ハンバート ハンバートの基本になるような作品にしたかった――カントリーの本場ナッシュヴィルで録音したフル・アルバム完成
「ずっとやってきたことを一番いい音、演奏で作りたいと思ってたんです」――音楽家として最もシンプルな望みを叶えるべく、男女デュオハンバート ハンバートのふたりが赴いたのは米国ナッシュヴィル。2005年グラミー最優秀トラディショナル・フォーク・アルバム部門を受賞、マルチ・アコースティック・ミュージシャンとして活躍しながらサウンド・プロデューサーも務めるティム・オブライエンとトップクラスの現地ミュージシャンに出迎えられ、これまでコツコツとライヴで磨いてきた楽曲たちを録音へ。
そのなかにはライヴのみで披露されていた名曲「ぼくのお日さま」をはじめ、西岡恭蔵らと昨今のインディーズ・レーベルの先駆けであるオレンジレコードを設立した音楽プロデューサー、故・あべのぼる楽曲のカヴァーや、NHK Eテレの子供番組へ提供した「ホンマツテントウ虫」「ポンヌフのたまご」のセルフ・カヴァーを収録。「良い歌」と「良い演奏」を極めたハンバート ハンバートの代表作となるであろう本作を、インタヴューとともにお届けします。
ハンバート ハンバート / むかしぼくはみじめだった
【配信価格】
alac / flac / wav / mp3 : 単曲 257円 / アルバム購入 2,263円
【Track List】
01. ぼくのお日さま / 2. ぶらんぶらん / 03. 鬼が来た / 04. 何も考えない〈あべのぼるカヴァー〉 / 05. オーイ オイ〈あべのぼるカヴァー〉 / 06. 潮どき / 07. 小舟 / 08. くもの糸 / 09. ホンマツテントウ虫(サビ入り) / 10. まぶしい人 / 11. ポンヌフのたまご / 12. 移民の歌
INTERVIEW : ハンバート ハンバート
もし、あなたがハンバート ハンバートの音楽をまだ聴いたことがないなら、ぜひこの最新作から手に取ってみてほしい。通算8作目のフル・アルバム『むかしぼくはみじめだった』は、迷わずそうお勧めしたくなる作品だ。カントリー / ブルーグラスの本場ナッシュヴィルに出向き、アメリカン・ルーツ・ミュージックにおける大御所、ティム・オブライエンをプロデューサーに迎えた本作で、佐藤良成と佐野遊穂のふたりは「ハンバート ハンバートのスタンダード」と呼べるような音づくりを目指したのだという。つまり、彼らがおよそ16年にわたって取り組んできたアコースティック・ミュージックを、その道における最高峰の演奏家たちと共に鳴らしてみよう、ということ。そして、その試みはとても素晴らしい結果を生み出している。ティムをはじめとした現地ミュージシャンとの共演は、ハンバート ハンバートの音楽性をよりクリアに伝えるだけでなく、このデュオの歌に込められた情緒がどこまでも日本的なものである、ということも見事に炙り出しているのだ。
では、ここからは本人たちに登場していただこう。本作に取りかかるまでの過程とナッシュヴィル録音の狙い、そして現在の状況について、佐藤良成と佐野遊穂のふたりが語ってくれた。
インタビュー&文 : 渡辺裕也
写真 : 雨宮透貴
やっぱり歳を重ねて経験を積むほど、いろんなことに気がつけるようにはなって
――フル・アルバムは前作から4年ぶりということで、けっこう間が空きましたね。
佐藤良成(Vo, Gt, fiddle) : いつのまにか経っちゃいましたね(笑)。まあ、いきなり言い訳させていただくと、2010年に前のアルバム(『さすらい記』)を出したんですけど、次の年にはミニ・アルバム(『ニッケル・オデオン』)を出していて、その翌年にも1枚(COOL WISE MANとのコラボレーション・ミニ・アルバム『ハンバート・ワイズマン!』)出してるんです。だから、それで許してください(笑)。
