
2009年8月1日に2年ぶりの新曲「NOW!!!」をリリースした。その発売を記念して、ソング・ライティングをつとめクラムボン・サウンドの要であるミトのソロ・プロジェクトを紹介。彼の音楽に対する探究心はだけでなく、ソロ・プロジェクトにもあらわれ、3枚のアルバムのどれを聴いても非常に高い完成度。そして何よりも、一人のミュージシャンが生み出したとは思えない程の幅広い音楽性だ。この機会にの楽曲が持つ実験性とポップさ両方を兼ね備えながらも、全く違う魅力を持った彼のソロ作品に触れてほしい。聴けば、「NOW!!!」に散りばめられたサウンドのマジックを垣間みることができるだろう。

FOSSA MAGNA
『Declaration of the Independence of the imagination and the Rights of Man to His Own Madness I』
記念すべきミトのソロ・プロジェクトの第1弾FOSSA MAGNA。メンバーはミト、伊藤大助、ナタリー・ワイズの斉藤哲也の3人。フォッサ・マグナ (Fossa Magna) の語源はラテン語の "Fossa Magna" で、「大きな窪み」を意味している。ミトの内面にぽっかり空いた「大きな窪み」を覗いてしまったかのように、狂気と衝動に満ちあふれた作品。9曲目に収録された「You better to get the RAMONES soul」というタイトルが示すように、何よりも感じるのは初期衝動。フリー・ジャズの形態をとっているけれど、その内実はどちらかというとノー・ウェイヴ。5分台のスピード感溢れるジャズは、では決して見ることの出来ない“牙”をかいま見ることができる。(池田義文)
- Megamouth
- Down stroke bop
- E-17
- 70's violence movie revival part 1
- Robert plays on the beach
- Tuesday's shock style
- Propaganda jazz
- 11th count one, two, three, fxxx
- You better to get the RAMONES soul
- My PC's folt
- 70's violence movie revival part 2
- Iran (Invitation of our irony)
dot i/o
『Declaration of the Independence of the imagination and the Rights of Man to His Own Madness II』
ミトのソロ名義(FOSSA MAGNA、dot i/o、micromicrophone)の中で、最もミニマルでスタイリッシュな作品が、dot i/oの『想像力の独立と自己の狂気に対する人権宣言II』。本作は、CAN(カン)のイルミン・シュミットを共同プロデューサーに迎え、ミックスに際してはミトが渡仏、彼の自宅スタジオで2週間かけて作業が行われた。ぶちぎれたボーカル・コラージュの3曲目「Rokus」からミトが優しく歌う4曲目の「We're living」にかけての流れは、では決して聴くことの出来ない、まさに狂気と呼ぶにふさわしい産物。先日行われたNEUTRAL NATION 2009@新木場STUDIO COASTでは、全編TENORI-ONを使っての演奏。ダンス用のフロアでの演奏だったが、オーディエンスは踊るというより、dot i/oを聴きながら、TENORI-ONの光とミトの動きを凝視していた。そこには、クラムボンやmicromicrophoneにある優しさはなく、危険な美しさが存在していた。それは、決して触れてはいけない硬質なサウンドの固まり。本作を聴けば、ミトの深くに潜む闇を垣間みれるだろう。そしてクラムボン・サウンドが、TVの中で垂れ流されるありきたりのJ-POP サウンドにならない理由がわかるだろう。(JJ(Limited Express (has gone?)))
- 09
- Ditelno
- Rokus
- We're living
- Tang
- Sip
- Litho
- yauyua
- Fluid
- lfln
- yauyua [mtaltdm remix]
micromicrophone
『Declaration of the Independence of the imagination and the Rights of Man to His Own Madness III』
『想像力の独立と自己の狂気に対する人権宣言III』というタイトルが示すように、3部作の完結編。前作の2作から一変し、ヴォーカル、ギター、ベース、ドラム、その他の楽器全てがミトによって演奏されている。ひとつひとつの音から、音楽との蜜月ぶりが伺える。楽器の音数は決して多くないが、空間の密度は高い。それは、ミトにプロデュースを受けたSOURが「ミトさんは、0と1の間をすごく大切にする人」と言っていたことと繋がるのだろう。先日recommuniで発売されたクラムボンの新曲「NOW!!!」を、CDよりも音の良い24bit/48KhzのWAVファイルで配信したのも、音楽に対する果てない野心とこの3部作以降も続く彼の自己探求だ。音楽の聴き方は人それぞれあれ、このアルバムを繰り返し聴く理由は、1回では完全に個人内で消化できないくらいの情報量が込められているからである。シンプルなリズムと、ギター・アルペジオ、寛容なベース、どの音もはっきりと聴き取れるにも拘わらず、雰囲気を一変してしまうのは、ミトの音楽への真摯な探求が表れているからなのだろう。聴き手が、何度も繰り返し音楽を聴いて作品を理解していくように、ミトは音楽を自らが創ることで音楽を理解しようとしている。音楽は奥深く、冒険的なものだということを指南してくれる。(西澤裕郎)
- Sudden
- Halcyon
- Till When I come to own world
- Unconscious hypocrite
- Mimic
- Will be mine
- Fractal
- Hearken
- Bias
- When you came alone
- We're living(micromicrophone ver.)
ミトのソング・ライティング能力が抜群に発揮された新曲『NOW!!!』を今すぐゲット!
待ちに待ったクラムボンの新曲「NOW!!! 」が発売。この「NOW!!! 」は、オリジナルの新曲としてはなんと2年ぶりのリリース。先日の「Re-clammbon tour」、スタジオ・コーストの「NEUTRAL NATION 2009」、そしてFUJI ROCK FESTIVEL '09で唯一の新曲として披露されました。プロデュースはクラムボン自身。ゲストにはバービー・ボーイズのKONTAがソプラノ・サックスで参加。セルフ・カバー・アルバム『Re- clammbon 2』を経て生み出された強靭なクラムボン・サウンドに、フレッシュな1ページを書き加える名曲の誕生です。 しかも、CDよりも良い24bit/48KHzのWAVファイルがダウンロード出来ます。レコーディング・スタジオで作り上げられたそのままのサウンドをお楽しみください。
クラムボン夏の風物詩「日比谷野音ワンマン」開催決定!
毎年恒例となっている野音ライブが今年は10月10日に開催することが決定しました! 1999年の「はなれ ばなれ」でデビューより10年、 10月10日に10周年を記念して! そしてクラムボンより「ありが10」を込めて、今年は秋の夜長をスペシャルに盛り上げます!
9月12日のチケット発売に先がけて、8月21日(金)12:00〜24日(月)18:00までオフィシャル・サイトでは先行予約を開始します。
クラムボン オフィシャル・サイト : http://www.clammbon.com
『クラムボン 10月10日に10周年 ありが10!!!』
10月10日(土)
日比谷野外大音楽堂
開場 16:45 / 開演17:30
指定¥4,725 立見¥4,200-
クラムボン特集ページ
- 新曲『NOW!!!』リリース スペシャル企画 「クラムボン ミト×moonriders 鈴木慶一 」高音質対談
- クラムボン FUJI ROCK FESTIVAL'09 LIVE REPORT
- クラムボン NEUTRAL NATION '09@新木場 STUDIO COAST LIVE REPORT
- 新曲『NOW!!!』特設ページ