今年のフジロック、どうでした?ーー岡村詩野と渡辺裕也がふり返る〈フジロック 2017〉対談レポート

今年も新潟県の苗場スキー場にて多くの感動を生み、21回目の開催となった〈FUJI ROCK FESTIVAL '17〉。今年は久しぶりに天候も安定しないなかでの開催となった(2日目の雨は特にひどかった!)にもかかわらず、20年ぶりにエイフェックス・ツインが参加したり、小沢健二が初めてのフェスとして参加したり…… 国内外問わず豪華なメンツが揃い、素晴らしい空間をつくり上げた今年のフジロック。OTOTOYでは渡辺裕也と、岡村詩野による対談レポートで現地の状況をお届け。アツいステージをみせたあのアーティストたちの話はもちろん、“フジロック”の雰囲気やフェス自体の変化まで語ってくれています。あの7月の4日間に戻りたい…… と、まだフジロックの余韻にどっぷり使っている方から、今回は参加できなかったけど雰囲気だけでも感じたい! という方まで、ぜひこの対談をお楽しみください!

レポート対談 : 岡村詩野 × 渡辺裕也
写真 : 大橋祐希


FUJI ROCK FESTIVAL '17
2017年7月28日(金)、29日(土)、30日(日) @新潟県 湯沢町 苗場スキー場
出演 : 国内外約200アーティスト
詳細 : http://www.fujirockfestival.com/ (オフィシャル・サイト)



>>【フジロック直前特集】注目アクト21選もチェック! <<

今年のフジロック、どうでした?

撮影 : 大橋祐希

FUJI ROCK FESTIVAL '17
2017年7月28日(金)、29日(土)、30日(日)@新潟県 湯沢町 苗場スキー場

来場人数 :
7月27日(木)前夜祭 15,000人
28日(金) 32,000人
29日(土) 40,000人
30日(日) 38,000人
延べ 125,000人

渡辺裕也(以下、渡辺) : 今年のフジロック、いかがでしたか? ここ数年はフェスの雰囲気にいくらかの変化が出てきているとも言われてますが。

岡村詩野(以下、岡村) : よくも悪くもレジャー化した印象でした。いわゆる“音楽フェス"という枠組を超えて、広く世代を超えた人たちが夏合宿に参加するような感覚…… というのは初期からあって、それがフジロックの魅力ではあるのですが、今年はとりわけレジャー感ある雰囲気が伝わってきました。

渡辺 : そのレジャー化というのは、つまりはライヴを観ることよりもあの場所にいくこと自体が目的化されてるという意味ですか? もともとフジロックにはそういう側面もあったと思うんですが。

岡村 : ええ、そういうニュアンスは初期からあったと思うんです。参加することに意味がある、というような。それがフジロックの良さでもある。ただ、渋谷のスクランブル交差点で「ウエーイ」ってやるような感じに近い…… これは私の肌感覚でしかないのですが、そういう雰囲気が以前より増していて、それは逆におもしろいなと思ったんですね。そういう形でレジャー化してきたのはとても興味深いです。むしろ、昨今の渋谷の交差点がフジロック化している、と言えるのかもしれないですけど。そう考えたら長年培ってきたフジロックのあの空気は結構な影響力があるんだなと感じますね。

渡辺 : 渋谷スクランブル交差点のフジロック化…… というのは?

岡村 : いまは街だろうとどこだろうと、若者がいたらすぐお祭り騒ぎになるじゃないですか。例えば、今年は全体的に雨模様だったからポンチョと長靴姿の人が目立っていました。で、あのカラフルなポンチョとオシャレな長靴姿の人って昨今は普通に町中でも見かけますよね。アウトドア・ファッションが人気ってこともありますけど、今は日常とレジャーとの間の線引きが曖昧になってきているんじゃないかと思うんです。で、その昨今の非日常としてのお祭りの空気ってフジロックのような野外フェスがひとつの礎になっているんじゃないかなって。

渡辺 : なるほど。多分それって、昨年あたりから問題視されるようになった「椅子たたまない問題」とかも関わってくる話ですよね。

岡村 : さすがに折りたたみ椅子を町中で広げてる人は見かけないですけど、フジロックが自然の山の中という特殊な場所で行われているということをときどき見失うくらい、昨今、日本全体が日常と非日常がシームレスになっているような気もします。逆にいえば、町中で行われてるイベントに対して「あ、フジロックみたい」って思うこともあったりして……。

撮影 : 大橋祐希

渡辺 : それってSNSとかも関わってるのかなーと、いまちょっと思いました。今はツイッターやインスタなんかを通じて、会場にいないひともフジロックで起きていることをリアルタイムで共有してるから。

岡村 : どこにいても同じという?

