エリーニョの約2年半ぶりの新作が登場
前作『コンクリート下の水母について』より約2年、エリーニョが新作『空中ランドリー』をリリース。プラネタリウムでのワンマン・ライヴ、韓国ツアー、公開レコーディング・セッションなどを経てさらに深まった10編の世界。吸い込んだものを体から吐き出して、吐き出したものをまた体に取り込む。空中を漂う様々に感化されながら、また空気を揺らす、音を鳴らす。
エリーニョ / 空中ランドリー
【配信価格】
mp3 単曲150円 / 1,500円
wav 単曲200円 / 1,800円
【TRACK LIST】
1. introduction / 2. Silent Emergency / 3. プレリュード(Prelude) / 4. life / 5. うたた(utata) / 6. 夕やけ(Sun-set) / 7. 初代ぴーちゃん(Pi-chan) / 8. highway / 9. チクタラタ(tic tac) / 10. やわらかい化石(The soft fossil)
INTERVIEW : エリーニョ
優しく撫でるような声と情感あふれるピアノにシンガー・ソングライター然とした佇まいを垣間見ることもあれば、時にSOURの高橋ケ無らとストイックなセッションを興じてみたり…。エリーニョというアーティストには、そんなふうに聴き手のイメージをすらりと交わしていくしなやかさがある。そんな彼女の前作『コンクリート下の水母について』以来、およそ2年ぶりとなるニュー・アルバム『空中ランドリー』は、ソロ名義ではあれど、近年の活動母体である"The eri-nyo Quintet"による、かなりバンド感の仕上がりになった。フルートを加えたバンド・フォーマットの独自性もさることながら、ANIMAの石川ユウイチをはじめとしたメンバーによる演奏はかなりアグレッシヴなもので、その完成度の高いアンサンブルには舌を巻く。
しかし、やはり骨格となるのはポップスとしての強い強度をもった彼女の紡ぐメロディと歌唱だろう。音楽的な向上心と聴き手への開かれたスタンス。そのふたつがここではとても美しく共存している。そこで今回はエリーニョというアーティストがどういう意識で創作に臨んでいるのか、本人にたっぷりと語ってもらうことにした。楽曲から受けるエモーショナルな印象とはまた違った側面を、彼女の発言から感じ取ってもらえたら嬉しい。
インタビュー & 文 : 渡辺裕也
歌だけが聴こえてくるようなアルバムにはしたくなかった
——ツイッターでちらっと見たんだけど、エリさんってSMAPが好きなの?
いや、そういうわけじゃないよ(笑)。「gift」っていう曲が好きなの。展開とかコード感とかアレンジとか、私にはとても作れない曲で。
——そういう楽曲制作のテクニカルな部分が気に入ってるんだ。いや、意外とエリさんはそういうテレビで流れるような大衆性の高い曲もチェックしてるのかと思って。
うーん。そうでもないよ。なかには参考にできるものもあるっていうくらいで。気になった曲は、やっぱり自分でコードを押さえてみたりするんだ。CM音楽なんかで頭に残ったものとかは、ちょっと調べてみたりはするかな。それこそSMAPの「gift」はまさにそういう感じでした。
——エリさんの楽曲って、凝っているんだけど、いつも開かれた形に仕上がってると思うんですよ。少なくともスノッブな感じはまったくしない。
私はずっとクラシックをやってきたし、もちろんポップスも聴いてて、詳しくはないけどジャズも好き。普段からライヴもけっこう観に行くんだ。そういうものすべてから影響を受けていくと、どうしたってニッチなものにはならなかったというか。たとえば、今回も変拍子を使った曲があるんだけど、それだって「あぁ、これはヘンテコな曲だな」みたいなものには、どうしてもならないの。
——突飛なアイデアに酔い過ぎないってこと?
そうだね(笑)。自分でそうならないように気をつけている部分もあると思う。やっぱり変なコードや拍子をつかっても、そういう細かいところを気にして聴いてもらうのは、それこそミュージシャンとかだけでよくて。
——うん。それがまさに聴き手の視点を意識しているってことだと思うんだけど。
あぁ、そうなのかなぁ(笑)。でも、自分がいいと思えるものがそうだってだけだよ。
——じゃあ、今の話を踏まえて、エリーニョさんにとってのお手本となるようなミュージシャンって、これまでに誰かいましたか。
ここ数年のブームは、パット・メセニー (笑)。それも、ソロじゃなくてパット・メセニー・グループの頃だね。ある意味でそこは目標かも。私、もともと高木正勝さんが好きで、そこからいろんな音楽に派生させていくうちに、そこに突き当たったんだ。「これはすごい!」って。
——でも、それこそパット・メセニーって、これ見よがしにすごいギタリストじゃない(笑)? 俺が連想したのは、たとえば矢野顕子さんとかユーミンとか、そういう人だったんだけど。
それはもちろん好きだよ。パット・メセニーだって、グループの時期はセッションよりも楽曲寄りだからすごく面白いんだ。でも、今回のアルバムで特に考えてたのは、なんで歌詞がなきゃいけないんだろうってことで。言葉を使うこと自体はもともと好きなんだけど。そもそもなんで音楽と言葉が合わさったのかなって。それこそパット・メセニーの音楽は、歌詞がないでしょ? でも、その音楽からメッセージ性が伝わってくる感じはするんだ。少なくとも私にはね。だから、私も自分でインストの曲とかを作ってみたし。
——そこでなにか答えは出た?
