uhnellysのライヴ音源を期間限定でフリー・ダウンロード!
国内はもちろん、オーストラリアの大型フェスOne Movement festivalへの出演、3都市を回るカナダ・ツアーを行うなど、海外からも高く評価されている男女ユニット、uhnellys(ウーネリーズ)が、3月2日にニュー・アルバム『to too two』をリリースすることが決定! ライヴでプレイしながら練り上げた楽曲を、骨太なグルーヴはそのままに収録した渾身の作品になりました。そんな新作のリリースを待ちきれない皆様に、昨年10月に行われたカナダ・ツアーのライヴ音源を期間限定のフリー・ダウンロードでお届け! 彼らのライヴの真骨頂とも言えるリアル・タイムで生み出していくうねりを、その耳で体感してみてください。
『Live in Canada 2010.October』
— at the Biltmore Cabaret(Vancouver) & Club Lambi(Montreal) —
【TRACK】
1. 菩提樹
2. okashii
3. working
4. silk road
5. don't stop
>>『Live in Canada 2010.October』ー at the Biltmore Cabaret(Vancouver) & Club Lambi(Montreal) ーのフリー・ダウンロードはこちら(期間 : 2/8〜3/1)
ループからグルーヴへ
数多くあるWEBサイトのインタビューやレビューを見ていて、評価されるべき音楽がきちんと評価されているのかを考えることが多い。もちろん、その問いはWEB上で原稿を書いている自分にも向けられるわけで、悩むこともしばしばである。なので、原稿を依頼されるときはできるだけ慎重に引き受けるかどうかを見極めるようにしている。特にototoyは音源の販売もかねているため、自分のフィルターを通してもっと多くの人たちに聴いてほしいと思えるものや、しっかり評価されるべき作品に関して出来るだけ依頼をお受けするようにしている。
そういう意味で、kimとmidi*の2人編成によるバンド、uhnellysはもっと評価されて然るべきバンドだと思う。そして彼ら自身も、それに近い想いを抱えているに違いないと感じている。というのも、一足先に聴かせてもらった3月発売予定の3rdアルバム『to too two』のリード・トラック「central」が、彼らのステイトメントが秘められたような曲だからである。少し長いけれど、一部を引用したいと思う。
「素敵な音楽が向こうに離れてしまったんだかなり/儲かるかそうでないかが判断基準なのも悲しい/創作がなんだか奇をてらっているものばかり/真ん中がすっぽり抜けているんじゃないか怪しい」(「central」)
本人たちに訊いたわけでないので定かではないけれど、ここでいう「真ん中」とは、おそらく音楽を作る上で核となる曲や演奏そのもののことだろう。「テン年代」と呼ばれた2010年は、配信スタイルが注目されたり、ミュージシャンがtwitterなどで発信していくことが注目されがちだった。その反面、2010年を代表するような作品がパッと思い浮かばないのも確かである。各メディアの年間ベストの選評で、「過去の音源ばかり聴いていた」とか「時代感覚はもはやない」というコメントをよく見かけたように、過去の音源と新作が同じフィールドで聴かれるようになったり、好みが分散化したというのもあるだろうけど、音楽メディアが時代の流れに対応できておらず、作品をフォローしきれていなかったのも大きな要因だと思っている。個人がブログやtwitterを通して発信できる今、ハイプや大きな物語作りは効果を失っている。ele-kingのような、しっかりとした批評のものさしがあるサイトもあるものの、単なる宣伝と化しているサイトが多かったり、面白みのないインタビューばかりが目についたりもする。そんなWEBメディアこそ、「真ん中」である音楽の語りかたをより考え直さなければならない。
そしてuhnellysである。バリトン・ギターでリアル・タイム・サンプリングしたベース・ループに、さらに重ねられていくギターとトランペットのループ。そんな人力トラックに、ラップに近いリリックが乗せられる。即興と録音曲の中間をいくようなスタイルで、うわものの楽器が先行するため、ジャム・セッションをするようにリズムを合わせていくドラムもおもしろい。このように、ジャジーでファンキーな印象を受ける音源とは違って、ライヴは即興的な要素がとても強く、uhnellysの音楽はループがグルーヴに変わっていくダンス・ミュージックでもあることがわかる。 今回フリー・ダウンロードとして配信される5曲は、昨年10月にカナダで行われたツアー「Next Music from TOKYO vol.2」のライヴ録音である。もちろんライヴ現場で即興的にループされたものだ。2人だけという制限された中で生み出された緊張感とストイックさが伝わってくることだろう。先に述べたように、3月2日には3枚目のアルバムが発売される予定だ。それに先駆けて、このフリー・ダウンロードと文章が、彼らの音楽をしっかり伝えられる場になることを切に願っている。(text by 西澤裕郎)
3月2日 NEW ALBUM『to too two』発売決定!
彼らの待望の3rdアルバムが完成。ロック、ヒップホップ、ジャズの垣根を飛び越えた独自のサウンドを構築し、原点に帰る2人だけでの生演奏を実現。更に初のセルフ・プロデュースで鮮明に浮かび上がったのは、五感を鷲掴みされるような人力ブルース、ヒップホップ。ライブと音源の距離を限界まで近づけ、限りなくライブに近い空気感が詰まった全10曲。3rdアルバムにしてようやく沸点に達した最高傑作!
発売日 : 2011年3月2日(水)
品番 : PEMY-016(penguin:25)
【TRACK】
1. central / 2. subliminal orchestra / 3. ATSUIMANAKO / 4. you kill time / 5. BO-FU-U / 6. birthday / 7. black panther / 8. cassy / 9. back door man / 10. curve
LIVE SCHEDULE
2011/2/22(火)@渋谷LUSH&HOME【PRE RELEASE PARTY】
w / sgt. / 宮本 菜津子(from MASS OF THE FERMENTING DREGS) / SUSQUATCH / cumulonimbus / あなた、どうして and more...
・2011/2/11(金)@渋谷 O-crest
・2011/2/27(日)@熊谷BLUEFOREST
・2011/3/6(日)@吉祥寺WARP
・2011/3/19(土)@福岡UTERO
・2011/3/20(日)@熊本
PROFILE
kim : vocal、bass、trumpet
Midi* : drums、chorus
Kimのバリトン・ギターによるリアル・タイム・サンプリングと、それにジャストのタイミングで合わせたmidi*のグルーヴを基盤に、ロック、ヒップホップ、ジャズの垣根を飛び越えた独自のサウンドを構築するuhnellys。2007年、ヨーロッパ・ツアーでのライブを収めた『Live in Europe』をリリース。2008年、2ndアルバム『MAWARU』発表。そして、ソウルコフィンのボーカル、Mike doughtyのJapan tour招聘や、アメリカ音楽番組への出演を経て、2009年、プロデューサーにzero db(NINJA TUNE)の名で知られるTHE OKI BASSを迎え、ブレイクビーツに特化したミニ・アルバム『PIKA mood』をリリース。 更にTOKIEによるプロデュース・全曲アップライト・ベースでのコラボが実現し、ミニ・アルバム『BE BO DA』リリース。2010年には、お台場で開催された野外フェス、neutralnation 2010、オーストラリアの大型フェスOne Movement festivalへの出演、3都市を回るカナダ・ツアーなど、活動を確実にステップ・アップさせている。