【デビュー作ハイレゾ版予約開始】グランジを手にしたアイドル、ヤなことそっとミュート初インタヴュー掲載

BELLRING少女ハートの楽曲制作を手がける「DCG ENTERTAINMENT」がプロデュースする清純派アイドル・グループ、ヤなことそっとミュート。グランジ・オルタナティヴ・ロックを踏襲した楽曲とエッジで鬼気迫るようなダンス・パフォーマンスを特徴としたライヴが話題を呼んでいる彼女たち。8月31日までOTOTOYで無料配信してきた『8CM EP』を9月1日からハイレゾ配信開始。それに先立ち予約開始とともに、メンバーへの初インタヴュー、運営スタッフへのインタヴューを掲載する。

>>>OTOTOY独占ハイレゾ音源(ボーナストラック&特製Webブックレット付き)の予約はこちらから<<<

ボーナストラック&特製Webブックレット付きハイレゾ音源予約スタート

ヤなことそっとミュート / 8CM EP(24bit/48kHz)

【収録曲】
1. カナデルハ
2. see inside
3. 燃えるパシフロラ
4. Done
5. ヤなことFriday(※まとめ購入のみの特典音源となります)

【配信形態】
24bit/48kHz(WAV / FLAC / ALAC) / AAC

【配信価格】
単曲 249円(税込) / まとめ価格 800円(税込)

>>予約注文についてはこちら
※まとめ購入いただくとボーナストラック「ヤなことFriday」と特製Webブックレットがついてきます。

INTERVIEW : ヤなことそっとミュート

ヤなことそっとミュートのデビューEP『8CM EP(期間限定フリー配信)』がとんでもない勢いでダウンロードされている。BELLRING少女ハートの楽曲制作を手がける「DCG ENTERTAINMENT」プロデュースの清純派アイドル・グループという宣伝文句を超えて、単純に楽曲を聴いてビビっときた人が多いということはTwitterのタイムラインをみれば明らかだ。彼女たちの楽曲は、昨今溢れるロックを取り入れたアイドル・ソングなんて生やさしいものじゃない。紛れもないバンド・サウンド、しかもグランジ、オルタナティヴといった90年代のサウンドを強くイメージさせるものだ。

それもそのはず。この作品に収録されている4曲は、現役バンドマンの楽曲のカヴァーなのである。サウンド・プロデューサーの慎秀範が特定のジャンルを極めた上でアイドルと組み合わせることを目指して産まれたという本プロジェクト。メンバーのなでしこ、間宮まに、南一花の3人は初取材ということもあり口を開けても声が小さすぎて聞き取れないくらいのヴォリューム。しかし、内に秘めているのは殺意だったりする。いろいろなアイドルが出尽くした2016年においてもこんなアイドルはいない。それだけは断言できる。2016年最注目のグループが世に放たれる。

取材&文 : 西澤裕郎
編集協力 : 椿拓真

左からなでしこ、間宮まに、南一花

半分ウケ狙いで話のネタになるかなと思って何も考えずに応募しました

ーー現在フリー配信している1st EP『8CM EP』がすごい勢いでダウンロードされているんですけど、メンバー間でも盛り上がっている実感はありますか?

  発売日 2016/08/09

※ 曲名をクリックすると試聴できます。


>>1st EP『8cmEP』のフリーDLはこちらから(2016年8月31日まで)

なでしこ : 音源を聴いてライヴに来ましたという人が結構いるので嬉しいです。

ーーどんな感想をもらいました?

なでしこ : かっ… かっこいいって。

ーー(笑)。他の2人は、お客さんの反応でなにか感じたりしたことはありますか?

間宮まに & 南一花 : ……。

ーー普段から3人ともこんなにおとなしいんですか(笑)?

間宮まに(以下、まに) : 割と…。

ーーあははは。そしたらなんでオーディションに応募したかってところから教えてもらえますか?

なでしこ : 去年の11月まで別のグループで活動していて、卒業した後にベルハー(BELLRING少女ハート)さんが募集をしていたのを見つけて受けたんですけど落ちてしまって。20歳になるまでにどこも受からなかったらもうアイドルを受けることをやめようと思ってたときに、タニヤマさんが始めるグループのオーディションがあることを知って、受けるしかないと思って受けました。

ーーアイドルの中でもベルハーは独特なグループだと思うんですけど、どういうところが好きだったんですか?

なでしこ : 最初は単純に曲を好きになって、調べてライヴを見に行くようになったらメンバーさんがとても可愛いしパフォーマンスにも衝撃を受けて好きになっていきました。

ーー合格の連絡が来た時はどんな気持ちでしたか?