――許すも何もないですよ(笑)。実際、ハンバート ハンバートの動きが止まっていたっていう印象はなかったので。
佐野遊穂(Vo) : ならよかった(笑)。
良成 : それに、ミニ・アルバムもそのときが初めてだったからね。
遊穂 : そうそう。出した当時は「このヴォリューム感、いいねぇ」みたいなことを言ってたから(笑)。
良成 : 言ってた言ってた(笑)。でも、久々に作ってみて改めて思ったけど、やっぱり俺たちはフル・アルバムを作ってナンボだよね(笑)。いっぱい作りためた曲の中から12曲くらいに厳選したものが、やっぱりちょうどいい。
遊穂 : 理想はね(笑)。
良成 : でも、曲がなかなかたまらないんですよねぇ。それに、こんなことを今さら言ってもしょうがないんですけど、過去のアルバムを振り返って「この曲、こう弾いたらバッチリだったのに!」と気づくこともけっこうあって。録っている当初は、僕ら本人も細かいところをちゃんと掴めていないまま演奏しちゃってるから、あとからちょっとした解釈のミスがちょいちょい見つかるんです。だから、前に出した曲でも「この曲、最近やっとうまくやれるようになったよね」みたいなことはけっこうあって。
良成 : 「おなじ話」とかはそうかもね。
遊穂 : YouTubeに【「おなじ話」 歌ってみた】みたいな映像がけっこうあって(笑)。それを見ながら「いやいや、この曲はそうじゃないんだよね~」とかってよく言ってたんだよね。
良成 : で、そのあとに自分たちが録音したものを改めて聴くと、たしかにその「歌ってみた」の人みたいな感じで俺たちが演奏しているっていう(笑)。
――リリースしたころには客観視できなかったところにいま気づくってことですね。
良成 : うん。やっぱり歳を重ねて経験を積むほど、いろんなことに気がつけるようにはなってて。で、今回こうして4年も経ってしまったことをよく捉えると、つくった曲を長くライヴで演奏して、これはたぶん、わりとしっかり練れてたんじゃないかなと。つまり、デモの時点で既にライヴで聴かせられるような状態になっていたから、それを今回はナッシュヴィルにそのまま持っていくような感じだったんです。
そのときにティムは本屋さんに行って、『リトル・トリー』という本を買ってきてくれて
――そう。今回はアメリカのナッシュヴィルでティム・オブライエンと録音されてるんですよね。そもそもおふたりがティムと一緒に作品をつくるというアイデアは、ずいぶん前から立ち上がっていたと聞いてるんですが。
良成 : そうなんです。2006年末に1度そんな話があって。というのは、ティム・オブライエンが来日したときに、彼と一緒に演奏できる機会があったんですよ。そのときに彼が僕らのことを気に入ってくれて、「もしよかったらナッシュヴィルで一緒にレコードをつくろう」と言ってくれて。「それはもうぜひ!」と。それで準備も進めていたんですけど、ちょうどそのタイミングで、私が第一子を妊娠しまして(笑)。
遊穂 : そうそう(笑)。
良成 : 3人目を産んだ今となってみれば、「あのときにナッシュヴィルでやっても別に大丈夫だったんじゃないのかな」って、多少は思うんですけどね。
――いやいや、初めての出産ですから。そこは無理しなくてよかったと思います。
良成 : うん、どうなるかわからなかったんですよね。それで、申し訳ないと思いつつ、そのときはキャンセルさせてもらったんです。で、そうやって1回話が途切れてしまうと、なかなか「もう1度やろう!」とはならないもので。
――そういうことだったんですね。たしかにそういう話って、少し時間が経っちゃうと、どうしても風化してしまいがちだから。
良成 : 実際にそうだったんです(笑)。でも、そうやってみんなが忘れたころに、今回のアルバムを録り始めるにあたってのスケジュールを決めていく段階で、だいたい春ごろに録ろうっていう話になって。でも、その春がね(笑)
