【連載】Episode60 EMPiREが語る、幕張メッセイベントホールワンマンへの想い
WACKとavexの共同プロジェクト、EMPiRE。2021年1月4日には〈EMPiRE BREAKS THROUGH the LiMiT LiVE〉を東京国際フォーラムホールAで、4月からは全国7ヶ所12公演を回る全国ツアー〈EMPiRE ULTRA ViBES TOUR〉を開催。5月12日には初の両A面シングル『HON-NO / IZA!!』をリリースした。そして、11月23日(火・祝)には、グループ史上最大規模の会場・幕張メッセイベントホールでワンマンライヴ〈EMPiRE’S SUPER ULTRA SPECTACULAR SHOW〉を開催する。幕張ワンマン発表直後のEMPiREメンバー6人にインタヴューを敢行した。
INTERVIEW : EMPiRE
EMPiREがグループ史上最大規模の会場となる幕張メッセイベントホールでのワンマンライヴ〈EMPiRE’S SUPER ULTRA SPECTACULAR SHOW〉開催を発表した。2017年の始動から約4年目にして立つ大舞台。コロナ禍といった特殊な状況の中でも着実にステップアップしている彼女たちは、幕張メッセが決まった今、どんなことを考えているのか。グループの状態が明るく、雰囲気もよいことが如実に伝わってくるインタヴューとなった。
取材&文 : 西澤裕郎
写真 : 外林健太
いろいろ経験してきたこの6人のメンバーで幕張に立つことにすごく意味がある
──幕張メッセイベントホールでのワンマン開催が発表されました。率直にいま、どんな気持ちかを訊かせてもらえますか?
YU-Ki : 夢みたいな気持ちです。EMPiREのメンバーの顔出しがされる前、私とDORiちゃんとMAYUちゃんでBiSHの幕張を観に行っていたんです。そのとき、私たちもここにいつか立ちたいなと思いつつ、立っている風景がハッキリとは思い浮かばなくて。いつか立ちたいなと漠然と思っていた夢が現実になるんだとすごくドキドキしています。なにより、今の6人のEMPiREなら幕張に立てると思ってもらえているのが、純粋にすごく嬉しいなと思います。
MiDORiKO : 2021年は、東京国際フォーラムの全曲披露ライヴで強気なスタートを決めて、〈EMPiRE'S GREAT PARTY〉(以下、EGP)をやって、〈EMPiRE ULTRA ViBES TOUR〉も回って、そして幕張が決まってと、この状況でチャレンジし続けられることが本当に嬉しいです。このポジティヴな勢いを止めないためにも幕張は絶対最高の1日にしたいという気持ちです。
MAYU : やっとここまで来これたんだなと。今まで立ってきたステージより1個上の段階に来ているなと思うし、着実にステップアップできているとダイレクトに実感しています。BiSHの幕張を観に行ったとき、ここにいる人たち全員がBiSHのことを好きなんだ、すごいなと思った記憶がすごくあって。EMPiREのライヴを見るために幕張に集まってくれると想像すると、すごく楽しみです。はやくみんながいる景色が見たいなって思います。
──MiKiNAさん、MAHOさん、NOWさんは、どんな心境ですか?