なでしこ : 嬉しかったです。単純に嬉しくて、やったーという感じでした。

ーーまにさんがオーデイションを受けた理由を教えてもらえますか?

まに : Twitterで「新しくプロジェクトを始めます」っていう記事を見て、半分ウケ狙いで話のネタになるかなと思って何も考えずに応募しました。

ーーウケ狙いっていうのは友達に対してですか?

まに : いや、応募するという事実が自分的に面白いなと思って。

ーー(笑)。それまで自分がアイドル・グループに入ることは想像していなかった?

まに : そうですね。完全にヲタク側だったので。

ーー合格連絡が来た時はどういう気持ちでしたか?

まに : 親にも言っていなかったので、どうしようかと思って動揺しました。

ーーじゃあ、入るかどうかちょっと悩んだ?

まに : 悩んだというか、受かったからにはやりたい気持ちがあったんですけど、ノリで受けたから心の準備をするのに時間がかかりました。

ーー一花さんはなぜオーディションを受けようと思ったんでしょう?

南一花(以下、一花) : 私は専門学校の2年生で就活をしなければならなかったんですけど就活をしたくなくて。ベルハーさんの運営がアイドルをやると聞いたので無我夢中で応募しました。

ーーなんでそんなに就活をしたくなかったんですか?

一花 : 大変だから。

ーーあははは。専門学校では何を勉強していたんですか?

一花 : 絵を描いていました。

ーー絵を描く仕事に就きたいとは思わなかったんですか?

一花 : 専門学校に入って、いろいろな現実を知ってしまったので嫌だなぁと思いました。

ーー合格の連絡が来た時はどんな気持ちでしたか?

一花 : 嬉しかったんですけど半信半疑でした。「本当に合格かなぁ…」って。

同類の感じがして、そこに安心感を抱きます

南一花

ーー理由は三者三様なんですね。初めての顔合わせはどんな感じでしたか?

一花 : まったくしゃべらなかった。

ーーじゃあ、どんなことをしたんですか(笑)?

一花 : サングラスをかけてアーティスト写真を撮って自己紹介しました。自己紹介以外、まったく会話はしなかったです。

ーーそういえば、一花さんは手書きの日記をTwitterにあげているじゃないですか? つい先日「自分をどれだけごまかして生きてきたかわかった」って書いていましたけど、どういうことを思って書いたんですか?

一花 : え…… なんで読んだんですか…。

ーーええ!? そんなに顔隠して恥ずかしがらなくても(笑)。

一花 : いや、今までは嫌なことに目をそらしてきたというか…。

ーーヤナミューは正面から打ち込める場所ってこと?

一花 : このお2方(なでしこ、まに)に出会って、あまり無理しなくていんだなって思ったんです。今まで学校とかですごく無理をしていた気がして。でもいまは私はこんな感じでもいいんだなって思えるようになりました。

ーー学校とヤナミューはなにが違うんでしょうね。

一花 : 無理をして話さなくてもいいし、無言の時でも気まずくない。共通の趣味とかがあると話をするし、静かな時間も全然苦じゃないんです。

なでしこ

ーー他の2人は一花さんが言ってくれたみたいに、自然体にいれるというか居心地がいいという感じはありますか。

なでしこ : 同じ匂いを感じる。同類の感じがして、そこに安心感を抱きます。

まに : アイドルっていうとバチバチした感じというか、自己主張が激しい人が多いイメージだったんですけど、そういう感じではないメンバーかなと思います。女子特有のピリついた感じとかがまったくないから安心しています。

ーー2人も日常の生活にはちょっと無理した感じがあった?

まに : 学校の人たちとはあまり合わなかったっていうのはあります。

ーーヤナミュー運営の3人はエンジニアだったり作曲家だったり、サウンドのプロの方々ばかりですが、初めてヤナミューで歌った曲って覚えてますか?

なでしこ : SEです。

一同 : (爆笑)

ーー最初YouTubeにあがっていたやつですよね。そんな笑うようなエピソードがあったんですか?

なでしこ : 笑のツボが浅いだけです(笑)。


ヤなことそっとミュート ライブ告知

ーーあははは。SEは優しい感じでふんわりした曲だったので、蓋を開けたらかっこいいロックだったからビックリしました。

なでしこ : 募集サイトの時点で「嘘だな」と思っていたので、大して驚かなかったです。

ーーそんな清純なやつやるわけないだろと思ってたということ?

なでしこ : はい。オーディションでもロックでって聞いていたので。

今までの人生で殺したい奴を思い浮かべたりとかしてます

ーーそれじゃあ『8CM EP』の話をしましょうか。それぞれ思い入れのある曲を教えてもらえますか。

一花 : 私は「カナデルハ」です。初めてやった曲で、特にがんばった気がします。

ーー初めてのレコーディングはどうでした?