遊穂 : 私がひどい花粉症で(笑)。
――(笑)。でも、それって歌い手さんにとっては大きな問題ですよね。
良成 : 4年ぶりのアルバムが鼻声ではさすがにまずいですからね(笑)。
遊穂 : それで「今回は東京を脱出しちゃおう」という話になって。
良成 : そこから「みんな、忘れてると思うけど」みたいな感じで、再びナッシュヴィルの話題が挙がったんです。だから、ナッシュヴィル録音の話は、「スギ花粉がないところでやろう」という条件から生まれたんですよ(笑)。
――そういうことだったのか(笑)。では、今回のプロデュースを担当したティム・オブライエンは、元々おふたりにとってどういう存在だったんでしょう。
遊穂 : それで、私はステージ上でのことは舞い上がってたからあまり覚えてないんですけど、打ち上げのときにティムが私たちにたくさん話しかけてくれて。そのときに「この人は、若い人たちになにかを伝えようっていう気持ちがすごく強い人なんだ」と思ったんです。それがすっごく嬉しかった。あと、そのときにティムはそのまま本屋さんに行って、『リトル・トリー』(著・フォレスト・カーター、訳・和田穹男)という本を買ってきてくれて。「これを読んだらいいよ」って私たちに渡してくれたんです。それは両親を亡くした男の子が、インディアンのおじいちゃんとおばあさんに育てられて山で生活をするっていう話で。
良成 : 作者本人が子供のときのことを描いている本なんですけど、すごくいい話だったね。で、ティムもおじいさんかひいおじいさんがアイルランドからの移民らしくて。だから、きっと「俺たちの音楽はこういうふうにして生まれてきたんだよ」って、俺たちに伝えようとしてたんだと思います。「君らがこういう音楽に興味があるなら、これは知っておいた方がいい」って。
ハンバート ハンバートの基本になるような作品にしたかった
――それはいい話ですね。念願かなって今回ついにそのそのティムと作品をつくることになったわけですが、実際のレコーディングはいかがでしたか。
良成 : まず、今回はナッシュヴィルで録りたいということより先に、普通にいいものがつくりたかったんです。いや、普通っていうと少し語弊があるかな…。というのは、今まで出してきた7枚のアルバムを振り返ってみると、いまいち僕らがブレイクしないのは、やっぱりそれだけの理由もありまして。
――ブレイク(笑)。というのは?
良成 : ついついトガッたことをやりたがるというか。「誰もやってないことをやってやる!」とか、自分たちの音楽が「癒し系」と言われることに対して「いや、そんなことはない!」みたいに思ったり。僕は心がひねくれているものですから、ついそういう気持ちがでちゃうんですよね。
――どうしても反骨心が顔を出すと。
良成 : まあ、そうですね(笑)。とはいえ、僕らだってだんだん中堅どころになってきたわけですから、ここらでちょっと名刺代わりになるようなものを作りたいなと。「いまさら名刺か!」って感じですけどね(笑)。
遊穂 : 素直なアルバムをつくりたかったんだよね。
良成 : そうそう。ハンバート ハンバートの基本になるような作品にしたかった。そうなると、ナッシュヴィルはちょうどいいんじゃないかと思ったんです。単純な話、あそこはアメリカのなかでもアコースティック音楽の本拠地みたいな場所ですからね。だから、今回は海外録音でなにか新しい風を吹き込もうという狙いではなくて、むしろずっとやってきたことを一番いい音、演奏で作りたいと思ってたんです。
――これまでの作品はちょっと違うモチヴェーションで臨んだ作品なんですね。そうなると、これまでリリースしてきた作品に対する本人の満足度も気になるんですが。