MiKiNA : EMPiREに入る前だったんですけど、私も、BiSHの幕張に行っていて。そこで初めてBiSHを観て、WACKに入りたいと思ってオーディションを受けたんです。幕張は人生の起点でもあるし、自分の中で特別な場所。同時に、幕張はグループとして立ちたい1個の基準だと思っていたので、やっとここまで来れたんだなという気持ちなんですけど、いろいろ経験してきたこの6人のメンバーで幕張に立つことにすごく意味があると思っていて。すごく嬉しいです。
MAHO : このタイミングで、幕張をできることがすごく嬉しいです。2021年を限界突破の全曲披露でスタートを切って、超バイヴスツアーでいいツアーを作ることができた。いい雰囲気の状態で幕張メッセに立つことが決まって、それに向けてまたグループを作っていけることがすごく嬉しい。私たちのペースでいいタイミングで幕張のステージに立てると思っています。
NOW : 正直、2020年に幕張と言われていたら、私たち6人が立っている姿を想像できていなかったと思うんです。去年コロナで1回止まるしかない時期もあったけど、6人で立ち上がって〈ERROR ERROR ERROR TOUR〉、国際フォーラム、〈EMPiRE ULTRA ViBES TOUR〉をやり遂げてきて、今はこの6人で幕張のステージに立っている姿が想像できる。そのぐらい大きな自信に繋がるライヴを重ねてこられたんです。MAYUちゃんも言っていたけど、幕張のステージにエージェントが沢山来てくれると思うと、すごく嬉しいし楽しみな気持ちでいっぱいです。不安な気持ちは一切ないし、とにかく楽しみです。
──まさに、この1年で自信がついて、EMPiREらしさを掴めたのかなと思うんですけど、そこまで自信を持てたのは、なにが大きかったんでしょう。
MiDORiKO : コロナ禍で1回ライヴができなくなって、有観客でライヴができるようになったとき、あらためてライヴの楽しさだったり、エージェントの存在の大きさをビシビシ感じたんです。そこから、みんな力まずにライヴをできるようになった。それが大きいのかなと思います。
YU-Ki : ライヴが出来ることが当たり前じゃないと再認識して、1回1回を楽しまなきゃって思いが強くなったなと思うんです。後悔しないように。
MAYU : 個人的にはコロナがあって、1回立ち止まれたことがよかったのかなと思っていて。あのまま突っ走っていたら、今こうなってなかったかもしれない。ライヴをすることは当たり前じゃないんだって、口で言うのは簡単だけど、身にしみて分かりました。だからこそ、ライヴで個人の緊張とか、私たちのどうしようって気持ちは必要なくて。お客さんと楽しむ、お客さんに楽しんでもらうのが1番の目的だと気づけたのは大きかったと思います。
MiKiNA : 本当にコロナ禍でいろいろ考えることがあって。その後ライヴができるようになって、自分たちが格好よくいれるかどうかじゃなくて、目の前にいるエージェントとどれだけ楽しい時間を共有できるかが、ライヴの意味なんだってことに気づけたんです。そこから取り組み方とか臨み方も本当に変わってきて。その上でライヴを何回かやって、気づけたこともたくさんあるんです。
MAHO : 私は自分たちを信じられるようになったことが大きいなと思っていて。自分たちの魅力を卑下することなく、ちゃんと受け入れられるようになった。だから最近、すごくスッキリした気持ちになったなと思っていて。自分の魅力をちゃんと理解して考えることで、周りのみんなの魅力も愛せるようになった気がする。コロナ禍で、それぞれが気持ち的にも落ちたり、考えたことで、みんなの個性の出し方とかもすごく変わった気がするんです。本当の意味で自分たちを信じられるようになったからこそ、強くなれている気がしています。
NOW : ライヴの回数を重ねるごとに、1つのライヴに対する6人の熱量が同じって感じていて。より同じ熱量でライヴに向かっているのを〈ERROR ERROR ERROR TOUR〉から感じるようになったんです。それまでは、目の前にいるエージェントに楽しんでもらうことしか考えていなかったんですけど、〈ERROR ERROR ERROR TOUR〉からはステージに立って楽しんでいるメンバーを見るのも楽しめるようになって。同じステージ上でそれを感じることが、また1つの自分の楽しみ方にもなったんです。毎回6人の表情が違うし、新しいものを見せてくれるので、そんな6人で幕張に立てるのはすごく楽しみです。
そこまでちゃんとしなきゃみたい気持ちがいい意味でなくなった
──さきほどMAHOさんから「スッキリした気持ちになった」という言葉が出ましたが、6人の空気感にも変化はありましたか?
MiDORiKO : MAHOちゃんが「私たちは考えすぎるとダメだから、とにかく楽しんでやろう」って言ってくれて。メンバーみんな「そだねー」みたいなときがあったんです。
一同 : そだねー(笑)。
MiDORiKO : 私的に、それがすごく大きくて。そこからすごいスッキリしました。
──それは、どういうときに言った言葉なんでしょう。
MiDORiKO : わりと、ずっと言ってない?