渡辺 : もちろん同じってことはないんですけど、すくなくとも情報はどこにいようが伝わってきますよね。それこそ出演アーティストの名前が次々とツイッターのトレンドに上がってくるのを見てると、この苗場でいまどれくらいの人がツイートしてるのかなーと思ったり。

岡村 : そのくらいフジロックの影響力は大きいし、レジャーとして定着したということなんだと思いますよ。あと、ア・シード・ジャパンとかごみゼロとかの呼びかけが昔に比べて少なくなった印象だったんですけど、これも近年の特徴ですか?

渡辺 : どうだろう? ただ、以前と比べるとボランティア・スタッフの人員はけっこう削減されたのかもしれないです。特に今年と去年はお客さんが多かったぶん、相対的にスタッフが足りてないような印象はありましたね。ただ、リストバンドがICチップ内蔵型になってからは、入場ゲートの混雑はだいぶ緩和されたと思う。それで昨年は荷物チェックがなくなってて気になってたんですけど、さすがに今年はちゃんと行われてましたし。

どこが変わった? 今年のフジロック

撮影 : 大橋祐希

岡村 : SUICAのようなプリペイドカードがほとんどの店で使えるようになっていたのは参加者には助かったんじゃないでしょうか。

渡辺 : たしかに、電子マネーの利用はだいぶ定着してきたみたいですね。飲食店の行列も、以前ほどではなくなってきたかも。でも、やっぱりお客さんのマナーに関しては、すこしずつ基準値が下がってきてるような気はしました。

岡村 : “クリーンなフェス”っていうのを謳っていた頃を知らない人がたくさん参加するようになったってことなのかもしれないですね。そういえば、場外のリストバンド交換場所あたりで、地元新潟の大学生から、大学の研究か何かに使うとかでアンケートを頼まれたんですよ。「苗場に興味を持ちましたか?」「現地の方と交流ができましたか?」「近隣の施設で知っているところはありますか?」というような、地元との繋がりをテーマにした質問が中心で。フジロックを通じての地域興しのような意識が、新潟の方々の間でも昔よりはるかに強まっている印象でしたね。でも、一方で、経営者が他府県…… ところによっては日本じゃない国の方の経営に変わった民宿もあったらしいですね?

渡辺 : そうらしいですね。毎年フジロックに参加している僕の友人によると、毎年よく利用している民宿のオーナーがまったく別の人に変わっていたと。そういえば、僕も3日間お世話になった宿のおばちゃんに「また来年もきますねー」と言ったら、「ウチは来年まで続いてるかわかんないから、スキーやりにきて!」と言われちゃって(笑)。フジロックのシーズン以外も地域を盛り立てていこうという意識は、たしかにいろんな場面で感じるし、きっとそこにはシビアな現実があるんだろうなと思いました。

岡村 : あと、今年はリストバンドにキャラクターがデザインされていたじゃないですか。あれ、可愛かったですね(笑)。キーホルダー欲しかったんですけど早々に売り切れでした。