一花 : 楽しかったです。

ーーレコーディングで言われて覚えていることはありますか?

一花 : 「see inside」のなかで、私が1人で歌うところがあるんですけど叫ばされました(笑)。めっちゃ叫べと言われて。

ーー叫び声なんて、この曲に入っていましたっけ?

一花 : 入っていないです。

ーーその叫びはなんだったんですか(笑)?

慎秀範(ヤナミュー、プロデューサー) : リミッターをなくしてもらおうと思って。純粋にちょっと楽しかったのもあります(笑)。

間宮まに

ーーなるほど(笑)。まにさんはどの曲が思い入れありますか?

まに : 4曲目の「Done」です。曲と歌詞が好きっていうのもあるんですけど、歌うのが1番難しいっていうこともあって、ライヴの時とかにちょいちょい感極まりそうになるんです。〈あの日とは別のわたしになったんだ〉っていうところがあるんですけど、そこで出し切るじゃないですけど、歌詞と相まって歌いながらグッとくるところがあるので好きです。

ーーステージ上で感極まるときがある?

まに : 感極まっているというのか… 心がざわつく(笑)。

ーーざわつく。なでしこさんはいかがでしょう。

なでしこ : 私も「カナデルハ」です。1番最初にやったから印象に残っているっていうのもあるんですけど、ライヴで歌っている時に1番感情を爆発させやすいというか、日々の怒りを出せる曲というか、歌った後にすっきりするから好きです。

ーーいま話している3人とライヴでの印象が全然違うんですけど、ステージに立っている時はまた別の自分になってる感じですか?

まに : 「カナデルハ」は特になんですけどキレながらやっています。「殺す」って感じで怒りを込めて。3人で殺意を出しています(笑)。

ーー殺意(笑)?

まに : 今までの人生で殺したい奴を思い浮かべたりとかしてます。

ーーそんなこと考えていたんですね(笑)。

なでしこ : 3人で。

まに : 殺すぞって。

ーー「殺すぞ」って感情を高めるとステージ上で爆発するんですね。

まに : 私は今までにあった嫌なこととか嫌いなやつとかに対する憤怒の気持ちはライヴ中に頭にある気はします。

ーーそういう感情は歌に乗っている?

まに : 乗せれているかはわからないです。

ーー一花さんはどうですか? 違う自分みたいな感じ?

一花 : 違う自分みたいな感じです。

ーーまだはじまったばかりですけど、ヤナミューでどんなことをやっていきたいと思いますか。

なでしこ : 曲にもダンスにも運営さんにも恵まれているなと思うし、曲もかっこよすぎて、そこに追いつけているのか不安に思うこともある状態なので、曲のかっこよさに追いつけるようになりたいです。

まに : 個人的な話では、ライヴの後に死にたくならないようにしたいです。

ーー今はライヴの後に死にたくなるんですか?

まに : まぁ… 時々… あるので。その頻度を減らしたいです。

ーーなんでそういう感情になるんでしょうね。

まに : わからないです。ライヴは全力でやっているんですけど、そういう感情にもなったりします。

ーー一花さんは、どんなことをやっていきたいですか?

一花 : 歌が上手くなりたいです。上手くないから上手くなりたいです。

ーーこれからライヴを重ねる中で上手くなっていくと思いますし話したいことも増えてくると思うので、今日はこんなところで終わりにしようと思います。「これはだけは話しておきたい」ってことありますか?

3人 : ………。

ーーじゃあ、これで終わりますね(笑)。ありがとうございました。

INTERVIEW : ヤなことそっとミュート運営チーム

左から、林惇太、タニヤマヒロアキ、慎秀範

ーーメンバー3人への取材をしてみて、ステージ上とのギャップにビックリしました(笑)。この3人を選んだポイントはどういう部分にあるんでしょう。

慎秀範(以下、慎) : もともとグループのコンセプトにナードさとサッドさがあったので、そこにハマってくれる感じの子がいいなと思っていたんですけど、揃ってみたら想像以上にナードなメンバーが揃った感じになりました(笑)。ただ、3人とも即決でしたけどね。

ーーそれは声とキャラクターがバチっとはまってことですか?

慎 : キャラクターは今ほど見ていなかったかもしれないです。やっぱりオーディションってこともあって気張っていたと思うので、歌声を録ったりして見ていった感じです。

ーーじゃあ、声の部分が大きな決め手だったと。

慎 : そうですね。

ーーちなみに運営の3人ともエンジニアだったり作家だったりサウンドに携わってる方じゃないですか。このチームにおける役割分担はどういうふうに行っているんですか?