MAHO : うん。楽しんでやった方がいいし、EMPiREはそっちの方がよく作用するグループだと思っていて。ライヴに対するいろいろな意見があるかもしれないけど、私たちが1番よくできる方法を信じてやろうぜ! って意味で言いました。
YU-Ki : コロナ禍でも落ち込みすぎないように、MAYUちゃんをきっかけにZoomで話し合いをしたりもしていて。EMPiREのことを全員で考える時間を作れたのはよかったなと思います。
MAYU : 練習で会ったときにしゃべったりもするんですけど、腰を据えてしゃべろうみたいときはZoomでも話したりして。軽いノリでしゃべっても、たしかにねーみたいな感じで考えがすぐ伝わることが増えたので、そんなに多くZoomで話し合いをしなくても大丈夫だったというか。
MiDORiKO : みんな同じ方向を向いているから、普段の雰囲気の中で話していると通じることが多くなって。
MAYU : そこで確信が持てたというか、きっと同じことを思っているんだなと感じられたんです。だから、別にそこまでちゃんとしなきゃみたい気持ちはいい意味でなくなりました。
──個別インタビューでも話に出ましたが、所謂WACKらしさみたいなものから解き放たれたというか、明るく元気であることに自信を持てたのかなと感じました。6人でいるときは、いつもこんな感じで明るい感んですか?
MiKiNA : 明るいですね。
YU-Ki : 真剣な話もするよね。
MAYU : 自然とそういう流れになることが多いよね。
NOW : 基本的にはずっとしゃべっています。
MiDORiKO : もちろん、ライヴの話とか、どうやったらもっとよくなるかとかも、ちゃんと話しています。
MAYU : ちゃらんぽらんではないよね(笑)。
NOW : 楽しみながら練習していたら、あ、これいいじゃんって案が出てくることが多いなってことに気づきました。だから、この練習法が合っているんだなって思います。
──今年のWACK合宿オーディションのYU-Kiさんを観て、本当にEMPiREってグループなんだなと思いました。YU-Kiさんらしさが1番発揮されるのは、この6人の場なんだなと。
YU-Ki : 合宿中にMAYUちゃんが電話をしてくれて。ここはよくなかったねとか言ってくれたり、アドバイスをくれて。そういうメンバーがいるのは本当に嬉しいなって思いました。
──メンバーがYU-Kiさんのことを、いい意味でポンコツと言っていたのがおもしろかったです。愛されているんだなと。
YU-Ki : そうですね!
MAYU : 自分で言ってる(笑)。
全部フルコンボしている〈EMPiRE ULTRA ViBES TOUR〉
──〈EMPiRE ULTRA ViBES TOUR〉を振り返ってみていかがでしたか?
YU-Ki : 1回1回、着実にボスを倒していっているツアーだなって思います。
一同 : (一瞬の沈黙)
MiKiNA : と、言いますと(笑)?
YU-Ki : 私の感覚ですけど、ゲームで例えると、満点でクリアできるときと、80点だけど次のステージに行けるときってあるじゃないですか?
MiDORiKO : YU-Kiちゃん、ゲームやらないじゃん(笑)。
YU-Ki : 別の例えでいうと、コインを全部取ってクリアできるときってない?
MiKiNA : あー、太鼓の達人でいうフルコンボみたいな。
YU-Ki : そう、フルコンボ。そのステージをクリアする合格点ってあるじゃないですか? 今までは1回1回真剣に向き合ってもフルコンボできなかったことが自分の中であったんですけど、今回は全部フルコンボしているんですよ。
一同 : (笑)。
MAYU : 無双してるじゃん。
YU-Ki : だから、ツアーファイナルのZepp Tokyoは「鬼ステージ」みたいな(笑)。
一同 : あははははは。
MAHO : 緊張しちゃう(笑)。
──NOWさんは「フルコンボ?」って顔をしていましたが、どう思いますか?
NOW : 自己採点で今日は良くなかったなってときは、とことんへこんじゃっていたんですけど、このツアーは1回1回が本当に楽しくて。仮にちょっとミスがあってへこんでもすぐ立ち上がれるというか。とにかく楽しい気持ちがぐんぐん前に出ていて。エージェントは楽しんで踊っている私たちを観に来ているわけなので。ただ、YU-Kiちゃんの言っていることは……。
YU-Ki : 分かるよね?
NOW : ……分かります(笑)! 仮に全部フルコンボじゃなくても、フルコンボの気持ちになれるほど楽しいから。うん、分かります。
──あははは。それだけフルコンボを続けたら、ミスできないっていう不安は出てこない?
MAHO : 取るコインが全部楽しい気持ちに変わったんですよ。
MAYU : なんでみんなコインに例える(笑)。
YU-Ki : マリオで言ったら……。
MAYU : 言わなくていい(笑)!