良成 : 作品に満足することはないですよ(笑)。もちろん、作っているときは満足いくものを目指しているし、できることはすべてやり切ったつもりでいるんですけどね。「よし、やり切った!」みたいな気持ちでいられる時間は、ホント少しだけ。大概はちょっと冷静になると「うーん」ってなる。
――それってつまり、ハンバート ハンバートのおふたりが録音物を残すことにものすごい熱量を捧げているってことですよね。ある種、ライヴとかよりもこだわる部分が強いんだろうなって。
良成 : たしかにそうですね。もちろんライヴはすごく楽しいんですけど、やっぱり僕は基本的にレコードやCDを通じて音楽と接してきたから。ライヴで音楽に目覚めたわけではないんです。というか、ミュージシャン一家にでも生まれてない限り、だいたいの人はみんなそうなんじゃないかな。
――僕もレコードやCDを聴きながら音楽と向き合ってきたから、それはすごく共感します。
良成 : そこですべてが形成されてますよね。だから、僕らがつくる音楽も、なんとか自分が好きだったものと並べて聴けるようにしたいんです。僕がこれまでずっと思い続けてきたことって、それなのかもしれない。
――そこでトラディショナルな音楽が根付いているナッシュヴィルに渡ってみて、いかがでしたか。まずはどんな環境で録音されてきたのかを知りたいです。
良成 : パンケーキが美味しかったって言ってたね(笑)。
遊穂 : うん、おいしかった!
――原宿じゃないんだから(笑)。
良成 : (笑)。僕らは子供も連れて行ってたのもあって、アメリカでは一軒家を借りて寝泊りしてたんです。やっぱり自炊できると楽なんですよね。たしかにパンケーキは美味しいんですけど、毎日そういうのを食べ続けながらレコーディングしていると、やっぱり少しずつ体が重くなってたと思う。
――食事は自分たちで準備していたと。録音環境についてはいかがでしたか。
良成 : えーっと。まず、海外録音っていうと「ものすごいスタジオなんだろうな」って思うじゃないですか。俺、そういうのって正直あんまり関係ないと思うんですよね(笑)。
――(笑)。じゃあ、環境からの影響はあまりなかった?
良成 : いや、たしかに音は日本のスタジオより乾いているし、構造も密封性が低いから外の空気がすぐに入りこんでくるから、そういうところはやっぱり違いましたよ。東京のスタジオは、遮音や防音がきちっとしていますからね。でも、そういうところが今回のサウンドにそこまで強く影響しているのかっていうと、それほどでもないと思う。むしろ、今回はそれよりもずっと、人から受けた影響の方が大きかったんですよ。アコースティック音楽を上手に演奏できる人、そしてそういう音を録るのが得意なエンジニアと一緒にやるってことが、今回のレコーディングでは何よりも重要だったんです。
――どこで録るかより、誰と録るかの方が重要だったと。
良成 : そこはもう、ホントすごかったです。まず、ティム・オブライエンがメチャウマな人ですからね。で、その人が集めてくるミュージシャンですから、本当にみんなすごいんですよ。上手さがちょっとハンパなかった。
そもそも俺は洋楽を作りたくてむこうに行ってるわけではないから
――それだけすごい演奏家が揃うと、やっぱりコミュニケーションが大事になっていきますよね。つまり、作品のイメージをどこまでうまく伝えられるかが大事になってくると思ったんですが、その点はいかがでしたか。
良成 : そこはスムーズにいったものもあれば、やっぱりなかなかイメージ通りにいかなくて苦労したものもありました。というのも、みんなホント上手いから、ある意味よくできたものにはすぐになるんですけど、それが僕らのイメージ通りなのかというと、そうじゃなかったりするんです。それで彼らに歌詞の内容を説明したり、楽器の編成を変えたりはけっこうあって。
――きっとそこには文化の違いも影響してきそうですね。自分たちにとっては当たり前だと思っている言葉や感覚がうまく伝わらないこともあったんじゃないかなって。