慎 : 最初に僕がこういうグループをやりたいっていうことで2人に声をかけて始まったプロジェクトなので僕が主宰を務めています、ただ実際のプロデュースの部分では3人で話し合いながらチームとしてやっていますね。

ーーベルハーのディレクター田中さんがチームに入っていない理由はあるんですか?

慎 : もともとの発祥として田中さんと一緒にっていうわけではないんです。ベルハーの音源制作をずっと一緒にやらせてもらっていますが、田中さんとは会社も別で僕らは独立してやっている形になります。グループを立ち上げるにあたって、田中さんに話を通しておこうと思って話をしにいったら「うちのレーベルでやりませんか?」って提案してくれたので「やります!」ということになって、クリムゾン印刷からリリースさせてもらうことになりました。

ーー最初の募集要項には「清純派」って書いてありましたけど、メンバーは嘘だろうなと思っていたみたいですよ。

慎 : 嘘じゃないですよ(笑)!! 全然僕らは清純派だと思ってやっています。

ーーあははは。いろんな清純派があると思うんですけど、ヤナミューにおいてはどういうものをイメージしてるんですか。

林惇太(以下、林) : これは僕らの見解ですけど、見た目がどうであれ偽ったことをやったら不純かなと思っていて。ご覧のとおり何かを演技しているわけではないので、そういうところが清純だと思っています。

ーー大人に作りこまれた設定を演じているとかそういうことではなく、そのままの個性を出していくと。

林 : そうですね。無理矢理、奇麗な感じでキャピキャピしたことをやっていると、不純な感じというか嘘くさくなると思うんですよ。それに、キャラクターを一度作っちゃうと、それをやり続けないといけない。それがいずれ足かせになってくるというか、いろいろ伝わりにくくなるかなって感覚なんです。

グランジって人間性がばしっと出る音楽

ーーオフィシャルTwitterで「現在ヤナミューが披露している曲は全て、天才バンドマン達が生み出した楽曲のカバーです! その本人たちの全面協力の下、ヤナミュー色に染め上げるため新たに作詞、そして楽器の再録をした音に現メンバーのありったけの歌を乗っけてお届けする今回の1stシングル」とつぶやかれていましたけど、どういうふうにしてこうした楽曲制作方法に辿り着いたんでしょう。

慎 : もともと僕はアイドルでグランジ、オルタナをやろうと思っていて。グランジって、さっき言っていたみたいに人間性がばしっと出る音楽で、正に素のままが出るじゃないですか? 楽曲をどうしようかと思った時に、林がレコーディングを担当しているバンドの楽曲を聴かせてもらったら、いい曲書く人たちがいるなと思って。いきなり曲を書いてくれっていうのは難しいだろうと思ったので、まずはカヴァーをさせてくださいとお願いしました。それで関わりあいができておもしろいなと思ってくれたみたいで、今はオリジナル曲を書いてほしいってことを話して制作に入ってもらっています。

ーーまずはリスペクトを込めてカヴァーさせてもらったのが今回の『8CM EP』なんですね。

慎 : そうです。あとは純粋に曲がものすごくいいっていうのが大きいです。

ーーちなみに4曲中何組のバンドの曲をカヴァーしているんですか?

慎 : 2組です。「カナデルハ」と「Done」はBACKDATE NOVEMBERさんの曲で、「see inside」と「燃えるパシフロラ」はSay Hello to Sunshineさんの曲です。

ーーオファーをした時、バンド側はどんな反応だったんですか?

林 : やっぱり、すぐにいいですよ! って感じではなかったです。ゴリゴリのバンドをやっている人たちからしたら、アイドルって敬遠される対象だったりするんですよね。アイドルに楽曲を提供したら「あいつらは曲を売った」みたいなマイナスに見られる雰囲気があるってことはエンジニアとしてバンドと関わってきているとわかるんですよ。なので、すぐにうんとは言ってくれなかったですけど、結果的には快く今も関わってくれていて嬉しいですね。

慎 : 今ライヴでやっているオケも発売される音源も、本人たちが演奏し直してくれたんですよ。

ーーこれだけ演奏がタイトだしむき出し感のあるサウンドになっているのは、そういうことだったんですね。ちなみに、SEだけはタニヤマさんが作られたそうで。

慎 : 今のところ作曲家タニヤマ氏に書いてもらったのはあの曲だけです(笑)。

タニヤマヒロアキ(以下、タニヤマ) : メンバーが集まってどういうふうに1発目を出そうかって家でずっと考えていたんですけど、フレンチ・ポップみたいな出し方がおもしろいんじゃないかと思ってデモを作って投げたらいいねということになって。あれよあれよとレコーディングをして撮影して完成しました。もともと僕は別の現場でマネージャーをやっていたので、ヤナミューでもマネジメントとパフォーマンスを見るポジションなんです。もちろん、いつか曲も書きたいなとは思っているんですけどね。