渡辺 : フジロックではおなじみの「ゴンちゃん」ですよね。あのキャラが年々フィーチャーされるようになったのも、案外SNS効果なのかもしれないですね。

撮影 : 大橋祐希

岡村 : ここにきてフジロックのキャラらしいキャラが定着したっていうのも興味深いですね。ただ自戒をこめて言うと、SNSで逐一情報を伝えるのは難しいところですね。行きたくても何らかの事情で行けない人にとって実況ツイートはつらいものがある。ムシャクシャする人もいると思うんです。私も行けない年にはツイッターのタイムラインを見て疎外感を強く味わったりします。そのたびに「青春18きっぷでも使わないことには、地方からは首都圏の人の倍以上の交通費も時間もかかるんだよ!」って叫びたくなる。そういう時に、「大小様々なステージがあり、内外様々なアーティストが出て、そこから好きなアクトを自由に選んで見る多様性こそがフジロック。だから、タイムラインのマジョリティになんて一喜一憂するな!」って自分に言い聞かせている。実際、フジロックはもちろん楽しい、でも参加しない人には参加しない人の、ぜんぜん違う音楽との楽しみ方が、人の数だけ音楽の楽しみ方があるはず…… という素晴らしいテーゼをフジロックは提唱しているんじゃないかって思うんですよ。SNSに振り回されがちの現代だからこそ、改めてそこは自覚したいな、来年以降は参加してもツイッターとかは自粛しようと思いました。

渡辺 : 基本的にフジはアクセスしづらい場所でやってますからね。チケット代とか宿泊にかかる費用なんかも考えると、誰もが気軽にこれるフェスとは決して言えないし、ある意味それがあのフェスを特別なものにしてるってところもあると思う。それこそ1年間この日のためにお金を貯めて、遠方から時間をかけてやってくる人が大勢いるから。

映像演出の凝ったパフォーマンスも満載

岡村 : ただ、あくまで俯瞰して見た時に、フジロックってもはやそこまで特別なものじゃない気もするんです。さっきも話したように、いま、日常の中で“フジロックっぽい”と感じる瞬間は結構ある。でも、そこがすごい。そのくらいフジロックはひとつのレジャーの在り方を完成させ、我々の日常生活の中にも“フジロックっぽい何か”を落としこむことに成功したんだと思います。今後、出演アーティストのカラーを毎年調整しながらこうした規定路線を展開していくのか、そろそろ全く違うアングルか何かを投入するのか…… そこがとても興味ありますね。

渡辺 : 僕自身はあくまでもライヴを観たいからフジロックに行ってるので…… って、当たり前なんですけど(笑)。もちろん会場のロケーションが好きとか、そういうのもありますけど、実際に行くかどうかは、やっぱり毎年ラインナップありきで考えてるんですね。特にここ数年、海外の大物アクトは日本での単独公演が難しくなってるじゃないですか。だからこそ、フジロックのラインナップにはどうしても期待したくなるというか。最近のラインナップの傾向については、正直いろいろと思うこともあるんですけど。

岡村 : もっといまっぽいアーティストが…… とかって意見もありますよね。今年なら、ヒップホップ、R&B中心でもいいんじゃないか、とか。でも、そこを言い出したらキリがないですよ。

渡辺 : そこはやっぱり「ロック・フェス」ってことなのかなーとも思ったり。たしかに欧米のトレンドを反映させようとすると、おのずといまはラインナップがヒップホップとかR&B寄りになると思うんですけど、あくまでもフジロックのメインは今後もロックに置かれていくのかなって。でも、開催前にでた運営側のインタヴューによると、「2013年以降もケンドリック・ラマーには毎年オファーをかけてる」という話もありましたね。

苗場食堂

岡村 : 「フジ」も「ロック」ももはや言葉本来の意味を超えてるから、そこはあまり関係ないかもしれないですね。もちろん、少しずつマイナー・チェンジもしています。今年から変わった重要な点としては、《苗場食堂》のステージが隣に移動したことだと思います。あまりに人気すぎて食堂としての『苗場食堂』の長蛇の列がオアシス広場の入り口付近で導線を遮ってしまうのがつらいと行くたびに思うんですけど、ステージ自体は独立して見やすくなりましたね。前は通り道にせり出すステージでしたから。

渡辺 : あのへん一帯はワールドレストランがなくなった代わりにバーとDJブースがつくられて、すこし雰囲気が変わりましたね。《苗場食堂》といえば、最終日深夜にネバヤン(never young beach)がシークレットで出てきたときはすごい騒ぎだったな。レッドマーキーでのライヴも後方まで人が溢れかえってたし、ものすごい人気ぶりでしたね。