良成 : うん。何しろナッシュヴィルはカラッとしてて、すごく明るいんですよ。そこで「どよーんとした感じ」とかを求めたのは、俺が悪かったのかもしれない(笑)。たとえばそれって、ロサンゼルスに行ってニューヨーク・サウンドをつくるようなものですからね。それにナッシュヴィルで生活しているミュージシャンは、恐らく一流の人であればあるほど、ひたすらカントリーやブルーグラスばかりをやってるわけですから、そこで湿っていたり、どんよりしたワルい感じの音を求められても、それは困りますよね(笑)。
遊穂 : 同じ「どんより」みたいな言葉でも、捉え方がまったく違うんだよね。こっちが考えているような「どんより」って、多分あっちにはないから。
――ナッシュヴィルには花粉がない分、環境もミュージシャンの気質もまったく違ったってことか(笑)。逆にいえば、自分たち日本人の気質もそこで露わになりそうですね。
遊穂 : そうですね。だって、彼らは私がすっぽり入るくらいに大きなポップコーンを抱えながら、休日は野球を観てるんだから(笑)。
――絵に描いたようなアメリカ人(笑)。
良成 : あとはビールとコーラね(笑)。歌詞の内容とサウンドの乗りを合わせるためにやり直すことは、けっこう多かったかもしれない。結局、俺が作っている音楽ってナッシュヴィルで行われているような音楽の引用なんですよ。でも、彼らの場合はそういう音楽を、それこそおじいさんの代からやっているんですから。その人たちにストレートにやられると、僕らはちょっと困っちゃうんです(笑)。
――曲で表現する情感がまったく違いますよね。
良成 : そもそも俺は洋楽を作りたくてむこうに行ってるわけではないから。日本で聴いてもらえるいいものを作りたくて、ナッシュヴィルに行ったんです。でも、うっかりしているとナッシュヴィルな音になりすぎるから、そこはブレーキをかけなければいけなかった。
遊穂 : あっちからしたら「なぜ?」って感じだよね(笑)。「ナッシュヴィルに来たのは、こういう音にしたかったからじゃないの?」って。
――でも、そこの判断は間違いなくこの作品の仕上がりを左右するところでしたね。もしそこでナッシュヴィルな音に寄せていたら、まったく違うものになっていたわけで。
良成 : そうなんです。名刺代わりの作品がそれになったらまずいですからね(笑)。
――でも、結果的に『むかしぼくはみじめだった』は名刺代わりと呼ぶにふさわしい作品に仕上がってますよね。そうなると、ちょっと気が早い話ですけど、次回作でおふたりはどんなモチヴェーションで臨むことになるのかが気になります。
良成 : どうなんですかねぇ(笑)。でも、こんなに素直な気持ちでいられている時期って、僕にはあまりないんですよ。だって、気づくとすぐにアーティストぶっちゃうからねぇ。
遊穂 : そうだねぇ。
――「アーティストぶっちゃう」って(笑)。
良成 : すぐ、攻めたかっこいいものをやろうと思っちゃう。
――それはそれで、まったく悪いことじゃないですよ。というか、今回も僕は攻めた作品だと思っていますし。
良成 : だから、今はちょうどいいバランスなんですよね。でも、次もそうなるかは分からない。
遊穂 : きっとまた偏るでしょうね(笑)。
良成 : 遊穂もそこを一緒に考えてくれたらいいんだけどなぁ。
――遊穂さんはそんな良成さんをどう見ているんですか。
遊穂 : 冷ややかな目で見てます(笑)。
ハンバート ハンバート 過去作
佐野遊穂産休前の緊急リリースされた親子で楽しめる配信限定シングル。アメリカの伝統音楽界のトップに立つグラミー賞アーティスト、ティム・オブライエンがサウンド・プロデュースを担当。ナッシュビルで活躍するカントリー・ミュージシャンたちを集め、ノリの良いウキウキするような曲が完成しました。どの曲も、ハンバート ハンバートらしさあふれる、やさしくておおらかで、ウキウキするような仕上がり。