慎 : もちろんタニヤマさんの作曲家としての才能をヤナミューでも発揮してもらいたいのですが、うちで抱え込んでしまってはもったいないので作曲家としては今まで通り個人として動いてもらっています。そしてヤナミューにはタニヤマ史上最高の1曲が書けたら持って来てください、と。

ーーさっきも話に出たようにヤナミューの強みは音楽だと思うんですよね。基本的にドラムも生音ですし、最初の一音でグッと音楽好きをつかむ音作りになっている。

慎 : 意味があって打ち込みにしたいと思ったら打ち込みも使いますけど、基本的には生音を再現するくらいだったら録っちゃえっていう自然な感じですね。

ーー実際、ダウンロード数が多かったり、Twitter上での反響を受けて、どのように感じてらっしゃいますか。

タニヤマ : 結成からここまで特に変なプロモーションはしていない中、無料配信の音源にリアクションをもらえたことで、いけそうだなという感覚をつかめた感じはしています。正直、僕ら3人がかっちょいいと思っていても受け入れられるかどうかは本当に賭けだったので。普通のアイドル楽曲の歌よりも声は小さいし、ギターがでかいバランスのものを出して予想以上の反応があったので、よし!! と思って。これからガンガンせめていこうぜ!! っていう状況にはなっています。

慎 : もともと僕がエンタテイメントとしてアイドルをやろうと思ったのは、もちろんベルハーによってアイドルの既成概念を崩されたっていうのもありますけど、BABYMETALの影響が大きくて、メタルとしてしっかり楽しめる音を確立した上でアイドルというフォーマットを使ってやっているじゃないですか。そのジャンルを好きな人が聴いてもちゃんと成立してるっていうのは大前提。その上でグランジ、オルタナみたいに人間性が出る音楽でやってみたらメンバーが持っているストーリーと噛み合わさって面白いものが出来るんじゃないかなと思ったんですよね。

オルタナを聴くんだったらヤナミューという唯一無二の選択肢になりたい

ーーなるほど。あとは、ライヴでオートメーションを組んでいるのもヤナミューの特徴ですよね。

慎 : ヤナミュー専用機材でラックを組んでいますからね(笑)。

タニヤマ : 技術屋がいるからこそのシステムです(笑)。

ーー要するにライヴでメンバーが歌いながら、このパートではこういうエフェクトがかかるよみたいなプログラムがprotoolsに組み込まれているってことですよね。

タニヤマ : そうです。

林 : 本来PAさんが瞬間瞬間でリヴァーヴとかディレイをかけてくれるんですけど、さすがにそこまでPAさんに依存できないところがあって。それを解消するために考案されたオペレーションなんですよね。リヴァーヴがその瞬間にかかったりなくなったり、ディレイがかかったり消えたり、ラジオ・ヴォイスになったり。もともとオケの中にそういう音が入っているんじゃなく、そのステージで歌っている声にかかることに意味があると思っているし、それは観ていてもわかりますしね。


7月24日絶望音楽祭2

タニヤマ : 被せは0で本当に生音でやっているので、しっかりしたヴォリュームを出せるってことも重要で。どうしても和声的に足りないところだけコーラスがちょろっと入っているんですけど、あとは完全に被せはしてないんですよ。

慎 : もちろん結成してまだ2ヶ月経っていないので、いきなり完璧なものを求めるのは不可能なんですけど、こっちができる範囲で、ある程度ショーとして完成されたものを提供したいという思いが技術力につながっているのが強みですね。お客さんにショーとして楽しんでもらえるものを最初から出していきたいと思っています。

林 : それに加えて、バンドマンに対するリスペクトを全員ちゃんと持っているので。やっぱり曲を作ってらっしゃるのはバンドなので、そこに入っているコーラスを省いたりすることは考えていないし、全部使っています。それは削ったりとかしたりは楽曲に関してはしないでやっていますね。

ーー今後はオリジナル曲を歌っていくということになるわけですよね。

慎 : 今回のEPでひとつ僕らの考えるものが形ができたと思っているので、他のグループやバンドにも声かけてやっていこうと思っています。

ーーヤナミューのゴールとは言わないですけど、どういうところを目指してやっていこうと思っていますか?