岡村 : “ヤシの木フラミンゴ”。結成時のネバヤンの幻のバンド名候補。

渡辺 : あれ、そういうことだったんだ! 道理で若いお客さんたちが待ち構えていたわけだ。

岡村 : ワールドレストランだったところに誕生した《BLUE GALAXY》のDJブースではサラーム海上さんが結構長時間DJやってらしたんですよね。ガイド本とかウェブではそのあたりも事前にアナウンスされていたのかもしれないですけど、入場時にもらえるあのタイムテーブル表にも書いてあるといいのになと思いました。《GAN-BAN SQUARE》でのサイン会とかもそう。あまり知られていないけど、場内のあちこちにあるそういうミニ・ステージみたいなものをチェックするのも楽しいです。《GAN-BAN SQUARE》の初日にはファーザー・ジョン・ミスティ(以下、FJM)がちょっとしたアコースティック・ライヴをやったりしましたからね。これ、直前に決まったのか、気づいた人、少なかったです。

GAN-BAN SQUARE

渡辺 : そのアコースティック・ライヴ、僕は岡村さんのツイートで知ったんですよ。そういう意味では、SNSで情報が伝わっていくおもしろさもあるよなーって。にしても、FJMはかっこよかったですね。あんなに華やかで色気のある人だったとは。

岡村 : FJM一択ですよ! 最初から今年の私は。

渡辺 : そのFJM以外だと、誰のライヴがよかったですか?

岡村 : 6月に本国でやった〈DEMON DAYZ FESTIVAL〉を中継で観ていたというのもあって、今回はそれほどの大発見はなかったですが、ゴリラズはやっぱりよかったですね。最初どうかなと思ったんですけど、次第に良くなっていって。デーモンが英国白人であることの贖罪、ブリット・ポップ時代の償いを、大衆性を維持したまま世界目線でしっかり伝えているということにやっぱり感動しました。

APHEX TWIN(撮影 : 大橋祐希)

渡辺 : まさにそのゴリラズがそうだし、他にもアヴァランチーズとか、エイフェックス(ツイン)とか、メジャー・レイザーとか、今年のフジロックは映像演出の凝ったパフォーマンスがたくさんありましたよね。いまのサーキットで求められているライヴの在り方が、そこにすごく表れているような気もしました。なかでもコーネリアスはすごかったな。演奏の緻密さと、映像とのシンクロ性が、ちょっと図抜けてましたね。

岡村 : コーネリアスの後に《WHITE STAGE》に出た小沢健二の時間帯はオアシス広場でさえもガラガラだったそうですね。

Cornelius(撮影 : 大橋祐希)

渡辺 : 今年はそのオザケンが、ある意味ヘッドライナー以上に注目を集めていたし、ラインナップも全体的に90年代組が目立ってましたよね。僕自身はやっぱり「いま」の音楽がたくさん聴きたいという気持ちがつよいので、そこについてはぶっちゃけ複雑な思いもあったりするんですが。

岡村 : 結局そこに辿り着くという…… (笑)。まあ、でも、同じ90年代出発組でもサニーデイ・サービスみたいに、いままたここにきて最盛期を迎えているバンドもいる。ゴリラズのデーモンもそう。そういう人たちの2ラウンド目、3ラウンド目を確認できたという意味では悪いラインナップじゃなかったですよね。

渡辺 : ゲストにC.O.S.A. × KID FRESINOを呼んでいたところも含めて、やっぱり曽我部さんはすごく意識的ですよね。PUNPEEがリンキン・パークのチェスターについて触れていたのも、すごく印象的だった。彼らのようなヒップホップのアーティストが今後のフロントラインを担っていくことの必然性をあらためて感じたというか。

GORILLAZ

岡村 : そういう意味では、デーモンもリトル・シムズとかを連れてきてほしかったですね。

渡辺 : 本国でのライヴみたいに「フィーチャリングのゲストが次々に登場!」ってわけにはなかなかいきませんよね。でも、逆にロードなんかはシンプルなステージが見れてよかったな。海外フェスみたいに大掛かりな仕掛けがなかったぶん、かえってシンガーとしての存在感がきわだって感じられたし。