2009年9月に公開された、小林聡美、もたいまさこ主演の映画「プール」主題歌原曲「妙なる調べ」、小田急電鉄CM曲「待ち合わせ」を収録。スコットランドの伝統音楽家フィドラーズ・ビドとレコーディングしたことで、ハンバート ハンバートが元々持っていたトラディショナルな世界観が更に深みを増した一作。
RECOMMEND
あべのぼる with AZUMI&山本精一 / あべのぼる ラスト・ライヴ〜何も考えない
2010年突如この世を去った、元山下洋輔や大西ユカリと新世界の名物マネージャー兼アーティストであったあべのぼる氏。この世を去る直前の、生生しくも、まるで自分の死を知っていたかのような2010年ベアーズでの歌声~叫び。
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ハモニカ、フィドル、ギターという3つの楽器を中心に、10万人以上が集まるスペインのフェスティバル、オルティゲイラで、様々な国の音楽好きたちをうならせた“ケルト・ブルース”バンド、ハモニカクリームズ。本作は、2013年10月6日のライヴ・セッションを記録したオフィシャル・ブートレグ盤。前パーカッションであったトシバウロン脱退という大きな事態を迎えるも、ドラムに元くるりの田中佑司を迎え、いまのハモニカクリームズを収めた作品。
イギリスの隣の小さな島国、アイルランドの音楽を演奏する3人組、John John Festivalの2作目となるアルバム作品。フィドル(バイオリン)とギター、アイルランドの太鼓バウロンを使って奏でる音楽は、どこか懐かしく牧歌的。今作には、前作になかった「歌」が10曲中4曲収められており、色彩豊かな作品となっています。
LIVE INFORMATION
レコ発ツアー「歩いていくんだ、どこまでも」
2014年6月7日(土)@広島クラブクアトロ
2014年6月8日(日)@松江メテオプラザ
2014年6月16日(月)@京都磔磔
2014年6月17日(火)@神戸チキンジョージ
2014年6月21日(土)@仙台 Rensa
2014年7月16日(水)@渋谷クラブクアトロ
2014年7月19日(土)@福岡イムズホール
2014年7月20日(日)@湯布院アルテジオ
2014年9月12日(金)@札幌キューブガーデン
ツアー・ファイナル
2014年9月17日(水)@名古屋市芸術創造センター
2014年9月20日(土)@大阪城音楽堂
2014年10月3日(金)@日比谷野外大音楽堂
PROFILE
ハンバート ハンバート
1998年結成、佐藤良成と佐野遊穂による男女デュオ。2001年CDデビュー。フォーク、カントリー、アイリッシュ、日本の童謡などをルーツに、叙情的でユーモア溢れる音楽は、幅広い年齢層から支持を集める。佐藤と佐野2人ともがメイン・ヴォーカルというスタイルで、作詞、作曲、アレンジは基本的に佐藤が担当。佐藤はギターを演奏する以外にフィドル(アイリッシュやカントリー・スタイルのバイオリン)も弾き、不定期でソロ活動も行う他、くるりのレコーディング・メンバー、ライヴ・サポート・メンバーを務めたこともある。
ハンバート ハンバートとしては、海外の伝統音楽系ミュージシャンたちとの共演も多く、デンマークなどのグループと共作CDをリリースした他、2011年にはスコットランド最大の音楽イベント「ケルティックコネクション」に出演。国内では、映画「包帯クラブ」(堤幸彦監督)、映画「プール」およびテレビ番組「2クール」(小林聡美、もたいまさこ出演)などの劇中音楽や主題歌などを担当し、「シャキーン!」「おかあさんといっしょ」などの子供番組には楽曲を提供。最近ではCMソング「アセロラ体操のうた」が話題に。