慎 : 現実的な目標地点は最初に結構決めているんですけど、90年代のグランジ・ムーヴメントと掛けあわせたとしたら『ネバー・マインド』を作れたらなと思っていて。今、地下アイドルってあの頃のシアトルみたいな状況じゃないですか。いろんなグループが影響し合って独自の文化ができている。その中からニルヴァーナが出てきたっていうのがおもしろいと個人的には思っていて、ヤナミューもそういう存在になれたらなと思います。

タニヤマ : 女の子の声でオルタナを聴くんだったらヤナミューしかないという唯一無二の選択肢になりたいなと思います。メタルで女の子だったらベビメタだ、テクノで女の子だったらPerfumeだっていうふうに、これ以外考えられないっていうところにいきたい。それぐらいのオリジナリティを今後も出していきたいです。

>>>OTOTOY独占ハイレゾ音源(ボーナストラック&特製Webブックレット付き)の予約はこちらから<<<

RECOMMEND

Maison book girl / summer continue(24bit/96kHz)

アイドル・ファンのみならず様々なジャンルのアーティスト、評論家からも絶大な支持を得た1stアルバム『bath room』から半年。待望の1st ep『summer continue』がリリース。「lost AGE」「bed」「blue light」「empty」の計4曲を収録。淡く儚げな4人のメンバーと音楽家・サクライケンタとが織りなす独自の音楽世界はさらにまた1つ階段を上る。

>>過去のインタヴュー記事はこちら

BELLRING少女ハート / BEST BRGH(24bit/48kHz)

ベルハー初のベスト・アルバム。今までの作品から選ばれた楽曲を現在のメンバーによって全曲再レコーディング。このベスト盤には、歪みの効いたギターが奏でるエモーショナルなサウンド、メロディ・ラインが一発で聴いた人を虜にさせる「the Edge of Goodbye」、ベルハーのアンセムとして知られる「asthma」など、ベルハーの入門として外せない楽曲が盛りだくさん。

>>特集ページはこちら

おやすみホログラム / 2(24bit/48kHz)

オルタナティヴ・アイドル・ユニット、おやすみホログラムの2015年9月に発売した1stアルバム『おやすみホログラム』以来となる新作。キクイマホ(HOMMヨ、ex うみのて)、高石晃太郎、小林樹音(THE DHOLE)、吉嶋智仁、タカスギケイ、上野翔(毛玉、箱庭の室内楽)といったミュージシャンが参加。アイドル・シーンの中で異彩を放つオルタナティヴ・ロック・サウンドとグッド・メロディーに磨きがかかった傑作に仕上がっている。

>>特集ページはこちら

LIVE INFORMATION

『8CM EP』リリースイベント
2016年8月23日(火)@新宿SAMURAI
時間 : OPEN / START 18:30 / 19:00
料金 : 無料
内容 : ライヴ&浴衣でトーク

2016年8月25日(木)@新宿SAMURAI
時間 : 18:30 / 19:00
内容 : ライヴ&セーラー服でトーク
料金 : 無料

PROFILE

ヤなことそっとミュート

ヤなことだらけの日常をそっとミュートしても何も解決しないんだけど、とりあえずロック・サウンドに切ないメロディーを乗せて歌ってみる事にする。

>>ヤなことそっとミュート Official HP

o

 
 