まったく(笑)。ただ、読むだけでは意味がわからないけど、メロディに乗っているとすんなり入ってくる歌詞ってあるでしょ? つまり、音と言葉が一緒になって入ってくる。それがいい曲ってことなんだろうとは思った。言葉は言葉で、音は音、とはいかないんだなって。
——じゃあ、そういう観点で前作と新作の間になにか変化はありましたか。
今回のアルバムは、石川くんのつくった「life」以外の曲に関しては、よく意味がわからないと言われてもいいやと思って歌詞を付けたところはあります。楽曲が成り立っていれば、別にインストでもいいくらいに思っていたし。あくまでもバンド・サウンドのなかに言葉を取り込みたかった。それに今回の曲って、弾き語りではなかなか演奏できないものばかりで。ドラムとベースにギター、それにフルートも、私の詞や歌とおなじ位置付けなの。ミックスもあんまり歌を前に出してもらってないし。歌だけが聴こえてくるようなアルバムにはしたくなかったんだ。
——それは確かに僕も思いました。ソロ・アーティストっぽい作品じゃないなって。完全にバンドの音づくり。特に今のフルートを加えたバンド形態ってすごくいいと思うんですよ。この編成ですべて成立させちゃうって、けっこうすごいことだと思う。
よかった(笑)。たとえばヴァイオリンなんかはけっこうどんな楽曲のサウンドにも入っているじゃない? でも、フルートってどちらかというとソロで映える楽器だからね。それに、フルートやヴァイオリンの音色って、一度バンドのアレンジを固めてから足すことも可能なんだけど、私の場合は最初からフルートがいる前提で作っているから。フルートもドラムとかベース、それこそ自分の弾いているピアノと変わらないの。
——でも、フルートって和音が鳴らせないから、基本的には旋律を奏でることになるでしょ。こうして成功しているから言えるけど、この楽器を全曲のアンサンブルに加えるのはかなり大変そう。
確かにそうだね(笑)。だから、たとえばコーラスみたいなものとして捉えるときもあるし。それこそギターと同じ。曲のメインになることもあれば、うしろで鳴っているときもあるっていう。曲ごとに違うんだ。ギターとフルートはそういうバランスのなかで考えているよ。声についてもそうだね。
言いたいことがあって音楽をやる人って、すごいなと思う
——やっぱこうして話してみても、楽曲を構築するまでのプロセスがエリさんは独特だと思いますよ。それこそ、石川くんと高橋ケ無さん(SOUR)とのセッションみたいに、フリーキーなこともやれちゃうわけだし。
でも、歌は大好きだから、すべてインストになったりはしないよ(笑)。ただ、私は歌に関してここまですごく悩んできたから。私の好きな歌手のなかには、歌詞が聞き取れなくても圧倒的にすごい歌を唄える人がいる。私だってどんどん成長して自分もそういうふうになっていきたくて。だから、今は身体も鍛えてるんだ(笑)。レッスンとかは行ったことがないけど、自分なりにどうやればもっと歌えるようになるのか、最近になってようやく考えるようになって。他の楽器に負けたくないんだ。
——それは、バンド内で競っているような感覚があるってこと?
それはないよ。だってこれはあくまでも私がやっている音楽だから(笑)。私の歌がしっかり出てこれないと、ちゃんと楽曲が成り立たないんだ。だからこそ、みんなに負けないようにもっと歌をがんばろうっていう気持ちが強くなったかもしれない。なにかが特別に変わったわけではないんだけど。
——獏っていうバンドで活動してきた時期も含めて、エリさんのキャリアもけっこう長くなってきたけど、どこかでミュージシャンとしての分岐点になった出来事ってありましたか。
そういうのはあんまりないかなぁ。ただ、作品って、つくった当時は本当に最高だと思うんだけど、あとになって「ここはこうすればよかった!」って思うことはやっぱり出てくるんだ。それをすべてクリアしようと思って、今回のアルバムも作ってたところはあるよ。やっぱり時間や予算の都合ってあるんだけど、今回はそういうのはすべてなくそうと思ってた。もし自分が完全に納得できなかったら、ぜんぶ録り直そうって。
——時間もけっこうかけたんでしょ?
