : それはホントですね。次のアルバムは隙間がテーマになるかも(笑)。
ーー大野君って、こうして話すと大人しそうなんけど、確かに演奏はエゴ剥き出しだよね(笑)。
大野 : それは、まさに(笑)。MVのなかで、俺が屋根の上でギターを空に向けているシーンがあるんですけど、あれは「俺が一位だ」っていうことなので、そこはぜひわかってほしい(笑)。俺はすべてにおいて一番になりたいと思ってますよ。
ロン : でも、そうだよな。とりあえず、メロディに関しては現時点でも俺たちがトップ・クラスだよ。
大野 : メロディしかり、ギターの技術しかり、ギャグ・センスしかりね(笑)。
ロン : そこも負けてないよね(笑)。さっきも言ったけど、俺たちは歳を重ねる毎にもっとよくなっていくはずだし。
ーーいまは何歳だっけ?
ロン : 21歳です。俺は自分にポテンシャルがあるってわかってる。だから早く成長したい。群を抜きますよ。
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パスピエ / わたし開花したわ
21世紀流超高性能個人電脳破壊行進曲。アフター神聖かまってちゃん。ポスト相対性理論。2011年にドビュッシーと突如現る!! その名前を確実に広げていく中、11年11月、これまでの楽曲を再レコーディングした1stアルバムを遂にリリース。
LIVE INFORMATION
2013年9月6日(金)@渋谷O-Crest
「3azzy presents アナーキーインザ3K vol.15景〜モージェネレーション〜」
w/ THE ORAL CIGARETTES、QOOLAND
2013年9月15日(日)@池本UPSET
「ゲス乙女ルーレット〜名古屋編〜」
w/ ゲスの極み乙女。
或る感覚「ナチュラル / 初夏のピラニア / ロマンチック・アルカイダ」レコ発
~DAN NO URA 秋の陣 東京編~
2013年10月25日(金)@新代田FEVER
w/ +1Guest
ローソンチケット(Lコード : 74085)
e+
Large House Satisfaction×或る感覚 Wレコ発
2013年10月27日(日)@大阪CLAPPER
w/ Large House Satisfaction
或る感覚「ナチュラル / 初夏のピラニア / ロマンチック・アルカイダ」レコ発
~DAN NO URA 秋の陣 名古屋編~
2013年11月3日(日)@新栄CLUB ROCK’ N’ROLL
w/ +1Guest
ローソンチケット(Lコード:41056)
e+
PROFILE
或る感覚
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ロン(Vo、Gt、Key) / Kou(Ba) / 北原ジャンクション(Dr) / 大野(Gt)
2010年結成のジャパニーズ・オルタナ・バンド。
2011年に閃光ライオットのファイナリストに選出され、その後制作されたデモCDは完売。2013年1月に発の全国流通盤『カウンター』の反響も大きく、その後もサーキット・イベントやライヴを数多くこなしている。鋭角なサウンドにグッド・メロディで会場をダンスフロアに変えてしまう若き世代のエース的バンド!!