インタヴュー

オルタナティヴを突き詰めた“復活作”──CAUCUS、4年ぶりのフル・アルバムをリリース
・2017年12月13日・オルタナティヴを突き詰めた“復活作”──CAUCUS、4年ぶりのフル・アルバム『Sound of the Air』をリリース 邦楽インディーズ / シューゲイザー・シーンで確かな足跡を残し、日本だけでなく海外にもその活躍の場を広げてきたCAUCUS。そんな彼らから4年ぶりのフル・アルバム『Sound of the Air』が届いた。制作期間中の3年半、ライヴも行わず、スタジオでのアルバムの制作に没頭したという。その結果これまでになく濃密な色彩と、繊密な構成が光る楽曲が並ぶ作品になった。OTOTOYでは11月15日にリリースしたLP盤の音源を『Sound of the Air (High DR Master)』としてハイレゾ配信開始! そこから「Shy Girl」を期間限定のフリー配信でお届け。CD版となる『Sound of the Air』もこのタイミングで配信開始しております! 4年ぶりの“復帰作”をぜひインタヴューとともにお楽しみ下さい。 まずはこちらを聴いてみて! 期間限定フリー配信! CAUCUS / Shy Girl (High DR Master)(期間限定フリー配信)'【配信形態】ALAC、
by 岡本 貴之
細かすぎる仕掛けたち!? ──ヘルシンキの橋本が語る『Time,Time,Time』のサービス精神
[CLOSEUP]・2017年12月12日・細かすぎる仕掛けたち!? ──ヘルシンキの橋本が語る、サービス精神旺盛なパッケージと“時の流れ”を感じる楽曲 2017年に自身のレーベル〈Hamsterdam Records〉を立ち上げたHelsinki Lambda Club。これまで、1stシングルにはじまり、1stミニ・アルバム、1stフル・アルバム、1stスプリット…… と、“ファースト縛り”でリリースを続けている彼ら。そして今作も懲りずに、バンド“初”となるアナログ盤とUSBとミニ・トートバッグをセットにした全3曲入りのシングル『Time,Time,Time』をリリース。 もうヘルシンキといえば…… “ファースト縛り”と“パッケージの手作り感”というところでもありますよね。ただそんな“手作り感”満載のパッケージだけがヘルシンキの魅力ではないんです! 今回収録された楽曲も、いままでにないほど深層心理に突き刺さる佗しいものに仕上がっていて、これがなんとも素晴らしい! 今回は、なぜ毎回“手作り感”にこだわるのか、そして本作収録の楽曲について深く掘り下げるべく作詞作曲を務める、橋本薫(Vo&Gt.)へのインタヴューを実施! さらにOTOTOYでは、『Ti
by JJ
渋谷慶一郎のレーベル、ATAKの過去音源配信開始、第4弾
・2017年12月11日・ATAK過去作配信第4弾、今回はパン・ソニックや灰野敬二のライヴを収めた初の動画作品も 2017年9月11日より、毎月11日に、半年に渡って渋谷慶一郎が主宰レーベルのATAK過去作品を配信リリース。OTOTOYでは各作品に関して、毎回、ライター、八木皓平による渋谷慶一郎本人へのインタヴューを行い解説をお送りします。第4弾は、2006年リリースの渋谷慶一郎、中村としまる、ノルベルト・モスランによるスリリングなライヴを収録した『ATAK008』。2007年リリース、渋谷慶一郎の、世界初の三次元立体音響を実現したヘッドフォンによるリスニング専用の作品『ATAK010 filmachine phonics』。そしてレーベル初の映像作品となったライヴ作品『ATAK011 LIVE DVD ATAK NIGHT 3』(動画データを配信)の3作品となっている。インタヴュー : 八木皓平ATAK配信作品のまとめページはコチラ 曲に聴こえるけどこうは作曲できない、僕にとってそこが即興の醍醐味 今回は『008』からだっけ? ──ですです。今回は『ATAK008 Keiichiro Shibuya+Norbert Moslan
by 八木 皓平
過去、現在、そして未来へと繋がるサウンドスケープ──キセル、3年ぶりのアルバム『The Blue Hour』リリース
[CLOSEUP]・2017年12月08日・過去、現在、そして未来へと繋がるサウンドスケープ──キセル、3年ぶりのアルバム『The Blue Hour』リリース 2014年にリリースした『明るい幻』から3年…… 来年結成19周年を迎えるキセルがついに新アルバム『The Blue Hour』をリリース! 3年ぶりに届いた今作も、キセルらしく浮遊感満載のサウンドスケープがひろがる、ファンタジックな楽曲が並んでおります。今作は、インタヴューのなかで辻村豪文が「“4人のバンド”として録りたいというのも思ってました」と語ってくれているように、以前よりキセルをサポートしていたドラムの北山ゆうこと、サックス、フルートの加藤雄一郎の4人が全曲で参加。これまでのキセルにはなかった管楽器というエッセンスを加えたことで、よりキセルのふたりが描く風景が美しく膨らんで聞こえる。3年間待ちわびたみなさん! 『The Blue Hour』を読み解くテキストとしてぜひお楽しみください。 メロウに、ドリーミーに、ミニマムに響く3年ぶりのフル・アルバム キセル / The Blue Hour'【配信形態】ALAC、FLAC、WAV(16bit/44.1kHz) / AAC【配信価格】
by JJ
孤独だからこそ誘われた「warbear」という名の灯り──元Galileo Galilei・尾崎雄貴ソロ・プロジェクトが始動