うん。去年の4月から、大きくふたつの時期に分けて録っているんだ。「Silent Emergency」ができたときに、絶対にサードは作ろうと思って。あれはずっとやりたかったことができた曲なの。ちょっとポリリズム的で、世界観も広がったと思う。自分でいうのもなんだけど、すごくかっこいいでしょ(笑)。つくろうと思えばつくれる曲ってあるんだけど、ああいう曲はなかなかそう思っても形にできなかったから、できたときは、「よし!」と思った。
——前作からワン・ステップ先に行けそうな手ごたえを「Silent Emergency」でつかんだんだ。
うん。そんな感じだね。私、練習も嫌いだしすごく飽きっぽいから、バンドで同じ曲をずっと演奏しているのがあんまり好きじゃなくて。だったらもっと新しい要素を取り入れようよって思っちゃうんだ。メンバーに対しても、どんどん新しいものを求めちゃう。
——けっこうメンバーに対して怖くなるタイプ?
そんなことはないよ(笑)。でも、さとこさんは多少プレッシャーを感じたりもしたのかも。またフルートを習い始めてたし。
——それは確実にプレッシャーを感じたんだと思う(笑)。
だよね(笑)。私、たまたまラジオでフルートの独奏を聴いたときがあって。そこで「フルートってこんな音も鳴るんだ!」と思って、それを録音して「こういうの、吹いて!」って頼んだりしたな(笑)。次のアルバムにはそれが入るかもしれない。そうやって新しい要素が見つかると、やっぱり楽しいんだ。どんどんやれることが広がっていくから。だから、これは冗談交じりだけど、私が「新曲もってきたよ!」っていうと、みんなが「はぁ…」って言うんだよね(笑)。
——エリさんにとっては、常にサウンドを更新させていくことが重要なんだね。まず歌いたいことがあって、感情の赴くままに歌うっていうわけではないんだね。
そうだねぇ。言いたいことがあって音楽をやる人って、すごいなと思うよ。
——エリさんにそういうのはないの?
だって、言いたいことって常に変わっていくじゃん(笑)。だったらもっと普遍的なものを目指したいなって。その普遍的っていうのは、たとえば月とか水とか、そういうものだね。そういう情景みたいなものが込められたらいいなって思う。まだぜんぜんだけど。
——エリさんはそのときどきに巻き起こる感情をあまり信用していないのかな。
そういうのも面白いなと思う時はあるよ。でも、信用しているかどうかと言われたら、してないのかもね。むしろ害だと思ってるかも(笑)。もちろん、人に優しくしたいとか、そういう気持ちは大切だと思ってるよ。でも、人の気持ちってそれだけじゃないから。すべてを感情の赴くままにやるのがいいことだとは思ってないかな。とりあえず今の私はそうだね。
——エリさんの歌って、たぶんすごくエモいものとして受け止めている人がすごく多いと思うんだけど。
うん。よく言われる(笑)。
——でしょ? だから、今のエリさんの発言に驚く人もいるんじゃないかな。ものすごく感情移入して聴いているうちに、エリさん本人と、歌のなかにあるキャラクターを重ねてる人もけっこういると思う。
なるほど。でも、たとえば今日みたいに私が音楽をやっている人だと知ってもらえている上でお話するときと、そこをなにも知らない相手と話すときの心持ちってやっぱりぜんぜん違うよ。しかもそれって、どちらが自分をつくっているってわけじゃないから。わかりやすくいうと、「これはすごく自信がある作品です!」と話す一方で、「みんなが働いているときに、私はなにやってるんだろう?」と自己嫌悪になってたり(笑)。それが普通だと思う。作品への自信だって、その時々で変わっていくし。「すべてが自分らしく」なんて、ないんじゃないかな。
——じゃあ、もっと音楽だけやってたいっていう欲求はある? やっぱり日常が変化すると作る音楽も変わると思うんだ。普段の生活からのフィードバックって、少なからずあるでょ?
そうだね。でも私、いやだと思うことは絶対にやめちゃうんだ。たとえば、一緒に住んでいる人のことをいやだと思ったら、次の日には出て行っちゃう(笑)。それは決意とかじゃなくて、だめな状況をすぐに変えたいからで。で、いまの日常に関しては、そこまでの気持ちはないよ。もちろんやりたいことはたくさんあるけど。たとえば私はずっと家で過ごしてるとダラダラしちゃう人だから、通勤時間をどう活用するか考えたりしながらなにかをつくっていく方がいいのかもしれない。たぶん、そうやっていろんなものを天秤にかけながら、私は今まで生きているんだと思う。
——じゃあ、音楽以外の表現を選ぶ可能性は過去にあった?