LORDE(撮影 : 大橋祐希)

今後のフジへの期待

THE LEMON TWIGS(撮影 : 大橋祐希)

岡村 : 逆に、コテコテの構築サウンドを聴かせたレモン・ツイッグスとかは一切の手抜きなしにスタジオ作品の再現を試みていておもしろかったですね。野外だろうと雨だろうと徹底してやりますよ、というプロ根性がとてもよかった。

渡辺 : 大雨にさらされたオウガ・ユー・アスホールがおわって、サニーデイ・サービスが始まった途端にカラッと雨が止むっていうのも、フジロックならではの演出って感じでした。

岡村 : まさに“サニーデイ”な! でも、今年はその雨に打たれて思いの外体力をもっていかれたので、みるのを断念したものが結構あったんですよ。それが悔しい。マーカス・キング・バンドもそうだし、急遽帰らないといけなくなったためにみられなかった最終日のスタージル・シンプソンとリアル・エステイトも。とにかく見たことないものを優先的にしたかったのですが、今年は雨のためにそれが大幅に狂いました。

渡辺 : たしかに今年はタフでしたね。あんなに雨がつづいたフジロックも久々だったし、そこも含めて楽しかったなって感じも僕はしてるんですけど(笑)。そんな雨続きだった2017年のフジロックを終えて、どうでしょう。来年以降のフジロックにはどんな期待をよせていますか?

岡村 : ひとつには、これは本気で要望したいんですけど、現代音楽、ノイズ、実験系アーティストが出演する隙が一切ないので、そういう音楽家たちが出られるステージ…… 小さくてもいいし、既存のステージでもいいので、これまであまり縁がなかったタイプのアーティストがちゃんと観てもらえる場をつくって欲しいですね。同じように、もっとアフリカや中南米、アジアのアーティストを呼んでほしいなとも思います。フジロックのような開かれた場だからこそ、メインストリームにはない音楽と出会う機会が生きてくると思うので…… 。

渡辺 : まさに。アフリカにせよ、アジアにせよ、欧米中心のポップスでは掬い取れない「いま」の音楽を紹介してきたのもフジロックの魅力だし、できればそこはまた今後のラインナップでフィーチャーしてほしいですよね。《ORANGE CAFE》もだんだんおもしろい場所になってきてるし。

岡村 : そういう意味で、サラーム海上さんが《BLUE GALAXY》でDJされたのは、あまり大きな話題にはならなかったかもしれないですけど、意味は小さくなかったと思いますよ。

渡辺 : たしかに、ワールド・レストランの場をサラームさんたちのDJが引き継いだってことには、そういうメッセージがあるのかもしれないですね。何にしても、フジロックは音楽的に雑多なフェスであってほしいなー。ここ数年のラインナップは国内アクトの比率が増えてきているとも言われてますけど、あくまでもそれはさまざまな音楽の一部であってほしいというか。

撮影 : 大橋祐希

岡村 : そうですね。さっきも話したように、多様性こそがフジロックの提唱してきたテーマだと思うんです。だからステージ数も多いし、傾向もおおよそ分けている。でも、だんだんとそのステージごとの差異も曖昧になってきた。昔、フィッシュが丸1日《FIELD OF HEAVEN》に出っぱなしだったことがありましたが、王道の人気バンドが《GREEN STAGE》とかに出演する傍で、ああいう極端な試みもまたやってほしいですね。そういう意味では、ステージごとにアーティストや要人にキュレートしてもらうのもおもしろいかもしれないです。

渡辺 : 《ALL TOMORROW'S PARTIES》みたいな?

岡村 : そうです。ひとつくらいそういうキュレーション・スタイルのステージがあるとおもしろくないですか? 誰がそのキュレートをするのか? という問題ももちろん出てくるわけですけど、少なくとも私はそういうことをやってみたいですよ(笑)。

渡辺 : それは実現したらおもしろいだろうなー。開催21回目を経て、フジロックはまた改革の時期を迎えるのかもしれないですね。

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嬴政

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