MAHO : たしかにミスのコインが楽しいコインに変わったのはわかる。
MiKiNA : 何をもって「良いライヴ」とするかみたいな概念が変わったというかね。
MAYU : そうそう、必ずしもゴールが1つだけじゃない。裏道もあるし、土管に入ってもゴールできる。楽しみ方が変わったというか。この会場はこういう楽しみ方があってみたいな形で、正解が1つだけじゃないって気づけたのがよかったなと思っています。
夢のある話をたくさんしたい
──幕張まで半年近くありますが、どういうふうに過ごしていきたいと思います?
MAHO : 超バイヴスツアーは、EMPiREを好きな気持ちをシンプルに楽しさに昇華して、確かめ合えたツアーだと思っていて。今、EMPiREに対する気持ちが最強モードに入っていて。幕張までは後ろ向きなことも考えず、立ち止まることがあったとしても、6人でまた進んでいけると信じているし、いろいろ話したいなって思います。こんなことやってみたいよねとか、こんなふうにしてみたらどうかなとか、夢のある話をたくさんしたい。ライヴチームの方ともいっぱい話したいし、そうやって一歩一歩着実に幕張メッセに行けたらいいなと思います。
MAYU : 本当にそう! 完璧なことを言ってくれた。
YU-Ki : YU-Kiも話そうと思ってた!
MAYU : (笑)。
YU-Ki : 前に色々なアーティストのライヴDVDをみんなで観て、私たちもこういう演出をやってみたいとか、こういうことをやりたいって話したときがあって。私たちはなかなかこういう演出がしたいって場所まで立てていなかったんですけど、バイヴスツアーではセトリを一緒に考えて、ライヴを作ることにちょっとは踏み込めたんです。作ることに触れられたので、幕張では自分たちがチャレンジしたいことをより明確にしたライヴができたらいいなって。
──EMPiREとして見せたいヴィジョンがメンバー間の中でも強く出てきた、と。
MAYU : 最初はBLITZというステージを用意してもらって、そこに必死に追いつくみたいな感じだったんですけど、幕張はみんなで一緒に進んで作るみたいなイメージが大きくて。山田健人さんやスタッフの方々が毎回、EMPiREのために全力で考えてやってくださっているし、照明とか音響とか全部みんなが全力で持ち寄ってくれている。私たちはその上に立たさせていただいている感じだったんですけど、そこに自分たちができる最大限をちゃんと乗せていくというか。チームでEMPiREの空気を作って、それを見せたいなってすごく思います。
──EMPiREは〈EGP〉みたいパーティ仕様のライヴもできれば、ダンスを魅せたり、ロックテイストな魅せ方もできたり、持ち玉が多いですよね。どんなライヴにしたいと思いますか?
MiDORiKO : 自由に踊ってくださいっていうのは、大事にしたいなって思います。
YU-Ki : 私はセンターステージで踊りたい。〈EGP〉で360度のステージに立ったときに新鮮で楽しいなと思って。それこそ、みんなが自由に踊っている感じがしたので、それをもっと大きい会場の幕張でやりたいです。
NOW : 私も360度ステージで「ORDiNARY」をしたいです。あと、「RiGHT NOW」で火を出したい。
一同 : 出したい!!
──EMPiREのライヴで今まで火が出たことはない?
MiKiNA : 火はないですね。MVだけかな。
YU-Ki : あと、銀テープ。
MiDORiKO : あー! 銀テープやりたい。
YU-Ki : MCで50m走もしたい。本当に足が速いのは誰だ対決(笑)。
MAHO : …… 私が思ってた夢の話とはだいぶ違ってきた (笑)。
──(笑)。どんな夢の話を想像していたんですか。
MAHO : 幕張メッセの最後方にいるお客さんが踊ってくれてる光景を想像していたんですけど、いまみんなが話してくれたことはたしかな実績を積んでいかないと絶対できないことだから、こういう夢もEMPiREっぽいし、すごくいいと思いました。
──ここからたくさん夢の話をして、やりたいことが実現できることを楽しみにしています。
YU-Ki : 絞っていこうね(笑)。
──いまのEMPiREがすごくいい雰囲気と状況なんだということが、すごく伝わってきました。幕張メッセでのワンマン、期待しています。
一同 : 楽しみにしていてください!
前回の記事はこちら
LIVE INFORMATION
〈EMPiRE'S SUPER ULTRA SPECTACULAR SHOW〉
2021年11月23日(火・祝)@幕張メッセイベントホール
時間 : OPEN 16:00 / START 17:00
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