ダンスかな(笑)。高校のときまでジャズ・ダンスをやってたの。それからしばらくやってなかったんだけど、最近また習い始めて。今はコンテンポラリーもやってる。音楽をやっているといろんなことで悩みがちだけど、ダンスに関しては初心者だから、ホント素直に楽しいんです。踊りをやる人達って、身体と気持ちのつながりをよくわかってるんだよ。ここの筋肉を使うと肩が凝らなくなるとか、そういうこともね。
——今日のお話を聞いていると、エリさんはそれまで取り組んでこなかったことにトライするのがなによりも楽しいんだね。
そうなのかもしれない。音楽にしても、私が思い描いているようなことはまだまだできてないし。そういうことをやるのが好きなんだと思う。
——じゃあ、今回の『空中ランドリー』を完成させて、また新しい課題は出てきていますか。
また考えることは変わってくると思う。たとえば2コードで良い曲を書くのってめちゃくちゃ難しいし、そういうことはもっとやっていきたいかな。そういうテクニカルなことばかりじゃなくて、シンプルにいいなと思える曲って、なかなかできないもので。やりたいことや難しいことって、いろんな方面に散らばってるから。
——いいですね。次は何年後になるだろうね。
どうだろうね(笑)。私としては今回の2年だって、そんなにかかったと思ってないんだ。もちろん今だって、早く録りたいと思ってる曲はたくさん出てきているよ? でも、やっぱりひとつひとつ丁寧に作っていきたいからさ。だって、次はこれよりいいものにしなきゃいけないんだから、ホント大変だよ(笑)。録音って、私にとってはホント一大事なんだ。
エリーニョの過去作品もチェック
RECOMMEND
ANIMA / シャガール(HQD Ver.)
HEADZ初の本格派ロック・バンドANIMA。サイケデリックなサウンドとせつないメロディーをキー・ワードに彼らの楽曲の魅力が十二分に発揮されたセカンド・フル・アルバムが益子樹(ROVO/ASLN)の全面プロデュースによって完成。ストーン・ローゼズ、モリッシー、シューゲイザー、初期レディオヘッド、フィッシュマンズ、かせきさいだぁを繋ぐ、奇跡のロック・アルバムの登場!!本作はHQDヴァージョン。
SOUR / WATER FLAVOR EP(HQD)
2009年6月にリリースされたミニ・アルバム『WATER FLAVER EP』を、高音質(24bit/48KHz)のHQDファイルで配信。プロデューサーはミト(クラムボン)、エンジニアは高橋健太郎。発せられる声や音のひとつひとつが自然に、そして確実に耳に入ってくる、やわらかで繊細な作品です。HQD版には「日々の音色」のアコースティック・ヴァージョンも収録。
LIVE INFORMATION
GARAGE 19th Anniversary~LIVE LIFE~
2013年4月16日(火)@下北沢GARAGE
OPEN : 18:30 / START : 19:00
前売り : 2,000円 / 当日 : 2,300円(ドリンク代別)
出演 : エリーニョ×田中さと子 / nonchamp(ノン) / unconditional love / 他
タワーレコード新宿店インストア・ライヴ
2013年4月20日(土)@タワーレコード新宿店7Fイベント・スペース
START : 12:00
出演 : The eri-nyo Quintet
エリーニョ 3rd Album『空中ランドリー』リリース記念! 13時からのワンマン・ライヴ「洗濯日和」
2013年5月19日(日)@ 下北沢440(four forty)
OPEN : 12:30 / START : 13:00
adv : 2,000円 / door : 2,500円(1order別・小学生以下は無料、要オーダー)
出演 : The eri-nyo Quintet
【チケット予約方法】
前売りチケット予約は、お名前・公演日・チケット枚数・連絡先をご記入の上、
Contactフォーム(http://eri-nyo.com/contact) または、info@eri-nyo.com からお申し込み下さい。
PROFILE
エリーニョ(vo.piano)
3月4日東京生まれ。4歳よりクラシック・ピアノを始める。'04年よりピアノ・ボーカルとしてバンド活動を開始。'09年にソロ ・ユニット『エリーニョ&The Sweetest friends』をスタートし、10月に1st album『ヒヨコと猫の鳴いた、ココにある日常的。』をリリース。'11年2月、2nd album『コンクリート下の水母について』を通常プラケースパッケージ盤/真空パック水母盤の2パッケージ同時リリースし、話題をさらう。'11年7月、石川ユウイチ(ANIMA)、高橋ケ無(SOUR)との即興セッション『Session with photograph exhibition』を配信限定リリース。ピアノ・ボーカルでのソロ形態、サポート・ミュージシャンとのユニット形態、そしてソロ・バンド・プロジェクトThe eri-nyo Quintetのバンド形態と様々な形で、 国内各地でのライヴ活動はもとより、韓国ツアーを行ったり、プラネタリウムでワンマン・ライヴ、スタジオ・ブース内に観客を招いた形での公開レコーディングを決行するなど、 日々活動範囲を広めている。