[CLOSEUP]・2017年12月06日・孤独だからこそ誘われた「warbear」という名の灯り──元Galileo Galilei・尾崎雄貴ソロ・プロジェクトが始動 2016年10月、惜しまれながらもその活動に終止符を打ったGalileo Galilei。そのフロントマンであった尾崎雄貴が新たにソロ・プロジェクト「warbear」を始動させた。札幌にある自身のスタジオでレコーディングされ、弟で元Galileo Galileiのドラマーでもある尾崎和樹や、フィラデルフィアで活動をするサックス・プレイヤーDan Wallaceなどが参加した初アルバム『warbear』が2017年12月6日(水)にリリースされた。いわゆるギター・ロック的なサウンドを鳴らしていた初期のGalileo Galileiからはガラッと印象は変わり、バンド後期に彼らがつくりだしたメランコリックな音楽性の、その先が凝縮されている。 いったいこの作品はどのようにつくられたのか。OTOTOYではワールド・スタンダードに視点を置いた作品群となっている本作を探るべく、ライターの真貝聡による尾崎へのインタヴューを掲載。また、Galileo Galileiの音楽を聴いてロックに目覚めた人も多
by ?
女性SSW・平林純、初の全国流通作『あとのまつり』をハイレゾ配信 & 福島を中心に活動するSSW・Chanoとの対談を掲載
[CLOSEUP]・2017年12月06日・「青臭さ」も「やさぐれ」も、ありのままの自分自身── 平林純×Chano、真逆の世界観を持つ女性SSW対談 2009年に路上ライヴから活動を始め、2015年には日本各地から集まったアマチュア・ヴォーカリストから優勝者を選ぶ番組『Sing! Sing! Sing! 3rd season』に出演し3500組の中からトップ3に選ばれるなどの実力派女性SSW・平林純が初となる全国流通作『あとのまつり』をリリース。バンド・アレンジによる楽曲から弾き語りの楽曲までバラエティに富んだポップな楽曲と毒気のある歌詞が印象的な今作を、OTOTOYではハイレゾにて配信スタート。そして、しなやかな歌声と美しくも力強いメロディが光る2ndアルバム『toi et moi』をリリースしたばかり、福島県いわき市を中心に活動する同じく女性SSW・Chanoとの対談を掲載。同じSSWと言えど、世界観が真逆な2人の対談は一体どうなるのか!? ページの最後にはディスク・レヴューもありますのそちらも是非! 初となる全国流通盤をハイレゾで!平林純 / あとのまつり '【配信形態】ALAC、FLAC、WAV(24bit/48kHz) / AAC【配
楽しい場所にいる自分が本当の自分? それとも…? ──spoon+、触って着せて脱がせる4thアルバム
[CLOSEUP]・2017年12月06日・最新技術を使っても血肉が通うステージでありたい──触って着せて脱がせるspoon+の最新作をハイレゾ配信 “世界を驚きで楽しくする”というテーマをもとに、あこちゅあが立ち上げたspoon+、待望の4thアルバムが完成。プロジェクション・マッピングを使用した映像と音楽を融合させたライヴ・パフォーマンスを特徴とし、作詞・作曲、映像制作、ライヴ演出をはじめ、衣装製作からアートワークと細部にまでセルフ・プロデュース。2016年にはフランスで開催された〈JapanExpoSud〉にライヴ出演、フランスのケーブルテレビ「NOLIFETV」では10週連続リクエストランキング10位以内に入るなど海外にも活動の幅をひろげている、あこちゅあの世界観をより楽しむため、彼女と10年近い付き合いのある宗像明将がインタヴューを敢行。ハイレゾ音源とともにお楽しみください!! 触って着せて脱がせるをコンセプトにつくられた、4thアルバムをハイレゾ配信spoon+ / Dress【配信形態】WAV、ALAC、FLAC(24bit/48kHz) / AAC【価格】単曲 270円(税込) / まとめ 1,944円(税込) 【収録曲】1. カ
Cojok、3年半ぶり4枚目となるアルバム『Fourtea』をハイレゾ独占先行配信 & インタヴュー掲載
[CLOSEUP]・2017年11月30日・宿命を背負った音の極彩色──Cojok、3年半ぶり4枚目となるアルバムをハイレゾ独占先行配信!! アコトロニカ・ノイズ・オーケストラを貫く孤高のユニット・Cojokが3年半ぶり、4枚目となるアルバム『Fourtea』をリリース。OTOTOYでは一般での販売に先駆け、本作のハイレゾ独占先行配信がスタート! リズム隊に根岸孝旨、タナカジュンという布陣を配し、電子音と生楽器が緻密に組み合わさったその圧倒的な音像は是非ともハイレゾで体感していただきたい作品となっております! 前作に引き続き今回もメンバーであるKco(Vo.Gt)、阿瀬さとし(Gt. Pro)の2人へのインタビューを掲載。こだわりぬかれた今作を紐解くテキストとともに、ぜひその音に触れてみてください! OTOTOYのみハイレゾ独占先行配信!!Cojok / Fourtea'【配信形態】ALAC、FLAC、WAV(24bit/96kHz) / AAC 【配信価格】単曲 270円(税込)(M1,6のみ) / アルバム 2,160円(税込)【収録曲】''01. Velce02. Do Do Lou03. Sun Blanket04. Ocean In
筆者について
西澤 裕郎 (西澤 裕郎)

1982 年生まれ。ファンジン『StoryWriter』編集長。http://storywriter-magazine.com/

同じ筆者による他の記事